8話 惨劇
小鳥遊心咲と高梨美瑠来は悪意と殺意をむき出しにして小鳥遊光紀と月見里友梨香の前に現れた。
小鳥遊光紀と月見里友梨香は小鳥遊心咲をゴミを見るような目で見た。
「うわっ置いてきたのにわざわざ来たの!? 消えてよ目障りだから!」
「光紀の言うとおりよ。心咲はずっと家に籠ってなきゃいけないんだから帰って」
2人揃って小鳥遊心咲を邪険に扱った。それを聞いた高梨美瑠来はケラケラ笑って、
「消えるのはお前らだよ!! さぁ心咲!! あのメスガキカップルを殺ってしまえ!!」
「言われなくてもそうするさ!!」
小鳥遊心咲は地面に落ちていた小石を月見里友梨香に投げつけた。
「うわぁ小石だって! あんなの友梨香ちゃんの風で跳ね返っちゃうのにね~!」
「そうね。じゃ、心咲。私の風でこらし――」
だが、小石は月見里友梨香の風のセイクリッドアビリティを受けずに、月見里友梨香の胸に当たって――、
グシャア!!
突如スピードが上がった小石が月見里友梨香の心臓を貫いた。
「うぐっ……あがぁっ!!」
月見里友梨香は大量と血を口から吐いて倒れた。隣にいた小鳥遊光紀は何が起きたのかわからず、
「友梨香ちゃん!? 友梨香ちゃん!!」
と叫んで月見里友梨香の顔を見た。
月見里友梨香は息をしていない。……もう死んでいた。小鳥遊光紀は涙を大量にながし始めた。
「いや……いや! いやいやいや!! 友梨香ちゃん!!」
月見里友梨香の死体を泣きながら揺すっている小鳥遊光紀に高梨美瑠来は言った。
「小鳥遊光紀ぃ! そんな肉の塊を見て泣くなんて馬鹿だねぇ! 放っておくと臭くなるからさっさとゴミ箱にポイってしろ!」
だが、小鳥遊光紀は高梨美瑠来の言葉を聞かずに月見里友梨香を揺すりながら泣き続けていた。高梨美瑠来は小鳥遊光紀の態度にぶちギレた。
「無視すんじゃねぇよメスガキィィ!!」
高梨美瑠来は謎のパワーで月見里友梨香の頭を握りつぶした。月見里友梨香の頭はバラバラになって無くなった。
「やめて!! やめてぇぇ!!」
小鳥遊光紀は高梨美瑠来に抵抗して、月見里友梨香の死体から離れされた。そんな小鳥遊光紀の右腕を高梨美瑠来は――、
ブチィッ!!
猛烈な勢いで引きちぎった。
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
泣きわめく小鳥遊光紀。高梨美瑠来は小鳥遊光紀のちぎれた右腕をゴミ箱に投げ捨てた。ついでに月見里友梨香の死体もゴミ箱に投げ捨てた。両方ともゴミ箱に投げ入れることができたので、
「ナイスシュート!!」
と自分で言って喜んだ。小鳥遊心咲は高梨美瑠来に笑顔で拍手した。
小鳥遊光紀は月見里友梨香を失った事による悲しみと自身の右腕を失った事による痛みで大泣きしていた。だが、大泣きしながらも強い怒りによって小鳥遊心咲と高梨美瑠来の上空に濃い雷雲ができた。そして――、
ドーンッ!!
小鳥遊心咲と高梨美瑠来に10億ボルトを超える雷が直撃した。高梨美瑠来は体が消滅して死んだ。だが、小鳥遊心咲は雷を手のひらに球体のようにして掴んでいた。
「はいはい光紀が出したゴミを光紀に投げまぁす!」
小鳥遊心咲は月見里友梨香に小石を投げたように小鳥遊光紀に向かって雷の球体を投げつけた。
「やだ……やだ!! 死ぬなんてやだ! やぁぁぁ――」
バーンッ!!
小鳥遊光紀は雷を起こして抵抗したものの勢いのある雷の球体になにも出来ずに直撃し、左膝が消滅した。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
激しい痛みで泣きわめく小鳥遊光紀。だが、小鳥遊光紀の悲鳴によって小鳥遊心咲はかなりテンションが上がった。
「サッカーターイム!! ボールは小鳥遊光紀ぃ!! レッツスタート!!」
「いやぁぁぁぁやめてぇぇぇぇぇ!!」
右腕と左膝が無いため動けない小鳥遊光紀を小鳥遊心咲は強く蹴った。蹴ったところは左膝の付け根のむき出しになった骨。
「いだい!! やめでやめで助けて!!」
「次は右腕ぇ!!」
小鳥遊光紀の右腕の付け根を小鳥遊心咲は強く蹴った。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「近所迷惑だぞぉ」
小鳥遊心咲は小鳥遊光紀の口にガムテープを付けた。ついでに目元にもガムテープを付けた。
「んん!! んんんんんんんん!!」
小鳥遊心咲は2本の金槌を持って小鳥遊光紀の右腕の付け根と左膝の付け根を猛烈に叩いた。
「んんんんんん!! んんんんんんんんんんんんんんんん!!」
「もっとやるぜ!!」
また叩いた。
「んんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんん!!」
更に叩いた。
「んんんんんん!! んんんんんんんんんんんんん!! んんんんんんんんんんんんんんんんんんんんん!!」
「お次はぁ!」
叩くのを止めると左腕を――、
ブチィッ!!
「んんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんん!!」
右膝も――、
ブチィッ!!
「んんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんん!!」
両腕と両膝を失った小鳥遊光紀を小鳥遊心咲は笑顔で見た。
「うわぁ四肢無しマネキンだぁ」
小鳥遊心咲はちぎった小鳥遊光紀の左腕と右膝をゴミ箱に捨てた。そして、口が塞がれた状態で悲鳴をあげる小鳥遊光紀もゴミ箱に捨てた。
「終わりにしようか!」
小鳥遊心咲はそう言って、ゴミ箱を燃やした。まだ生きていた小鳥遊光紀は燃えて体が消滅して死んだ。
月見里友梨香と小鳥遊光紀の体は綺麗さっぱり無くなった。
小鳥遊心咲はゴミ箱があったところを見て言った。
「2匹の害獣が地獄に落ちた! やったぜ! 超ハッピー!!」