心の出発点
本当の意味でのチームに成っていた、馴れ合わない個人の集団。
誰かと誰かじゃない、チームの中の誰になっていた。
全員で片付けをして、食器を洗い、私がリビングを元の形に戻した。
サクラさんとカスミが準備して、先に出かけた。
私は蘭とマチルダの準備を待ちながら、帰る四季やウメ・ウミを見送った。
レンとハルカと久美子とシオンが、最後まで片付けをしていた。
蘭とマチルダの準備が整い、ユリさんに礼を言って、私がマリアを抱いた。
マリアはご機嫌で天使を振り撒いていた、ユリさんに見送られ光射す場所に出た。
タクシーに乗り、靴屋の駐車場でケンメリに乗った。
「やっぱり蘭姉さんは、リンダと気が会いますよ・・車の嗜好も同じです」と助手席のマチルダが輝きながら微笑んだ。
「そうなんだ~、ガソリン撒き散らして走るから、リンダやマチルダは嫌いかと思ってたよ」よ満開で返した。
「撒き散らして下さい、無くなった方が良い物は、リンダもコルベット・スティングレーLT1に乗ってますよ」と微笑んだ。
『カッケー、コルベットLT1か~、女性的曲線美が最高だよね~』と私は思わず笑顔で、言ってしまった。
「ね~、何でも女性の体で、表現するでしょ」と蘭が満開ニヤをマチルダに出した。
「未経験のくせに、女性的曲線美なんて・・カスミのドレスのイメージですね」とマチルダも輝きニヤで返した、私はマリアにウルを出していた。
笑い声を乗せて、ケンメリは快調に飛ばした。
「今頃の時間に行っても、迷惑にならないの?」と蘭がルームミラー越に私を見た。
『全然大丈夫、親方は老人で、社長も豊兄さんに現場任せてるから、このケンメリ見たら喜ぶよ』と微笑んで返した。
長いスロープ状の細い道を登りきると、大きな整備工場が見えた、ケンメリは中の手前の駐車スペースに止めた。
「凄いのが入って来たと思ったら、これは最高の人が降りてきますね」と豊が最高の笑顔で言った。
「こんにちは、ここで良いかしら」と蘭が満開で微笑んだ。
「もちろん、後でエンジン覗かせて下さいね」と豊も微笑みで返した。
「豊君、この子はマチルダ、アメリカ人よ」と蘭がマチルダを紹介した。
『これは素敵な人を、ごめんなさい・・勉強しなかったから、英語は無理なんです』と豊がマチルダに微笑んだ。
「あなたには、英語は必要無いわ、その笑顔で世界中通用しますよ」とマチルダは輝く笑顔で微笑んだ。
「素敵な日本語ですね、そして圧倒的経験に、裏打ちされてるんですね、その若さで」と微笑んだ。
「か~、カスミがファンになるはずやね~エース」とマリアを抱いて降りた私に、マチルダが微笑んだ。
「ゆたか・・ゆたか」とマリアが豊兄さんに抱っこをせがんだ。
「マリア、ちょっと待ってね」とマリアの近くで囁き、ツナギの上半身を脱いで、手を石鹸で綺麗に洗ってマリアを抱き上げた。
直射日光にマリアを抱いた、豊が輝いた、蘭もマチルダも笑顔で見ていた。
その時事務所の方から、2人の女性の人影が近づいた。
私は焦っていた、恭子さんとマキさんだった、最高の笑顔で近づいてきた。
「蘭さんですね、本当に素敵な人・・小僧の事ありがとうございます」と恭子さんが言って、マキさんと2人で頭を下げた。
『いえ私も彼といることを選びましたから、豊君の奥さんですね』と青い炎を最高にして、2人を見た。
「はい、恭子といいます、こっちは幼馴染のマキです」と笑顔で返した。
「この子がアメリカから来た、マチルダです・・よろしくお願いね」と満開の微笑で返した。
「本当に素敵ですね、お2人とも・・まぁ事務所でお茶でもどうぞ」と恭子さんが笑顔で言って、嬉しそうにマリアに手を出した、マリアは最高の天使の笑顔で抱かれた。
「小僧は、残れよ・・確認するからね」とマキさんがリーゼントの、彫の深い笑顔を見せた。
『マキ・・やるのか、もう俺には通用しないぞ』と笑顔で返した。
「生意気な、少し成長したと聞いたら、生意気も加速してるんだね」とマキさんが微笑んで構えた。
美しい少林寺の構えを久々に見て、嬉しかった。
「何なんでしょう、あれは?」とマチルダが恭子に微笑んで聞いた。
「一種の愛情表現です、かなり強めの」と言って可愛く微笑んで返した。
「彼は本当に素敵な場所で、育ったんですね~」と蘭も満開で微笑んだ。
「マキは特に小僧を可愛がりましたから、小僧の実の姉と私達2人は親友ですから」と恭子さんも笑顔で言った。
私はマキの鋭い足技をかわしながら、至近距離で勝負した、裏拳をギリギリで避けた。
少し冷やりとした、マキの逆を取ったとき、マキが消えた。
下から足ですくわれかけて、慌ててマキの右腕を掴んで、至近距離のマキの美しい顔に微笑んだ。
「小僧、少し鈍ってるな・・危なかったよ」と豊がマチルダと蘭に、微笑んだ。
「最高の愛情表現だわ、私が今まで見た中で・・最高です」とマチルダも微笑んで、事務所に案内された。
応接室に通されて、オレンジジュースを出された、蘭もマチルダも笑顔だった。
「小僧はすぐ来ますよ、俺の所に来たのは、マチルダさんの旅の目的の1つなんですか?」と豊が2人に微笑んだ。
「はい、実はリンダという子が先に来て・・・・・」と蘭がリンダの話をして、マチルダが来た経緯を話した。
「やっぱり出会えるんですね、豊もいつも言っていました・・世界の子供に会いたいと」と恭子さんが微笑んだ。
私はその時マキさんの挨拶も終わって、マキさんと話していた。
自分の今の気持ちと、今後の考えについて、正直に話した。
「なるほどね・・OK、姉さんには私から話しとくよ、良いんじゃないかな、蘭さんを見て、そう感じたよ」と笑顔で言った、私も嬉しくて笑顔で返した。
「世界の子供に会ってみたい、その基軸はなんですか?」とマチルダが豊に聞いた。
「俺は両親を知りません、1歳の時に事故で私だけ助かりました。
私には祖父がいましたから、祖父と2人で暮らしました。
確かに不便な生活だったけど、近隣の人々に助けられて成長しました。
私に出来る事は、近所の子供の面倒を見ることだけでしたから。
小僧を筆頭に、沢山の子供の面倒をみてきました。
俺の家の地区には施設もあって、親のいない子供も沢山いましたから。
そして中学に上がってから、小僧に全てを託しました。
小僧は凄い子供なんです、病院の小児病棟で全ての子供を相手にしたり。
施設の子供達の寂しさを理解して、守る行動をしたりしました。
私は今考えるんです、蘭さんは知ってるかと思いますが。
俺は修羅場に招待される男なんです、好き嫌いは別にして。
まぁそんな星の下に、生を受けたんでしょう。
だから考えてるんです、なぜこんな大きな体と体力を与えられたのかと。
そして今思ってます、何に使おうかと、日本はもう大丈夫でしょう。
ならば世界の辛い環境で生きる、子供達に使ってやりたいと。
私は思うんです、せめてスタート地点だけでも、出来るだけ平等にしてやりたい。
心のスタート地点だけでも、同じにしてやりたい、夢も希望も。
それは生きる為に必死に働かざる得ない、現状もあるでしょう。
戦争や争いの中で、怨むことを教えられたりするのでしょう。
でも心のスタート地点は、同じになれるんじゃないかと。
今の世界が競争社会と言うのなら、そのスタートだけでも夢の有るもので、あってほしい。
リンダさんの考えは分ります、言葉や文化や宗教で壁はあるんでしょう。
でも私は見ましたから、この目で・・伝える手段が無いと言われた子供と通じた者を。
泣きながら見送り、次の日には新たなトライする小僧を。
俺も黙って見ている事は出来ないですね、その為のこの体だと思ってますから。
マチルダさん、俺にも聞かせて下さい、世界の事実を。
俺は親の記憶が無い人間として、そして周りの全てに、助けられた人間として。
この体と心を使いたい、そうしないと俺は和解できない。
恭子をきちんと愛したいから、自分に嘘はつきたくないから」
マチルダを真直ぐに見て、最後は微笑んだ、マチルダは何かに押されながら見ていた。
私は事務所の入口で、立ち尽くしていた、その大きな背中を見ながら。
常に強い意志で闘う、大きな背中から、何かが溢れ出していた。
マチルダは動けずに、涙を流していた、蘭はマチルダを抱きしめて豊を見ていた。
マリアは恭子に抱かれて、豊を見ていた、天使全開で。
「ありがとう、今回の旅で本当に色々と勉強になりました。
今度の日曜の午後PGで、私の送別会を開いてもらいます。
その時にお話ししようと思っています、是非豊君も来て下さい。
私は本当に嬉しいです、初めて感じました、心のスタート地点。
そうですよね、人は産まれた時には0なんだから。
心のスタート地点の平等は、出来る事ですよね。
リンダの最高の笑顔が見えます、1つの突破口が見えたから。
日本に来たら、必ず連絡しますから、また話を聞いて下さい」
マチルダは輝く笑顔でそう言った、豊も恭子も笑顔で返した。
「恭子ちゃんは、どう考えるの・・豊君が暫く海外に行く事は?」と蘭が真顔で聞いた。
「足でまといにならないなら、付いて行きます・・私は豊という人間を愛してるから、その生き方も愛します」と恭子は堂々と答えた、その背中に迷いは無かった。
「うん、素敵ね・・私と年齢差はあるけど、あなた達と友達に成りたいわ」と蘭が満開で微笑んだ。
「それは、こちらからお願いします・・小僧の姉も含めて」とマキさんが笑顔で言った。
「そして、マチルダさんも・・お願いしますね」と恭子が微笑んだ。
「もちろんです、ありがとう」とマチルダも輝きながら、微笑んだ。
「小僧、日曜日、俺の知り合い誰か来るのか」と座った私に豊兄さんが聞いた。
『和尚と、そして・・梶谷弁護士』と微笑んで返した。
「梶谷さんに会えるのか、嬉しいね~」と最高の笑顔で返してきた。
「梶谷さん、知り合いなの・・豊君」と蘭が驚いて豊を見た。
「恩人です・・あの人がいなかったら、今頃少年院にいますから」と少し照れて言った。
「そうなんだ~、良かったね、出会えて」と満開で微笑んだ、豊も微笑んで頷いた。
「恭子ちゃん、日曜日女性が多いですよ~、それも綺麗な」とマチルダが微笑んだ。
「じゃあ、マチルダちゃんがガードして下さい、お願いします」と可愛くニヤを出した。
「了解、引き受けましょう」と最高の輝きニヤを出した。
「危ないガードだね、マチルダは」と蘭が満開で微笑んだ、恭子も微笑んで返した。
「親父の所にいつ行くんだ?」と豊が私に真顔で聞いた。
『夏休み終わる前、来週早々かな』と真顔で返した。
「ちゃんと話して、決める事だけ決めとけよ」と笑顔で返された。
『豊兄さん、まさか・・何か親父と話したの?』と真顔で聞いた。
「お前の為じゃないよ、蘭さんとマリアの為に、話はつけておいた、あとは自分で正直に話せよ」と優しく微笑んだ、蘭の満開が豊を見ていた。
『ありがとう・・本当にありがとう、兄さん』と俯いて呟いた。
「あんたはどこまでも、私らに夢を見せるんだろ、常識とか普通なんて、元々無かったろう・・だから小僧なんだろ」と恭子が微笑んだ。
「そう、生臭の唯一の弟子なんだろ、見せてやりなよ・・分らない奴らに」とマキさんが微笑んだ。
『うん、俺・・ミホにもう一度チャレンジする。
いや、何度でも・・ミホが出てくるまでは。
あの時、俺が守ってやれなかったけど、今ならキチンと向き合えるから。
ヒトミの最後の時に、誓ったから、成し遂げると。
俺はこの夏の大切な経験で、色々分ったから。
ミホに会いに行く、どんな手を使っても絶対に会ってみせる。
そしてミホと、闇から手を繋いで出てくるよ、必ずね。
それが成すべき事だから、俺の愛の形だから。
机上で勉強だけした奴らに、もう一度強く言ってやるよ。
愛は本には書いてない、勉強しても無駄だと。
理屈や理論じゃないと、愛は生き物なんだからって』
3人を見て、最後は豊兄さんに笑顔で言った、豊兄さんは笑顔を返してくれた。
「生臭さんの唯一の弟子なのか~・・お寺の小僧なんだね」と蘭が満開で微笑んだ。
「生臭がいなかったら、小僧はとっくに壊れてますよ・・それだけの仲間を見送ったから」と豊が蘭に微笑んだ。
「本当に素敵な人達が、ずっと見守って、小僧が完成するんですね」とマチルダも微笑んだ。
「それがこの子の星なんでしょう、お袋さんも姉も分ってますから、もちろん頑固な親父さんも」とマキさんが微笑み。
「蘭さんが近い将来会われるでしょうけど、その時の3人の喜ぶ顔が、今から想像できますよ」と恭子が微笑んだ。
「ありがとう、凄く嬉しいよ・・あなた達に言われると」と青い炎を最大にして、満開で微笑んだ。
蘭とマチルダと礼を言って、表に出た。
「マチルダ、悪いけど、滅多にないチャンスだから・・うちの整備の連中に会ってくれる?」と豊が微笑んだ。
「もちろん、良いですよ」と輝く笑顔で返した、恭子に連れられて工場にマチルダが入っていった。
私がマリアを抱き、豊兄さんが、ケンメリのエンジンを開けて驚いた。
「か~、L2800じゃないですか、それもこれ城嶋スペシャルでしょ」と嬉しそうに、蘭を見た。
「そうなんですけど、城嶋さんいなくなって、これからは豊君がみてくれる?」と満開で微笑んだ。
「こっちからお願いしたいですよ、ありがとう」と微笑んで返した。
「でも本当に、素敵な奥さんね」と蘭が満開ニヤをした。
マリアを抱きながら、豊が照れていた、真夏の陽を浴びて。
「ユリカさんは、元気ですか?」と豊が微笑んだ。
「最近また美しくなって、日曜日、絶対ユリカ姉さんも、待ってますよ、豊君の事」と満開で微笑んだ、強い波動が来た。
「あの人も、本当に素敵な人ですね・・驚きました、あまりに透明で透けて見えそうで」と微笑んだ。
「本当に、豊君の感性にも驚くよ」と蘭が嬉しそうに微笑んだ。
マチルダが笑顔で帰ってきて、私がマリアを受け取ろうとすると、豊の頬にキスをした。
全員が笑顔になり、私がマリアを抱いて、礼を言って帰路についた。
「しかし感動したよ、いるんだね~本物が、世界は広いな~」とマチルダが嬉しそうに言った。
「マチルダ、私達やっぱり、凄く幸運な場所と時代にいるのかな?」と蘭が満開で聞いた。
「間違いなく最高でしょう、このメンバーが揃ってるのは」と輝く笑みで答えた。
「よし、一度PGに行って、エミちゃんの荷物運んであげよう」と蘭が満開で私に微笑んだ。
PGの下にケンメリを突っ込み、TVルームに入った、レンとハルカとシオンに、リアンが来ていた。
「リアン姉さん・・アメリカからのお友達、マチルダです」と蘭が満開で紹介した。
「よろしく、マチルダ・・本当に綺麗だね~」と獄炎で微笑んだ。
「ありがとうございます、リアンさんも英語で話したい雰囲気ですね」と輝く笑顔で返した。
「ありがとう、よく言われるけど、シオンと違って・・全然駄目なの」とニカで返した。
「今日はどうしたんですか?」と蘭が微笑んだ。
「シオンが帰らなかったから、顔見に来たの・・なんか成長が嬉しくて」と微笑んだ。
「子供じゃないですから、シオン19歳です」とニコちゃんで言った。
「そうなんだよね~、駄目だね妹離れが出来なくて」と少し照れて言った。
『リアン、シオンの為にも、俺のお願い聞いて?』と真顔でリアンに言った。
「なんだよエース、改まって、何でもど~ぞ」と獄炎で微笑んだ。
『リアン・・蘭とナギサがユリさんに、挑戦状を出したんだ。
そしてユリさんも受けた、少し時間かかるけど、本気の競い合いになる。
その時シオンもデビューさせたい、だから見せて欲しいんだよ。
伝説のPGのリアンを、最高の炎を、全てを燃やす獄炎を。
一夜限りで良いから、復活して欲しい。
当然、ユリさんの許可は取ってる、ユリさんも楽しみにしてる。
ユリカも頼もうと思ってる、ユリカにPGも。
絶対に全員勉強になる、俺はそう確信している。
ローズの店のフォローは、PGの時にはミサキが入る。
魅宴の時にはレンと、研修が終わればハルカが入るから。
どうだろうか、伝説のリアンを見せてくれないかな?』
静寂の中、一気に想いをリアンに伝えた。
「OK、良いよ、それでシオンのためになり、蘭の背中を押せるのなら・・蘭やるんなら本気でやりなよ」と獄炎で微笑んだ。
「ありがとう、リアン姉さん・・最高ですよ」と蘭が満開で言って、飛びついた。
「いつ位がいいの?私はいつでも行けるよ」と私に獄炎で微笑んだ。
『来週早々にしよう、大ママにミサキの件聞いてみるから』と微笑んで返した。
「大ママが望むなら、私は魅宴にも出ていいよ、ユリカがPGにも立つ為にも」とリアンがニカで言った。
『最高だよリアン、ありがとう』と笑顔で返した。
「エースの頼みだから、仕方がないね・・出し惜しみなんかしないよ」と最高の炎で笑った。
「やばい、カスミじゃないけど、全身がゾクゾクしてきた」と蘭が満開で微笑んだ。
「蘭は私の事は良く知ってるだろ、ユリカの仕事見たら・・凍りつくよ、生きてるステージが違うってね」と獄炎ニカで言った。
「そんなに、凄いんですか」とマチルダが微笑んだ。
「蘭と私は同じ燃やすタイプだから、まぁほとんどの夜街の女性が、このタイプなんだけど。
ユリカは全く違うよ、本当に癒すんだよ、隣に座ると絶対に感じる。
どんなに鈍い奴でもね、その圧倒的な深さに身も心も、沈めてしまう。
人は持ってない物に憧れるよね、蘭は絶対にユリカに憧れる。
もし蘭がユリカから、何か少しでも盗めれば、チャンスはあるよ。
私達の永遠の夢、ユリさんの希望に手が届くかもしれない。
最後の挑戦者が愛し続ける、蘭が最後の挑戦者になれるよ」
蘭とマチルダを見ながら、美しい真顔で言った。
「絶対的炎を、また見せてくれるんですね」と蘭が、満開で微笑んで返した。
「いいよ、それがPGの何かの為になるのなら、シオンの背中を少しでも押せるのならね」と獄炎で微笑んだ。
「レンちゃん、ハルカちゃん本気で、震えてますね」とマチルダが微笑んだ。
「はい、昨夜エースの話を聞いても、半信半疑だったけど・・現実になると、震えます」とハルカが言って。
「本当に見れるんだね、伝説のリアンさんと、ユリカさんが・・最高です」とレンが微笑んだ。
「レン、私が魅宴の時は任せるから、よろしくね」とリアンが微笑んだ。
「全力で頑張ります」と最高の笑顔で返した。
そこにナギサが笑顔でやってきた、リアンが最高の笑顔で迎えた。
「まさか!もうOK取ったの」とナギサが私を見た、私は笑顔で頷いた。
「見せてやるよナギサ、あの頃覗きに来てたのを、すぐ側でね」と獄炎で微笑んだ。
「最高です、ありがとうございます」と華やか最強で微笑んだ。
「それで、今日は早いね、どうしたの?」と蘭が満開で微笑んだ。
「昨夜、エースに怒られて・・魅宴にも顔出せって、私も反省して大ママに会いに行こうと」と微笑んだ。
「ちょうどいいね、皆で魅宴に行こう、今の話もあるし、マチルダを紹介しときたいし」と蘭が満開で微笑んだ。
リアンとナギサとマチルダと蘭と、私がマリアを抱いて出かけた。
ユリカのビルの前に可愛い人影が見えた、私は嬉しかった、ユリカが笑顔で立っていた。
「ユリカ、鋭いね~、待ち伏せかい」とリアンが微笑んだ。
「なんか私には口頭連絡がないのに、話しが進んでるみたいだから」と爽やかニヤを私に出した。
『ユリカ、お願いね』と私が微笑んだ。
「仕方ないな~、リアン1人じゃ心配だし、ユリ姉さんが楽しみにしてそうだし」と爽やかに微笑んだ。
「やった~、最高です」と蘭が満開で微笑んだ。
「ナギサは・・もしかして私が、怖いのかい?」と爽やかニヤをナギサに出した。
「はい・・少し」とナギサが華やかニヤで返した、全員が笑っていた。
私が魅宴の裏ドアから入り、事務所に誰もいないので、フロアーに行った。
大ママとミサキとミコトとリョウが話していた。
「大ママ、お忙しいかしら?」とユリカが声をかけた。
「それだけのメンバーで来て、忙しいなんて言えんよ」と大ママがフロアーに手招きした。
「ミコト姉さん、ご無沙汰しています・・ナギサ戻りました」とナギサがミコトに深々と頭を下げた。
「ナギサ・・遅いよ、寂しい事をするなよ・・良かったね、安心したよ」とミコトが微笑んだ。
ナギサはミコトを見て、泣いていた。
「大ママ、アメリカからのお客様・・マチルダを紹介します」と蘭が言って、マチルダが頭を下げた。
「こんにちは、マチルダ・・本当に噂通り綺麗だね~」と微笑んだ。
「ありがとうございます、嬉しいです」と輝きながら微笑んだ。
「腹筋しめたか、マチルダちゃん」とリョウが微笑んだ。
「はい、締まってたよ・・今日は強引に胸をUPしてないのね、リョウちゃん」と輝きニヤで返した。
皆、笑顔で2人のやり取りを見ていた。
「それで、リアンとユリカが来て、本題はなんだいエース?」と大ママが私を見た。
『大ママ、昨日の蘭とナギサの挑戦の話の続きなんだけど。
ユリさんはOKして、リアンにもユリカにも今、OKをもらった。
実はリアンとユリカに一夜限りで良いから、魅宴とPGに立ってもらおうと思ってる。
もちろん、今いる女性達にも、絶対良い刺激になるし。
それで、リアンとユリカの店のフォローに、PGの時はミサキを出して欲しいんだ。
魅宴の時はPGから、レンとハルカが出るから。
絶対に良い話だと確信してる、どうでしょう大ママ、了承してほしいんだけど』
真顔で大ママを見て言った、大ママは驚いた表情で聞いていた。
「それは、本当の話なんだね、まぁ2人共来てるんだから信じるけど。
最高じゃないか、もちろんミサキで良ければ出すよ。
ミサキとレンやハルカの研修にも、他の意味合いがちゃんとあったんだね。
そして、待望のリアンが、魅宴に立ってくれるんだね。
最高だよ、ありがとうエース」
大ママが最高の笑顔で言った、私も笑顔で返した。
「蘭、本当に良く捕まえたね~、エース色々考えてくれて嬉しいね~・・そして蘭・ナギサ夢を見せてね、私達の見果てぬ夢を、最高のユリさんと勝負するという」とミコトが微笑んだ。
「はい、全力でやってみます」と蘭がミコトに満開で微笑んだ。
「ナギサは?まさかユリカ姉さんと私の前で、自信無いとか言わないだろうね」と余裕二ヤを出した。
「いえ、絶対にやって見せます、魅宴とPGを両方経験した誇りにかけて」と華やかに微笑んだ。
「よし、それでこそ・・ナギサだよ」とミコトが微笑んだ。
灼熱の晩夏の昼下がり、役者が揃ってきた、呼び寄せられるように。
全力の夏は続く、そしてそれを牽引してきた、頂上決戦が幕を開ける。
誰も瞬きすら出来ない、炎が全てを燃やしつくし、何も残らない荒野を作り。
そこに清らかな水が降り注ぎ、生命の誕生を感じさせる。
リアンとユリカ、その力は伝説を超えてくる。
忘れられない時が近づいていた、灼熱のフロアーにも。
豊兄さんは私の親父に、私の現状と今の想いを話していた。
私の親父にとって豊兄さんの言葉なら、受入れると知っていたからだろう。
親父は待っていた、私が帰るのを、そして気持ちを語るのを。
そして私の親父とお袋に、一人の最高峰の女性が会いに行く。
和尚に聞いて、ユリさんが私にも言わずに会いに行っていた。
全ての説得は終わっていた、豊兄さんとユリさんで。
私は覚悟をして、親父の前に出た時に知る。
俺は愛されているのだと、必要とされているのだと感じる。
最高の夏は、終わらない、私の策略も続いていく。
誰も止まらせない、今が進む時だとニヤニヤで燃料を注ぎ込む。
誰一人、燃えカスも、灰すら残さないように。
ただ蒸発して、気体に帰ろうと言うように・・。