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Ⅱー52



 二週間が経った所で、スプリンガーさんに呼び出されました。


「最近どう?」

「息苦しいったらありゃしませんよ」

「はは、……敵、来ねぇな」

「来るわけ無いですし」

「……疲労する事待ちとかかね」

「……実際裁判なり何なりとで相手に条件飲ませるより遥かにローリスクハイリターンでコスパが良い状況なのに、敵がわざわざそれを崩す訳は無いと思いますが」

「……じゃあ、如何するよ?」

「……敵にまともに考える頭が有るなら余程対応を長期化しない限りルド様が今の対応を変えるまでは敵は来ません……変えてからが本番ですが、……どうなるやら」

「だが、それでもう二週間経ったぞ」

「実際ルド様より敵が弱い前提なら、明らかに普通に戦争やるより戦果掻っ攫われています」

「……弱点を指摘して対応させるコストを払わせる、か。……此方の為には成るが、如何せん過剰な対応しないと不味いネタだしな」

「私が敵の立場で普通に戦って勝つつもりならこんな形で暴露なんてしませんよ。ギリギリまで暴露せず、戦争での作戦に使います」

「……普通に戦えば負けるから捨て駒がやる暴露で相手に対応を迫る、か。暴露系配信者は嫌いなのだけどな」

「暴露されて困る事でもお持ちで?」

「そう言う訳じゃ無いが、嘘は愛だと言うなら嘘の暴露は愛の否定だ」

「……アイドル売りしている人が妊娠出産とかしていたらアレなのは解りますが、其処まで言います?」

「……たまに居るだろ、引退するって成ってから熱愛を自分から暴露する奴。ま、まだアイドル活動やりたいなら別所に行けば良いのだし、自分からアイドル辞めるなら引退後もファンに付きまとわれるのは困るし」

「……だとしてもアイドルをやっている時に言うよりはマシでは?」

「……有名アイドルがそれをやったらどれだけのファンの愛を否定する形に成るのかね」

「……結局は商売ですから」

「……ユーザー名だけ出している匿名の奴への罵倒はセーフで、芸名しか出さず本名を隠している奴への罵倒はアウト。……隠し方が違えばセーフかアウトかが変わるってなんか違うのでは?」

「それは発言の対象が他から特定出来るかどうかって話なのでは?」

「……なんか釈然としねぇな。ユーザー名を何年も同じ奴使っていたら特定可能認定扱いに成る気はしないし。実際こっちは芸名で顔出し無しでやっている奴の顔も本名も知らねぇのに不特定多数への発言扱いに成らないのか……」

「芸名が本名扱いに成った場合は別なのでは」

「……ガワ被っただけで特権得られる、か。基本的に匿名なのは変わらんから釈然としねぇ」

「それはともかく、ルド様周りの話で話せる事有ります?」

「創世戦争辺りに生きていた奴等は殆ど知っている話だから、実際知っている奴は多い話だ。まあ、まだその時俺は産まれていないが……無駄に喧嘩売りたくないから具体的な言及は避けるとして、人って忙殺されたら落ち込んでいる暇は無いだろ?」

「……あー、カンフル剤ってそう言う?」

「まあ、そんな感じ」

「なら、今回の話は今更な話じゃ無いですか?」

「……昔も有ったよ。ルド様の嫁周りを対象としてな」

「……ルド様の嫁って殆ど表に出て来ませんが」

「……今回の敵の事を考えるとどっか安全な場所に避難させているかも」

「既に死んでいるとかではなく?」

「……そう考えて居る奴も居るだろうが、ああ言う手合いから護ると言う意味では死んでいる事にした方が都合は良さそうだから、死亡説は信憑性無いぞ」

「……」

「……おっと、追加の来客だ……何故、アイドルが?」


 其処に居たのは流出リストに名前の有ったアイドルの一人、芸名は、確か、星加せいかざらめ。ザックリ言うと赤と白と黒の三色で構成されたゴスロリ衣装を着ている並乳黒髪ツインテールの美人、ですかね。


「すみません、貴方様はスプリンガー様で宜しかったでしょうか」

「……そうだが、ざらめさん、で良いよな?アイドル関連の伝手は俺には無いし、他所に当たってくれない?」

「いえ、デマ情報をばら撒かれたか情報が流出されたかによって対象や依頼が変わりますが……犯人を処理して欲しいのです」

「……要するに暗殺依頼か?他所を当たってくれ」

「……敵は前提の話をルド様が処理してもやって来た連中です。生半可な殺し屋をぶつけても無駄でしょう」

「それならルド様の所に嘆願しに行ってくれ」

「そんな伝手なんて有りません」

「……下手したらルド様クラスの敵が居る検案に首突っ込めとか、つまりは俺に死ねと?」

「そう言う訳では無いのですが、……やってくれるなら少しくらいサービスしても良いですよ?」

「……穏便に済ませられるルートに成らない限り死ぬ可能性高すぎてちょっとやそっとのサービスくらいじゃお断りだが」

「……どれくらいのサービスを受けたら受けてくれますか?」

「……それはつまり、俺の言い値で依頼の報酬を払うって事か?」

「はい。そうなります」

「……なら普通無理な要望を出させて貰うぞ。せ……」


 私は其処でスプリンガーさんの頬を全力でぶん殴りました。


「スプリンガーさん? 何を要望する気でしたか? ネイトさんを悲しませる事で無いと良いのですが」

「…………据え膳を食うなと?」

「……此処でそう言う要望を通したら丸ごと全部ネイトさんにチクリますよ?」

「……あー、くそ、解ったよ。ルド様に話を通してやる。……報酬は、そうだな、サイン入りの専用アイドルグッズを一セット用意してくれ」

「……それくらいなら、まあ。ざらめさん、それで良い?」

「はい。ではそう言う事でお願いします」


 ルド様に連絡を取る事にしました。



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