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心の描写

最高の闇が全てを包んでいた、恐怖など、どこにも存在しない。

寝息が聞こえるから、最愛の人の安らかな寝息が響いているから。

朝は必ず来る、どんな暗黒の闇であっても。


翌朝、最高の気分で目覚めた、どうしてそうなったのか分らない。

蘭の唇が私の唇に触れていた、蘭は完全に眠っている。

私は嬉しくて暫く動かずに、目だけでニヤニヤしていた。

意を決して、腕を静かに抜き、蘭を枕に戻して洗面所に向かった。

歯を磨き、Tシャツを脱いで、体のチェックをした。

《最近さばってるな~、腕だけ使ってる、気を付けよう》と自分で言って確認した。

顔を洗い、キッチンに行って、トーストを焼いて、考えた。

キャベツを千切りにして、スクランブルエッグを作り、ハムを出した。

マヨネーズとマスタードをパンに塗り、ホットサンドを作った。

斜めに切り、三角形のホットサンドを見て、上出来な仕上がりに、ニヤニヤしていた。


「おはよ~、今朝も幸せ~・・でも思春期が朝からニヤニヤは怖いぞ」と満開で睨まれた。

『昨日、告白されたから・・ニヤニヤが止まらない』とニヤで返した。

「良い夢見たんだね~、もう朝だよ~早く起きなさい」とニヤを出しながら洗面所に消えた。


蘭が戻ってきて、朝食を見て、最高の満開で笑った。

「上出来じゃない、朝からニヤニヤするわけだね~」と満開のまま座って食べはじめた。

私も上出来な味に、笑顔で食べていた。

『蘭、1つだけ教えて、どうしてもイメージ出来ないの、蘭が徳野さんと揉めて、職場放棄するのが』と意識して笑顔で言った。

「兄が来たのよPGに、兄との関係はその時話すけど、徳野さんがどうしても付けって言ったから、放棄したの」と真顔で言った。

『ごめんね、朝から変な事聞いて』と真顔で返した。

「全然、今まで聞かないのが、不思議なくらいだよ」と満開で微笑んだ、私も笑顔で返した。

私は【兄】の存在が、初めて意識させられた。

蘭の家族構成は、弟の話が有ったから、私が自分でタブーにしていた。


『シオンが可愛いの、カスミの不敵が出来なくて、必死に練習してたよ』と話題を明るいのに変えた。

「シオンちゃんの不敵、見てみたいね~、さぞ可愛いだろうね」と満開で返してきた。

『絶対出来ないよ、シオンの心には、不敵の意味すらないから』と笑顔で言った、蘭も満開で頷いた。

蘭を見送り、朝の仕事をして、腹筋と腕立てをして日記を書いた。

宣戦布告を最後に書いて、カスミ不敵を出して笑って閉じた。

バスに乗り出かけて、若草通りで可愛いカスミに手を振って、靴屋で蘭に手を振って、ユリカの店に行った。


合鍵で開けて奥に進んで固まった、ユリカがいなかった。

窓際に立って、ユリカが来るのをウルして見ていた。

「淋しいんだ~、可愛いユリカちゃんがいないと~」とニヤしながら、カウンターの奥からユリカが出てきた。

『昨日からユリカ変、意地悪ばかりする』とウルウルで言った。

「ごめんね、自分の変化に慣れてないのよ」と言って、私の首に腕を巻いた。

私はユリカを抱き上げて、可愛い爽やか笑顔を見ていた。

『ユリカでも、進化するんだね・・まだ上に行くのか~』と微笑んだ。

「あなたに沢山伝えたいから、私も登るのよ・・泣いて良いよ」と爽やかに微笑んだ。

『揺り篭、揺れてないから・・泣かないよ』とニヤで返した。


「リョウはどうするの、作戦は?」とユリカが微笑んだ。

『一気に行くよ、だってリョウは自分で出たがってる、あそこまで来てるんだから』と笑顔で返した。

「正解、もう心配ないね・・イメージに踊らされたら駄目よ」と真顔で言った。

『うん、反省したよ・・シオンのおかげで』と微笑んで返した。

「私、今日はお友達のお付き合いで、11時から展示会に行くの・・ごめんね」とユリカが言った。

『しょうがないな~、11時まで抱っこするかな』と笑顔で返した、ユリカが爽やか笑顔で頷いた。

ユリカが瞳を閉じて、少しして寝息を感じた、私はBOXのソファーに抱いたまま座った。

何も考えずに、ユリカの顔を見て、ユリカの香りを楽しんだいた。

10時40分にユリカを起こして、通りを腕を組んで歩いて、橘通りで別れた。


私はPGに向きを変えて、歩いていた、快晴の夏日だった。

夜街に入った所で気付いて、ピーチを確認に行くことにした。

街外れのソープ街の裏手の、大きなビルにピーチはあった。

《なんかいやらしい雰囲気が、プンプンだな》とニヤして、背中を向けた。

通りの角で、可愛いシオンが手を振っていた。

私は嬉しくて駆け出して、シオンに笑顔で近づいた。


『何してるの、可愛いシオンちゃん』と笑顔で言った。

「先生に話しがあって、ユリカちゃん所に行こうと思ってたの」と腕を組みながら、可愛く笑った。

『難しい話かな?』と微笑んでみた。

「ご相談」と可愛く笑った。

『じゃあ、お魚でも見に行こうか』と笑顔で言った。

「うれし~」と笑って腕に力を込めて、胸を押し付けた。

《シオンの方が罪深いな、カスミやリアンの胸は最近普通だけど、シオンのは意識するな~》と思いながら、ニコちゃんシオンと歩いた。


シオンが先に店に入り、ニコちゃんで水槽を見ながら、リンダ・ユリカと同じ席に座った。

『シオン、意地悪した』とウルで言った。

「へへ~、リンダ、カフィー・・アイスプリーズ」と可愛く笑った。

『意地悪3点・・シオン、トップ候補になってきたね』とニヤで言った。

「えへ・・・良いのお話しして?」とニコちゃんのまま言った。

『もちろん、どうぞ・・詩音の流れで話してね』と微笑んだ。

「シオンね、昨日の夜ね、リンダちゃんの言葉、分るだけ書いてみたの」と可愛く笑った。

『シオンは映画を見たときの、リンダの話覚えてるの?』と笑顔を意識して聞いた。

「うん、シオン小さい時から、自分の好きな事は、全部覚えられるのです」と少し威張った。

『凄いね~、今好きなのは、リンダなんだね』と微笑んで返した。

「もう、本当に女心が分らないのね・・先生が好きなんでしょ!」と頬を膨らませた。

『ごめんねシオン、でも先生も、シオンが大好きだよ』と言いながら頬を優しく押した。

「プシュー」と言いながら、シオンは嬉しそうに笑った、私も嬉しくて笑顔だった。


「それでね、シオン頑張ろうと思ったの。

 シオン、早くは出来ないけど、感じたら少し早くなるんじゃないかって。

 先生がシオンに出来るって言ってくれたのが、心にど~んだった。

 そして、先生の大好きなリンダちゃんが言った、鍵が私も見たいの。

 シオンも子供の頃から、鍵を探してきたから、皆と同じになれる部屋の鍵を。

 でも先生が反対側の部屋を開けてくれて、こっちでも良いって言ってくれたの。

 それが心にど~んでね、私・・分かったのユリカちゃんが、私にずっと言ってくれたこと。

 シオンの個性の扉を開けてねって、ユリカちゃんが言ってたの。

 私はずっと一人のお部屋で遊んでたから、でも先生が遊びに来てくれて。

 こっちにも部屋があるよって、鼓動で教えてくれたから。

 開けてみたら、その扉には鍵が、かかってなかったの。

 それで、そのお部屋に入ったのが、今のシオンになのだ~」


そこまでニコちゃん笑顔で言って、アイスコーヒーを飲んだ。

私は泣きそうだった、嬉しくて嬉しくて、必死に涙を我慢していた、シオンを心配させたくなくて。

自分の思ったシオンのイメージを、シオンがそのまま受けてくれて。

その豊な表現方法で伝えてくれて、より具体的なイメージに出会ったので、感動していた。


「そして先生の宿題、お友達作るの・・PGで。

 仲間になりたいから、あの皆で一緒にがんばる所に、シオンもいつか入りたいから。

 だからね、先生・・私、先生の指定席のお隣に、シオンの席が欲しいの。

 絶対邪魔はしないから、PGに・・ユリち・・ユリさんに迷惑かけないから。

 先生と一緒なら、お友達出来るから・・お願いしたいの・・詩音」


シオンの真顔を見ていた、その瞳の変化に驚きながら。

嬉しかった、表現できないほど嬉しかった、その変化が。

『よく出来ました、シオン・・よくそこまで考えたね、先生嬉しくて泣きそうだったよ』と微笑んで。

『先生から、マダムとユリさんに頼んでみるから、シオンもちゃんと話すんだよ』と優しく言った。

「うん、リアンも呼んだ方がいいかな?」と考えながら言った。

『シオン、シオンの事1番心配してるのは、リアンでしょ・・大事な事はリアンにも話さないとね』と微笑んだ。

「1時でいいね、電話してくる~」と笑顔で言って、公衆電話に駆けて行った。


シオンがニコちゃんで帰ってきて、そのまま水槽で食事をした。

1時少し前に、PGに着いた、TVルームにはマダムとユリさんと、ハルカ・レンがいた。

リアンも来ていて、マリアは寝ていた。

私はシオンを連れて、向き合って座った。


『マダム、ユリさん、リアン、シオンが話があるから、聞いてあげて下さい。

 今、私もシオンの話を聞いて、嬉しかった・・だからシオンの助けがしたい。

 それが、私の気持ちです・・シオン、お話しして』


シオンを笑顔で見て、促した。


「突然来て、ごめんなさい、シオン・・やっと進む決心ができました。

 今まで、ずっと心の一人の部屋で遊んでたけど、エースが出してくれて。

 外の世界も楽しいと教えてくれました、シオンまだまだだからフロアーは無理です。

 でもいつかフロアーに立ちたいと思っています、蘭姉さんがいるうちに。

 私を助けてくれた、憧れの蘭ちゃんがいるうちに・・シオンの出来るところを見せたい。

 だから、お願いですから・・先生の席の隣に、シオンの席を置かせて下さい。

 絶対に迷惑はかけません、シオン・・感じれば、少しでも早くなりそうな気がして。

 そしてPGの皆さんとお友達になりたいんです、仲間になるために。

 シオン人より遅いから、そしてお話し下手だから。

 でもエースが出来るって言ってくれたから・・見せたいんです。

 見せてあげたいんです・・今でも一人の部屋で手招きをしてる、もう一人の私に。

 もう私は・・・そこには戻らないと、言ってあげたい」


シオンはマダムとユリさんを見て、キチンと言った、美しい姿だった。

リアンはシオンの隣で俯いて号泣していた、嬉しかったのだろう。


「駄目です・・そんな気持ちじゃ」とユリさんが強く言った、静寂が支配した。


「仕事としてやりなさい、それなら許可しますよ。

 シオンちゃんのペースでいいですからね、時間も自由でいいですよ。

 でも、お仕事としてしなさい、そうしないと進めません・・前には」


最後は薔薇でシオンに微笑んだ、シオンは最高の可愛い笑顔で。

「がんばります、よろしくお願いします」と言って頭を下げた。

「ユリ姉さん、ありがとう・・本当にありがとうございます」とリアンも泣きながら、頭を下げた。

「シオンちゃん、いつから来ますか?」と薔薇で微笑んだ。

「今からお願いします」と笑顔で言った。

「それでは、来れる日は何時からでも良いですから、終わったらエースがローズに送るように」と薔薇で言った。

「何からやらせるんじゃ?」とマダムが私に笑顔で言った。

『最初は、全員の度肝を抜きますよ・・サインで』とニヤで返した。

「また楽しみが増えました、そして私もフロアーで待ってますね、シオンが扉から現れるのを」とシオンに薔薇で微笑んだ、シオンは本当に嬉しそうに笑顔で頷いた。


「エース・・私はあんたに、どんなお礼をすれば良いのか、もう分んないよ」と言ったリアンに、きつく抱かれた。

私は泣いているリアンを抱きしめながら、炎を見ていた、強まった炎を。

『リアンが、俺の心の支えの言葉を、常に持っていてくれれば・・俺はそれだけで充分だよ』と笑顔で返して抱いていた。

その時私に衝撃が走る、マリアの声がする。


「シオン、シオン」とマリアが明瞭な言葉で呼んだ、シオンを。

シオンは最高の笑顔で立ち上げり、ベッドに歩み寄って、マリアにニヤをした。

「マリア、いつまで抱っこ言ってるの・・シオンは自分で歩いてるよ」とニヤ継続で言った。

「シオン・・・・・チャー」と私をマリアが見た、最強の天使全開で微笑んだ。

「マリア、無駄な抵抗はやめなさい、もう、甘えん坊、シオンが抱いてあげるから」と言ってシオンがマリアを抱いた。

そして、訳の分らない言葉で、マリアと会話をはじめた。

私は固まって、その不思議な会話を見ていた。

「初めて見たね、最強のコンビを」とリアンが私に獄炎ニカで言った。

「楽しくなりそう~」とハルカが笑って。

「ハルカ、私は怖いよ・・シオン姉さんがフロアーに出たら、最強な気がする」とレンが微笑んだ。

「レン、あなたも凄いですね、それを感じるのなら・・正解です」と薔薇で微笑んだ。

全員がマリアと会話してるシオンを見ていた、四季が揃わなくなった時に、その代わりになる者を。

シオンの笑顔に、全員が期待をしていた、今までに見た事が無い物を、見せてくれそうで。


『リアン、レンを明日よろしく、厳しくやってね・・もうフロアーレディーなんだから』とレンにニヤをした。

「リアンさん、よろしくお願いします」とレンが慌てて頭を下げた。

「楽しみにしてるよ、レン」とリアンが笑った。レンも笑顔で頷いた。

『レンは8時の開店からだよ、俺がシオンを送って行くまでね』と微笑んだ。

「了解、エースの顔に、泥は塗らないからね」と可愛く微笑んだ、私も笑顔で頷いた。

『じゃあ、ユリカの店が水曜で、それからハルカが魅宴で・・シオン俺忙しいけど大丈夫だね』とシオンに言った。

「大丈夫だよ、お金を貰う仕事なんだから」と可愛く笑った、私は嬉しくて笑顔で返した。

私の心配など、数時間後には吹き飛ぶのだ、シオンの感性に触れて。

その底知れぬ心のキャパを感じて、容量が圧倒的に違う。

心も頭脳も容量の表示の桁が違った、私などの凡人とは。

フロアーデビュー半年で、ユリカがシオンに贈った称号。

【慈愛の妖精 詩音】その輝きと、癒しが放たれる日も、そう遠くなかった。


「それではハルカ、シオンちゃんにサイン教えて下さい、エースを借ります」とユリさんがハルカに言った。

「ミチルの所に行きましょう、今日まだはあなたが、いて欲しいから」と私に薔薇で微笑んだ。

『了解です・・シオン、ハルカがサイン教えてくれるから、先生も覚えてないから、シオンが覚えて先生に教えてね』とシオンに微笑んだ。

「はい、先生、全部覚えとくね」と可愛く笑った。

『ハルカ、シオンにはサイン全部1回でいいよ、シオンは何も書かないから、よろしく』とハルカにニヤをした。

「了解・・凄く楽しみ~」と可愛く笑った。


ユリさんと通りに出ると、笑顔で腕を組んできた。

『ミチルは棚から牡丹餅でした、実は先日・・・・』ホストクラブで、混乱した夜の話をした。


「そうでしたか、あの夜ミチルが戻したんですね。

 あなたは、ミチルにも愛されてるのですね、ミチルには辛い話でしたよ。

 でもミチルはあなたの顔を見たら、決心すら必要なかったんですから。

 タナボタではないですよ、あなたのその前があったからですから。

 私は祭りの夜、ミチルの姿を見て、泣きそうになりなした。

 乗り越えた姿が、私の想像より上だったから、嬉しかった」


薔薇で私に微笑んだ、本当に美しかった。


ミチルの店に入ると、窓際にミチルが座って、伝票整理していた。

私達2人を見ると妖艶に微笑んだ。

「嬉しいね~、ユリが来るなんて、何年ぶりかね~」と嬉しそうに笑った。

「ミチルが、敷居を高くしてたんでしょう」とユリさんも薔薇で微笑んだ。

《ユリさんやっぱり、ミチルと話す時だけ、話し方が違うな~》と思っていた。

ミチルがジュースを出してくれた、私はユリさんとミチルの、思い出話を興味津々で聞いていた。


「しかし、ユリカには脱帽したよ、エースの評判は本当だって、皆思ったはずだよ」と私に妖艶に微笑んだ。

「あら、ミチルを見てもかなり、上がったわよ」とユリさんが薔薇ニヤをした。


『ミチル、もう一度言っとくね、あの夜本当に響いたよ。

 話の内容も勿論響いたけど、ミチルの涙と震えが、俺を強引に戻してくれた。

 ミチルの愛情が、救ってくれたよ・・俺の未熟な心を。

 本当にありがとう、ミチル・・俺は愛されてると感じたよ』


真顔でミチルに言った、本当に感謝していた。


「なに、言ってるんだい、私が救われてたんだよ。

 エースの顔に、ホノカの慌てた表情に、何も考えずに話せた事に。

 エースが私に言ってくれた、【もったいない】がずっと響いていたよ。

 だから、決壊した・・私のダムが、スッキリしたよ。

 ダムに亀裂を入れたのは、あんたの【もったいない】なんだよ。

 正面切って、人に対して心を込めて、そう言える人間に出会えて。

 私は幸せすら感じてたよ、ありがとう・・エース」


綺麗な真顔で、ミチルが笑った、氷の輝きが増していた。


私は幸せの中にいた、シオンのあの表現が確実に、私の何かを変えていた。

【先生が反対側の扉を開けてくれた】と言ったあの表現が。

私の漠然としたイメージに、確実に鮮明なイラストを描いてくれた。

本当の意味で私は、自分自身に自信が持てた。

白い心が、白い絵の具で描いてくれた、その絵のおかげで。


私の前には、復活を示す妖艶な、氷河の輝きがあった。

そしてそれを誰よりも喜ぶ、薔薇が咲いていた。

【子供の時は、子供を楽しんで】

最初の薔薇の教えを思い出して、私は自分の幸運に感謝していた。

《原作者、聞こえてる・・薔薇に出会わせてくれて、ありがとう》そう囁いた・・心に。


この日のシオンとの、水槽での会話は、今でも鮮明に覚えている。


自分の心の霧が、一気に晴れていく気分だった。


私はシオンに何度、心を救われただろう、数えきれない。


常に物事をそのまま見る、そして感じた事を詩に変換する。


その会話は、歌うように響く・・そして誰でも感じる。


シオンの心には・・嘘という項目が無いと。


シオンは嘘を知らない、その存在すら知らない。


なぜなら、シオンは嫌いな物は、頭から全て消し去るから。


自分に必要でない物は、脳から抹消する事が出来るから。


他人にどんなに傷つけられても、絶対に他人を傷つけない者。


圧倒的癒し・・言葉の歌・・囁かれ連れて行かれる、天空に。


心の要領は・・銀河を凌駕する・・嘘の存在しない国からやってきた。


慈愛の妖精・・Pure White・・詩音。




 


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