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4話 ケーキよりも甘い余韻
葵先輩と2人きりで こんなに近い距離にいられるなんて
彼女との会話が 全然頭に入ってこない
私の視線は
その艶やかで柔らかそうな唇から逸らすことができない
ありがとう ごちそうさま
その彼女の凛とした声が
私の耳に 甘く心地よく響く
ふと彼女の口元に生クリームがついてるのに気づく
葛藤の末 私は手を伸ばし
―その唇に指で触れ 口に含む
真っ赤に染まる その綺麗な顔
さっき食べたガトーショコラよりも
ずっと甘い余韻が口の中に広がっていた
先輩の名前を葵に決定しました




