無変換の想い
曇りガラスから漏れている、夏の光に照らされていた。
挑戦を決めた瞳を、天使が見守っていた。
内面を映し出すような輝きに、素顔の少女が笑っていた。
「マキ・・ここに座って、紹介するから」と蘭が満開で微笑んだ。
マキは笑顔で返して、マリアを私に渡して、蘭の横に座った。
蘭がマダム・シオン・レン・ハルカと紹介した、マキは笑顔で頭を下げた。
「そして専属ピアニストで、16歳の」と蘭が言ったら。
「久美子ですね・・久しぶり、元気そうで良かった」とマキが言った。
「マキ・・・あの時リーゼントじゃなかったから、分らなかったよ。
本当にありがとう・・そして嬉しいよ、マキがここで働くんだね。
元気になったよ・・マキが泊めてくれて、一晩中話を聞いてくれたから。
限界トリオのマキ、噂以上だね・・灼熱のマキ」
久美子は嬉しそうに目を潤ませて、マキに微笑んだ。
「久美子ちゃん・・良かったね」と蘭が満開で微笑んだ、久美子も笑顔で頷いた。
「あの時の!・・私は久美子の姉です、本当にありがとう」とレンが笑顔で頭を下げた。
「やめて下さい、レン姉さん・・何もしてませんよ、お喋りしただけです」とマキは微笑んで言った。
「母が亡くなって・・葬儀が終わった翌日の夕方。
寂しくて・・目的も無く自転車を漕いで、気付いたら大淀川の川原にいました。
座って川原を見てたら・・立てなくなって。
夕暮れで、段々暗くなってきて・・それでも動けなくて。
その時隣に元気よく座った・・マキでした。
同じ歳だと分って、他愛も無い楽しい話をしてくれて。
私も段々元気になって、やっと立ち上がったら。
マキが泊まればと言ってくれて、レンに電話をしました。
レンにマキが代わってくれて、心配ないと言ってくれたね。
そしてその夜、私が母の話をしたら、怒ってくた。
真剣に、強く・・母が心配してるぞって・・そんな姿を見せるとって。
今すべき事は何かと・・強く手を握って言ってくれた。
本当に嬉しかったよ・・マキ・・温かかった。
誰もあんなに真剣に怒ってくれなかったから・・心がブルブル震えたよ。
そして、言ってくれたね・・今の私を支える言葉。
ピアノは学校に行かないと弾けないの?音楽ってそんなに狭い世界なの?
ショパンもベートーベンも学校を出たの?そして最後に抱きしめて言ってくれた。
久美子はなぜ音楽をしてるの?・・人に認められたいからなの?
強く問われました・・あれで私は変われたよ・・そうじゃないって叫べたから。
言葉にして叫んだら・・何かが抜けた・・そしてマキが抱いてくれてたから。
私は近々マキに会いに行こうと思ってたの、その自信が持てるようになったから。
そして・・マキの宿題を提出しようと思った。
マキ・・私は音楽が好きだから、その素晴らしさを伝えたいから。
ピアノを弾いてるんだよ、マキの言葉のような音を出したいから。
魂に響き渡るような音で・・平和の素晴らしさを伝えたいからだよ」
久美子が泣きながら伝えた、マキは久美子を抱きしめていた。
「もう、泣き虫久美子・・川原じゃ泣いてなかったくせに」とマキが笑顔で言った。
全員が優しい目で2人を見ていた、ユリさんの嬉しそうな微笑があった。
「だって・・変な奴が振向くなって言って、馬鹿な話をずっとしてたんだもん」と久美子が微笑んで返した。
「その馬鹿が、私に教えてくれたんだよ・・あなたの存在を」とマキがニヤで言った。
「そうだったの・・そうよね、あんな事が出来るのは・・あんただけね、エース」と久美子がニヤで言った。
『久美子だったのか・・なら振向かせれば良かった、後姿が可愛くない感じだったから』とニヤで返した。
「なんだって~・・マキが来たんだよ、伝説話、無限にあるよ・・でも本当にありがとう、あの話で寂しくなかったよ」と久美子が微笑んだ。
『お礼はいらないよ・・お腹空いたよ、食べようよ』と笑顔で返した。
ユリカと蘭が夜街の面白話で盛り上げて、楽しく食事をした。
「エース1つだけ教えて、久美子ちゃんの事は、なぜマキちゃんだったの」とユリさんが薔薇で微笑んだ。
『作ってる感じだったから、背中から感じるのが・・違和感があった。
俺は同級生でそんな子を沢山見てたから、だから壊す女にしました。
マキは問いかける・・その心に直接問いかけるから』
私は思ったままを口にした、ユリさんの薔薇を見ながら。
「シズカと恭子を述べよ」と蘭が満開で微笑んだ。
『恭子は・・考えさせるタイプ・・その相手の良い部分を押し上げる感じ。
何にでも興味を持ち、その相手の世界を知ろうとしながら、気付かせるみたいな。
これはどうやるの?とか、こんな時はどうするの?とか聞いて。
相手が教える事で、気付かせていくような。
シズカは・・作るタイプ・・こんな感じじゃ駄目なのって提案する。
知識の豊富さを背景に、提案し続ける。
こんなのは?じゃあこんな感じは?って提案し続ける。
相手はそれはここが駄目とか言いながら、駄目な事を気付いていく感じ。
だから・・久美子の後姿を見て、マキに決めたんだよ』
蘭の満開を見ながら、笑顔で伝えた。
「蘭姉さん・・エースが少し怖くなったですか?」とマキがニヤで聞いた。
「嬉しいよ・・多分あと少しで、PGの女性の分析も終わるのね」と蘭が満開ニヤで返した。
「3人とも欲しいですね~・・無理な願いと知ってはいますが」とユリさんが薔薇で微笑んだ。
「さっきから・・ハルカの目が怖いんですけど」とレンがニヤでハルカに言った。
『レン、それがハルカの本当の目だよ、久々に見たよ・・出会った頃のハルカ』と笑顔でハルカを見た。
「ごめんねエース・・私、自分に言い訳してたね。
エースが言ってくれてたのに、フロアーに慣れて言い訳してた。
マキちゃん、よろしくね・・私が裏方の仕事全て教えるね。
だから思った事や、感じた事を全て伝えてね。
頑張ろうね・・私も16歳で挑戦したから。
あなたには頑張って欲しいから、一緒に頑張ろう」
ハルカの瞳を、マキは真剣に見ていた。
「よろしくお願いします、ハルカ姉さん」とマキも真顔で頭を下げた。
顔を上げたマキに、ハルカが微笑み、マキも笑顔で返した。
「蘭・・PGのピースが全て揃いましたね」とユリさんが薔薇で微笑んだ。
「私もそう思いました・・最後尾から最強の熱が押してくるような」と蘭がハルカに満開で微笑んだ。
「レン姉さん、マキと3人で狙いましょう・・エースが最も大切にしてる、銀河の奇跡を」とハルカがレンに微笑んだ。
「やろうよ・・ターゲットとしては申し分ないから」とレンも微笑んで返した。
「私、吸収して・・出来るだけ早く行きます」とマキも微笑んだ、レンもハルカも嬉しそうに笑顔で頷いた。
「エース・・最強のニヤニヤ出てますよ」とシオンがニコちゃんで言った。
『うん、シオン・・止められない』と笑顔で返した。
「銀河もシオン・セリカコンビも大変だね~・・お尻に火がつきそう」と蘭が満開ニヤで言った。
「エースのシナリオは本当にあるのやら・・有るなら怖いよ」とユリカが爽やかに微笑んだ。
「マキちゃんに1つだけ提案があります・・源氏名も真希でやりませんか?」とユリさんが薔薇で微笑んだ。
「私もそうしたいと思ってました、母がどんな仕事をしたのか知らないけど。
もう母を知る人はいないでしょうから、背負っていたい。
娘に命名するほど大切にしていた名前、夜の世界に誇りを持っていたと感じています。
だから同じ名前を背負いたい、自分に戒めとして。
ユリカ姉さんの身元保証人と、母の大切な真希という名前を背負ってると感じていたい。
そうすれば絶対に汚せないから・・自分に正直に生きられると思いますから」
マキはユリさんに笑顔で言った、ユリさんも薔薇で頷いた。
「マキ・・ワシはお前の母親をはっきり覚えてるよ。
おいおい色々聞くじゃろうが、ワシが1つだけ教えるよ。
ワシが今まで見てきた中で、真希が夜街に1番愛されちょったよ。
それだけは、隠しようのない事実だよ」
マダムがマキを見て真剣に伝えた、マキは最高の笑顔で見ていた。
「ありがとうございます・・本当に嬉しいです」と笑顔で言って頭を下げた。
蘭の仕事時間が迫って来て、ユリさんとユリカとマキを連れて通りに出た。
「マキちゃん、頑張ってね・・また後で」と蘭が満開で手を振って、マキも笑顔で手を振って見送った。
「マキちゃん、今から夜街1番の女帝に挨拶に行きましょう」とユリさんが言って、マキがユリさんと並んで歩き出した。
私とユリカはその後を腕を組んで歩いていた。
前を歩く2人は笑顔で話していた、ユリさんの薔薇を見ながら私も笑顔になった。
魅宴入ると、大ママはフロアーでミサキと打ち合わせしていた。
「大ママ、いいかしら?」とユリさんが声をかけた。
「もちろん、いいよ」と大ママがフロアーに招いた。
大ママはマキを見ていた、その瞳が強かった。
「紹介します・・今日からPGに入ります、マキです・・16歳です」とユリさんが笑顔で紹介した。
「マキと申します、未熟者ですが、よろしくお願い致します」とマキが美しい姿勢で深々と頭を下げた。
「よろしくね・・良い子だね~、マキって名前はエースが命名かい?」と大ママが笑顔で言った。
「本名です、母が源氏名として使っていました・・それを名乗らせてもらおうと思います」とマキも笑顔で返した。
「そうなのかい、素敵な話じゃないか・・娘に源氏名を命名するなんて、聞いてて嬉しくなるよ」と大ママが嬉しそうに微笑んだ。
「良かったね・・マキ」と私は大ママにニヤで言った。
「なんだいエース・・なんか企んでるね?」と大ママがニヤで言った。
「エースは、大ママの表情が見たいんですよ」とユリカが爽やかニヤで言った。
「マキ・・名前の漢字はどう書くのかしら?」とユリさんがマキに薔薇で微笑んだ。
「真実の真に希望の希です」とマキがユリさんに笑顔で返した。
大ママが固まっていた、そして一筋の涙を流した。
マキは驚いて大ママを見ていた、そして何かを感じているようだった。
「大ママ・・母をご存知なんですか?」とマキが真顔で聞いた。
大ママはマキを抱きしめて、泣いていた。
マキも大ママを抱きしめて、瞳を閉じていた、母に抱かれる娘のように。
「16年ぶりに抱いたよ・・そうかい真希を娘に譲ったのかい」と大ママが体を逸らし、マキを見ながら言った。
「あんたが産まれて4日後に、抱かせてもらったよ。
その日が真希姉さんと会った、最後の日になった。
私が今ここに居るのは、全て真希姉さんのおかげなんだよ。
私を拾ってくれた・・馬鹿で未熟な私を。
そして夜の女に育ててくれた、優しく・・厳しく。
温かい人だった・・そして美しかった。
誰にもでも平等に接して、全てに愛情を注いだ。
私は今でも追いかけてる、26歳の真希姉さんを。
届かないから・・あの真希姉さんの生き方に到達できないから。
マキちゃんが入って来た時に感じた、懐かしい何かに。
ユリの所で頑張るだね、覚悟は出来てるんだね」
大ママは真剣な瞳でマキに問いかけた。
「絶対に真希の名に泥を塗りません、全てを賭けて守ってお見せします」とマキも真剣な瞳で堂々と答えた。
「よし・・私も見てるからね、見せておくれよ・・お前の真希を」と大ママが笑顔で言った。
「はい・・見ていて下さい、母とは違う真希を」とマキも笑顔で言った。
大ママは体を離して、ユリさんを見て微笑んだ。
「ユリ・・私からも頼むね、ユリに育てて欲しいんだよ・・ユリは真希姉さんと同じ匂いがするから」と大ママが微笑んだ。
「全力でやります・・これだけの素材に、巡り合えたのですから」とユリさんも薔薇で返した。
『大ママ、マキもフロアーデビュー前には、魅宴研修させて』と大ママに笑顔で言った。
「断るとでも思ってるのかい」と大ママが嬉しそうな笑顔で返してきた。
「ありがとうございます、光栄です」とマキが笑顔で頭を下げた。
「その感覚・・言葉を読む能力、素晴らしいね・・頑張りなさい」と大ママがマキに微笑んだ、マキも微笑んで頷いた。
「マキ・・ミサキ姉さん17歳だよ」とマキをミサキに紹介した。
「マキです、よろしくお願いします」と笑顔で頭を下げた。
「よろしくね・・噂以上に綺麗だね、私会いたかったの宝塚が好きだから」とミサキが笑顔で言った、マキも笑顔で返していた。
「ミサキ駄目だよ、私も宝塚好きだからね」とユリカが爽やかニヤで言った。
「エース残念ね、振られたの・・明日から私を毎日抱っこに来て良いわよ」とミサキがユリカにニヤを返した。
『ミサキ・・リョウから盗んだね、最高の返しだったよ』とミサキにニヤで言った。
「ミサキ姉さん、勉強になります」とマキが笑顔で言った。
「嬉い~・・初めて夜街の女性から姉さんって言われた」とミサキが嬉しそうに笑った。
「出し惜しみしますね、ミサキ姉さん」とマキも笑顔で言った、ミサキは笑顔ウルを出していた。
「エース・・凄すぎない、マキ爆弾・・あんたと話してる感覚になるよ」とミサキが私にニヤを出した。
「エースに会話を、7年以上鍛えられましたから」とマキがニヤで言った。
「7年・・9歳から、なるほどね~」とミサキもニヤで返した。
「ミサキ姉さん、今・・いやらしい感じ出てますよ」とマキが微笑んだ。
「マキ教えてあげる・・これが魔性の魅力と言うのよ」とミサキがニヤニヤで言った。
「凄~く勉強になりました・・さすがです、ミサキ姉さん」とマキが微笑んで、2人で笑っていた。
「ユリ・・今夜デビューさせても、9人衆は震えるよ」と大ママが笑顔で言った。
「そうですね、さすがユリカが身元保証人になるだけあります」とユリさんも薔薇で微笑んだ。
「そりゃまた、背負わせたね・・ユリカ」と大ママが笑顔で言った。
「その位背負ってもらわないと、楽しみがないですから」とユリカが爽やかに微笑んだ。
「そうそう大ママ実は、蘭とエースのお父様が・・・・」ユリさんが演出の話をした。
「絶対見に行くよ、そんな伝説見ないと後悔するからね」と大ママが笑った。
3人の笑顔と、嬉しそうに話すミサキとマキを見ていた。
大ママに挨拶をして、魅宴を出た。
ユリカが準備に帰ると言ったので、私は駐車場までユリカを送った。
ユリカはご機嫌状態で、笑顔のユリカに手を振って別れた。
PGに帰ると、TVルームにマダムとユリさんがいて、マリアはお昼寝中だった。
「マキボーナス出さんとな」とマダムが笑顔で言った。
『別に俺が連れて来たんじゃないよ』と笑顔で返した。
「あなたがいたから来たんですよ、あなたがいるから、この世界を意識したと思いますよ」ユリさんが言って。
「そして私からも・・マキは最高のホームランです、あのミサキとの会話で確信しましたよ」と薔薇で微笑んだ。
「ユリ・・蘭のマキに対する熱、まぁエースの関係者ってのも強いんだろうがね」とマダムが言った。
「蘭は東京PGを視野に入れましたね、PGの将来像を考えて、マキの登場が嬉しいのでしょう」とユリさんが嬉しそうに返した。
私はマリアが起きたので、マリアを抱いてフロアーに行った。
10番でシオン・レン・ハルカ・マキが笑顔でサインの話をしていた。
私はマリアと散歩に出かけた、マリアは天使全開で私を見た。
『アイシュだね、マリア』と笑顔で言うと、頬にキスしてくれた。
私はソーダアイスを買って、半分に割って、ベンチでマリアと食べていた。
「まちるだ・・いった?」とマリアが少し寂しげに言った。
『そうだよマリア、マチルダは行ったんだよ・・だから帰ってくるよ』と微笑んで言った。
「まちるだ・・かえる」と天使になって笑った。
マリアの気持ちが伝わってきて、マチルダがいない寂しさを感じていた。
「なんだい・・まだ引きずってるのか、らしくないぞ」とカスミの声がした。
『引きずってた・・カスミ見るまで』と笑顔で返した。
「マリア・・アイスに騙されるなよ」とカスミがマリアを抱いて不敵を出した。
『カスミ・・イルカ見たいの?』と笑顔で聞いた。
「絶対見たい・・絶対連れてけよ」と不敵を出した笑った。
『了解・・考えとくよ』と笑顔で返して、カスミとPGを目指して歩いた。
カスミとTVルームに行くと、4人組がおやつを食べていた。
『カスミ、今日から入る・・マキ、16歳』とカスミにマキを紹介した。
「カスミさんですか、マキと言います、よろしくお願いします」とマキが笑顔で頭を下げた。
「よろしく・・確かに豊が言った通りだね、全体的感じが良いね~・・体も締まってるし」とカスミが輝きながら微笑んだ。
「カスミ姉さん、怖いくらい綺麗なんで・・驚きました」とマキが嬉しそうに言った。
「怖くないよ・・美しすぎるだけ~」と不敵ニヤで返した。
『カスミ・・体の締りって、どこで見るの?』と笑顔で聞いた。
「レンとハルカが聞き耳立ててるから、言いたくないけど・・腕の初動時だよ」とニヤで言った。
「腕の初動時・・難しい」とハルカが微笑んだ。
「引き上げるか、押し上げるか・・みたいな感じですか?」とマキが笑顔で聞いた。
「むむ・・お主できるな・・そんな感じ、無駄な脂肪が付くと動きが大きいんだよ。
1番分るのは歩き方・・前屈みになりがちだし、引きずる感じもある。
手の振りも小さくなるし、どこか動きがバラバラな感じになるんだよ」
カスミは真面目に話した、4人は興味津々で聞いていた。
『カスミはフロアーにいる時は、見せる歩き方だよね・・モデル時代の』と笑顔で聞いてみた。
「そうだよ・・少し大袈裟だけど、集中が高まるからね」と輝きながら微笑んだ。
「カスミ姉さん、体の中心点はどこでとりますか?」とマキが聞いた。
「私は谷間の中心・・マキは谷間が無いから無理~」と不敵ニヤで答えた。
「私16だから・・今から牛乳飲みます・・エース、ダッシュ」とマキがニヤで返した、私はウルで返していた。
「牛乳より・・鏡の方が効くよ」とカスミが不敵で言った。
「観察するんですか?・・自分の胸を」とマキが真顔で聞いた。
「もちろん・・合わせ鏡で見る、そしてこんな感じが好き~って思いながら触るんだよ」と不敵ニヤで言った。
「やってみようかな~」とハルカが笑顔で言った。
「人の体は自分で作ってるんだから・・脳に教えれば大きくなる位できるさ」とカスミが笑顔で言った。
『ハルカ・・俺が手伝ってやろうか』とニヤで言った。
「そうして・・補助だけよ、揉むなよ」とハルカがニヤで返してきた。
「ハルカ・・少し下ネタ、スムーズな返しになったな」とカスミがニヤで言った。
「そっか~・・下ネタとか口説き文句とかの、対処もいるのか~」とマキがハルカに微笑んだ。
「マキは今でも出来そうね、自信有るでしょ~」とハルカが微笑んだ。
「未経験の子供相手なら・・大人の男性相手には自信無しです」とウルで返した。
「口説き文句の返しは、私は今でも慣れないな~」とレンが微笑んだ。
『カスミ、アドバイスしてやれよ、口説き文句』と笑顔でカスミに言った。
「簡単じゃないか・・ありがとう坊やって心で思えばいいんだよ、絶対に嬉しそうにするなよ」とカスミが不敵を出した。
「そこなんですよ~・・嬉しそうにしないで、空気を保たせる・・蘭姉さん見ると、びっくりしますよね」とハルカが微笑んだ。
「うん、私でも蘭姉さんのは今でも驚くよ・・あの返し、信頼関係が客出来てるよな」とカスミも笑顔で返して。
「もったいつけるなエース、マキの為にもアドバイス・・見返り対策」とカスミが不敵を私に出した。
『ようするに・・PGで女性を口説くのは、相手もゲーム感覚でしょ。
まぁその見極めさえ間違ってなかったら、出来るでしょ。
俺は蘭を目で追ってるから、凄く分るけど。
蘭の凄さは、あれだけの指名客を持ってるけど、全員を覚えてる。
全員の前回の話や今の生活の背景、そして自分に対してどう来てるのか。
蘭は自分のお客を全員同じ場所に誘いこむ、だから相手は継続して来る。
その場所に来れば、それだけで楽しくて笑顔になれるから。
客に合わせてたら、もたないよ・・自分の世界に誘うんだよ。
本当に自信の持てる、自分の世界が出来れば楽になる。
後は笑顔だけ見せて、話聞いてやればいいから。
蘭は一組に1度しか、本気の点火はしないよ。
だから回転がかかると、その本領が発揮される。
全員に好かれる事なんて出来ない、それはユリさんでも。
お客に選ばせる・・私の世界はこれだと提示して。
そのレベルが、蘭・ナギサレベルだよ・・その上の話はまたいつか』
最後はニヤで言って、4人組を見ていた。
「そうなんだよ・・だからこいつは、シオンには何も吸収しないでいいと言うんだ。
シオンは自分の世界を持ってるから、フロアーに出てきたら分るよ。
多くの客が指示する、それに触れたくて足を運ぶよ。
私が男なら・・カスミよりシオンだよ」
カスミがシオンに不敵を出した、シオンは嬉しそうに、ニコちゃんビームを返していた。
「第七章の応用で良いんだね」とマキが私にニヤで言った。
「マキ・・第七章って何?・・述べよ」とカスミが不敵ニヤを出した。
「私の中学の卒業祝いで小僧がくれた、【豊の道】って言う本です、小僧直筆の」とマキが笑顔で答えた。
「ほほ~・・で第七章は?」とカスミが私に最強不敵ニヤを出してマキに聞いた。
「第七章・・心の世界・・現実の世界とは別にある、自分の世界。
そこは人を誘う事が出来る、伝えれば・・尋ねて来る人がいる。
私達や小僧は、豊の世界に遊びに行っていたんだと。
その世界を素敵だと思って、そこで遊び・学び・感じた。
だから自分の世界を作ろうと、そして誘ってみようと。
人と人の関係は、様々な愛の形が存在するから。
いつか私の世界に招待してと、書いてありました」
マキがカスミに笑顔で言った、カスミも輝く笑顔を返した。
「小僧・・私達にも大至急、【豊の世界】を書き下ろすように」とカスミが最強不敵で言った。
シオンとレンとハルカが、笑顔で頷いた。
「マキ、よく来たね・・嬉しいよ・・そして私も楽しいよ」とカスミがマキに言った。
「私も嬉しいです、最高のターゲットが出来て」とマキは真剣な瞳でカスミに言った。
「本当に楽しみに待ってるよ、マキ・・全力疾走で来い」とカスミも真顔で返した、マキも真顔で頷いた。
私は思い出していた、豊兄さんがマキに言った言葉の真意。
【カスミに会えば、決意できる】そう言った言葉の深さを感じていた。
カスミの嬉しそうな輝く瞳を見ながら、マキの強い意志の瞳を見ながら。
カスミはこれ以降、変化の速度が加速していく。
マキがカスミに、女としての心の問いかけを繰返すから。
カスミはその度に、あの下手くそな愛情表現で答えていく。
その圧倒的な容姿と、温もりのあるストレートな言葉で。
カスミが後に教えてくれた、マキに初めて会った時に問われた言葉。
中心点をどこでとるのかと、そう言われた時に喜びを感じたと。
初めて下の世代に、何かを伝える事が、自分でも出来ると感じたと。
カスミが目指して、継続して追いかけた美の世界・・マキがその本質を問うた。
マキが教えてくれた、カスミが会話した後に、言ってくれたのが嬉しかったと。
よき来たねって言葉が、心に響いてきたと・・温もりに包まれていたから。
その後リアンとカスミとマキで、情熱3姉妹と呼ばれる。
3人がその愛を、無変換の言葉にしたから。
カスミの言葉は響く・・強く生きた証を連れている。
自分への厳しさが、優しさに変る・・絶対的存在。
銀河の奇跡・・永遠の憧れ・・カスミ。