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青い挑戦状

8月も終わりが近づく晩夏の、午後5時をが過ぎていた。

若い挑戦者達は気持ちを高め始める、プロとしての自覚を持って。

積み上げてきた経験を武器に、更なる高みに登る為に。


「おはよ~、はい、エミちゃん」と蘭が、ご機嫌状態で入って来た。

「ありがとう、蘭ちゃん」とエミが嬉しそうに受け取った。

「ご機嫌ですね~、良い事あったのかな~・・良い男と知り合ったとか」とカスミが不敵を出した。

私はウルウルで振り向いて蘭を見た、蘭は満開で私を見た。

「うん、良い事あった・・毎日あるけど、私には」と蘭がカスミに満開ニヤで返した。

蘭が私の横に密着で座ってきた。

「私にも・・ある、少しなら」とカスミが自嘲的微笑んだ。

『カスミ、新しい技試した、自虐的微笑』と私がカスミに突っ込んだ。

「自嘲的なんだけど・・自虐じゃない」と笑顔で睨んだ。

「良い感じだよ、使えるしね~、ニューカスミには」と蘭も満開で微笑んだ。

「カスミ姉さん、鏡に囲まれた生活してます?」とレンが真顔で聞いた。


「もちろん、表情の研究には必要だよ」とカスミが輝きニヤを出した。

「自嘲笑いは、期間はどの位でしたか?」とユリさんが薔薇で微笑んだ。

「毎日徹底的にやって、5日目です」とかすみも微笑んで返した。

『カスミの、徹底的ってのは凄いよな~』と私も笑顔で言った。

「どの位のイメージで見てるの、エース?」とハルカが真顔で突っ込んだ。

『分りたければ、カスミのあの腹筋が出るまで、頑張ったら分るよ』と笑顔で返した。

「凄い道のりだとは、分る気がする」とハルカも微笑んだ。

『そして、もっと凄いのは、維持だよ』とニヤで返した。


「そうですよ、最も難しいのは、継続することです・・継続に対する銀河の奇跡なんでしょう」と薔薇で微笑んだ。


『そうですね~、マチルダとも話したんですけど。

 日本人の多くは普通を愛していますから、子供の個性を奪ってしまいますよね。

 個性を貫くには、子供であろうと、かなりの覚悟が要りますよね。

 特に人より目立つとか、変ってるとかが好きだと、難しいですよね。

 それを貫くと、沢山の物を失ったりするし。

 辛い事が多くて、結局、性格に問題を抱えたりしがちです。

 貫いた先に輝きがある、滅多に出会えない存在ですよね。

 それが同じ時期に同学年で3人、同じ仕事を選んだ。

 そして3人が全て一瞬で相手を受入れた、驚きました。

 リョウが面接先を、教えないで連れて行ったら、魅宴の前で躊躇したんです。

 その顔を見て、背中を押す為に、銀河の奇跡を贈りました。

 称号などまだ早いと、言われると思ったけど、大ママは即了承してくれました。

 私の想いは、たとえトップになっても、継続してほしいんです。

 その強い意志で、貫いて欲しい、その先の輝きが見たいんだよ』


最後はカスミに微笑んだ、最高に輝く笑顔で返してくれた。

蘭が腕を組んで、私を見ながら満開で微笑み続けている、私も蘭に微笑んだ。

「私がトップを取ったら、エースの作品だと公言させろよ・・そしたら自分の違う幸せを追えるから」と最高の輝きの真顔で言った。

『俺もその時に、もう一度その台詞が貰える、人間になれるように頑張るよ』と真顔で返した、発光する瞳を見ながら。

「蘭、どうしましょう・・この楽しさは?」とユリさんが微笑んだ。

「ユリさん、私・・決めました、ユリさんに再挑戦します・・ユリさんが存在する時のNo1に、よろしくお願いします」と姿勢を正して、満開で微笑んで頭を下げた。

完全なる静寂が支配した、ユリさんの最高の薔薇の笑顔が咲いていた。


「かかってきなさい、蘭・・全力で、最高の副職として」と薔薇で微笑んだ、蘭も最高の満開で頷いた。

「ゾクゾクする・・体中が」とカスミが笑った。

『カスミ、蘭を追うなら・・ユリさんに挑むって事になったね』とニヤで言った。

「この事だったんだ、さっきの話は」とハルカが驚いて私を見た。

「ハルカ、この男だけは甘く見ない方がいいよ、その考えは遥か先を見てる」と蘭がハルカに満開で微笑んだ。

「はい、分ってたけど、想像を完全に超えてくる」とハルカも微笑んだ。

「それでか、私にリアンさんとユリカさんの、店の女性とも仲良くなれて、良かったねって言ったのか」とレンが私を見た。

『レン、頑張っとけよ・・必ず探し出してくる、レンの同学年の最強を』とニヤで言った。


「マダム、どうしましょう・・私までゾクゾクしてます」とユリさんがマダムに言った。

「ユリ、構わんよ・・全力のユリを出して、見せてやりな」とマダムが笑った。

「許可頂きました、少し時間がかかりますが、お見せしますね」と不敵薔薇で微笑んだ。

「お願いします、19歳の蘭じゃないので、それが望みです」と満開で微笑んで返した。

『よし、シオンも、もう少しだから頑張ろうね』とシオンに微笑んだ。

「はい、シオンも頑張ります・・エース、セリカちゃん19歳です」とニコちゃんで言った。

「ゴールド・ラッシュのセリカ」と蘭がシオンを見た、シオンがニコちゃんで頷いた。

「銀河の奇跡も大変だね~、シオンとセリカに、なんて称号付けるのか楽しみだね~」と満開ニヤをカスミに出した。

「の、望むところよ」とシオンに不敵を出した。

「ニコちゃん、ビーム」とニコちゃん返しを発動した、全員に笑顔が戻った。


私の計算はここまでは、100点で思惑通りだった。

本気の蘭は絶対にユリさんを狙う、そして本気のユリさんが見れると思っていた。

だが、私の遥か上にいた、蘭の本気もユリさんの本気も、凄まじかった。

しかしそれで覚醒する、ナギサが完全復活の本気になる、一歩も譲らぬ姿を見せる。

その姿には確実に、ユリカとミコトが存在していた、華やかを輝きながら撒き散らす。

その華やかさに、爽やかな知性と、何事にも動じない余裕まで纏っていた。


「エース、ワシからお前に1つ絶対的権限をやる、お前が休息が必要と感じた者には、強制休養をさせる事・・もちろんユリも含めてじゃぞ」とマダムが微笑んだ。

『分りました、敏感度、もう1つ上げときます』と微笑んで返した。

「危なかったわ、さっきのユリカスペシャルが無かったら、私が1号でした」と薔薇で微笑んだ。

「準備大変だったんでしょう、すいません」と蘭が真顔で言った。

「いぇ、違うのよ、あれで嬉しくて、制御がかからなくてね」と薔薇で照れた。

「私もあれで、楽しくて」と満開で返した、私は蘭を見ながら微笑んだ。

「皆さんごめんね、時効になったらお話しますね」と楽しそうに薔薇で微笑んだ。

「かなり楽しい話ですね~、時効って所が怖いけど、楽しみが又増えました」とカスミが輝きながら微笑んだ。

ハルカもレンもシオンも、笑顔で頷いていた。


「ハルカ、明日5時までに3人の仕事仕上げて、マチルダと夕食に行きましょう」とユリさんが薔薇で微笑んだ。

「はい、分りました、嬉しいです」と微笑んで返した。

「蘭もカスミちゃんも大丈夫?」とユリさんが聞いた。

「もちろん、ありがとうございます」と蘭が満開で微笑んで、カスミも笑顔で頷いた。

「蘭、ナギサも誘っておいてね」と薔薇で微笑んだ。

「分りました、ユリさん私達からも、たまにはお金取って貰わないと、こっちからユリさん誘い難くなりますから、明日は取って下さい」と蘭が真顔で言った。

「そうなんですね、ありがとう分りました、明日は取らせて貰いますね」と薔薇で微笑んだ。


「シオン、リアンに聞いてみて下さい明日の夕食」とシオンに薔薇で微笑んだ。

「はい、分りました、絶対来ますけど」とニコちゃんで答えた。

「ユリカは当然、エースよろしく」と私を見た。

『了解です、全員覚悟するように、ニューユリカに驚くなよ』とニヤで返した、強い波動が返ってきた。

「そんなに凄いの!」と蘭が私を見た、ニヤニヤで頷いた。

「私でもユリカの可能性が見えなくなりました、ユリカには限界とか、完成なんていう言葉は無いですね」と嬉しそうに薔薇で微笑んだ。

「結局・・誰にも満足させない、そういう世界を作ってるな」とカスミが私に不敵を出した。

『満足・・そんな物がこの世に存在するの、満足って金で買える物だよ』とニヤで返した。

「うし、絶対いつか、カスミ様参りましたと、土下座させてやる」と最強不敵で言った。

蘭が満開笑顔で手を上げた、そしてユリさん・レン・ハルカ・シオンと笑顔で手を上げた。

私はウルウルで笑っていた。


「夕食も来ましたから、最後に質問を・・エース、なぜローズの時、自分でドスを抜いて相手に渡す所まで、自分で突っ込んだのかしら?」と薔薇の真顔で聞いた。


『あの時は、会議で考えていたんですけど、纏まってなくて。

 でもローズがそういう状況だと分って、マダムの言葉を思い出して。

 夜景を見たんです、そして豊兄さんを考えていた。

 そしたら、又気付いた、豊兄さんと2人で行く時に、考える時間なんて無かったと。

 それで突っ込んだんです、そして先に海竜を好きになりました。

 だから終わった時に、わだかまりを残したく無かったんです。

 海竜がドスを出した時に鞘を抜かなかった、それは優しさなんです。

 これで引いてくれよ、頼むから、俺は本当はこんな事したくないって言ったんです。

 その鞘を抜かない事で、だから俺は愛情表現として鞘を抜いて渡した。

 それは、もう良いんじゃないか、自分らしく生きてもと伝えたつもりです。

 男同士って、そこまで行かないと分らないんです、馬鹿で言葉足らずだから。

 そしてやっと考えが纏まった。

 海竜に綺麗にリアンを諦めさせ、海竜にもプラスになる方法。

 まぁ、あの望月って人が、大きい人間だから成立つ方法だけど。

 全てが上手く行くには、あそこまでやらないと無理なんです。

 そうでないと、海竜の中で俺は、ただの望月さんの知り合いで終わるから。

 俺は豊の子分とか言われて、嫌な思いも沢山したから。

 海竜の気持ちは分る気がした、あの望月の子分ならなおさらだと。

 だから海竜に見せた、あんたに本気だって。

 ただ、それだけの理由です・・バカな話しですよ』

 

照れながら立って、食事の席を空けた。

「先生ありがとう、そこまでしてくれて、シオン聞いたけど分らなかった」と目を潤ませてシオンが言った。

『シオン、良いんだよもう終わった事だから、リアンが大切でしたんだから』とシオンに微笑んだ。

「私の中では、あんたはもう豊と同等だよ」と蘭が満開で微笑んだ、私も笑顔で返した。


「9人衆に感じて欲しかったのは。

 どうすればあれほどの、交友関係を構築出来るのか。

 それを感じて欲しかった。

 初対面の相手の事を、極限の状況でもあそこまでいける。

 望月さんが言ってましたよ、海竜は小僧の為なら、躊躇無くまた務所に戻るって。

 そこまで行った意味は、伝わってましたね。

 私もあなたを、豊君と同等と認めます」


ユリさんは最後に薔薇で微笑んだ、私も笑顔で頷いた。

『ありがとうございます、嬉しいけど・・自分の中では遥かに遠いです、さぁ食事して下さい』と笑顔で促した、久美子が座って。

皆で食べ始めた、蘭が楽しい話題を振って、カスミが返す黄金パターンから笑顔が出た。


私はエミが見てる世界の遺産を隣に座って覗いていた。

「マチュピチュ見る?」とエミが可愛く微笑んだ。

『お願いします、エミ様』とウルでエミを見た、エミは楽しそうにページを捲った。

「はい」と少女の輝きで渡された、私は受け取ってエミも見える高さで見た。


私は魅入られていた、その圧倒的存在に、小さく南米の地図に場所が記してあった。

その時突然、あのマチルダの地球が浮かんで来た、そして南米が拡大されていき。

正確な場所に、記され、画像にマチュピチュと名称まで入った。

私は2重の感動に、泣きそうだった。

『エミ、素敵な所だね、ここの石なんだね・・絶対力があるよ』と真横のエミに微笑んだ。

「絶対あるよ、マチルダがくれたマチュピチュの石を、チャッピーが織り込んでくれたから」と最高の少女の笑顔で返された。

『うん、エミをずっとイメージして織り込んだよ』と笑顔で返した。

「じゃあ、もう1つプレゼントして、ユリカスペシャル」と少し照れて言った。

私はエミをお姫様抱っこした、全員の視線を感じて、エミが笑顔で手を振った。

全員が笑顔で手を振った。


私は裏階段を、頂上までゆっくりと登った。

エミは綺麗な姿勢で手をお腹の上で組んで、目を閉じていた。

頂上で景色を眺めていた、エミは眠ったようだった、子供とは思えぬ静けさだった。

南風が優しく吹いていた、可愛い宝物の頬にも。

そのままTVルームに戻り、ベッドに寝かせた、3人娘全員が眠った。


女性が準備に向かい、私は一人で食事をした、ハルカが迎えに来てTVルームを出た。

通りに出て、ハルカに手を出した、笑顔で腕を組んで来た。

『さすがハルカ、緊張してないね』と微笑んだ。

「してるよ、凄いの見てきたから、元気出た」とニヤで返してきた。

『凄いの・・・マチルダ・ドレス!』と言ってハルカを見た。

「うん、カスミ姉さんの、対抗心が凄いし」と楽しそうに言った。

『楽しみだな~』とニヤニヤしていた。

魅宴の裏階段を登り、ハルカが先に裏ドアから入って、事務所を覗いて。

フロアーに向かった、私はただ付いて歩いていた。

フロアーにミサキを見つけて、ハルカが向かった、私は裏の定位置で見ていた。


「マチルダ、元気か?」と後からリョウの声がした。

『今日PGの、フロアーを経験するよ、リョウ』と言って振返って驚いた、魔性の女が強くなっていた。

「リョウぽいだろ」と涼しげニヤで言った。

『うん、魔性の女完全復活だね』と笑顔で返した。

「そうなんだよ、当面はこれでね」と近づいて、耳元に顔を付けた。

「私じゃないと、涼は人見知りなんだよ」と小さく囁いた。

『良いんじゃないの、俺はどっちも好きだよ』とリョウの耳元に囁いて返した。

「おしいな~、俺はお前が好きなんだけど、涼は大人しい男が好きなんだ」と囁き返してきた。

『俺、すっごい大人しいのに』とウルウルで囁いた。


「なるほど~、それが噂の、エースの魔法のかけかたなのね」とミコトが後で笑顔で言った。

「もう、ミコト姉さんの意地悪、今口説いてたのに~」とリョウが明るい声で言った。

「リョウ、エースを口説いて魅宴に引っ張ったら、金一封出すよ」と大ママが現れた。

「ラッキー、それ私が頂いちゃいます」とミコトが微笑んだ。

「いや、それだけは譲れませんね、たとえミコト姉さんでも」とリョウが不敵を出した。

「面白い、リョウ全力でおいで、圧倒的な違いを教えてあげるから」とミコトが余裕で笑った。

「よろしくお願いします」とリョウも美しく微笑んで、頭を下げた。

「エースが来るだけで、これかい・・PGがああなる訳やね~、行くよ」と大ママが笑顔で促した。

《魅宴の命か~、確かに泣かすのは難しいね、ユリカ》と囁いた、波動が【がんばれ】と感じた。


私はあの地球の映像の、感動を思い出していた、マチルダに感謝していた。

リアルにイメージできるなんて、そんなレベルじゃなかった。

私は原作者の視点を手に入れた、そんな気分だった。


そしてPGのフロアーは、第3の伝説の開演を間近に感じていた。

青い炎が燃え上がろうとしていた、親友に火を点けようとしていた。


そして私は興味を持ってしまう、セリカに心が動いてしまう。


蘭の驚きをとカスミに言った、銀河の奇跡も大変という言葉で。


セリカは初対面の時、年上のグロリアが居たので、一言も話してない。


だが顔はなぜか覚えていた、可愛い少女の強い顔だった。


しかし瞳のイメージが無かった、光を消していたのだ。


2度目に感じたときに、驚愕する、最新型だと思ってしまう。


その光は・・流星の速さで流れる、長い尾を引いて心に残る。


そして心のエンジンが、最新型DOHCなのだ。


生き急ぐ流星・・速さだけを求めた顛末・・ブレーキは無い。


止める方法は無い・・疲れ果て燃料が無くなるまで・・真直ぐ走らせるしかない。


苦悩の果てに辿り着く・・その目的を達成させれば良いと。


流星のセリカ・・目的は・・。


自傷の妖精・・リストカッター・セリカ・・最新で最深の闇。


時代が作った・・無感動・無機質の心・・鉄の魂。


青く燃えるしかない・・鉄でも溶かす・・青い炎でないと・・。







 



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