【幕間】キャラクター設定
・王子……国王の一人息子で周辺に知れ渡る馬鹿。
母はエメルランド王国王女。皇子を産んですぐ実家に帰ったので、会うのは年に一、二度。
婚約者である外交官で父の従兄弟の末娘のフェリシアと婚約していたが、男爵家の令嬢といい仲になり、ありもしない罪を着せて、悪役令嬢として断罪、ギロチンを使って公開処刑した愚者。
・マリア……一代男爵家の娘。王子に色仕掛けで近づき、恋人になり、フェリシアを追い落とす。親が一代男爵だが、財産を食いつぶした為、良いところに嫁に行き、湯水のように金を使いたいと言う願望がある。フェリシアの幼馴染にも粉をかけたが全て冷たく追い払われ、余計にフェリシアに悲惨な目に合わせてやりたいと思った。
・フェリシア……父が国王の従弟で公爵家。母は騎士団長の姉。姉が二人兄が二人いる。婚約者の王子のことは好きになれない。しかし叔父の命令で婚約者になるが、悪意と国王が優秀な外交官である従弟を追い落とすために利用され、捕らえられ、1ヶ月後ギロチンで16歳の生涯を終えた。大人しく優しい性格で、母や姉たちと慈善活動に力を注ぐ。ブロンド(金色)の髪と青の瞳。
・ユール……騎士団長ラインハルトの次男。父が国王の父の従兄弟の孫の家系。公爵家。フェリシアの幼馴染15歳。兄のセシルは柔和な母に似たが、ユールは顔立ちは父に似た。今成長期で、フェリシアに憧れを抱いている。
・ケルト……魔術師長の長男。父がユールと同じ国王の父の従兄弟の孫。公爵家。フェリシアより一つ上。誠実で真面目。父の跡取りとして懸命に術を磨く。フェリシアのことが好きで、諦めようとしたが、罪を着せられ殺された為、倍返しを狙っている。
・セシル……ユールの兄、見た目は優しいが苛烈。18歳。王子と同じ年だが、出来がいい。
・アルフィナ……宰相のアルフレッドの養女になる死刑執行人の娘。フェリシアを敬愛していた両親が罪の意識に苛まれ自殺し、両親の仇を取ろうと王子暗殺を食事用のナイフでしようとした。アルフレッドに引き取られ、養女となる。親には名前をつけられなかったが、現在の父にアルフィナとつけられる。推定年齢6歳。赤銅色の髪とグリーンの瞳。痩せている。言葉をあまり知らない。知っているのは両親が話す専門用語のみ。その為、言葉を繰り返したり、真似をする。舌ったらず。
・アルフレッド……宰相。一応国王の異母弟。母の位はアルフレッドが高いが、権威に執着する兄が見苦しく臣籍降下した。妻が兄と不倫状態になり、妻の実家と兄と元妻に高額な慰謝料を要求して、月々返済を迫る鬼。しかし、アルフィナを抱っこして父性愛に目覚め、娘にはなんでもしてあげたいと願っている、親馬鹿。
・ルシアン……ケルトの父、妻がフレア、末っ子がヨルム。魔術師長として働く。ルーク→(Lucianルーシャン、ルシアン)
・カーティス……フェリシアの父で外交官。娘のありえない投獄に心を痛めている。カイト→(Curtisカーティス)
・サリサ……カーティスの妻で、ラインハルトの姉。騎士の一族、辺境伯の家の長女として生まれる。剛毅な風に見えるが、本当は母性的で夫を支え、子供達を愛する美女。娘の死に嘆く。
・フレドリック……フェリシアの兄の一人。外交官として勉強中。フリード→(Frederickフレドリック)
・ラインハルト……騎士団長、二人の息子の父、姉がカイトに嫁ぎ、末の姪がフェリシア。ライン→(Lienhardリーンハルト)
・国王……一人息子をわがままに育てた代償を払おうとせず、縁戚のフェリシアの死も、フェリシアに罪を着せようとした。それが後ろめたい。エメルランド王女だった王妃はすでに離婚して、子供を置いて母国に帰還している。が、公には病気と称して公式行事に参加しないことになっている。
・パルミラ……アルフレッドの元妻で、国王の寵姫。アルフレッドが賢い上に義母のアマーリエと仲が悪く、自由に遊べるお金がないと、義兄の国王に近づき愛人となった。豪遊を国王にねだる。タチの悪い女狐エメルランド王国の元貴族の庶子。
・死刑(処刑)執行人……代々受け継がれた職で、姓も、戸籍もなく、墓標に名前は残されない。
今の死刑執行人はフェリシアを断頭台に送ると、娘を残し妻と二人で未来を悲観して自害した。
・ミーナとジョン、ガイ、エリとリリ……ミーナとジョンはアルフレッドの乳母夫婦で、アルフィナのおじいちゃんおばあちゃんがわり。ガイはアルフレッドの乳兄弟兼執事。エリとリリはアルフィナ付きの侍女。
・アマーリエ……アルフレッドの母で先代国王の正妃。だが、現王と血の繋がりはない。一人息子を可愛がるが、それ以上に女傑で、いつか馬鹿……義理の息子親子に天罰を願う。息子の幼馴染達を頼もしく思っており、その子供達を可愛がり、フェリシアのことを助け出そうと手を回していたのだが、間に合わず涙した。
サーパルティータ王国の現王の王女。アルフレッドを産んだとは思えないほど若い、美女である。
・イーリアス……アマーリエの執事兼アルフレッドの屋敷の家令。屋敷の最大権力者。ジョンは弟。結婚したものの妻より仕事だった為逃げられた。それでもいいやと思っているが、弟夫婦を見るとあぁ、もう少し家庭を顧みるような人間だったらと後悔した。
・バルナバーシュ……王国の隠された賢者で、初代国王の王太子だった人物。アルフレッドたちの先祖が、初代国王を暗殺し、その罪を着せ幽閉された。その場所をラインハルトが見つけ、懇願。直系のただ一人の孫アルフィナを守るために封じられていた塔から出て行く。ベルンハルドを息子、アンネリを孫として可愛がっている。
・ベルンハルド……元の名はフランシス。悪女とのちに名前が残る王子の恋人マリアの二番目の兄。現実的で生真面目。父の爵位はただの一代、それに次男であるため、自分は堅実に生きようと学校には通わせてもらったが返済なしの奨学金で、寮に入って高等教育を受ける。カーティスの息子のフレドリックと仲が良かった。数度フェリシアにあったことがあり、朗らかで優しい妹のように思っていた。両親や兄夫婦、妹の愚かな行為で聖女を殺したと知り、自分も止められなかったと罪を受けようとしたがラインハルトに気に入られ、バルナバーシュの元に行く。その後、改名と髪と瞳の色が変わり、バルナバーシュと姪とともに新しい人生を送ることになる。
・アンネリ……元は、ベルンハルドの兄の娘ナオミ。兄達は、敏感でよく泣く赤ん坊に暴力を振るったり、服も着せてやらなかったので度々実家に戻りベルンハルドが世話をしていた。ベルンハルドと共にラインハルトに引き取られ、その後アルフレッドの次女となる。まだ1歳前後なので、好奇心旺盛。パパや叔父さん、お姉ちゃん達が大好き。
・キャスリーン……エメルランド王国の国王妹で、王子の母。国王の妃。しかし、政略結婚に、浮気性の夫を見限り、息子を産んですぐ母国に帰った。アルフレッドのことが好き。