前へ目次 次へ 5/10 5話 舞い上がる心 葵視点です。 驚いた。 優希ちゃんの指が、私の唇に伸びてきた瞬間―― まるで溶かされるような、官能的な感覚が私を襲う。 まるで絡めとられたみたいに 瞳が絡み合うその時間が、止まったかのようだった。 きゅんと切なくなる胸の奥に、彼女を意識していると自覚させられた。 店を出るときにお礼を告げると 代わりに私の服への謝罪と共に 2人きりになれて、私も嬉しかったですと はにかんで小さく付け加えられたその言葉に どうしても期待してしまった。 ゆっくりと進みます