エピローグ 後編
「シーエを、壊す?」
「ソ」
エムジがズンコをにらみつける。
「シーエちゃんはワタシ達にとって天敵だからネ。いなくなってもらわないと安心出来ないんだヨ。特にアルビちゃんはネ~」
「それを俺が許すとでも?」
「その躰で何が出来るノ? 武器も下半身も無い。あ、腕は抱擁とか、色々親密なコミュニケーションするために着けておいてあげたヨ」
「……クソっ!」
自分の無力さに悪態をつくエムジ。戦力差は歴然。ここからウチらが勝てる未来は見えない。
研究所の室内にはズンコとミカドしかいないが、廊下には小型がうじゃうじゃいるし、ネブル内部にはタカ式クラスの大型含め複数のヱレームがいる。
特異個体も何体もいるだろう。
「ワタシ達にとってシーエちゃん破壊は絶対。それこそ命に代えても。命無いけどネ。この集落のそこら中に爆弾しかけたヨ。ワタシの信号が停止したら爆発して全てを破壊する様にしてル。もちろん一緒に来たヱレームは全員壊れちゃうけど……それほどシーエちゃんは危険なんだヨ」
「なんで、そこまでして……? ウチにどんな危険性が……?」
ウチは思った事を素直に聞いた。ズンコはウチを破壊すると言っていたが、エムジを修理してくれたり、腕で抱擁すると良いとか言ってくれたりと、直ぐに壊すつもりではないのだろう。
「説明めんどくさいし長くなるヨー。ゆっくり解説してもいいけド、それよりもエムジちゃんとお話した方が良いんじゃなイ?」
「一応参考までに教えておくが、この部隊の活動期間は七日じゃ。七日経っても部隊が戻らない場合、別動隊が突入してくる。その部隊の前では……今みたいに悠長に大切な者と話す機会は無いだろうな」
「行って帰るマデが七日だからネー。シーエちゃんに残された自由時間はあと三日くらいかナ? その三日を、大事に使うべきだとワタシは思うナ?」
「……」
ズンコの話通りなら、ウチは後三日で死ぬ。なら、少しでも多くの時間をエムジと……。
「エムジ……」
「……ああ、わかった。わかったよ。此処が、俺等の終点なんだな」
「ウチはそれで幸せだよ」
「俺はどうだか」
エムジも観念したのか、ウチと向き合ってくれる。あ、でもその前に。
「ズンコ、三日間エムジと喋ってていいのか?」
「イイヨー。ワタシは見張り役としてここで立ってるヨ。危なくなったら部屋ごと爆破するシ」
物騒な事を言いながら背中のスピーカーを見せつけるズンコ。あのスピーカーがとても厄介で、ウチはネブル内での戦闘で苦戦したのだ。
音響兵器と言えばいいのか。とりあえず周囲の物を音波で壊す。指向性の音も出せるので自身にダメージを与えず攻撃も可能だ。だが、この部屋でそんなものぶっぱなせば……
「ここで部屋破壊したらワタシも巻き込まれちゃうけどネー。だから出来ればしないで欲しいカナ? エムジちゃん直してあげたんだし、穏便に三日間過ごしてくれると嬉しいナー」
「シーエを壊し、俺も壊し、俺等が守ろうとしてた人間も沢山殺しておいて、穏便にか?」
「ワタシだってシーエちゃんに大切な仲間沢山壊されてるからネ? 出血大サービスだヨもう。血とか無いケド。でもサ、憎み合ってる仲だったけどサ、最期は仲良くしたいジャン?」
「……ありがとう」
そう、言葉を繋ぐズンコに対しウチは礼を言う。エムジも礼こそ言わないものの、不平も言わなくなった。
「はいはいはい!! アタシはどうすればいい?? リミット三日でしょ? アタシとしては折角だからシーエちゃんとエムジちゃん、二人で話してもらいないのよね」
バニ様が不思議な事を言う。三人で話せばいいやん。ウチは二人共好きやぞ? が。
「そうだな真屡丹。俺もシーエと二人で話したい」
「な?!」
エムジから爆弾発言。え、何て?
「俺のシーエと、二人きりにさせてくれ」
「お、おおおぉぉぉぉぉ????」
待て待て待て。頭がおかしくなる。は? 何お前、は??
「あらやだエムジちゃん……土壇場になって本音出しちゃうなんて可愛いわ。でもそしたらアタシはどうしようかしらねぇ」
「待って! 二人共待って! 頭が追い付かない!!! え? エムジはウチと二人きりになりたいの?」
「当たり前だろ。愛してるんだから」
「はぁぁぁぁぁぁ?!!?!?!?」
なん、この、な……あ????
「ずーっと言いあぐねてたし、俺にはその資格はないって思ってたけど……最後なら別だ。本当は俺のせいでシーエに迷惑もかけたし、不幸にもしたんだ。でも、それでも俺は、お前を愛して──」
「ストーップ!!! もたない!! 心が持たない!!! 三人で話しよ! 三日あるから、ね? ウチはバニ様とも話したいよ。最期の会話だよ???」
「アー、言いづらいんだケド、二人きりには出来ないんだヨネ~。ワタシ見張らないとだし」
「ね! ほら! ズンコもそう言ってるから!」
「何でヱレーム側に賛同してるんだよ……」
「こういうのはどうじゃ? 今日はとりあえずそなたら三人で話して、明日からは二人で話すというのは。ズンコが二人を、ワラワがマシバニとやらを見張れば問題無かろう」
「アタシが明日以降ヒマになるわねー。あ、ねぇズンコちゃん、ヱレームについて色々教えてくれたりする? アタシこれでも科学者でね、死ぬ前って解ってるのに知りたい欲が強すぎるのよ」
「イイヨー。じゃあ見張りのポジションをミカドと交換しテ、ワタシはバニ様とお話ネー♪」
「緩い……俺はこんな奴らと戦ってたのか……」
「今わの際だから許されてるだけでしょ。あとズンコとミカドが特別緩いんだと思うよ」
「ワラワは本来そうではないのだが……ズンコの側にいるとどうしても振り回されてしまってな」
はぁ、とため息をつくミカド。そんな機能もあるのか。ますます人っぽいなぁ。
「だからミカドは今回の任務付いてこなくてよかっタんだってー! 全盛期のシーエちゃんとエムジちゃん相手だったらミカドにも危険が及んだろうシ……今だって大丈夫だとは思うけど、シーエちゃんが自暴自棄になったりしたら全員爆死ダヨ? ワタシ、ミカドには壊れて欲しくないんだけド」
「そっくりそのままお主に返すぞズンコよ。ワラワだってお主に壊れて欲しくない。だからついて来た。近くのAMOSサーバーにスィクン殿がおるのだから任せれば良かったでは無いか」
「スィクンに何かあっても嫌だシー」
「優しすぎるんじゃよお主は。……そこが好きなんじゃが」
「ワタシもミカド好きー!!!」
「抱き着くんじゃない見張れ!! そこにいるのは違法端末じゃぞ! 我々の天敵じゃぞ!!」
じゃれ合うズンコとミカド。ホント気が抜けてくるな。
ま、とりあえず三日の安全は確保できたみたいだし、最期の会話と行きますか。三人で、家族で、待ちに待った大切な人との会話を。
* * *
「そんなに良い環境になったのか」
「そうよアタシの開発したAIのお、か、げ。ネブルの環境はどんどん良くなっていったわー。終盤なんか種礼序列も撤廃され、居住区の格差も完全になくなっていたもの」
「第一とか第二とかは住所として残ってたけどねー。めっちゃ住み心地の良い集落になってたよネブル。正統血種以外が政治に介入したりね。まぁトップが十七委員会ってのは変わらなかったけど」
「でもそれで市民が不幸になる事は無かったわね。……あの疫病が流行るまでは」
「病気と人間は長い事戦って来たからな」
「おーエムジそれも覚えてるんだ。ペストとか解る?」
「その単語は知らないな……。お前が俺の記憶の整理をしてくれたから一部思い出した事はあるが、そもそも破壊されてた記憶ドライブに記載されてたデータは修復不能だしな」
「ねぇねぇズンコちゃん、シーエちゃん達との戦いっていつから?」
「何億年前だっけ……? ワタシが製造された時にはすでにいたネ」
「えぇ、そんな前からウチいるの??」
「そりゃゼロマキナじゃしな」
と、何か気が付いたら5人で話してた。正確にはここには人がいないから5機だが、ウチに植え込まれた記憶のせいでなんとなく人視点で物を数えたくなる。
エムジを交えながらウチらはエムジがいなかった間の苦労やら何やらを色々と話した。特に虚灯の計画をウチがぶっ潰した事に関してはエムジ驚いてたな……。
ズンコ達は巨大集落の情報を熱心に聞いていた様に思う。……ヱレームにとって有機生命体は敵。クロムシェル内に集落が存在する事は好ましい事ではないのだろう。何でヱレームが有機生命体を敵視してるのかとかは詳しく聞きたいけど、時間が足りないな。
「ネブルから人がいなくなってからはあっという間だったわ。時間は経ったけど、アタシとシーエちゃんは毎日エムジちゃんの修理。成果が出なくてつらかったわぁ」
「ワタシに感謝してよネ♪」
「マジありがとう、ズンコ。これからウチが殺されるとしても、マジありがとう」
「どういたしましテ~♪」
あのまま何千年経とうと、エムジの修理は不可能だったろう。ズンコが襲撃してきた時、ウチは死ねると思った。やっと解放されると思った。──天国にいるエムジに会えると思った。
それが今、この世で会えている。しかも何か? さっき? 告白みたいのされたし??
殺してくれる時点で救世主だと思ったけど……本当にズンコはウチに取って救世主なのかもしれない。人の心を持ったヱレームが救ってくれる。まさしく悠久文献の記述そのままじゃないか。
と、ノスタルジックな思考になった際にふとウチは思い出す。水……。
「なあズンコ、ミカド、意味不明なお願いをするんだけど……花壇に水やりしてきていい?」
「「????」」
二人共顔面一杯にハテナが出まくってる。そりゃそうだ。
てな訳でウチはセロルちゃんの花壇の件を二人に説明した。一緒に水やりしてたミカヌーの事も。
「大切な、花壇なんだネ」
「とはいえ違法端末……いやシーエ殿よ、主らを始末した後はこの集落は破壊するから、その花壇も破壊されるぞ?」
「あー最期まで面倒見たいっていうか、約束守りたいっていうか……ホントなら花壇だけは守りたいんだけど、アルマ持ってってもらったりとか出来ない?」
「いやいや何を言ってるのじゃ! 流石にそれは──」
「出来るかもヨー?」
「ズンコお主……」
と、ズンコから思わぬ助け船が出る。まさかこの提案が通るとは……。
ズンコ曰く、ヱレームの王であるアルビは全ての有機生命体を危険視しているが、このネブルの様にまだ地球上には生命が残っていて駆除しきれてないそうなのだ。ので、ズンコの管理するAMOSサーバー付近に花壇を持っていけば水やりも出来るとの事。
気温や天候の概念は未だに地球にあり、雨も降るらしい。自然に近い環境で花壇を保持できると。
「いやいやズンコ……アルビ様にばれたらどうする気じゃ?」
「とぼけル!!!」
「……こういう時、人は頭が痛いというのだろうな……」
「ミカドちゃん、アナタも大変な位置にいるのね……同情するわ」
「いや真屡丹、お前の行動も中々だったぞ? 俺が覚えてる限り」
「……何で、花壇を守ってくれる気になったんだ? ズンコ」
ウチはまた素直な疑問をぶつける。ここまで話してみて、ズンコが良い奴というのは周知の事実だが、それにしもてサービス精神が多すぎる。
「シーエちゃん達とは色々あったけど、色々ありすぎたからこそ、二人の事は忘れられないノ。今後もネ。形見、とは違うケド、シーエちゃん達の象徴として花壇持っておくのは悪く無いかなッテ」
「そか、ありがと」
「イイノヨー♪ んじゃワタシにおぶさって。レッツ花壇!!」
「待て待てズンコ!! いくらお主とはいえ、無防備な背中にシーエ殿──違法端末を背負うのは無防備が過ぎる」
「大丈夫ヨー。ワタシが活動停止したら集落全て吹っ飛ぶんだから」
「いやそういう問題では……」
「あ、ズンコ。ウチ浄化の機能があるんだけど、おぶって平気なのか?」
「多分大丈夫ダヨー。ワタシの特異性も結構高いシ」
「いやそれで活動停止して爆発とかなっても怖──」
「レッツゴー!」
「待って待って怖くなって来た。あとそっちじゃない! 逆!!!」
暴走するズンコにおぶさり、ウチは花壇を目指す。
* * *
ズンコが言った通り、ウチがおぶさってもズンコが活動停止する事は無かった。結果的に良かったけど、怖ぁ……。
ウチの逆電子汚染、超特異個体には効かないんだな。
んでまぁいつものルーティーンで水やりをしつつ、この花壇を守って欲しいと伝えた。ズンコは「わかったヨ!」と自信満々に答えていたが……何か怖いからミカドにも情報共有しておこう。
(セロルちゃん、君の友達はこれからも元気に育ちそうだよ。何ならアルマ行けるってさ。念願の、自由の地に)
花壇に対して両手を合わせるウチ。ズンコは「弔いの合図だネ」と、この作法を知ってる様だった。
(ミカヌー、ウチはもう、明後日で水やりは出来なくなっちゃうけど……もし天国があったらさ、セロルちゃんといっしょにお花育てようね)
もしかしたらもうすでに天国で一緒に育ててるかもしれない。そうだったらいいなぁ。
色々やる事をやって帰る途中、ウチはズンコにもう二つお願いをした。ズンコは快く受け入れてくれた。
* * *
「どうしたんだ? これ」
「持って帰って来た!!!」
エムジとバニ様の前には、人型エムジの躰が。ズンコに頼んでエムジの部屋に寄ってもらったのだ。あとついでにウチの部屋にも寄ってもらって、ミカヌーの日記も持って来た。死ぬのは明後日だけどどうせならミカヌーの形見を持って死にたいし。頭にもテントウムシの髪飾りが付いてるけど。
なお帰ってきたらエムジとバニ様はミカドによって電子汚染されていた。ミカドは「ワ、ワラワの故意ではなく! ワラワにも若干の特異性があるもので……その……すまぬ!!!」とかなり取り乱していたが、ウチが触ったら二人は復活したので問題無し。
「ウチとしてはよく見てたエムジの姿ってこれだからさー。ラスト二日間はこの姿で話したいと思ってねー」
「一応安全のため、脚だけは破壊させてもらったヨ」
「ほう……シーエ。俺がその躰で、お前を可愛がってもいいと?」
「ちょ、エ、エムジさん?? それはアレですよね? いつもの暴力的な意味ですよね?? 殴ったりしてくれてウチがご褒美ですって言うヤツですよね?」
「いや? 抱きしめるしキスするし、お前が望むなら愛撫だってしてやるよ」
「待って死ぬ! ウチが死ぬ!!!」
「死ぬのは明後日ダヨー」
「精神が死ぬ!!!!」
何だろうか、エムジのリミッターが外れまくってて怖い。いや嬉しいし昇天しそうだけど、怖い。
と、とりえあずエムジの記憶と人格を人型の外骨格にコンバートする作業をば。これは数分で終わる。
その間エムジも意識を失うのでバニ様と雑談でも。
「ねーバニ様。前から疑問だったんだけど、何でウチらの人格や記憶ってコピー出来ないの? 機械なんだからコピーやバックアップ出来てもいいのに、このエムジみたいに、毎回躰を移し替えないといけないのは何で?」
「それワタシも知りたイ!!! 不便なんだヨ」
「え、ズンコもわからんの? ってかヱレームもそうなの?」
「驚いたわね……シーエちゃん達だけじゃないなんて……」
こうなるとバニ様でも理由はわからんだろう。
「アルビちゃんなら何か知ってるかもだけどねー。どうも鍵みたいのが付いてるみたいなんだヨ」
「この鍵のせいで、ワラワ達は機械にも関わらず、一破壊されたら終わり……。生き物で言う死を迎える事になる。バックアップを取りたいと願った者がどれだけいたことか」
「どうしようもない事って言うより、意図的なものなのかしら? その鍵っていうのは。ヱレーム内にこの鍵について調べてるチームは?」
「いるヨ。成果は出てないケド」
「じゃがやる意義はある」
ヱレームはヱレームで色々苦戦しているのだろう。……しかし、一度壊れたら死。復活が出来ない。……人と、何も変わらないじゃないか。ウチは、彼等を、殺していたのか?
「シーエちゃん、暗イ顔してるネ? 責任感じちゃっタ?」
「いや……ううん、違くないか。そう。ウチはズンコ達の大切な人を、沢山殺しちゃったんだなって……」
「じゃから人では無いと言うておろう」
「あーごめんミカド。どうしてもウチ、植え付けられた人の記憶の影響で相手の事を人って呼ぶ癖が──」
「気にして無いって言ったラ、嘘になるヨ」
ズンコがウチの言葉を遮る。
「あぁ癖の方じゃなくてネ? ワタシは人とか機械とか呼称はどうでもいいかナ? シーエちゃん達が、沢山ヱレーム壊したの、気にして無いっテ言ったら嘘になる。でも、お互い様だと思ってル」
「お互い様……」
「詳しくは教えてもらって無いケド、ゼロマキナ二人は和会出来ない定め。どちらかが消えるまで戦うしかなイ。アルビちゃんはヱレームを、シーエちゃんは人を、守ろうとしたダケなんだよ。どちらも、大切な者を多数失ってる。お互い様ダヨ」
「そうか……」
「それが、明後日終わるんダ。もう、失わなくていい。シーエちゃんを、違法端末を警戒しなくていい。ワタシ達ヱレームの安寧が、やっと来る」
「ごめんな。そっちの安寧かき乱してたみたいで」
「それもお互い様ダヨー。気にせず、最期を楽しんで欲しいナ! ほらエムジちゃんコンバート終わったよ」
「長年の経験から、人型よりも戦闘携帯の方が躰の居心地はいいんだが……ってシーエ」
「うひゃあ! えとズンコに投げ飛ばされまして……」
起き上がったエムジに抱き着くウチ。脚が無いので移動出来ないから、そのまま抱き着く形になる。いや腕を使えば移動出来るんだけど、このままずっとエムジに抱き着いてたい。
「エムジ……」
「何だ?」
「ずっとこうしたかった。抱きしめたかった。温もりを感じたかった。声を聴きたかった」
「俺も数億年、同じこと思ってたよ」
そう、優しく囁きながら抱きしめ返してくれるエムジ。あ、ヤバイ耳が死ぬ。何このエムジ破壊力ヤバイ。
「エムジさん?! さっきから妙に積極的というか何かこう、デレ度が強くないですかヌグ?!」
喋ってたら途中で口をふさがれる。何だコレ? あったかくてやわらかくて湿ってて……あれ、嘘?!
「……不満か?」
「い、いや不満なんてめっそうも! ……も、もう一度して頂いても?」
「何度でもしてやるよ。お前が望む限り」
そう、宣言され、ウチらはキスをする。何度も、何度も。再会の喜びを、その後の別れを分かち合う様に。
* * *
「つまりエムジは、最初からウチが好きだったんだな?」
「じゃなきゃ俺のシーエとか言わねぇだろ?」
「うぐぐ……まだ慣れない。なら何であんなつらく当たってたねん。照れ隠しのレベル超えてたぞ?」
「俺とお前の過去に原因があるんだが……まぁ俺もだいぶ記憶削れてるし、お前に至っては記憶無くなってるからもういいかなって思ってな」
「もっと早くそう思って欲しかったなー? チラチラ」
「自分でもチラチラ発音してもシュールなだけだぞ。……お前には幸せになって欲しかった。でもそれは俺がいない世界でもいいと思ってたんだ」
「バッカじゃないの? エムジいない世界でウチが幸せになれるとでも?!」
「人間の友人だって出来てたじゃないか。他の集落でもお前は多くの友人を作った。残念ながら他の集落は滅んだが……ネブルなら、あの技術力なら、ヱレームを倒せると思ったんだよ」
「それこそ御劔さんに踊らされてたよ。あんな作戦夢物語だ。うまく行く訳ない。結果ウチはエムジと長い間離れなくちゃいけなくなったしな」
「そんな長い間俺を修理しなくてもいいってのに」
「何度も言うがバカかお前は! エムジのいない世界なんて意味無いの!!! もちろん好きな人間は沢山出来たよ。最初はミカヌー。その後はミカヌーの子孫始め陸羽内での友人とか、色々とネブルには良い思い出がある。でもエムジがいない穴は埋まらないんだよ。……お前が数千年から数億年ウチを抱えて待ってたのと同じだよ」
「……それ言われるとぐうの音もでねぇな」
「そ。ウチらは似た者同士なんだよ。互いに互いがいないとダメなの。この日をどれだけ待ち望んだか……」
エムジに抱き着きながらウチはエムジを味わう。服は脱いだ。ウチにはどうも性欲が強くプログラムされてるっぽいからこうなるのはある種必然だったのかもしれないけど……でも今はエロい事よりエムジの素肌の感触を味わえる方が嬉しい。
記憶には無いのをいいことに、ウチの人生初SEXの相手がエムジってのはご褒美過ぎるだろうとウチははしゃいだ。バニ様もエムジの外骨格に勃起機能入れてくれててマジありがとう。機械二人が命を作る訳でも無くSEXしてるってシュールだけどね。子を産めない機械に性欲がある時点で、ウチが作られた用途はなんとなく察しがつく。ウチが地球や繁華街等、悠久文献に出て来た単語の概念を覚えている時点で、ウチは恐らくその時代の機械なのだ。ゼロのマキナだし。だからたぶん処女ではないのだろうが……覚えて無ければどうでもいい。
それに重ね重ね、今は性欲よりもエムジ大好き欲の方が勝ってるのでSEXはあくまでおまけ。繋がっていられることが嬉しい。
でも裸でいちゃついてる状態をバニ様達に見られてるのはちょっと興奮する。
「それに気が付けたのが、死ぬ直前か……」
「良いんだよそれで。そもそもズンコ来なかったらお前復活してないしな? ウチはお前といられるだけで、また話が出来るだけでそれで幸せってんあっ?! いきなり腰動かすな」
「何かシーエに叱られてばかりで癪だったから」
「ウチ正論しか言って無いけど?! でもいいよもう。ウチはエムジに主導権握られる会話になれてるし、その方が嬉しい」
「ドMじゃねぇか」
「そ。頭痛前のエレメチアは違ったかもしれないけど、救世主時代の感情を思い出したウチはエムジがいるだけで喜んでしまうエムジの奴隷なんだよ。それこそ、お前の所有物だ」
「キモ」
「二文字?! ウチの渾身の告白を二文字で否定したよこの人!!!」
まぁこれでこそエムジである。ウチは心がドンドン元気になって行くのを感じていた。
「え、クロムシェルってそんな目的で作られたの?」
「その分生き物の隠れ蓑になっちゃっタから一長一短だけどねー。水の処理は困ったよー」
なんか隣のゾーンからは気になる会話が聞こえるが……今はエムジに集中したい。
「シーエ、お前の人生は幸せだったか? 俺がへましなければお前は破壊されなかったし、目覚めた後も俺がしっかりしてれば変な計画に巻き込まれる事も無かったが……」
「それことお互い様でしょうよ。ウチがもっとしっかりしてれば計画の異様さには気が付けてたはずだよ。それにエムジが天馬に乗ってたのだって、もっとバニ様はじめ関係者に色々確認してれば気が付けたかもしれない。過去の事を考えても今は意味無いよ」
「そうか……」
「ウチは幸せ。だって今目の前にエムジがいるから。大好きなエムジと、こうやって話せるから。だから、幸せ」
「……俺もかな。お前が幸せなら、俺も幸せだよ。本当ならその幸せをずっと続けてやりたかったけど」
「そこなー。それがエムジが計画に乗った理由だろ? 機械と人の感覚のずれがあるんよな」
「ズレ?」
「そう。機械であるエムジは数億年とかの時を許容できる。逆に言うと特別な事が無い限り永遠に活動するのが前提の存在なんだよ。ヱレームのズンコも数千年は短いとか言ってたしね? だから永遠の安寧を望んだ。そのためにはヱレームを完全駆除する必要があった」
「そうだな」
「でも人の記憶を入れられたウチは、正直100年生きれば十分だったんだよ。だって人の寿命って長くても100年ちょいだよ? それだけエムジといられれば良かったってのに……さっさとこわれやがって」
「……すまん」
「謝んな。機械と人の感覚の違いだねこれは。ウチも偽の記憶入れられるまでは計画に賛成してたし、たぶん機械的には永遠の安寧がほしかったんだよ。んでエムジに質問。その安寧が手に入らなかった訳だけど、エムジは今幸せ?」
「お前が幸せなら、俺は幸せだ」
「違う違うそう言う答えを望んでるんじゃない。お前の気持ちだよ」
「……複雑な所ではあるな。俺は正直、お前と永遠を共にしたかった」
「……ごねんネ」
横からズンコが入って来るがウチは親指を立てて返事をする。ズンコが謝る事でもない。
「ただ俺はずっとお前に引け目を感じてて、つらく当たってたから……今正直に、シーエが好きだと伝えられて、気持ちは軽くなったかな」
「それは嬉しいね。ちなみに感じてた引け目って何?」
「それはヒミツかな? 折角記憶失ってるし、思い出さない方が良い記憶もある」
「気になるー」
「うるせぇ」
「んあぁぁあ!! だからいきなり激しく動かすのズルいってムグ」
体に快楽を与えられた後にキスで口をふさがれる。幸せ過ぎてタイムリミットを待たずに死にそうです。
「ぷはっ! あぁもうズルいなぁ」
「お前は俺の所有物だ。俺のシーエだ。俺が気にするなと言ったら気にするな」
「むぅ……ちょっと嬉しいと思ってしまう自分が情けない」
ま、言いたくない事を言わせる必要もない。たぶん、双方にとってつらい過去なんだろう。今は幸せな話をしたいな。
「エムジは……いつからウチを好きだったの?」
「最初からだ。最初ってのがいつなのかは記憶があいまいだから解らんが……ともかく覚えてる限り、俺はずっとお前が好きだった」
「嬉しすぎてその言葉だけでイける」
「キモ」
「二文字!!!!」
「お前との旅は大変な事もあったけど、充実してた。だから真屡丹がお前を直してくれた時死ぬほど嬉しかったし、記憶が無いと聞いて絶望もしたよ」
「ごめんな」
「それこそ謝んな。お前は悪く無い。それに……記憶を何度失ってもお前は俺の側にいてくれたじゃないか」
一度目はバニ様に治してもらってから。二度目は偽の記憶を入れられてから。どちらのケースでもウチはエムジを好きになっていた。陳腐な言い方だけど、本当に運命の相手なんだと思う。
「だから、俺は幸せだ。お前に会えて、お前と共にいれて、幸せ。自分勝手な話だが、1000年以上俺を直し続けてくれてたのも実は嬉しかったぞ」
「くっそ大変だったけどね。そこはバニ様にも感謝しろよ?」
「そうよアタシに感謝しなさい」
「ワタシにもネー!!」
「はいはいうっさいうっさい」
やんやと騒ぐ二人にエムジは手を振り、軽くいなす。あぁ、楽しいなぁこの時間。永遠に続かないかなぁ。無理か。
──タイムリミットまで、あと少し。
* * *
「シーエちゃん、そろそろ三度目の水やり行く?」
ズンコが提案してくる。そろそろそんな時間か。三度目の水やり……つまり三日たったという事だ。ウチの死の時間が近づく。
「少しでもシーエと一緒にいたいから、俺も行っていいか?」
「アタシも!」
「となるとワラワが運ぶ感じか。シーエ殿の近くにいれば汚染もされないな」
ミカドはウチらへの警戒をかなり下げていた。いいんかそれで……まぁ何か、この二人はそれでいいような気もする。ズンコとミカドには今後も末永く幸せでいてほしい。
ウチら五人は一緒に花壇にて水やりをし、ついでに墓地で死んで行ったネブルの民に祈りを捧げ、元の研究室に戻って来た。
「よく考えたらさ、五人で移動してるんだからここ戻ってこなくても良かったよね」
「「「「確かに」」」」
四人から同意の意見が上がるが、何か三日間ここにいたせいで何かここがウチらの拠点みたいになってる。もっと綺麗な場所もあるんだが……。
「さて……悪いケド、時間になっちゃっタ。シーエちゃん壊さないといけないんだケド、二人はどうする?」
と、ここにきてズンコから謎の提案が入る。え、二人って?
「アタシとエムジちゃんの事?」
「そうそう。ワタシ達が警戒してるのはシーエちゃんの違法端末としての能力ナノ。だからシーエちゃん破壊出来れば他は良いんだよネ。この集落植物以外の生物いないし」
「ちょっと待ってズンコちゃん。仮にアタシ達が残っても、シーエちゃんの浄化作用が無ければ直ぐに電子汚染されて動けなくなるわよ?」
「それに関しては心配無用じゃ。ズンコがエムジ殿のデータをフィラメンタでいじっていたのは見てたであろうマシバニ殿? 汚染されてる機械であっても、フィラメンタならアクセス出来るのじゃ」
「そしてそのデータをヱレームの躰にコンバートも出来るっテ事。運び出す時は汚染されてて動けないだろうケド、ワタシの住んでるAMOSサーバーに行った後にヱレームにしてあげる事は出来るヨ」
「マジか!!! え、是非お願いしたい!!!」
ウチは土壇場になって出て来た朗報に飛びついた。ウチが死んでしまうのはしょうがないが……エムジとバニ様が生きてくれるならそれは大歓迎だ。しかし
「俺は断る」
「アタシもね」
二人は提案を断ってしまった。
「俺の幸せはシーエ無しでは成り立たない。死ぬならシーエと一緒に死にてぇよ。シーエもアロイジウス戦の際に死ぬときは一緒だと言ってやがったしな」
あ、ヤバイ幸せ。
「アタシも、二人は家族みたいなものなの。一緒に逝きたいわ」
ただ、バニ様に関してはウチも思う所があり……
「なぁ、バニ様。バニ様は生き残ってくれないか?」
「ちょ、何言うのよシーエちゃん?!」
「バニ様は科学者。知りたい事も沢山あるだろう? サーバー行けば色々知れるよ。……それに、花壇も任せたい」
「正直ワタシもこの三日、バニ様と話してて楽しかったから一緒に来て欲しいヨー」
ズンコも乗って来る。これは行けるかもしれないな。
「これは完全なウチのワガママだけどさ……ウチとエムジが存在したって証を、残しておきたいんだ。ネブルがあったって事も。ズンコ達が撤退したらネブル爆破されちゃうじゃん。バニ様が生き残ってさ、ウチらやネブルの事を覚えててよ」
「それは……あまりに酷よ……」
バニ様は顔を伏せる。その気持ちは解るけど……バニ様には生きていて欲しい。いやエムジにも生きてて欲しいけど、ウチがいない世界にエムジを置いていくのはもう忍びないからな。
「真屡丹、俺もシーエの案に賛成だ。これも俺の我儘だが……お前には生きていて欲しい」
「そんな……」
「バニ様、寂しくなったらやっぱり自害するっテ手もあるんだヨ。物は試しでこっち来てみなイ? ワタシもっと、バニ様と一緒にいたいヨ」
「正直言うとワラワも、この三日で誰とも別れたくなくなってしもうたわ。我ながら難儀じゃが……マシバニ殿だけでも来てくれるなら嬉しいの」
「まだ残ってる謎は沢山あるでしょバニ様。ウチに変わって、地球に何があったのか解明してよ。バニ様ならそれが出来るはずなんだ」
「……。……。……ああもう! 解ったわよ!!!! 何でアタシばかりいつもこう……。景織子ちゃんも先に逝っちゃうし、シーエちゃん達ともお別れだなんて、あんまりよ……。でも、アナタ達が望むなら、解ったわ」
バニ様はウチの残酷な提案を了承してくれた。よかった。好きな人が一人でも生き残る。それはとても嬉しい事で。
「ありがとうバニ様。あ、これウチの形見としてもらってくれる?」
ウチはフナムシの髪飾りを差し出す。エムジも同じくゴキブリに髪飾りを差し出し、バニ様は震える手で受け取った。
え、テントウムシの髪飾り? これはウチが付けて逝くよ? ミカヌーの日記もね。
「それじゃあ時間も押してるシ、シーエちゃんとエムジちゃん一緒に壊しちゃうネ。大丈夫、一瞬で意識失う様に、ちゃんと壊すから」
両手に銃を持ち、ウチとエムジの頭部を確実に狙うズンコ。あぁ、終わる。ウチの長かった人生が、ここで終わる。エムジと一緒に、終われる。
ウチはエムジと固く手を握り、最期の時を待った。
「……何か言っておきたい事はアル? ワタシもシーエちゃんとエムジちゃん忘れないから」
「有難うズンコ。言っておきたい事……ってか質問なんだけどさ………………あの世ってあると思う?」
ウチは機械のズンコに対し酷く場違いな質問をする。望んだ答えが返ってこないであろうことは予測していたが、こればかりは最期の瞬間になってもウチの頭にこびりつく疑問だった。
あの世はあるのだろうか。死者とはまた会えるのだろうか。──機械に魂は、あるのだろうか。
どうせ答えは返ってこない。もしくは「無い」と言われてしまう。でもバニ様はこの質問を聞いてくれてるし、ウチがあの世に執着してた事も覚えててくれるだろう。
そう、思っていたら──
「あるヨ」
予想外の答えが返ってきた。
「あるし、ワタシ達機械も行けるヨ。生き物しか天国行けなイなんて、ズルい」
ズンコは少し怒りながら続ける。
「ワタシ達だって行けル。そう思わなきゃ、悲しいじゃない? 今まで失って来たコ達と、二度と会えないなんてサ。まぁ人間の宗教観だから、アルビちゃんは嫌うだろうケド……ワタシはあって欲しいし、機械もそこに行けるって思いたイ」
ズンコはズンコで、今まで多くの大切なヱレームと解れたと言っていた。彼女は彼女で、あの世と言う存在に焦がれていたのか。
「だからシーエちゃん達も、大丈夫。シーエちゃん達はここで死ぬけど、天国はあるかラ。あるってワタシは信じてるかラ。いつかワタシ達も、そっちに行くかラ」
「待て待てズンコ。ウチを殺せば安寧が来るんじゃないのか?」
「この世なんて何が起こるか解らないじゃなイ。天候による災害はあるし、建物の経年劣化による事故だってある。最大の脅威が去るだけで、ワタシ達の存在が破壊される可能性は、この世界で活動してる限りずっとついて来ル」
それは確かに、そうだ。
「あの世で会ったら、今度は仲良くしようネ! ワタシ達が争う理由もそこには無い。ゼロマキナも普通のヱレームも人間も関係無い。一緒にいられる楽園が広がってる事を、ワタシは願うヨ」
「そう……だな。あると良いな」
「あると良いなじゃないノ。あるノ!」
言い切るズンコ。あぁ、とても心が軽くなった。
「ずっと機械として活動してきた俺には、あの世理論はよくわからんが……これからもシーエといられるのなら信じてみてもいいな。しかしズンコ、そうなると疑問がある。あの世を信じてるならワザワザ俺を修理したり、三日間自由にさせる必要なんてなかったんじゃないか? シーエが死ねば俺と会えるはずだ」
「それハ……もし……あの世が無かった時のためニ……」
あぁ。そうか。ズンコもウチと同じで、信じたいけど信じ切れてないのか。だから保険として、ウチとエムジがここで完全に終わるかもしれないと仮定して、ウチらに最期の時間をくれたのか。
「ありがとな。ズンコ」
「シーエちゃん……これからアナタを壊す相手にありがとうはおかしいデショ」
「いやいや、エムジとも話せたし、あの世への希望も持てたし、良い事だらけだったよ。なぁエムジ」
「まぁそうだな。悪く無い時間だった」
「……なら、良かっタ。じゃ、そろそろお別れカナ」
再び銃を構えるズンコ。ウチはエムジと抱き合う。
「大好きだよ。エムジ。どんな世界に行っても、それこそあの世に行っても、ウチはエムジを好きでい続けるから」
「俺もだよ。お前は俺の物だ。離したりなんかするもんか」
「うん。ありがとう。バニ様も元気でね」
「シーエちゃん……エムジちゃん……」
「ミカヌー、吏人、橙子、セロルちゃん、父さん母さん、今、逝くよ。エムジ紹介するから楽しみにしててな」
「俺もそいつらには会ってみたいな」
「行けるよ。あの世には。天国には。ダカラ、今はバイバイ」
ズンコの銃が火を放つ。
ああ、あの世に行けると、いいな。
視界が閃光に包まれる中、エムジの温もりだけは最期の最後まで隣にあった。温かい、温もりが、肌を通して伝わって──
あぁ、温かいなぁ。
ゼロマキナIF Fin
■あとがき
という事で市販の電子書籍小説「ゼロマキナ」の公式IF√小説でしたいかがでしたでしょうか?
連載当初は既にゼロマキナを読んでる方向けに執筆していたのですが、ふたを開けてみたら半数くらいが未読の方で驚きました。……お楽しみに頂けましたか? 一応未読の方にも解る様に書いたつもりですが……。
この企画を当初囚人さんに話した際には「シーエ敵じゃん!!!」とテンション高めのツッコミを貰いました。まぁ本編√をぶっ潰して保守派に突っ走るシーエはゼロマキナ的には完全敵キャラムーブでしたね……。
本編未読の方は是非とも本編と見比べてみて欲しいです。冒険活劇、成長譚としてのゼロマキナ。IFと比べると凄い面白いはずです。
IFは既に精神が成長しきった主人公が、本編のイベントをことごとく潰して行くという面白みを前半に、後半にはDeino流あの世を交えた喪失のエモさをマシマシで盛り込みました。
ゼロマキナ本編はまだまだ途中です。あと一話で一章が終わるのですが、物語は全三章あり……囚人さんヒマにならないかなぁ……。
ともかく、ゼロマキナ本編が終わったらもう一度IFと色々比較をしてみて欲しいのです。
……果たしてどっちの方が、幸せなんだろうか? と。
IF内には本編で使える考察要素を沢山盛り込みました。本編の更新速度はとんでもなく遅くなりそうですが、決して止まってる企画では無いので色々と予想を立ててみて下さい。
特に無頭さんやヱレームの世界、地球の現状等、本編とIFを組み合わせれば見えてくる世界観もいくつかあります故。
でわでわ。Deinoの三作目の小説、お付き合い頂き有り難うございました。
小説書くのにDeinoは最近はまってるので、恐らくまた、近いうちに。
おさしみ。




