アルフィナとセシルの婚約
「本当に、ほんとーにアルフィナを嫁に出したくない〜! やっぱり嫌〜!」
アルフレッドは可愛い娘を抱きしめる。
「じゃぁ、私が婿でもいいんですけど」
「はぁぁ!」
セシルのあっさりとした言葉に、ラインハルトはギョッとする。
「ちょっと待て! お前は……」
「ユールがいるでしょ? アルフレッド兄上のサポートはベルンハルド。私は、ケルトとフェリシアの補佐をと思っています。父上やユールが領地を守らねばなりません。私は、この王都で色々とさせて貰いたいと思っています」
「だがな?」
「父さん? あの馬鹿陛下は私達を滅ぼすつもりです。兄上は当主。ベルンハルドは側近ですが、アマーリエ様やアルフィナを守る存在が必要です。バルナバーシュさまもいらっしゃいますが、これから大変かと」
「だがな……」
「大丈夫ですよ。父上。私はどこにいても父上の息子です」
微笑む。
「それにユールの方が向いてそうなんですよね。私は策略大好きですし、ケルトを半年でビシバシとフェリシアの夫としての気構えと、引きこもり傾向の魔法脳の頭を、ベルンハルドと共に微笑み魔神に変えてみせます」
「えっと、そうします!」
「えぇぇぇ! 古書を読みたいと……」
「礼儀作法からやり直しだよ」
あっさり言い放ったセシルは、幼馴染のフェリシアに微笑む。
「フェリシアはお姫様だからね。大丈夫だよ」
そう言い残すと、ケルトを引っ張って去っていった。
「セシルって、あんなに笑えるんですね」
「昔は可愛かったぞ。今もだが」
ラインハルトは自慢するが、
「ユールを出すのは頭にあったが、セシルを婿に出すのはあまり考えてなかった……」
「まぁ、結婚はうちの子が成人してからですが、大丈夫ですか?」
「自分が待つといったんだし、いいんじゃないか? その分勉強するんだろ……いや、策略か?」
「おとーしゃま?」
キョトンとするアルフィナに、アルフレッドは、
「アルフィナは良いんだよ? 今は頑張って文字の勉強だよね? 偉い偉い」
と愛娘を褒めたのだった。




