表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/90

プロローグ

「ブレシア。石板が光らなかったのを見ただろう?」

「ですがお父様」

「ええい聞き苦しい! お前もあの女と一緒で俺に逆らうつもりか?」

「レオン様との婚約は」

「お前の義妹のサラが石板を光らせたのだ。彼女が殿下の婚約者となれば、我が家には何も問題あるまい。聖女失格と呼ばれているお前とは比べるまでもないな」


 私は今、王都の大聖堂にいるのだと、思う。この建物のことはよく知っている。そして、目の前にいるのもよく知っている父。

 でも、父のそばにいる赤髪の少女に私は見覚えがない。多分サラという名前なのだと思うけれど、私は知らない。


 そもそも今しがた私が口にした「レオン様」とは一体誰なのか。そう思考を巡らせているうちに、前方からコツ、コツ、と足音が聞こえてくる。

 父が頭を下げ、それに倣って私もまた()()にお辞儀をした。


(おもて)を上げよ」

「ありがたきお言葉です。殿下」


 父に殿下と呼ばれた人物のお言葉に、私たちは顔を上げる。そこにいたのは金色の髪に金色の瞳という、王者の風格を漂わせる青年だった。


 遅れて父の言葉に、彼が婚約者なのだと理解する。しかし、私に婚約者はいないはず。そう思って改めて彼の顔を見れば。


 ──知っている。私は彼のことを知っているのだと、そう直観で思った。




 そこで映像がプツンと途切れたかと思えば、気づけば私はベッドの上にいた。


「おはようございます。お嬢様」


 よく見知った専属メイドの声と、外から聞こえてくる小鳥の鳴き声に、私の意識は完全に覚醒する。それと同時に、私は夢のことなどすっかり忘れてしまったのだった。


 新連載始めました。よろしくお願いします。

 読んでいる途中で少しでも「面白いな」と感じていただけましたらブックマーク、いいね、感想、評価やレビューなどいただけますと私が喜びます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ