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心の出発点

本当の意味でのチームに成っていた、馴れ合わない個人の集団。

誰かと誰かじゃない、チームの中の誰になっていた。

全員で片付けをして、食器を洗い、私がリビングを元の形に戻した。

サクラさんとカスミが準備して、先に出かけた。

私は蘭とマチルダの準備を待ちながら、帰る四季やウメ・ウミを見送った。

レンとハルカと久美子とシオンが、最後まで片付けをしていた。


蘭とマチルダの準備が整い、ユリさんに礼を言って、私がマリアを抱いた。

マリアはご機嫌で天使を振り撒いていた、ユリさんに見送られ光射す場所に出た。

タクシーに乗り、靴屋の駐車場でケンメリに乗った。


「やっぱり蘭姉さんは、リンダと気が会いますよ・・車の嗜好も同じです」と助手席のマチルダが輝きながら微笑んだ。

「そうなんだ~、ガソリン撒き散らして走るから、リンダやマチルダは嫌いかと思ってたよ」よ満開で返した。

「撒き散らして下さい、無くなった方が良い物は、リンダもコルベット・スティングレーLT1に乗ってますよ」と微笑んだ。

『カッケー、コルベットLT1か~、女性的曲線美が最高だよね~』と私は思わず笑顔で、言ってしまった。

「ね~、何でも女性の体で、表現するでしょ」と蘭が満開ニヤをマチルダに出した。

「未経験のくせに、女性的曲線美なんて・・カスミのドレスのイメージですね」とマチルダも輝きニヤで返した、私はマリアにウルを出していた。


笑い声を乗せて、ケンメリは快調に飛ばした。

「今頃の時間に行っても、迷惑にならないの?」と蘭がルームミラー越に私を見た。

『全然大丈夫、親方は老人で、社長も豊兄さんに現場任せてるから、このケンメリ見たら喜ぶよ』と微笑んで返した。

長いスロープ状の細い道を登りきると、大きな整備工場が見えた、ケンメリは中の手前の駐車スペースに止めた。

「凄いのが入って来たと思ったら、これは最高の人が降りてきますね」と豊が最高の笑顔で言った。

「こんにちは、ここで良いかしら」と蘭が満開で微笑んだ。

「もちろん、後でエンジン覗かせて下さいね」と豊も微笑みで返した。


「豊君、この子はマチルダ、アメリカ人よ」と蘭がマチルダを紹介した。

『これは素敵な人を、ごめんなさい・・勉強しなかったから、英語は無理なんです』と豊がマチルダに微笑んだ。

「あなたには、英語は必要無いわ、その笑顔で世界中通用しますよ」とマチルダは輝く笑顔で微笑んだ。

「素敵な日本語ですね、そして圧倒的経験に、裏打ちされてるんですね、その若さで」と微笑んだ。

「か~、カスミがファンになるはずやね~エース」とマリアを抱いて降りた私に、マチルダが微笑んだ。

「ゆたか・・ゆたか」とマリアが豊兄さんに抱っこをせがんだ。

「マリア、ちょっと待ってね」とマリアの近くで囁き、ツナギの上半身を脱いで、手を石鹸で綺麗に洗ってマリアを抱き上げた。

直射日光にマリアを抱いた、豊が輝いた、蘭もマチルダも笑顔で見ていた。


その時事務所の方から、2人の女性の人影が近づいた。

私は焦っていた、恭子さんとマキさんだった、最高の笑顔で近づいてきた。

「蘭さんですね、本当に素敵な人・・小僧の事ありがとうございます」と恭子さんが言って、マキさんと2人で頭を下げた。

『いえ私も彼といることを選びましたから、豊君の奥さんですね』と青い炎を最高にして、2人を見た。

「はい、恭子といいます、こっちは幼馴染のマキです」と笑顔で返した。

「この子がアメリカから来た、マチルダです・・よろしくお願いね」と満開の微笑で返した。

「本当に素敵ですね、お2人とも・・まぁ事務所でお茶でもどうぞ」と恭子さんが笑顔で言って、嬉しそうにマリアに手を出した、マリアは最高の天使の笑顔で抱かれた。


「小僧は、残れよ・・確認するからね」とマキさんがリーゼントの、彫の深い笑顔を見せた。

『マキ・・やるのか、もう俺には通用しないぞ』と笑顔で返した。

「生意気な、少し成長したと聞いたら、生意気も加速してるんだね」とマキさんが微笑んで構えた。

美しい少林寺の構えを久々に見て、嬉しかった。

「何なんでしょう、あれは?」とマチルダが恭子に微笑んで聞いた。

「一種の愛情表現です、かなり強めの」と言って可愛く微笑んで返した。

「彼は本当に素敵な場所で、育ったんですね~」と蘭も満開で微笑んだ。

「マキは特に小僧を可愛がりましたから、小僧の実の姉と私達2人は親友ですから」と恭子さんも笑顔で言った。


私はマキの鋭い足技をかわしながら、至近距離で勝負した、裏拳をギリギリで避けた。

少し冷やりとした、マキの逆を取ったとき、マキが消えた。

下から足ですくわれかけて、慌ててマキの右腕を掴んで、至近距離のマキの美しい顔に微笑んだ。

「小僧、少し鈍ってるな・・危なかったよ」と豊がマチルダと蘭に、微笑んだ。

「最高の愛情表現だわ、私が今まで見た中で・・最高です」とマチルダも微笑んで、事務所に案内された。

応接室に通されて、オレンジジュースを出された、蘭もマチルダも笑顔だった。

「小僧はすぐ来ますよ、俺の所に来たのは、マチルダさんの旅の目的の1つなんですか?」と豊が2人に微笑んだ。

「はい、実はリンダという子が先に来て・・・・・」と蘭がリンダの話をして、マチルダが来た経緯を話した。

「やっぱり出会えるんですね、豊もいつも言っていました・・世界の子供に会いたいと」と恭子さんが微笑んだ。


私はその時マキさんの挨拶も終わって、マキさんと話していた。

自分の今の気持ちと、今後の考えについて、正直に話した。

「なるほどね・・OK、姉さんには私から話しとくよ、良いんじゃないかな、蘭さんを見て、そう感じたよ」と笑顔で言った、私も嬉しくて笑顔で返した。


「世界の子供に会ってみたい、その基軸はなんですか?」とマチルダが豊に聞いた。


「俺は両親を知りません、1歳の時に事故で私だけ助かりました。

 私には祖父がいましたから、祖父と2人で暮らしました。

 確かに不便な生活だったけど、近隣の人々に助けられて成長しました。

 私に出来る事は、近所の子供の面倒を見ることだけでしたから。

 小僧を筆頭に、沢山の子供の面倒をみてきました。

 俺の家の地区には施設もあって、親のいない子供も沢山いましたから。

 そして中学に上がってから、小僧に全てを託しました。

 小僧は凄い子供なんです、病院の小児病棟で全ての子供を相手にしたり。

 施設の子供達の寂しさを理解して、守る行動をしたりしました。

 私は今考えるんです、蘭さんは知ってるかと思いますが。

 俺は修羅場に招待される男なんです、好き嫌いは別にして。

 まぁそんな星の下に、生を受けたんでしょう。

 だから考えてるんです、なぜこんな大きな体と体力を与えられたのかと。

 そして今思ってます、何に使おうかと、日本はもう大丈夫でしょう。

 ならば世界の辛い環境で生きる、子供達に使ってやりたいと。

 私は思うんです、せめてスタート地点だけでも、出来るだけ平等にしてやりたい。

 心のスタート地点だけでも、同じにしてやりたい、夢も希望も。

 それは生きる為に必死に働かざる得ない、現状もあるでしょう。

 戦争や争いの中で、怨むことを教えられたりするのでしょう。

 でも心のスタート地点は、同じになれるんじゃないかと。

 今の世界が競争社会と言うのなら、そのスタートだけでも夢の有るもので、あってほしい。

 リンダさんの考えは分ります、言葉や文化や宗教で壁はあるんでしょう。

 でも私は見ましたから、この目で・・伝える手段が無いと言われた子供と通じた者を。

 泣きながら見送り、次の日には新たなトライする小僧を。

 俺も黙って見ている事は出来ないですね、その為のこの体だと思ってますから。

 マチルダさん、俺にも聞かせて下さい、世界の事実を。

 俺は親の記憶が無い人間として、そして周りの全てに、助けられた人間として。

 この体と心を使いたい、そうしないと俺は和解できない。

 恭子をきちんと愛したいから、自分に嘘はつきたくないから」


マチルダを真直ぐに見て、最後は微笑んだ、マチルダは何かに押されながら見ていた。

私は事務所の入口で、立ち尽くしていた、その大きな背中を見ながら。

常に強い意志で闘う、大きな背中から、何かが溢れ出していた。

マチルダは動けずに、涙を流していた、蘭はマチルダを抱きしめて豊を見ていた。

マリアは恭子に抱かれて、豊を見ていた、天使全開で。


「ありがとう、今回の旅で本当に色々と勉強になりました。

 今度の日曜の午後PGで、私の送別会を開いてもらいます。

 その時にお話ししようと思っています、是非豊君も来て下さい。

 私は本当に嬉しいです、初めて感じました、心のスタート地点。

 そうですよね、人は産まれた時には0なんだから。

 心のスタート地点の平等は、出来る事ですよね。

 リンダの最高の笑顔が見えます、1つの突破口が見えたから。

 日本に来たら、必ず連絡しますから、また話を聞いて下さい」


マチルダは輝く笑顔でそう言った、豊も恭子も笑顔で返した。

「恭子ちゃんは、どう考えるの・・豊君が暫く海外に行く事は?」と蘭が真顔で聞いた。

「足でまといにならないなら、付いて行きます・・私は豊という人間を愛してるから、その生き方も愛します」と恭子は堂々と答えた、その背中に迷いは無かった。

「うん、素敵ね・・私と年齢差はあるけど、あなた達と友達に成りたいわ」と蘭が満開で微笑んだ。

「それは、こちらからお願いします・・小僧の姉も含めて」とマキさんが笑顔で言った。

「そして、マチルダさんも・・お願いしますね」と恭子が微笑んだ。

「もちろんです、ありがとう」とマチルダも輝きながら、微笑んだ。


「小僧、日曜日、俺の知り合い誰か来るのか」と座った私に豊兄さんが聞いた。

『和尚と、そして・・梶谷弁護士』と微笑んで返した。

「梶谷さんに会えるのか、嬉しいね~」と最高の笑顔で返してきた。

「梶谷さん、知り合いなの・・豊君」と蘭が驚いて豊を見た。

「恩人です・・あの人がいなかったら、今頃少年院にいますから」と少し照れて言った。

「そうなんだ~、良かったね、出会えて」と満開で微笑んだ、豊も微笑んで頷いた。

「恭子ちゃん、日曜日女性が多いですよ~、それも綺麗な」とマチルダが微笑んだ。

「じゃあ、マチルダちゃんがガードして下さい、お願いします」と可愛くニヤを出した。

「了解、引き受けましょう」と最高の輝きニヤを出した。

「危ないガードだね、マチルダは」と蘭が満開で微笑んだ、恭子も微笑んで返した。


「親父の所にいつ行くんだ?」と豊が私に真顔で聞いた。

『夏休み終わる前、来週早々かな』と真顔で返した。

「ちゃんと話して、決める事だけ決めとけよ」と笑顔で返された。

『豊兄さん、まさか・・何か親父と話したの?』と真顔で聞いた。

「お前の為じゃないよ、蘭さんとマリアの為に、話はつけておいた、あとは自分で正直に話せよ」と優しく微笑んだ、蘭の満開が豊を見ていた。

『ありがとう・・本当にありがとう、兄さん』と俯いて呟いた。


「あんたはどこまでも、私らに夢を見せるんだろ、常識とか普通なんて、元々無かったろう・・だから小僧なんだろ」と恭子が微笑んだ。

「そう、生臭の唯一の弟子なんだろ、見せてやりなよ・・分らない奴らに」とマキさんが微笑んだ。


『うん、俺・・ミホにもう一度チャレンジする。

 いや、何度でも・・ミホが出てくるまでは。

 あの時、俺が守ってやれなかったけど、今ならキチンと向き合えるから。

 ヒトミの最後の時に、誓ったから、成し遂げると。

 俺はこの夏の大切な経験で、色々分ったから。

 ミホに会いに行く、どんな手を使っても絶対に会ってみせる。

 そしてミホと、闇から手を繋いで出てくるよ、必ずね。

 それが成すべき事だから、俺の愛の形だから。

 机上で勉強だけした奴らに、もう一度強く言ってやるよ。

 愛は本には書いてない、勉強しても無駄だと。

 理屈や理論じゃないと、愛は生き物なんだからって』


3人を見て、最後は豊兄さんに笑顔で言った、豊兄さんは笑顔を返してくれた。

「生臭さんの唯一の弟子なのか~・・お寺の小僧なんだね」と蘭が満開で微笑んだ。

「生臭がいなかったら、小僧はとっくに壊れてますよ・・それだけの仲間を見送ったから」と豊が蘭に微笑んだ。

「本当に素敵な人達が、ずっと見守って、小僧が完成するんですね」とマチルダも微笑んだ。

「それがこの子の星なんでしょう、お袋さんも姉も分ってますから、もちろん頑固な親父さんも」とマキさんが微笑み。

「蘭さんが近い将来会われるでしょうけど、その時の3人の喜ぶ顔が、今から想像できますよ」と恭子が微笑んだ。

「ありがとう、凄く嬉しいよ・・あなた達に言われると」と青い炎を最大にして、満開で微笑んだ。


蘭とマチルダと礼を言って、表に出た。

「マチルダ、悪いけど、滅多にないチャンスだから・・うちの整備の連中に会ってくれる?」と豊が微笑んだ。

「もちろん、良いですよ」と輝く笑顔で返した、恭子に連れられて工場にマチルダが入っていった。

私がマリアを抱き、豊兄さんが、ケンメリのエンジンを開けて驚いた。

「か~、L2800じゃないですか、それもこれ城嶋スペシャルでしょ」と嬉しそうに、蘭を見た。

「そうなんですけど、城嶋さんいなくなって、これからは豊君がみてくれる?」と満開で微笑んだ。

「こっちからお願いしたいですよ、ありがとう」と微笑んで返した。

「でも本当に、素敵な奥さんね」と蘭が満開ニヤをした。

マリアを抱きながら、豊が照れていた、真夏の陽を浴びて。


「ユリカさんは、元気ですか?」と豊が微笑んだ。

「最近また美しくなって、日曜日、絶対ユリカ姉さんも、待ってますよ、豊君の事」と満開で微笑んだ、強い波動が来た。

「あの人も、本当に素敵な人ですね・・驚きました、あまりに透明で透けて見えそうで」と微笑んだ。

「本当に、豊君の感性にも驚くよ」と蘭が嬉しそうに微笑んだ。

マチルダが笑顔で帰ってきて、私がマリアを受け取ろうとすると、豊の頬にキスをした。

全員が笑顔になり、私がマリアを抱いて、礼を言って帰路についた。


「しかし感動したよ、いるんだね~本物が、世界は広いな~」とマチルダが嬉しそうに言った。

「マチルダ、私達やっぱり、凄く幸運な場所と時代にいるのかな?」と蘭が満開で聞いた。

「間違いなく最高でしょう、このメンバーが揃ってるのは」と輝く笑みで答えた。

「よし、一度PGに行って、エミちゃんの荷物運んであげよう」と蘭が満開で私に微笑んだ。

PGの下にケンメリを突っ込み、TVルームに入った、レンとハルカとシオンに、リアンが来ていた。

「リアン姉さん・・アメリカからのお友達、マチルダです」と蘭が満開で紹介した。

「よろしく、マチルダ・・本当に綺麗だね~」と獄炎で微笑んだ。

「ありがとうございます、リアンさんも英語で話したい雰囲気ですね」と輝く笑顔で返した。

「ありがとう、よく言われるけど、シオンと違って・・全然駄目なの」とニカで返した。


「今日はどうしたんですか?」と蘭が微笑んだ。

「シオンが帰らなかったから、顔見に来たの・・なんか成長が嬉しくて」と微笑んだ。

「子供じゃないですから、シオン19歳です」とニコちゃんで言った。

「そうなんだよね~、駄目だね妹離れが出来なくて」と少し照れて言った。

『リアン、シオンの為にも、俺のお願い聞いて?』と真顔でリアンに言った。

「なんだよエース、改まって、何でもど~ぞ」と獄炎で微笑んだ。


『リアン・・蘭とナギサがユリさんに、挑戦状を出したんだ。

 そしてユリさんも受けた、少し時間かかるけど、本気の競い合いになる。

 その時シオンもデビューさせたい、だから見せて欲しいんだよ。

 伝説のPGのリアンを、最高の炎を、全てを燃やす獄炎を。

 一夜限りで良いから、復活して欲しい。

 当然、ユリさんの許可は取ってる、ユリさんも楽しみにしてる。

 ユリカも頼もうと思ってる、ユリカにPGも。

 絶対に全員勉強になる、俺はそう確信している。

 ローズの店のフォローは、PGの時にはミサキが入る。

 魅宴の時にはレンと、研修が終わればハルカが入るから。

 どうだろうか、伝説のリアンを見せてくれないかな?』


静寂の中、一気に想いをリアンに伝えた。

「OK、良いよ、それでシオンのためになり、蘭の背中を押せるのなら・・蘭やるんなら本気でやりなよ」と獄炎で微笑んだ。 

「ありがとう、リアン姉さん・・最高ですよ」と蘭が満開で言って、飛びついた。

「いつ位がいいの?私はいつでも行けるよ」と私に獄炎で微笑んだ。

『来週早々にしよう、大ママにミサキの件聞いてみるから』と微笑んで返した。

「大ママが望むなら、私は魅宴にも出ていいよ、ユリカがPGにも立つ為にも」とリアンがニカで言った。

『最高だよリアン、ありがとう』と笑顔で返した。

「エースの頼みだから、仕方がないね・・出し惜しみなんかしないよ」と最高の炎で笑った。

「やばい、カスミじゃないけど、全身がゾクゾクしてきた」と蘭が満開で微笑んだ。

「蘭は私の事は良く知ってるだろ、ユリカの仕事見たら・・凍りつくよ、生きてるステージが違うってね」と獄炎ニカで言った。

「そんなに、凄いんですか」とマチルダが微笑んだ。


「蘭と私は同じ燃やすタイプだから、まぁほとんどの夜街の女性が、このタイプなんだけど。

 ユリカは全く違うよ、本当に癒すんだよ、隣に座ると絶対に感じる。

 どんなに鈍い奴でもね、その圧倒的な深さに身も心も、沈めてしまう。

 人は持ってない物に憧れるよね、蘭は絶対にユリカに憧れる。

 もし蘭がユリカから、何か少しでも盗めれば、チャンスはあるよ。

 私達の永遠の夢、ユリさんの希望に手が届くかもしれない。

 最後の挑戦者が愛し続ける、蘭が最後の挑戦者になれるよ」


蘭とマチルダを見ながら、美しい真顔で言った。

「絶対的炎を、また見せてくれるんですね」と蘭が、満開で微笑んで返した。

「いいよ、それがPGの何かの為になるのなら、シオンの背中を少しでも押せるのならね」と獄炎で微笑んだ。

「レンちゃん、ハルカちゃん本気で、震えてますね」とマチルダが微笑んだ。

「はい、昨夜エースの話を聞いても、半信半疑だったけど・・現実になると、震えます」とハルカが言って。

「本当に見れるんだね、伝説のリアンさんと、ユリカさんが・・最高です」とレンが微笑んだ。

「レン、私が魅宴の時は任せるから、よろしくね」とリアンが微笑んだ。

「全力で頑張ります」と最高の笑顔で返した。


そこにナギサが笑顔でやってきた、リアンが最高の笑顔で迎えた。

「まさか!もうOK取ったの」とナギサが私を見た、私は笑顔で頷いた。

「見せてやるよナギサ、あの頃覗きに来てたのを、すぐ側でね」と獄炎で微笑んだ。

「最高です、ありがとうございます」と華やか最強で微笑んだ。

「それで、今日は早いね、どうしたの?」と蘭が満開で微笑んだ。

「昨夜、エースに怒られて・・魅宴にも顔出せって、私も反省して大ママに会いに行こうと」と微笑んだ。


「ちょうどいいね、皆で魅宴に行こう、今の話もあるし、マチルダを紹介しときたいし」と蘭が満開で微笑んだ。

リアンとナギサとマチルダと蘭と、私がマリアを抱いて出かけた。


ユリカのビルの前に可愛い人影が見えた、私は嬉しかった、ユリカが笑顔で立っていた。

「ユリカ、鋭いね~、待ち伏せかい」とリアンが微笑んだ。

「なんか私には口頭連絡がないのに、話しが進んでるみたいだから」と爽やかニヤを私に出した。

『ユリカ、お願いね』と私が微笑んだ。

「仕方ないな~、リアン1人じゃ心配だし、ユリ姉さんが楽しみにしてそうだし」と爽やかに微笑んだ。

「やった~、最高です」と蘭が満開で微笑んだ。

「ナギサは・・もしかして私が、怖いのかい?」と爽やかニヤをナギサに出した。

「はい・・少し」とナギサが華やかニヤで返した、全員が笑っていた。


私が魅宴の裏ドアから入り、事務所に誰もいないので、フロアーに行った。

大ママとミサキとミコトとリョウが話していた。

「大ママ、お忙しいかしら?」とユリカが声をかけた。

「それだけのメンバーで来て、忙しいなんて言えんよ」と大ママがフロアーに手招きした。

「ミコト姉さん、ご無沙汰しています・・ナギサ戻りました」とナギサがミコトに深々と頭を下げた。

「ナギサ・・遅いよ、寂しい事をするなよ・・良かったね、安心したよ」とミコトが微笑んだ。

ナギサはミコトを見て、泣いていた。


「大ママ、アメリカからのお客様・・マチルダを紹介します」と蘭が言って、マチルダが頭を下げた。

「こんにちは、マチルダ・・本当に噂通り綺麗だね~」と微笑んだ。

「ありがとうございます、嬉しいです」と輝きながら微笑んだ。

「腹筋しめたか、マチルダちゃん」とリョウが微笑んだ。

「はい、締まってたよ・・今日は強引に胸をUPしてないのね、リョウちゃん」と輝きニヤで返した。

皆、笑顔で2人のやり取りを見ていた。


「それで、リアンとユリカが来て、本題はなんだいエース?」と大ママが私を見た。


『大ママ、昨日の蘭とナギサの挑戦の話の続きなんだけど。

 ユリさんはOKして、リアンにもユリカにも今、OKをもらった。

 実はリアンとユリカに一夜限りで良いから、魅宴とPGに立ってもらおうと思ってる。

 もちろん、今いる女性達にも、絶対良い刺激になるし。

 それで、リアンとユリカの店のフォローに、PGの時はミサキを出して欲しいんだ。

 魅宴の時はPGから、レンとハルカが出るから。

 絶対に良い話だと確信してる、どうでしょう大ママ、了承してほしいんだけど』


真顔で大ママを見て言った、大ママは驚いた表情で聞いていた。


「それは、本当の話なんだね、まぁ2人共来てるんだから信じるけど。

 最高じゃないか、もちろんミサキで良ければ出すよ。

 ミサキとレンやハルカの研修にも、他の意味合いがちゃんとあったんだね。

 そして、待望のリアンが、魅宴に立ってくれるんだね。

 最高だよ、ありがとうエース」


大ママが最高の笑顔で言った、私も笑顔で返した。

「蘭、本当に良く捕まえたね~、エース色々考えてくれて嬉しいね~・・そして蘭・ナギサ夢を見せてね、私達の見果てぬ夢を、最高のユリさんと勝負するという」とミコトが微笑んだ。

「はい、全力でやってみます」と蘭がミコトに満開で微笑んだ。

「ナギサは?まさかユリカ姉さんと私の前で、自信無いとか言わないだろうね」と余裕二ヤを出した。

「いえ、絶対にやって見せます、魅宴とPGを両方経験した誇りにかけて」と華やかに微笑んだ。

「よし、それでこそ・・ナギサだよ」とミコトが微笑んだ。


灼熱の晩夏の昼下がり、役者が揃ってきた、呼び寄せられるように。

全力の夏は続く、そしてそれを牽引してきた、頂上決戦が幕を開ける。

誰も瞬きすら出来ない、炎が全てを燃やしつくし、何も残らない荒野を作り。

そこに清らかな水が降り注ぎ、生命の誕生を感じさせる。

リアンとユリカ、その力は伝説を超えてくる。

忘れられない時が近づいていた、灼熱のフロアーにも。


豊兄さんは私の親父に、私の現状と今の想いを話していた。


私の親父にとって豊兄さんの言葉なら、受入れると知っていたからだろう。


親父は待っていた、私が帰るのを、そして気持ちを語るのを。


そして私の親父とお袋に、一人の最高峰の女性が会いに行く。


和尚に聞いて、ユリさんが私にも言わずに会いに行っていた。


全ての説得は終わっていた、豊兄さんとユリさんで。


私は覚悟をして、親父の前に出た時に知る。


俺は愛されているのだと、必要とされているのだと感じる。


最高の夏は、終わらない、私の策略も続いていく。


誰も止まらせない、今が進む時だとニヤニヤで燃料を注ぎ込む。


誰一人、燃えカスも、灰すら残さないように。


ただ蒸発して、気体に帰ろうと言うように・・。

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