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春雨の震え

青空を背負い立っている、青い炎を見ていた。

入道雲が夏を強く主張して、終りの無い熱の予感が匂っていた。

私の両脇に溢れる輝きは、夏の朝に不釣合いな発光を見せていた。


「豊満2人組みで、何強く腕組んでるのかな~」と蘭が満開ニヤで言った。

「エースが喜ぶから~」とマチルダが輝きニヤで言った。

「私・・睡眠不足で倒れそう」とカスミが不敵に言った。

「折角、カスミの家に着替えに寄ってあげようと思ってたのに~」と蘭が満開ニヤで言って車に乗った。

「お姉さま・・蘭お姉さま」とカスミが言いながら、焦って蘭の機嫌をとった。

カスミが助手席に乗り、私とマチルダが後部座席に乗った。

その日のマチルダは、サクラさんのプレゼントの、チェックのミニのワンピースを着ていた。


カスミの家に着き、カスミが走って帰り着替えて来た。

その姿を3人でニヤニヤで見ていた、カスミが可愛いバージョンで来たからだ。

「私に対抗しようと思って、可愛いバージョンにしたね」とマチルダがニヤで言った。

「違うわよ・・これが1番近くに有ったから」とカスミが最大不敵で返した。

「きっと下着は凄いの付けてるよ~」と蘭がカスミに満開ニヤで言った。

「普通です・・マチルダのに比べれば」とカスミが不敵継続で言った。

「今日は、そんなに派手じゃないよ」と後部座席に座る、私の横のマチルダがニヤで返した。


「後でエースに、どっちが派手か見てもらおう」とマチルダが最大ニヤで言った。

「良いわよ・・私の方が地味で可愛いから」とカスミも蘭に不敵を出した。

「そんなに降りたいんだね~」と蘭が満開ニヤで言った。

カスミとマチルダが、慌てて蘭の機嫌をとった。

蘭がケンメリをビルの1階に突っ込んで、4人でPGに上がった。


四季とユメ・ウミが来ていて、準備の確認を厨房でしていた。

「しかしここの厨房は大きいよね~、助かるけど」とカスミが言った。

「ここは元々、レストランをイメージして間取りされてるのよ」と蘭が満開で微笑んだ。

「エース・・カレーの具材確認してね」と可愛いエプロンを付けた、美冬が微笑んだ。

『了解・・美冬エプロンすると、新妻みたいで可愛いね』と笑顔で返した。

「そうでしょう・・私可愛いの~」と美冬が可愛く笑った。


「さて私も新妻になろうかな~・・裸にエプロンで」とカスミが不敵を出した。

「それ男の憧れらしいね~」とマチルダが私にニヤで言った。

『カスミ・・結婚してる頃してたね』と蘭が満開ニヤで言った。

「してません・・エースにならしても良いよ~」とカスミが私に不敵ニヤを出した。

「なんて危険な厨房なんだろう」と千夏が言って、皆で笑っていた。

シオンとナギサが来て、蘭とナギサで買い物に出かけた。

四季が唐揚げとエビフライ等の揚げ物担当。

カスミとシオンとマチルダが、焼き物担当になった。

ユメとウミが飲み物のチェックと、ご飯等の担当で準備が始まった。

私は食材を切って、カレーの製作に取り掛かった。


「やっぱり良いな~、料理が出来る男」とユメが微笑んだ。

『自分で何でもしないとね、必要に迫られたら誰でもやるよ』と笑顔で返した。

「家に寄り付かない男の言葉は重いね~」とウミが笑った。

『ウミ・・ちょっと』とウミを手招きした、ウミが笑顔で近付いた。

私は奥の少し広い所で、ウミを抱き上げた。

ウミの重さが確実に増えていて、私は笑顔で抱かれるウミをみた。

『ウミ・・頑張ってるね、もう少しで適量だね』と笑顔で言った。

「うん、適量で止めるのが難しい」とウミが可愛く笑った。

『カスミみたいに、腹筋だけでもするんだよ・・女性の皮下脂肪は、案外綺麗に燃えるよ』と微笑んで返した。

「そうなんだね、ありがとう」と言った笑顔のウミを優しく降ろした。

私はユメを抱き上げて、笑顔のユメの鼓動と温度のチェックをした。


「カスミ、案外料理できるのね」と千秋が笑顔で言った。

「結婚してましたから~・・主婦でした~」とカスミが不敵で威張った。

「捨てられた話しで、そんなに威張るんだ~」とマチルダがニヤで言った。

「捨てたんだよ・・エースがポイって感じで」とカスミが最大不敵で返した。

「誰か~・・鯛がそのままいる~さばいて~」と千夏が叫んだ。

「は~い」と元気に返事したのはシオンだった。


シオンは大きな鯛をまな板に乗せて、手を合わせて目を閉じた。

全員が手を止めて、そのシオンに見入っていた。

「お刺身ですか?」とシオンがニコちゃんで聞いた。

「うん・・できるシオン?」と千夏が言った。

「はい・・シオンお料理好きですから~」とシオンが微笑んで始めた。

その見事さに全員が固まっていた、シオンはスムーズに刺身を切り。

鯛の体に盛り付け、お造りを完成させた。


『シオン・・上手だね~、凄いな~シオンは』と私が笑顔で言った。

「ありがとう先生・・あと1匹もですね?」と千夏に言った、千夏が笑顔で頷いた。

「シオン・・上手なんてレベルじゃないよ、板前みたい」とカスミが笑顔で言った、シオンも嬉しそうな笑顔で返した。

ハルカとミサキが野菜と食器関係を持って来た、蘭とナギサが帰ってきて。

「私らは何も無さそうだね・・エミとミサでも迎えに行こうかね~」と微笑んでナギサと出て行った。


「エース・・名札作るんだけど、何を書こうか?」と煮込みに入った私の所に、美冬が来た。


『五天女は源氏名だけで良いよね、ゲストは・梶谷・ジン・豊だけで良いよ。

 和尚は・・・和尚でいいよ、カッコして生臭付けるかな。

 問題は女性・・PGの女性はサクラさんから蘭・ナギサまでは・・PGと源氏名。

 その下の9人衆以下・・久美子までは、PGと源氏名に年齢。

 ボーイさんはPGに呼び名・・徳野さんは徳野にしよう。

 他の店の女性は、店の名前と源氏名と年齢で良いよね。

 千鶴とミコトは年齢はいらない、案外こだわるから。

 子供達は下の名前と年齢と誰の子供かを書こう』


メモしながら聞いている美冬に笑顔で言った。

「エースはPGにエースで良いの?年齢の13歳と称号も入れようか」とニヤで返された。

『伝説の男って大きく書いといて』とニヤで返した。

「美冬~」と厨房の入口から声がした、マユがレイカを抱いて立っていた。

「早いね・・マユ」と美冬が歩み寄った。

「レイカが行こう、行こうってうるさくて・・手伝うよ」とマユが美しく微笑んだ。

私はレイカを受取り抱き上げた、レイカは嬉しそうに笑っていた。


『レイカ・・もうすぐお友達来るから、それまで手伝って』と笑顔で言った。

「はい・・エース」とレイカも可愛く笑った。

美冬がマユを全員に紹介して、マユが四季の方に入った。

私はレイカを安全な所に座らせて、割り箸の袋詰めを火加減を見ながらレイカとしていた。

その時銀河のリョウとホノカが笑顔で来た、手伝うと言って挨拶をしていた。

四季がマユとリョウとホノカに任せて、フロアーの準備に行った。


「カスミ・・どうしたんだいその服は?」とミニスカートのリョウが涼しげニヤで言った。

「今日・・カスミの憧れの男が来るからね~」とマチルダが輝きニヤで言った。

「それは楽しみ~・・きっと良い男よね~」とホノカも華麗ニヤで言った。

「良い男だよ・・でも婚約者がいるの」と不敵ウルを出した。

「婚約でしょ・・なら奪えばいいのよ~」とマユがニヤで言った。

「マユ姉さん・・ついて行きます」とカスミが微笑んだ。

「母は強いな~・・言葉に重みがある」とマチルダも微笑んだ、5人で笑っていた。

私は美しいその5人の笑顔を見ながら、レイカと袋詰をしていた。


私はカレーの最終段階に入り、味見をしてニヤニヤで火を止めた。

レイカを抱いて、フロアーに向かった。

四季とカズ君とレンと久美子が、テーブルの準備をしていた。

どこから持って来たのか、大きな部厚い絨毯がフロアーの半分を占拠していた。

右奥にカウンターが持ってきてあり、各種の酒が大量に並べられていた。

久美子が座布団を並べて、美冬が名札を書いていた。


「エース・・ゴールドを教えて」と美冬が微笑んだ。

『ママが千鶴・・千に鶴、マユはいいよね・・セリカが19歳でケイコが18歳』と笑顔で答えた。

「18歳!」とレンが私を見た。

『そう18歳・・もうすぐデビューするよ』とニヤで返した、レンが笑顔で頷いた。


その時レイカが入口に叫んだ。

「セリカ!」と言って駆け寄って行った、セリカは最高の笑顔でレイカを抱き上げた。

可愛い私服のセリカは、その輝きを放出していた。

笑顔の瞳の輝きが、無数の流星の帯を描いていた。

フロアーに居た女性達が、沈黙してセリカを見ていた。


『セリカ・・早いね、いらっしゃい』と笑顔で声をかけた。

「うん、手伝おうと思って」と流星の輝きで微笑んだ。

『じゃあ、シオンの場所をお願い』と笑顔で返して、フロアーの準備をする女性達にセリカを紹介した。

美冬からセリカの名札を受取り、厨房に案内した。


セリカを紹介すると、銀河の3人がセリカを凝視していた。

セリカが挨拶をして、笑顔でシオンの横に行き、ニコちゃんシオンと作業に入った。

「エース・・シオンとセリカの称号は考えてるよね~」とリョウが微笑んだ。

『もちろん、シオンがデビューして安定したら・・素敵なのを贈るよ』と笑顔で返した。

「本当に!・・嬉しい~、楽しみだねシオン」とセリカが最高の笑顔で言った。

「はい・・頑張りますよ~、セリカちゃん」と最高ニコちゃんで言った。

「気合入れるよ・・ぼーとしてたら奇跡のように消えるよ」とカスミが不敵を出した。

「そんな奇跡じゃ・・面白話にもならないね~」とホノカが華麗に微笑んで、3人がニヤで頷いた。

「エースがニヤニヤを出してますよ~」とマチルダがニヤで言った。

私は慌ててニヤを引っ込めて、レイカを抱いて背中を向けた。


私がレイカとTVルームに行こうとすると、千鶴とケイコが来た。

私はケイコの私服姿の可愛さに見惚れていた、少女の輝きが出ていた。

私はフロアーの女性達に2人を紹介して、ケイコをレンに任せて千鶴とTVルームに向かった。

「私・・手伝おうか?」と千鶴が言った。

『今は若手の時間だから・・千鶴はいいよ』と笑顔で返した。

TVルームのドアを開けようとした時に、裏ドアから蘭とナギサがエミとミサを連れてきた。

千鶴が蘭を見て・・一筋の涙を流した、蘭は駆け寄って千鶴に抱きついた。

私はエミとミサを呼んで、レイカを抱いてナギサとTVルームに入った。


TVルームは荘厳な世界だった、五天女が揃いミコトとマダムと松さんの笑顔があった。

私はレイカをエミに任せて、五天女に挨拶をした。

「蘭はどうしたのかしら?」とユリさんが薔薇で微笑んだ。

『今そこで、千鶴と抱き合っています』と笑顔で返した。

全員が笑顔になって、暖かい空気が流れた。

その時千鶴と蘭が入って来た、五天女を見て千鶴は一瞬凍結した。


『固まらないの千鶴・・皆さんご存知でしょうけど、ゴールド・ラッシュの千鶴です』と私が笑顔で紹介した。

「千鶴です・・まだまだ未熟者ですが、よろしくお願いします」と千鶴が深々と頭を下げた。

「千鶴・・何固い挨拶してるんだい、まあそこにお座りよ」と大ママが笑顔で言った。

私は嬉しそうな笑顔の千鶴を、五天女の前に促した。


「蘭・・車はもう駐車場に入れましたか?」とユリさんが蘭に言った。

「いえ、まだ下に有りますよ」と満開で返した。

「一緒に行ってくれますか、和尚様と豊君を迎えに」とユリさんが薔薇で微笑んだ。

「もちろん、行きましょう」と蘭が満開で微笑んだ。

「千鶴・・ここでゆっくりくつろいでいてね」とユリさんが薔薇で微笑んだ、千鶴も微笑んで頷いた。

私はユリさんと蘭を見送った、ナギサが少し緊張していた。


『ナギサでも・・久々の一番下の存在には、緊張するんだね』とナギサにニヤで言った。

「このメンバーで緊張しないのは・・蘭とエースだけだよ」と華やかニヤを出した。

「ナギサ・・ジンにお礼言っておかないと駄目だよ」とユリカが爽やかニヤで言った。

「はい・・久々に会うから、楽しみです」と華やかに微笑んだ。

「ナギサ・・完全に戻ってるね、素敵だよ」と千鶴がナギサに微笑んだ。

「ありがとうございます、千鶴姉さんも・・変わりなくお綺麗です」とナギサが笑顔で言った。

「今の言い方は・・25過ぎたら女は下るみたいに、聞こえたね~」とミコトが余裕ニヤで言った。

「なんだって・・聞き捨てならないね~」とリアンが獄炎ニカで言った。


「まさか!そんな事ないです・・エース助けて」とナギサが華やかウルを出した。

『ナギサ・・誰に挑戦状を出したんだよ、ミコトや千鶴に押されてどうする』と私はニヤニヤで返した。

「さすがエースだ・・さてどう切り抜けるのかな・・ナ・ギ・サ」とミコトが追い込んだ。

私はナギサの華やかウルが可愛くて、助け舟を出した。


『ミコト・・あんまり追い込むと、ナギサは変な男に走るからその位にしてね』と私が微妙な助け舟を、ニヤニヤで出した。

「そうなんです、私・・危ない女だから」とナギサがミコトに華やかニヤを出した。

「不思議な助け舟に、堂々と乗る・・ナギサも凄いね~」とミコトが微笑み、全員が笑顔になった。

私は楽しそうに遊ぶレイカを見て、寝ているマリアのチェックをしてフロアーに向かった。


ケイコがレンと楽しそうに準備をする姿を見て、厨房に入った。

料理は盛り付けに入っていて、女性達の笑顔に溢れていた。

私はカレーのチェックをして、奥の丸椅子に座った。

「世界は広いね~・・セリカ姉さん、可愛過ぎるよ」とハルカが微笑んだ。

「本当に私達は、大変な時代に産まれたんだね~」とミサキも微笑んだ。

『お2人さん・・暑いですよ、瞳が燃えてるから』とニヤで返した。


「ミサキ・・今日来る豊君って凄く良い男よ、同じ歳の」とハルカが微笑んだ。

「豊・・まさかエース絡みの、チャリサーファー絡みの・・豊君!」とミサキが驚いた。

「やっぱり・・宮崎市の子は知ってるんだ~」とハルカがニヤで言った。

「知らない子はいないよ・・伝説の憧れだもん」とミサキもニヤで返した。

『ミサキ・・ドレス着て来いよ』と私もニヤで言った。

「そうしようかな~、とりあえず化粧を直さないと」と可愛く微笑んだ。

「私ね~、豊君に・・短期間で綺麗になったって言われたんだよ~」とハルカが笑顔で威張った。

「うそ!・・どうしてそこまで仲が良いのかな~」とミサキが笑顔で突っ込んだ。

『ミサキ・・PGの事件の時、車の窓ガラス割ったの豊兄さんだよ』と笑顔で言った。

「そうなの!・・伝説は嘘じゃないんだね」とミサキが嬉しそうに微笑んだ。


「エース・・席はどうしよう?」と美冬が来た。

『抽選にすれば・・席に番号振って、くじを引かせるんだよ・・その方が面白いよ』と笑顔で言った。

「なるほど・・さすがエース」と美冬が言った。

『子供席には俺が入るから、俺と子供の分はいらないよ』と美冬に言った。

「よろしくね・・助かりますエース」と言って美冬が小走りに出て行った。


「なんか・・エースって名前がしっくりしてるね」とセリカが可愛く微笑んだ。

『セリカ・・俺の事どんな感じで見てたの?』とウルで言った。

「生意気で・・未経験のいやらしい中学生」と流星の輝きを最大にして微笑んだ、全員がニヤで私を見た。

『セリカ、こんなに愛情注いでるのに・・意地悪3点』とウルウルで返した。

「ヨチヨチ・・泣かないの、えーしゅ」と可愛くニヤした。

「ねぇエース、セリカちゃんの個人称号が有るんでしょ?」とマユがニヤで聞いた。

『ありますよ、セリカ教えないんだね・・大切にしてるんだね、可愛いやつ』とセリカにニヤで言った。

「あの事、蘭さんにばらすよ」とセリカが最高流星二ヤで言った。

『セリカ姫・・ごめんなしゃ~い』と私は最高ウルウルで返した。

「今日も楽しい時間になりそうだね~・・私達は最高の時代に産まれたね~」とカスミが最大不敵を出した。

全員がニヤニヤで見ていた、シオンだけが私を心配してみていた。


『シオン・・助けてね』とシオンにウルで言った。

「はい、先生・・だから夜のイルカは、蘭姉さんユリカさんの次は私ですよ」とシオンがニコちゃんで言った、私はウルで頷いた。

「夜の海のイルカちゃん・・まさかPG限定じゃないよね~、銀河の奇跡だから」とリョウが言った。

「それはあり得ないわ・・私を連れて行かないなんて」とホノカも華麗ニヤで続いた。

「ファーストキスを奪われた私は・・聞かなくて良いよね~」とミサキもニヤで来た。

「レイカが行きたがるよな~、私を連れて行かないと・・レイカ泣くな~」とマユもニヤできた。

「私に贈ってくれた称号・・流星が夜の海で見たいな~」とセリカもニヤで言った。

「流星のセリカ!・・流れる輝きか~、なんか愛情たっぷりの称号だね~」とカスミがニヤで言った。

全員のニヤに囲まれて、私はただウルウルをして見ていた。


「最後の挑戦者も、案外ウルが多いな」と入口から声がした、ジンが端正な笑顔で立っていた。

『ジン・・いらっしゃい』と笑顔でジンに歩み寄り、全員に紹介した。

「噂以上に素敵ですね~」とマユが微笑んだ。

「本当に、少し日本人離れしてるし・・優しさが瞳に出てる」とマチルダが輝く笑顔で言った。

「ありがとうございます、皆さんもお綺麗ですね~驚きました」とジンが微笑んだ。

「さすがね・・NO1ホスト」とホノカが少しすねた。

『ジン・・ウルしていいよ』と私がジンにニヤで言った。

「今、しそうだった」とジンが笑顔で返してきた。


私はジンを案内して、TVルームに入った。

さすがのジンでも、五天女を見て一瞬緊張が走った。

『皆さん、もちろんご存知でしょうけど・・ジンさんです』と私が紹介した。

「あらためまして・・○○クラブのジンです、よろしくお願いします」とジンが深々と頭を下げた。

「ジン、良い男に磨きがかかってきたね・・まぁそこのナギサの隣にお座りよ」と大ママが笑顔で言った。

ジンも笑顔で返して、ナギサの隣に座った。


ナギサはジンを見て涙を見せていた、ジンは優しい瞳でナギサを見ていた。

私はナギサの涙を見たときの、ジンの瞳の変化に驚いていた。

優しさが瞳の色に完璧に出ていた、その優しさにナギサは包まれていた。


「ナギサさん・・良かった~、完全に戻りましたね・・さすが最後の挑戦者」とナギサに優しく微笑んだ。

「ジン・・ありがとう・・私の事も、あの時にエースを助けてくれた事も」とナギサは華やか笑顔で泣きながら言った。


「俺は何もしてませんよ・・ナギサさんの事でエースが来て。

 その心の言葉が本当に嬉しかった、俺は感動してましたよ。

 ナギサさんに対する愛情に満ちていたから、蘭さんの為じゃなく。

 ナギサさんの為だったから、俺はエースの手助けが出来て嬉しかった。

 ユリさんに少し恩返しが出来たと思えたから、俺のユリさんに対する大きな恩の。

 そして俺の称号の深さを、気付かせてくれたんです。

 最後の挑戦者という、最も重い称号を背負う男が。

 だからナギサさん、あなたの復活が俺にも本当に嬉しいです。

 今・・初めてホストになって、良かったと感じました」


ナギサの潤む瞳に、ジンが優しく語りかけた。

「最後の道標・・ユリさんの大きさに、また震えましたよ」とミコトが微笑んだ。

「悲しみの貴公子・・夜の迷える女性が愛情を込めて呼ぶ名前、確かに感じるね」と千鶴も微笑んだ。

「そんなに素敵じゃないですよ・・まだまだ足りない物が多くて」とジンが照れた笑顔で言った。

「ジン・・ハンカチ持って来た?今日はあなたにとって最高の日になるよ」とユリカが爽やかに微笑んだ。

「持ってますよ・・ユリカさんに言われると、少し緊張します」と笑顔で返した。

その時、美冬が呼びに来た、全員で立ち上がり私はマリアを抱いた。


フロアーに歩いていると、銀河とマチルダに囲まれた豊兄さんが見えた。

ジンが立ち止まり、立ち尽くしていた。

豊兄さんを見て、ジンは少し震えているようだった。


「ジン・・行くよ」とユリカが言って、ジンの手を取った。

「ユリカさん・・本当に最高の日です、探し続けた最高の男に再会できて」とジンが真顔で言った。


「豊君・・覚えてるかな?ジンと言うのよ」とユリカが豊に爽やかに微笑んだ。

豊はジンを見て、嬉しそうな笑顔になった、ジンは豊を近くで見て泣いていた。

「もちろん覚えてます、あの時は殴ったりして、すいませんでした」と豊は頭を下げた。

ジンは豊かに抱きついて、ただ泣いていた、悲しみの貴公子が。


ホノカは聞いていたんだろう、その感性で理解したようだった、その華麗な瞳が潤んでいた。


「謝るなよ・・俺には最高のパンチだったよ。

 俺の全てを救ってくれた、一生心に残る最高のパンチだった。

 あの春雨に打たれた心に、間違った道を進もうとした愚かな心を。

 強く引き戻してくれた、最高の道標だったよ。

 本当にありがとな、絶対に忘れられないあの言葉と笑顔。

 今することは復讐じゃない、妹の側にいることだと言った言葉。

 そして体1つで、笑顔を残し堂々とあの店に乗り込む姿。

 俺は本当に憧れたよ、あんな風に生きてみたいと。

 そして今・・分ったよ、豊と聞いて。

 その名前・・ただの伝説じゃなかったんだな、現実に存在するんだな。

 豊・・ありがとう・・俺はお前の友になれるように頑張るよ」


最後は豊の優しい瞳を見て、ジンは豊の胸に優しくパンチを入れて笑顔になった。


「あの日・・俺がジンさんの肩を掴んだのは。

 もちろん自分で行こうと思ってたのもありますが、もう1つ理由があります。

 1人の女性が、薬局の影から、ジンさんを見て震えていたから。

 拳を強く握り、ジンさんの背中を見て震えていたから。

 その美しい女性の瞳が、愛情に溢れていたから。

 俺はその瞳に涙を流してほしくなかった、だからジンさんに生意気言いました。

 ジンさん・・ありがとう、友達と呼んでくれて」


豊は笑顔で伝えた、ジンは驚いた表情で見ていた。

その時に豊の言った、女性の意味が全員に理解できる。

ホノカが泣きながら豊に抱きついたから、豊が優しくホノカを抱きしめたから。

開宴前のフロアーを、暖かい何かが包んでいた。

カスミとリョウとマチルダは泣いていた、ユリさんとユリカは最高の笑顔で。

ミチルが目を潤ませて、大ママとリアンが優しい瞳で。

そして蘭とナギサは泣いていた、その周りを若い女性が囲んでいた。

開宴前から・・燃え上がるフロアーに、私は大切なマリアを抱いて立っていた。


そしてマリアが空気を変える、一瞬で楽しい時間に連れていく。

「ゆたか・ゆたか」とマリアが叫んだ、私は豊兄さんにマリアを渡した。

マリアは最高の天使の笑顔になり、少し離れたホノカを見た。

「ほのか・・だめ~」と言って、最強天使全開不敵を出した。

「カスミ・・どういう事、この不敵・・教えて良い事と悪い事も分らないの」とホノカが最強華麗ニヤで言った。

「マリア・・よくやったね~、不敵上手になったね~」とカスミが全力不敵をホノカに出した。

全員が最高の笑顔になって、笑っていた。

私はマリアの力を感じて、マリアを見ていた、豊兄さんに抱かれて天使全開のマリアを。


ジンが豊に憧れたと言った言葉は、嘘じゃなかった。


その後・・現在に至るまで、その友情は続いている。


豊が整備工場を開業する時に、ジンが強力に後押しする。


経営の事から、人材の事まで・・全ての相談にのるのだ。


豊が海外に行ってる時には、ジンとホノカが恭子と娘を気遣っていた。


今、開宴しようとしているこの宴は、大きな変化を女性達に与える。


沢山の感動と、不思議な繋がりを全員が感じる。


そして全員が確信する、最高の時代と場所に生まれたのだと。


女性達は、時間を無駄にしたらいけないと、強く思うようになる。


過ぎ去る日々に囚われない為にも、そして過去を忘れない為にも。


この宴を先導する者・・その時代を代表する存在を目の当たりにする。


ユリカとミコトと蘭とカスミ、4世代の熱が溢れ出す。


全てはマチルダに向かって、その心を表現させる為に。


マチルダの伝える事実・・それが提示し問いかけるもの。


【目的】とは何かと・・強く問いかけられる。


一人一人がその心に問いかける・・生きる目的は何かと・・。








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