Ⅱー29
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出社後、ティソーナさんが小型の機械を用意して居たので触ってみる事にすると。
「劇とかで使われている地面から壁を出す奴を大量に用意して並べて、AIにダンジョンマップを生成して貰い、それを用意する為に適宜壁を必要なだけ出したり仕舞ったりして即席ダンジョンを造る、ですか。ステージを用意する為に必要な機械に予算がかなり掛かる事は想像に難くないですが、極光役者に頼る必要は無いですね」
「でも、使う技術に付いては現状でも余裕で可能だから、問題なのは予算だけってワケ」
「……予算、予算、か。明らかに面白そうだしクラウドファンディングをしたら余裕で目標額まで行きそうですが、必要な技術が現状独自じゃ無い的な意味でそれをやったら他社に余裕で先に出されますよね……」
「後、それぞれの構成パーツ自体は他所の特許物ばかりだし、私達はとやかく言える立場ではないワケ」
「足りないのは予算だけですし、銀行に出資して貰います?」
「リアルローグライクゲームが何処まで需要が有るか正直読めないワケ」
「一定の人気は十分出ると思いますが」
「いわゆる不思議のダンジョン系列のゲームは初期から完成され過ぎていて後発が面白い独自要素を取り入れる事が難しい……と言う話を聞いた事が有るワケ」
「ですが初代のそれは確かプレイアブルキャラクターが人間なので、それを人外にする……と言うアイディアで、後発でもそれなりにシリーズが出ている物も有りますけどね」
「それはそうだけど、今回のアイディアの前提に成る物は大筋既製品の流用なワケ」
「……予算が足りないだけならダンジョンの規模を小さくして、造ってそれで商標を取って金を稼いでから改めてデカイ物を造れば良いかと」
「……ちょっと上に掛け合って来るから追加でアイディア考えていて欲しいワケ」
「解りました。じゃあお願いします」
そしてティソーナさんが上に掛け合って居る間にアイディアを煮詰めて居ると、案外簡単に許可が下りた為、必要な物を話し合う事に成りました。
前提と成る物は、舞台床機構の迫り(せり)と回り舞台や走行式舞台等の仕組みを組み合わせた昇降機。それを大量に並べて迷路やダンジョンの壁を用意する。
……予算が潤沢に無いととてもじゃ無いですけど、大規模に造る事は難しいですね。
一度遊んだら終わりの迷路に比べると何度だってマップを変えれば遊べる訳ですから、リピーターは狙える気もします。……造るのに必要な予算が滅茶苦茶高いので、一回遊んだらお終いじゃ困る訳ですけど……。
結局は予算的な意味で無理ゲー過ぎる訳ですが、能力で機械を複製したらどうでしょうか?
……ルクト様に交渉してみますか……。そしてルクト様に交渉をしてみると。
『ああ、良いぞ、相場の二分の一の対価で大量に複製してやる』
「ありがとうございます」
『ま、それは良いから、スプリンガーの世界に付いてだ 』
「何か有ったのですか?」
『いやまぁ色々と専門メタ能力を拵えて攻めてくる奴もある程度居るよ? スプリンガーに前提側の仕様を変更されて皆頓死するけど』
「相手の能力には干渉出来ないとか有りそうな物ですが」
『世界の前提側を弄れるって事は、侵略者の最強無敵の能力は此方の世界の有象無象の雑魚に惨敗する程度の性能しか無い扱いに成る……と前提側を変えたら出来る』
「は? そんな滅茶苦茶な事が有るわけ……」
『有るぞ。少なくとも此方が造った世界の中ではな? 只、他人が此方の世界に似せて造った世界の中では主導権がそもそも相手側に有るから話は別だが、それについてなら俺らは関係ない他人事だ。そうなる様に調整されているからな』
「……自分が全部決められる範疇か否かで勝敗が決まると?」
『作者に依る忖度を誰がどいつにやるかが変わるからね、しょうが無いさ』
それはともかく、機械の複製を頼む事にすると……。
『ああ、良いね?だが、そうだなこう言う奴は如何だろう?』
それで機材を用意したので試運転を始める事にしました。
イメージは安全なリアル不思議のダンジョン。(設備費用激高)
やりたい……。
不思議のダンジョンのイメージとしては
トルネコのとか
ポケモンのとかの事を言ってます。
……シレンは当時やってなかった為表現に語弊が有るのはすみません。
(フォーチュンタワーとかはやったので軽くなら解るが)




