Ⅱー44
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それで多種多様なエロ系トラップを薙ぎ倒して領域か界を脱出した、のですが、……記憶残っていますね。
「記憶消えるのじゃ無かったのですかね?」
「妄想でない部分がそのまま残ったと考えれば、まあ」
「……で、どうします?あの領域か界は」
「今なら壊しても大丈夫……って言うには他に被害者が追加で居たらアレだな」
「つまり、人質を取られた様な物ですかね?」
「まあ、他人対象の妄想で対象を精神体として捕まえて実現する能力って考えたらアレだが、実現の行程として精神体の容器の役目を果たすのが領域や界や世界だから、それらを常時展開出来る奴は普通に処理出来る。……そうでなかったら今頃俺らはエロ系妄想の現象塗れだったろうな、ぞっとするよ」
「……他人の精神体を自分の妄想に捕らえる能力。赤の他人の話で済むなら妄想が捗るにも程が有りますが、自分が被害者側と成ると……堪ったものじゃ無いですね」
「これ、直前に囚われた奴全員救助しなきゃ破壊処理したら此方が被害者にいわゆるマインドクラッシュをしちゃうよね。……ちょっと行ってこよ、……アレ?領域や界が消えたな」
「……此方に脱出された故に妄想が捗らずに妄想を打ち切ったのでは?」
「……相手の妄想と無関係な基盤を使って倒すって対応をされたら不味いのは相手も解っているので、そうされそうならさっさと引き上げて来るのか……つまり、此方に不利な条件で倒せと」
「本来ならあくまでも他人の只の妄想を倒すって話に成っている事自体が本来可笑しいのですよ。領域や界を媒体にする事で妄想に妄想で無い部分が出て、それが此方に差し障るって話ですけど」
「……他人のメタ創作にだってそれが只の妄想だと言い張らない限り刺さる内容だろこれ」
「ですが、現実と呼べる要素がそれに有るのなら、相手を無視した妄想だけでは全ては終わらないってだけの話では?」
「……アレだな、自分の妄想が現実だと言い張りたいなら原作者に直談判しろ、みたいな話だな」
「と言うより、精神体で無理矢理捕まえて、対抗策が無かったら好き放題やる、なので、創作で例えるならマイナーな奴を盗作して自分の作品だと主張して無理矢理ゴリ押しする感じですかね。ゴミですね」
「……あー、発言を自主規制しないと不味いレベルだな、最早。設定が言い掛かりでも何でもないレベルに被っていても、てめぇのパクる訳無いだろで済ましそう」
「それより情報が漏れて先に書かれたとか言われそうです」
「実際に情報が漏れていてそれを書いただけだとしたら続きを書ける訳無いから、ある程度続きを自由に書かせてみれば良くない?……実力の無いマイナー物書きがそんな事出来たら驚きだよ」
「更に他所からネタをパクって書くだけじゃないですか?」
「色々な情報仕入れてパクリと言えない独自シナリオを書ける奴の事を実力無いとは言わんのよ」
「……それはともかく、情報を整理しましょうか」
「情報の繰り返しに成るが、領域や界に対象の精神体を引き摺り込み、思うがままにする」
「はい。恐らくタルパと言う仕様ですね」
「仕様がタルパで、宿る媒体が領域や界の場合応手でそれらを破壊するのは自滅行為……此処からは推測だが、対象が一人や二人なら領域や界を展開せずとも脳を媒体に可能かも知れない。但し、その場合応手で檻を壊しても自滅行為には成らないし、タルパの性質上、犯人の脳の一部へ此方が直接干渉出来る」
「タルパってルールを課する事で、制御出来るって聞いた事が有りますけどね」
「……実際に造った事が無いから実際は違うと思う、個人的な想像だが、それはタルパの人格を造る上でそうプログラミングするから、……な、はず」
「つまり今回みたいな話の時には対象者にはルールを課せないと?」
「ああ、少なくとも、もし持ち込んだ精神体にルールを無制限に掛けられていたら今頃俺ら性的な意味で好き放題されていたよ?其処の所、解っている?」
「……対策練りましょうか」
「対策と言えば世界中に領域や界を常時展開して、前提と成る領域や界をそもそも展開させないのがベストだけど、それは流石にコストが現実的じゃないぞ?」
「更に言えば対象者が少数なら術者の脳を媒体に可能ですしね。しかし、どうします?」
「……理屈上、領域や界等の容器に成る物全てを常時潰しつつ、脳を媒体に閉じ込められる人数以上の人数で袋叩きにすれば勝てる。勝てはする、が、その状態にどうやって持って行く?」
「……犯人の特定くらい出来ますよね?」
「そうじゃなく、犯人が解った所で、妄想したな?断罪してやる……とか言うのか?」
「……あー、定義上あくまでも妄想ですしね」
「ま、本人の精神体を使っては居るがね」
「……妄想的に異性を好き勝手したいならフルダイブのエロゲをやれば良いのじゃ無いですかね」
「ハハハ、もしキャラは読者を裏切らないとしても、マルチエンディングのゲームで、別ヒロインルートを熟す事はキャラへの裏切り行為じゃ無いのかね」
「ゲームで全ルート見たいと言うことは普通では?」
「……結婚やそれと同意義以上の事をやるゲームだと、他のヒロインルートを熟す際に本命を普通に拒絶しているよなぁ……と、思うよ」
「あくまでもゲームですから」
「そうかもしれんが、科学や能力とかで具現化出来るご時世だし、俺が作者だったら、具現化したとしてそんな奴に自分が造った子達はやらんぞ」
「まあ、それはそうですよね……」
ハーレムが有りな作風の作品でもないと、別ヒロインルートをやるのは推し相手に結婚拒否するシナリオをやっているのと変わりませんし。
「まあ、別ゲーでならともかく、同じゲームでそれは他に気になる子が出来たら乗り換えますって本人にやっている類いの輩だからな」
「別の時間軸の話ですし」
「それ言っちゃうのか。……主人公を術者として認識させた形で同じギャルゲーのヒロインをある程度の人数能力で具現化するとして、ハーレム以外のシナリオでどう言う整合性をヒロイン達に持たせるつもりなのやら」
「……き、共通ルートの最後の部分の所で、生成する、とか?」
「共通ルートで好感度マックスまで行ってない限り、リアルギャルゲーをやる必要が有るが……誰でもは上手く行かないのじゃないかな」
其処で私の意識は再び暗転しました。




