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ジュリエットは力持ち  作者: 瑞希
『プロローグ』
4/23

大好きな人

ピピピッ


私は携帯音の着信で目が覚めた

この着信音は操辻家だ。

といっても、ハヤテ先輩と遙華さんだけ。

大方、ハヤテ先輩だろう。


「ハヤテ先輩…なんだろう」

誕生日とかじゃないし、会議か、活動報告かな。

一斉送信じゃないってことは、ちゃんと内容見ないと…。


【中級悪魔1体討伐。】


『エミヤは普通だ。お前が心配することはない。

それと、何も教えていないのにタイガが能力を使った。

まぁ、そういうやつもいる。

俺の杞憂だろう。』


それらを伝えるために、

一斉送信じゃなかったのだろう。


「ふ~ん。火の子が…

 カレンの言った通りにならなきゃいーけど」

高校生組の神氷かみひょうり 懸憐かれんが私に忠告していた。

火の子は怪しいと。私も怪しいと思う。何となく。


仇篠の忌み子に関して、ハヤテ先輩の言うことは悪いけど、信用できない。

それは、二人が異母兄妹だからだ。

仲が良い事はないだろうが、

無意識にヒイキしてしまっている可能性もある。


「…って、え!?中級!?

 うっそ…。」

ハヤテ先輩は中級悪魔について何も触れていないが

中級悪魔が出ただなんて、一大事だ!

急いで返信しなきゃ!

っと…SMSの方にしておこう。


『ハヤテ先輩!?

中級悪魔ってどういうことですか!?

ケガは!?サキアお姉ちゃんたちは!?

能?力?…まさか、主!?

柊のお祖母ちゃんには言ったんですか!?

カレンには!?』


本来、一言ずつ書いて送るものなのだろうが

今の私にそんなことを考えられる余裕はない。

とりあえず、思い付いた質問をハヤテに送った。


『…質問多くないか?めんど』


ハヤテ先輩ときたら、

『面倒臭い』と打つことすら面倒くさくなっていらっしゃる。

そういうところも意外と好きだよ。

でも、質問にはちゃんと答えてね。

学生の中ではカレンの次に有力者なんだからさ。

…って言ったら絶対面倒臭いって言うんだろうなぁ。


『サキアお姉ちゃんに聞いても良いんですか~?』

『(ヾノ・∀・`)。俺が答える。』

必殺、サキアお姉ちゃん。

ハヤテ先輩には弱点が無いようで結構ある。

そのなかで、私が一番使えると踏んでるのは、サキアお姉ちゃんだ。

理由は言わずものがな。私の命に関わるかもしれない。


…全然関係ないけど絵文字可愛いな。

部分的にスクショして

サキアお姉ちゃんにでも見せるか。


『全員無傷。能。俺は言ってない。言った。』

全員無傷か。良かった。

権ってことは中の下。大したこと無かったのかな?

俺はってことは志保さんが伝えたかもって事?

カレンには言っちゃったか…。

じゃあ、遅かれ早かれ伝わっちゃうね。

こりゃ近々会議かな…。


よし、サボろう。


面倒事はごめんだ。

柊のお祖母ちゃんは好きだけど

あのギスギスした大人の雰囲気はどうも苦手だ。

どうせ、大石先生が教えてくれるし、流れに身を任せるよ。


『センキュー。

ところで、仇篠の忌み子は』

『その忌み子ってのやめろ。

志野さんに吹き込まれたんだろ』

『話がズレてます。』

『メールにも書いたろ。普通だ』

『本当は?』


『めっちゃ可愛い。』

『はい。シスコーン』

『それ、ユキカにも言われたんだが

お前らそっくりだな』

『やめれ。ま、直に会って話しましょう

どうせ、近々会議あるでしょう』

『俺欠席するから』

『私もそのつもりです』

『じゃあ、何で言った』

『イッテミタカッタ』

『…』


『冗談です。

じゃ、私は仇篠の子らには関わらない。ということで』

『好きにしろ』

『好きにします』


関わらなくても良いのなら

仇篠の子が悪なのか善なのか確かめなくても良い。

やっぱり文面だけじゃハヤテ先輩の真意は解らないけど

結構仇篠の子を好いているようだ。

それなら、私も何かあったときはそれなりに力を貸そう。

あー、でも柊のお祖母ちゃんは敵には回せない。

ごめんよ、ハヤテ先輩。


私にとって柊のお祖母ちゃんは

本当の家族みたいに大事な人なんだ。

いくらハヤテ先輩やサキアお姉ちゃんのためでも

柊のお祖母ちゃんを裏切るようなことは


絶対に出来ない。

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