10話 世界は滅亡に向かっている
2027年5月10日。ゴールデンウィーク終了後の月曜日。
小鳥遊心咲の暴走によって世界は滅亡に向かっていた。
綺麗な女達の体から生えた触手によって男達は全員死んでしまった。女も綺麗な女以外は死んでしまった。残された綺麗な女は体から生えた触手のせいで動ける状態ではなかった(触手が体から力を奪っているため)。
綺麗な女という事でセイクリッドアビリティを授かっている女達の体からも触手が生えていた。セイクリッドアビリティを使ってどうにかしようと試みたセイクリッドアビリティを授かった女が大勢いたが、触手に力を奪われているせいでセイクリッドアビリティを使うことができなかった。
触手は殺戮対象(男、綺麗ではない女)を全員殺した事で綺麗な女の体から生えているだけとなった。生えているだけでも容赦なく綺麗な女から力を奪っているため、綺麗な女も次々と力尽きて死んでいった。
人類が絶滅しようとしているのを小鳥遊心咲はとても喜んでいた。
「あたしの大嫌いな人類は絶滅しましたぁ!! 拍手ぅ!!」
小鳥遊心咲は1人で拍手した。拍手した後、ガッツポーズをとってドヤ顔をした。
「ざまぁねえな人類め! あたしを悪く扱った罰だ! あたしを人間扱いしていればこんな事にはならなかったのにな! ……となると人類が滅んだ1番の原因はクソババァ(小鳥遊美樹)とクソジジィ(小鳥遊健志)とメスガキ(小鳥遊光紀)の3匹のせいだな! アヒャヒャヒャヒャヒャ!! 地獄で人類全員に恨まれているだろうな!!」
非人道的な発言を平気でする小鳥遊心咲。そんな時、ある地方にて1人だけ動いている存在がいるのを感じた。
「……なんで歩けてるんだ? 触手に力を奪われているはずなのに」
小鳥遊心咲はある地方に瞬間移動した。
瞬間移動した場所に動いている存在――命のセイクリッドアビリティを授かっている女の子がいた。小鳥遊心咲はその女の子に聞いた。
「お前はいったい何をしているんだ? どこに行っても人はいないぞ?」
「……私ね~。お前を殺して大地獄に落としてやりたいんだ~!」
「はぁ? あたしを殺す? 大地獄に落とす? 馬鹿だねぇ! セイクリッドアビリティであたしを殺せるとか思ってんなぁ? 無理無理。あたしにセイクリッドアビリティは効かない!」
「効かない事無いよ~! えいっ!」
「あ? そんな事――」
女の子が腕を振ったとたん、小鳥遊心咲の体に異変が走った。そして――、
「な、なんだ……? 体が痛――うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
全身の骨が砕け、内臓が爆発し、血管が破裂し、皮膚はバラバラになった。
小鳥遊心咲は汚い血を辺りに撒き散らして死んだ。汚い血を大量に浴びた女の子はニコッと笑った。
「やった~! さ~て! みんなを生き返らせなくちゃ!」
女の子は命のセイクリッドアビリティの力を世界に走らせた。