ヒトミの瞳
熱の冷めやらぬ情熱のフロアーに、集結した女優達。
受入れる強さを全員が持っていた、一度受入れてから感じて考える。
それが出来ていた、初めから否定したりしない、それが薔薇の教え。
女性達が控え室に消えて、私はシオンと裏階段を降りて通りに出た。
シオンが腕を組んできて、ニコニコちゃんだった。
『ご機嫌だね、ニコちゃん』と真横のシオンに微笑んだ。
「だって、毎日素敵な話を聞けるから、先生が私をニコちゃんにしてくれます」と可愛く笑った。
『よ~し、今夜は素敵なクリスマスの話です・・・』と微笑んで、豊兄さんの結婚承諾話をした。
シオンが一行づつ英訳してくれて、それを聞いていた。
ローズのビルの前でクライマックスが来て、シオンが泣きながら訳してくれた。
私はシオンを抱き上げて、笑顔でシオンを見た、シオンも可愛い笑顔を見せて、瞳を閉じた。
エレベーターに乗ると、なぜか3階で止まった。
大きなクラブ【ゴールド・ラッシュ】の入口だった。
「シオンちゃん、ごめんなさい・・上ボタンも押してた」と笑顔で2人の美しい女性が入って来た。
「こんにちわ、セリカちゃん・グロリアちゃん」とシオンが抱かれたまま、ニコちゃんで言った。
「良いな~、シオン・・伝説の抱っこ」とグロリアと呼ばれる若い方が微笑んだ。
『いつでもしますよ、ミゼットちゃん』と私はセリカとグロリアが車の名前から取ったと思い、3輪トラックの名前で呼んだ。
「グロリアで~す・・本当に良いの」と美しいニヤで言った、セリカも私を見ていた。
『お2人とも条件は満たしてますから、体重60kg以上無いでしょ』とニヤで返した。
「ありませんよ・・今度チャンスが有ったら、よろしくね」と笑顔で言った。
エレベータを降りながら、グロリアとセリカに笑顔を返して別れた。
ローズの前でシオンを優しく降ろした、店に入ろうとすると、シオンに腕を掴まれた。
『シオン、どうしたの?』と真顔のシオンに、微笑んだ。
「シオンからするの、初体験だから・・先生にキスしたい、シオンも」と俯いて小さな声で言った。
『シオン、ありがとう、先生凄く嬉しい』と言って、シオンの顔の高さに私の顔を合わせて、目を閉じた。
シオンが優しく唇を重ねた、私は嬉しくて心がニコちゃんだった。
シオンが長めのキスをして、唇を離して、少し照れた笑顔を見せた。
「今夜はここで良いよ、また明日」と可愛く笑って、ローズに駆け込んだ。
《可愛いな~シオン》と思っていた、強い波動が来て、ニコニコちゃんでPGに帰った。
裏階段の下で、蘭とカスミと美冬が話していた。
私を見つけて蘭が満開で手招きした。
「マチルダの歓迎会を、もっと大人数で、ボーイさんとか五天女とか含めて、出来ないかと思ってね」と蘭が真顔で言った。
『OK、やろうよ、俺も考えてた』と笑顔で返した。
「どうやるんだい?」とカスミが輝く笑顔で返してきた。
『どうもこうも無いよ、PGを使う、日曜の午後・・俺がマダムとユリさんには話す』と笑顔で返した。
「さすが~、エースだ」と美冬が私に抱きついた、蘭の満開とカスミの輝く笑顔が見ていた。
『美冬から、カズ君に言っといて、そして準備は女性でする事。
フロアーにテーブルでも置いて、座ってやろうよ、後片付けはボーイさんも手伝う。
金は会費制で、子供は当然無料、久美子は少しピアノを弾いてもらうから無料。
マチルダの送別会になるけど、良いんじゃないかな。
招待は俺が全部するから、呼びたい人をリストUPしといて。
五天女と銀河の奇跡は分ってるから、俺的にはキングとジン。
そして・・豊兄さんを招待する、マチルダの今回の旅の完結として』
3人に笑顔でそう言った、3人の最高の笑顔があった。
「どうしてそこまで考え付く、本当にエースになってきたな」とカスミが輝いて微笑み。
「もう、駄目~、この流れはキスに発展するから」と蘭が私に抱き付いた。
「蘭姉さんのケチ・・暇な四季が準備の段取りをします、ユメ・ウミと」と美冬が微笑んだ。
「よろしく、私も出来るだけ手伝います」とカスミが美冬に微笑んだ。
「まぁ、了解は取るでしょう、エースだから」と蘭が満開で言った。
2人に手を振って別れて、タクシーに乗った、蘭はご機嫌だった。
「寂しかった?」と私の肩に乗りながら、蘭が囁いた。
『うん、表現出来ないほど、寂しかったよ』と蘭の香りを感じながら、囁いた。
「私も・・いっぱいお酒飲んだけど、酔えなくて・・9時に寝たけど3時に起きて・・寂しくて眠れなかったよ」と囁いた。
『蘭、心配しないで・・絶対親父を説得するから、それが俺の唯一の望みだよ』と囁いて返した。
「嬉しいよ・・ありがとう」そう囁いて瞳を閉じた、私は蘭を感じて安心感に包まれていた。
タクシーが着いて、蘭を抱き上げた、満開の笑顔を見て嬉しかった。
部屋に入り、蘭が化粧を落として、パジャマで戻ってきた。
蘭が電気を消して、満開で微笑んだ。
「唇で充電して」そう言って、目を閉じた。
私は嬉しくて、蘭を優しく抱き寄せて、唇を重ねた。
長い時間重ねて、お帰りと伝えた、蘭はただいまと返してきた気がした。
唇を離し、そのままベッドに入って、腕枕で蘭を見ていた、私の胸に顔をつけていた。
『蘭、少しだけお話ししとくね、マチルダとユリカにした話』と囁いた。
「うん、ありがとう」と蘭が囁いた。
『俺は、蘭は知ってるけど、子供との関係は得意なんだよ・・・・・』ヒトミの話をした。
「ありがとう、また少しあなたが近づいた・・嬉しかった」と蘭が囁いた。
『明日は、一日が長いよ・・お休み』と囁いて返した。
「おやすみ」と蘭が囁いて、静かになった、蘭の香りと温度を感じていた。
《ユリカ、マチルダと楽しんでる・・おやすみ》と心に囁いた、強い波動が私と蘭を包んでくれた。
私は最高の気分で、眠りに落ちていた。
翌朝自然に目が覚めた、蘭は胸の上にいた、少し笑顔の寝顔が可愛くてニヤで見ていた。
優しく腕を抜き、洗面所に行き歯を磨き、顔を洗った。
珍しくフランスパンが有ったので、バターで焼いて、オムレツとハムとレタスにした。
「やっぱり、幸せだよ・・今朝は私が車でユリさんの家に送るから、準備してね」と満開で言って洗面所に消えた。
朝食を準備して、自分の部屋で着替えて、蘭の部屋に戻った。
蘭が満開笑顔で、テーブルに座って、朝食を食べはじめた。
「今日は美冬運転手と、どこに行くの?」と蘭が満開で微笑んだ。
『和尚の所と海かな』と笑顔で返した。
「明日は私が空いてるよ、どっかマチルダ連れて行く?」と笑顔で返してきた。
『うん、蘭には豊兄さん所・・蘭も行ったことないから』と微笑んで返した。
「嬉しいね~、でも決断なんでしょ・・マチルダに豊君会わせるの」と真顔で言った。
『そうだね、あの人は心が指したら、すぐに行動するから。
そして子供に対し、敏感だからね、マチルダの話を聞いたら旅に出るかも。
でも、リンダのマチルダに託した意味からすれば、会わせないわけにいかないよね』
蘭の目を見て、真顔で答えた、蘭は満開に微笑んだ。
「うん、マチルダの反応の方が凄いかもよ、離れなくなるかも」と蘭がニヤできた。
『そうだね、怖いね~』とニヤで返した。
「エミちゃん今日だね、誕生日」と満開で微笑んだ。
『製作終了したよ、ドリーム・キャッチャー・・蘭は何を贈るの?』と笑顔で聞いた。
「私は毎年靴よ、運動靴じゃない、お洒落な可愛いの」と嬉しそうに言った。
『マリア、誕生日いつなの?』と笑顔で聞いた。
「へへ~、やっと聞いたね・・4月2日よ」と蘭がニヤニヤで言った。
『うそ、俺と同じなのか~、運命の2人だな・・2年前のね~』と笑顔で言った。
「嬉しいでしょう、大変だったのよ、ユリさん難産で」と蘭も思い出したのか、真顔で言った。
『そっか~、最初だけ我がまましたんだね、マリア』と笑顔で返した、蘭も笑顔で頷いた。
蘭が準備をしてる間に、食器を洗った。
蘭が準備が終わり、ケンメリで出かけた、蘭はご機嫌だった。
「じゃ、頑張ってね」とユリさんのマンションの下で、蘭に手を振って別れた。
部屋の呼び鈴を押すと、ユリさんが薔薇の笑顔で出迎えてくれた。
リビングに招かれ、マリアを抱いて座った、ユリさんが紅茶を出してくれた。
『ほとんど、片付いてますね、俺がやったのに』と笑顔で言った。
「嬉しくて、手をだしてしまったのよ」と薔薇で微笑んだ。
『ユリさん実は、昨日帰りに蘭と美冬とカスミがいて、相談されたんですけど。
マチルダの送別会になるんですけど、ボーイさんと五天女やゲストも呼んで。
日曜日にやりたいんです、マチルダの今の活動の意味からすると、してやりたい。
もちろん準備と片付けは、PGの女性が中心でやります。
会費制で、子供は無料・・どうでしょう、PG貸して頂けますか』
薔薇の微笑みを見ながら、笑顔で言った。
「私が断ると思ってないでしょうね、素敵です、もちろんOKですよ」と薔薇で言った。
『ありがとう、助かります』と笑顔で返した。
「マリアの時も、ドリーム・キャッチャー作ってくれるのかしら」と薔薇で微笑んだ。
『はい、ミサとマリアは、今回はそれにしようと思っています』と微笑んで返した。
「素敵ね~、マリア良かったね」とマリアに微笑んだ、マリアは天使で私を見た。
『マリアの誕生日は忘れませんよ、私と一緒ですから』と微笑んだ。
「そうなんですね~、マリア2つも良い事があったね~」と薔薇で微笑んだ、マリアが天使で微笑んでいた。
リビングのソファーとテーブルを、小さな部屋に移動して、観葉植物を窓際に移した。
かなり広いスペースが出来た、ユリさんも笑顔で満足そうだった。
「今日は私、準備がありますから、マリアを頼んでいいかしら?」と薔薇で微笑んだ。
『もちろん、今日は美冬に頼んで、和尚の所に行きますから』と笑顔で返した。
「おしょう、ねこちゃん・・まちるだ」とマリアが天使全開で言った。
『マリア・・お話、上手に出来るようになったね、偉いね~』と抱き上げた、天使全開で元気をくれた。
ユリさんが準備している間、マリアに絵本をよんでいた。
ユリさんの準備が終わり、真赤なZで出かけた、赤玉駐車場にZを停めた。
「ユリカの顔が見たいのよ、添い寝の効果が」と悪戯っ子を出して、私の腕を組んだ。
『凄いですよ、マチルダ効果かもしれないけど』とニヤで言った、ユリさんも薔薇で微笑んだ。
ユリカの店を合鍵で開けて、奥に進んだ、BOXにユリカとマチルダが座っていた。
「ユリカ・・マチルダ、おはよ」とマリアが駆け出した、2人が最高の笑顔になった。
ユリカがマリアを抱き上げた、逆光に映る3人が美しかった。
ユリさんが薔薇で微笑み、挨拶をして、ユリカの隣に座った。
私はマチルダに微笑み、マチルダの隣に座った。
「早急に、私もお熱になります、こんな効果があるのなら」とユリさんが薔薇で微笑んだ。
「ユリ姉さん、添い寝の意味が分かりました・・・・」ユリカが昨夜のヒトミの話をした。
「素晴らしいですね・・・病院はどこ?」とユリさんが真顔で、私に強く言った。
『○○病院です』と私はその強さに押されて、真顔で答えた。
ユリさんが私を見て、大粒の涙を流した、私は焦っていた意味が分からなくて。
「どうしました、ユリ姉さん」とユリカがユリさんを抱きしめた。
「2年前の誕生日、午後9時頃・・何してましたか?」とユリさんが泣きながら聞いた。
『病院で、誕生祝いをしてもらってましたね、その時間は多分』と微笑んだ。
私はユリさんの言いたい事が、全く分からなかった。
ユリカもマチルダも私を見ていた、ユリカの表情で、ユリさんの感情が高まっていると感じた。
「採血をしたでしょ・・○00cc」とユリさんが涙を流し続けて聞いた。
『ここだけの話ですよ、病院にも迷惑がかるので・・しました』と答えて、考えていた。
「あなたが、私とマリアの命を救ってくれたんですよ」と言って私の所に来て、抱きついた。
私はそれで理解した、あの夜の出来事はマリアの出産だったと。
私は震えるユリさんを強く抱きしめて、マリアを見ていた、優しい瞳で私を見ていた。
「とんでもなく、素敵な話しが今日も聞けそうだね」とマチルダが輝きながら、笑顔で言った。
「お願いだから、あなたが話して・・ユリ姉さんは今は無理だから、喜びが強すぎる」とユリカが最高の爽やか笑顔で言った。
私は震えるユリさんを抱きながら、ユリカの深海の瞳と、マチルダの深い緑に押されて話した。
『2年前・・小5の誕生日・・4月2日、俺は小児病棟にいつものように行った。
その夜は入院してる子供と、その母親と看護婦さん達が、ささやかにお祝いしてくれた。
7時過ぎに救急車が何台も来て、騒然としていたんだ。
多重事故で、怪我人が沢山運ばれたと言って、小児科の先生も応援に行った。
俺は暢気に楽しんでいたんだ、嬉しくて笑顔でケーキを食べていた。
9時少し前に小児科に連絡が入ったんだよ。
保護者で誰か、A型の輸血用の血液を、提供してくれないかと。
でも面会時間が過ぎてて、誰も居なかったんだよ、俺も帰る所だった。
それで慌ててる顔見知りの先生に、俺のを取ってA型だからと言ったんだよ。
その先生は俺の目をじっと見て、手を引いて連れていった。
手術室の隣の部屋は混乱してて、凄い状況で、必死にどっかに電話してたよ3人で。
そして先生が俺に言ったんだ、絶対に内緒にしてくれと。
俺は多分先生は法を犯すんだと思った、その真剣な目を見て。
年齢か、体の問題か、何かがあったんだね、俺は体が大きかったけど。
それで真剣に頷いて約束した、状況を見て感じてたから、集中してたよ。
それで採血され始めた、看護婦さんが笑顔で隣にいてくれて、先生と話してた。
血液がもう少し欲しいと、俺は看護婦さんに言ったんだ、採れるだけ全部採ってと。
駄目だと言う先生に、採らなければ、この話をすると脅して。
採ってもらった、終わっても全然何ともなくて、看護婦さんに家まで送ってもらった。
その途中で教えてくれた、出産で血液が必要だったと。
ユリさん、俺は忘れていたよ、そんなにたいした話しじゃないよ。
絶対にここだけの話にしてね、お願いします。
でも病院も駄目だな~、当事者のユリさんに話すなんて』
笑顔で言って、少し照れていた、マリアが駆けてきて私の前に立った。
「ありがと」と言って天使全開で、私の横に座って抱きついた、私はマリアを優しく抱いていた。
「あなたにとっては、そうだろうけど、ユリ姉さんにとっては大切な話しよ・・私からも、ありがとう」とユリカが深い深海の瞳で言った。
「もちろん私からも、お礼を言わせてね・・ありがとう、よく声をかけたね」とマチルダが輝く微笑で言った。
私は照れた笑顔で返していた、ユリさんとマリアの温度を感じながら。
ユリさんが起き上がり、私に最高の薔薇で微笑んだ、私は笑顔で返した。
「私は、あの病院の友人から聞きました、やはり絶対に内密と言われて。
私があなたに会う事さえ、禁じられました。
でもその友人は、どうしても話しておかないといけないと、言いましたよ。
今の話はかなり削除しましたね、私を想って。
あなたは土下座までしたんでしょ、採血しろと言って、そしてこう言ったんでしょ。
命とルールとどっちが大事か、俺は帰れない・・ヒトミが見てるって、叫んだんでしょ。
私の友人は泣いてました、ヒトミちゃんの話は教えてくれなかったけれど。
今、ユリカの話で繋がりました、本当に嬉しかった。
そしてありがとう、本当にありがとう・・マリアを助けてくれて」
ユリさんの、薔薇の瞳から流れる涙を見ながら、私は思い出していた。
あの時、本当にヒトミの視線を感じていたと、そして部屋まで連れて行って。
他の先生と話して、駄目だと言われた時に、土下座していた。
どうしてもしなければと思っていた、ヒトミがずっと見ていたから。
瞳を開いた姿を見たことのない、ヒトミの瞳がずっと見ていると感じたから。
私のヒトミが見ているを聞いた、小児科の医師が折れた。
その人がヒトミの担当医だった、全ての責任は自分が取ると言って、採血したのだ。
私はマリアを抱き上げて、マリアの涙を指でふいて、笑顔で見ていた。
『マリア・・ありがとう、産まれてくれて』と微笑んで、抱きしめた。
ユリカとマチルダの涙を感じて、ユリさんの薔薇の感謝が伝わってきて。
原作者に囁いた、ユリカにも伝わるように。
《原作者、聞いてる・・あんたの最も大切な試験は、俺は合格していたね》と囁いた。
ユリカが私を爽やかな笑顔で見て、頷いて泣いていた。
「マダムと蘭にだけは、私から話します・・蘭は知るべきだから、あなたをベンチで声をかけたのだから」とユリさんが薔薇で微笑んだ。
『はい、もうこの話はおしまいにしましょう、俺は本当に忘れてたから・・照れくさい』と照れた笑顔で返した。
「くさい・・チャー、くさい」とマリアが私に微笑んだ。
『マリア、良く分ったね~・・チャー今朝シャワーしてないの』と笑顔でマリアに返した。
「シャワー、マリアとしゅる」とマリア全開不敵できた。
『かしゅみはやめなさい、ね、マリア・・かしゅみは駄目だよ』と笑顔で言っていた。
マリアの天使の笑顔と、薔薇の笑顔と、爽やかな笑顔と、輝きの笑顔に囲まれて。
私は幸せを感じていた、【運命】でなく原作者の試験に合格した事を。
そして、誓った・・この土台に積み重ねようと。
マリアに私の血が、少しでも含まれているのなら。
マリアが恥じない人間になろうと、そう心で誓っていた。
夏の日差しが降り注ぎ、プラチナブロンドの輝きが、目に痛かった。
光射す窓に、映像が流れた、ヒトミとチサが2人で手を繋いで、微笑んでいた。
私とマリアを見ながら、嬉しそうな笑顔で・・・。
私は運命を受入れていなかった、この時点でも。
そして今でも、受入れていない、原作者の存在を創り出している。
その背景はやはり、幼くて亡くなった、沢山の命を見ていたからだろう。
その不公平な世界だから、人類は進歩したのだろう。
しかし今、現在でも、金により助かる命と、亡くなる命が存在する。
運命と言う訳にはいかない、悪質で悪戯な原作者の存在を創りだす。
そして闘う、いつの日か平等という言葉の、本質が理解できるまで。
ヒトミとチサの幻影を追いながら・・理想を掲げよう。
無駄だと思った時に、敗北すると言った。
リンダの教えがあるから・・マチルダが伝えてくれたから。
ユリカが感じてくれるから・・・。