Rinda Dream
祭りの季節だと男達が笑っていた、露店の熱以外の熱気が溢れていた。
私は未だに寂しさを連れて、可愛い女性を抱いていた。
何も隠すことも出来ない事が、逆に安心感を抱かせる不思議な女神を。
エレベーターに乗ると、ユリカが私向かって頬を膨らました。
『どうちたの~、ユリカ姫?』と恐る恐る聞いてみた。
「私の事飽きたのね、倦怠期かしら・・階段さぼるなんて」と爽やかニヤをだした。
『でかい女を階段抱っこして・・腰が』とウルで言った。
「ど~せ、私は小さいですよ・・ボインじゃないですよ」と爽やかウルで言った。
『ユリカ・・昨夜のやきもち引きずってるね』とニヤニヤで返した。
「マミちゃんにね、勇気があるな~って思ったよ、まぁ勇気を教えたのはエースだけど」と爽やかに微笑んだ。
『ユリカ・・勇気を出して、瞳を閉じてごらん』とニヤで言った。
「一生させない、今決めた・・さっきまでいいかな~って思ってたけど」と爽やかニヤニヤで返された。
私は全開ウルウルウル攻撃を出した。
「無駄なウルはやめなさい、楽園ウルで泣きそうだったくせに」と全開爽やかニヤで返された。
『今分った・・あれね~そうだったのか~ユリカ』とニヤを出してユリカを見た。
「違うわよ!何考えてるの?」とユリカが焦った。
『ユリカの言葉とは思えないね・・何を【想像】したの?ユリカでも【想像】するんだ~』とニヤで言った。
「あっ!」と言って、爽やかテレを出して、顔を逸らした。
BOXでユリカが出してくれた、バニラアイスを食べて、ユリカを待っていた。
ユリカがレコードに針を落とした、サマータイムが流れてきた。
ユリカが私の隣に座り、私の手を握ってくれた。
「泣いていいよ」とユリカが強く言って、揺り篭に入れてくれた。
私は初めて揺り篭の本質に触れていた、ウミもカスミもレンも揺られた揺り篭の。
目を開けているが、見えているのにリアル感が無くなって。
視覚でない映像が浮かんできた、リンダの全ての場面を思い出して、泣いていた。
スピーカーから流れてくる、サマータイムがニューヨークに連れて行った。
リンダが手を振っていた、明るく笑い両手を大きく振っていた。
私は最高の気分で、涙を流していた、ユリカの香りに包まれて。
私が落ち着いて、ユリカが話してくれた。
「昨夜、あなたのあの顔を見て、四季が帰りに4人で寄ってくれたの。
私嬉しかった~、来てくれたことも、そして提案も。
美冬ちゃん本当に凄い子だね、数年前の蘭を思い出したよ。
リンダは昨日、美冬ちゃんが大学で拾ったんだって。
リンダ、大学の教授を訪ねたらしくて。
帰りに大学の門の前で、ウロウロしてたんだって。
それで美冬ちゃん、生の英語に触れたくて声をかけたら。
リンダ泊まる所も決めてなくて、美冬ちゃんが部屋に連れて帰ってたの。
それでリンダと話をして、好きになってたんだって。
それで昨夜のあなたの顔を見て、四季で話して、私を選んでくれたの。
本当に嬉しかったよ、そして私が作戦を授けた。
四季は半信半疑だったよ、まずあなたが声をかけるのかって思ってた。
私はそこは自信があったの、それで、状況を見てばらそうと思ってたのよ。
あなたがリンダを見た瞬間に駆け寄って手を伸ばしたのを、ここで見ててね。
四季はその時点で泣いたよ、素敵な4人組だよね、まさに奇跡が集めたメンバー。
水槽で、リンダトイレに行ったでしょ。
あの時美冬ちゃんが、終わりにしようって言ったら。
リンダが最後までやらせてって言ったらしいよ、どうしてもってね。
それで四季で付いて回ってた、四季のメンバーが何度泣いたかと思うよ。
美冬ちゃんあなたに本当に感謝してるね、決別も今の恋も・・全て。
そして昨夜のあなたの顔を見て、心が締め付けられたんだよ。
でもあなたが戻った、それで試験を出したいって私に言ったの。
あなたの最大の武器、心を変換する言葉が使えない試験を。
もう2度とあなたの、昨夜のような顔が見たくなかったのね。
美冬ちゃん、凄く後悔してたよ。
あなたが返した心の鍵を、喜んで受け取ったこと。
だから・・試験を提案した、あなたを愛しているからよ。
そして最高の試験官がいた、リンダ・・最高クラスの女性よ。
そしてあなたは見せたの、言葉など必要ないとね。
あなたは最後飛行機が飛び立つ時に、心の解答用紙に書いたでしょ。
なんて書いたの?そこだけが分らなかった。
あなたの叫びで・・・聞こえなかった。
お願い教えて・・・解答はなんて書いたの?」
ユリカが私を見て、真顔で言った。
『言葉はいらない・・愛が世界共通言語だって心に書いたよ』とユリカに微笑んだ。
「完璧な同調・・完璧な解答」と言ってユリカが私に抱きついて、嬉しそうに泣いていた。
私はユリカを抱きながら、四季に感謝していた。
そして美冬の鍵を返した時の、美冬の顔を思い出していた。
泣きながら、ユリカが続けた。
「リンダの感情の波が常人より遥かに強くて、最初に感じたとき私も焦った。
そして思ったの、本物だって・・辛さや悲しみを人の数倍経験してるって。
私はそれを感じて、あなたがリンダの心を開くのは、幾らなんでも無理だと思った。
リンダはあなたに対して、どこで心を開いたと思う?
英会話をNOと言って笑顔で手を出した時よ、リンダの数々の経験にも無かったの。
NOと言って笑顔で手を出す男がいるなんて、思ってもなかったのよ。
その時のリンダの感情の揺れで私は泣いた、リンダの喜びに触れたから。
リンダは多分、相当の言語を話す、勿論日本語は話せないけど。
でも、言葉の理解出来ない国にも、相当行ってるのね。
そしてそこで、挫折や寂しさに、当然遭遇していたでしょう。
伝わらないもどかしさや、言葉が通じないと言うだけで、相手にされない寂しさに。
それを一瞬で払拭した、あなたのNOと言った笑顔が。
そして、あなたがずっと瞳を見て、読み取ろうとした事が。
リンダは嬉しかったの、伝える手段に気付いて。
リンダは最高の幸せを感じていたよ、あなたと別れる時に【ど~ん】をしたでしょ。
あれはリンダの最高の愛情表現よ、あなたに撃たれたと言ったのよ。
NOと笑顔で言った男が、今までで1番楽しませてくれたの。
そしてリンダの寂しさを1番分ってくれたのよ、リンダにとって忘れられないよ。
あなたが水槽で、リンダの涙を見て側に行って、日本語で心配した時。
リンダは感動してたよ、言語の違いなど問題でないって、あなたの顔が示したから。
そして【ど~ん】で笑わせた時に、本当に嬉しかったのよ。
リンダの中で、今最高の言葉は【ど~ん】だよ、それは間違いない。
自分の寂しさも、悲しみも全部撃ちぬいた【ど~ん】なんだよ」
ユリカの言葉で、私は嬉しくてリンダを想っていた。
ユリカは静かに私を見て、私から離れて最強爽やかで微笑んだ。
「寝てるよね~」と爽やかニヤで私に言った。
私はハッとして、ユリカを見た、そして目を閉じた。
ユリカの少し震える唇が、私の唇に触れた、私は嬉しくて震えていた。
5秒の短く浅いキスだった、私はそのままユリカに倒れて抱きしめた。
嬉しさで目が開けたくなかった、そしてこう心に囁いた。
《ユリカごめん、意地悪ポイント-10点》
「ありがとう、また意地悪頑張るね・・今日は最高の夢を見させてくれたお礼だよ」と言って抱きしめてくれた。
私はユリカに抱かれ、幸せを感じていた。
少し照れてるユリカに見送られ、ニコニコ顔で手を振って別れた。
TVルームに珍しく誰も居なくて、フロアーに行くと。
10番で、マダム・ユリさん・蘭・ナギサと9人衆にマミと久美子が加わり話していた。
私は怖いので、側に寄らずに、レンの用意した物をチェックしていた。
四季が話していたので、リンダの話だと思っていた。
四季以外の笑顔が溢れて、私も楽しい気分で座っていた。
話しが終わったらしく、全員で拍手がおこって。
蘭が満開ニヤニヤで手招きした。
私は恐々10番の前に立った。
「今日の報告を述べよ」と蘭が満開ニヤで言った。
『今日は、ブロンドのすっっっっごい可愛い、リンダちゃんに出会って。
手を繋いで、頬キスの交換をして、腕を組んで、空港抱っこして。
お礼の唇チュッを貰って、別れが切なくて泣きました』と反省顔で言って蘭を見た。
「可愛いリンダちゃんに最後になんて叫んだの」と最強満開ニヤできた。
『I Love Rinda』と叫びました。
「何かプレゼントを貰ったね」と満開ニヤ継続で言った。
『宝物です』と言って、ポケットのブロンドの髪を皆に見せた、全員ニヤで見ていた。
「それをどうするんだい?」とカスミが全開不敵で聞いた、全員のニヤが見た。
『日記に貼り付けます』と笑顔で答えた。
「特殊事項はないね?」と蘭が満開で聞いた。
『1つあります、夢を見せてくれたお礼にって・・唇チュッを貰いました』とニヤニヤで言った。
「ちょっと待ってよ」と蘭が私のニヤニヤを見て考えた。
「まさかな~、いくら何でも無理だろう」と蘭が腕組みして言った、私は蘭に最強ニヤを出した。
「まさか・・・ユリカ姉さん!」と蘭が叫んだ。
『正解』と蘭に微笑むと、最強満開ニヤで私に抱き付いて。
「もう、いけない子~」と言って抱きしめてくれた。
「驚いて、声が出ませんでした」とユリさんが薔薇で微笑んだ。
「信じられない、嘘だと言って欲しい」とナギサが最強華やか笑顔で言った。
「昨日心配した、私らが馬鹿みたい」と千春が言って。
「てか、リンダ効果で・・パワー上がったような」とカスミが不敵で言った。
「もう1つあるよね~」とマミがニヤをした、私はマミを見てニヤで返した。
「マミ、心臓に悪いことじゃないだろうな?」とカスミが不敵でマミを見た。
「たいしたこと無いよね~、エース」とマミが微笑んだ。
私はマミのこの発言が、本当に嬉しかった。
蘭と私に隠し事をさせたくないと、思って言った事を、蘭は瞬時に理解したようだった。
私もマミの気持ちと、変化が嬉しくて笑顔になった。
『昨夜、マミと帰り道で誓いを立てました。
マミが辛い時に集合する場所を決めて、誓いの儀式をしました。
マミの浅いファーストキスを頂きました、ありがとう』と言って反省で蘭を見た。
「本当に悪い子だ~」と蘭が満開で私を優しくパンチした、私は一応ウルで答えた。
「大ママに殺されるぞ~」とカスミが不敵を出した、全員が唖然としていた。
「ハルカ、どうするの?マミに差をつけられたよ」と蘭が満開ニヤで言った。
「もう、どうしてマミはそんな事を・・先にするの」とハルカが言って立ち上がり、前に出てきた。
全員が呆気にとられて見ていた、そしてハルカが私の前に立った。
「私も浅いファーストキスは・・・エースがいい」と真顔で私を見た。
私はハルカを真顔で見て、その真直ぐな瞳を見ていた。
私はハルカを優しく抱き寄せた、ハルカが少し微笑んで目を閉じた。
私はハルカに優しく浅いキスをした、かなり緊張していた。
ハルカの唇が少し震えていた、愛おしくて少し長めで合わせて、離した。
ハルカは目を開けて、笑顔で私を見た、私も笑顔で返した。
「いけない子だニャー」と蘭が満開で笑って、腕を組んだ。
「何を作りたい・・伝説や神話じゃ足りないのか」と不敵全開笑顔でカスミが言った。
全員嬉しそうに、優しい笑顔でハルカを見ていた。
「リンダ効果恐るべし、ハルカが踏出したよ・・気を付けないとゴボウ抜きにされるよ」と蘭が微笑んだ。
「は~い」とハルカ以外の8人が返事をして、終了になった。
「どうして、毎日がこんなに楽しいんでしょうね、蘭」とユリさんが薔薇で微笑んだ。
「本当に怖いいぐらい、毎日楽しいですね」と蘭も満開で微笑んだ。
「ついて行けるかな~、私」とナギサが華やかニヤで言った。
「あら、もうトップランナーでしょ、華やかさん」とユリさんが薔薇でナギサに微笑んだ。
ナギサはその言葉で、本当に嬉しそうに、華やかに微笑んだ。
女性達が準備に行く時に、美冬が私を呼び止めた。
「これ、あれから教授に会いに行って、貰ってきたよ」と一冊の英語の雑誌を差し出した。
「本当にありがとう、本当に感動した、あの時間が本当に幸せだったよ」と美しく微笑んで、控え室に背中を向けた。
『美冬、鍵は返したけど・・俺にはあの時の美冬の顔が・・今でも心の支えだよ』と背中に笑顔で声をかけた。
「泣かさないで・・ありがとう」と背を向けたまま言って、銀の扉に消えた。
私は雑誌を開いた、小さく折り目が付けられたページが開き、封筒が挟まっていた。
リンダがアフリカの子供であろう、沢山の子供に囲まれて最高の笑顔で笑っていた。
文章の冒頭の大きな文字はこう書いてあった。
【RINDA DREAM】と書かれていた、私はリンダの笑顔を暫く見ていた。
そして10番に座り封筒を開けた、美冬の文字であろう。
綺麗な女性の文字が書かれた、3枚の便箋が出てきた。
便箋にはこう書かれていた。
【私が和訳するね、正確じゃないかもしれないよ。
この記事はアメリカの著名なジャーナリスト○○○・トーマスがTIME誌に掲載した物です。
リンダの夢は何なのだろうか?
リンダは幼い頃全てを失った、そして莫大な財産を相続した。
リンダは飛び級で、19歳で大学の修士課程を修了している。
世間で言う【天才】である、しかしリンダは自分をこう呼ぶ【Challenger】だと。
その飽くなき探究心で、世界中を飛び回る、その探求の根源は【平和】である。
子供達の心の平和、それを探し続ける、【Challenger】として。
お金を寄付する事など、リンダにとっては簡単な事だろう。
しかしリンダはそれだけで満足しない、その心は満足などから最も遠い所に存在する。
リンダは常に【生まれた意味】を背負っている、ピンクのリュックの中に入れている。
小さなアルバムの写真の中に隠している、その写真中にある・・リンダの本質。
私はリンダとの単独取材の中で、永い時間を過ごしたが見せてもらえなかった。
その深く潜ませた本質を、誰かに話す時が来るのだろうか、来て欲しいと願う。
リンダは言う【財産なんて使うためにあるの、何に使うのか、それを探したい】と。
その天真爛漫な少女の香りの強い、リンダの本質はどうやって見ればいいのだろうか?
外見に隠された悲しみを、誰かが本当の意味で理解できるのだろうか?
リンダのブルーの瞳は、何を見ようとしているのだろうか?
俗世間に侵された私などには、理解するのは無理な事だろう。
世界中のあらゆる国の子供達の笑顔だけが、リンダの心の支えになっている。
リンダは挑戦を止めない、それが生きる意味だと信じている。
遠い・・遥かに遠い、リンダの心は気高く遠い・・・その場所に咲く。
リンダの心には国境や人種など存在しない、人間という枠組みでしか見ない。
突き詰めれば、生命という枠組みしかない。
私達凡人は、せめてリンダを悲しませない世界を作ろう・・それしか出来ないのだから。
何かが作り出したのではない、リンダが自ら作り出した・・そのリンダという存在。
諦めから最も遠い希望、青き瞳の戦士・・私はリンダに贈ろう。
リンダを表すのに、最も近い表現方法のこの言葉を。
【Last Challeger Rinda】
リンダ・・出会えただけで、幸せだった。
この翻訳をしながら、何度も泣きました。
私達4人で、そして幸せを感じました。
本当にありがとう、大切な夢を見せてくれて。
【Last Challenger Ace 】に4人より・・愛を込めて。
私は読み終わり、四季とは逆に深く考えされられた。
蘭がいないので、ユリカに語りかけた。
《ユリカ、リンダにもう一度会えるよね。
俺は何も解ってやれなかったよ、リンダに会いたいよ。
そしてもう一度、ど~んと言ってあげたい。
リンダに撃たれたと、そして会わせてあげたいマリアに。
リンダの1つの答えであろう、天使の微笑み・・マリアに。
そっか、そうだね、今回マリアに会えなかったのは、次回があるって事だね。
その時に言うね、もう一度心を込めて
I Love Rinda・・・そう言うね》
そう心に囁いて、雑誌を閉じた、カスミが不敵で立っていた。
最高の輝きで誘った、最高の愛情表現で言った。
「今、出来る最高の事をしような、それが未来に続く道なんだろ?」と輝きながら手を出した。
私は嬉しくて、笑顔で手を握り。
『祭り上げられて、ナンボやろ・・俺達は』とカスミに微笑んだ。
「当然だ」と笑った、その笑顔に誓った・・【ベストを尽くそう】と。
リンダに次に会うときに、笑顔でど~んと言えるように・・。
リンダはその年の、クリスマス前に突然やってきた。
中国に行く途中の、短い滞在時間だった。
リンダが笑顔で【ど~ん】と叫んで、私に後から飛び込んできた。
私は嬉しさの涙を流し、泣いているリンダをそのまま抱き上げた。
『I Love rinda』とリンダの楽園ブルーに囁いて、TVルームに行った。
マリアはリンダを見て、駆け寄って天使全開で微笑んで泣いた。
リンダはマリアを抱き上げて、マリアを見ながらこう囁いた。
「My Dream」と言って、抱いていた天使全開のマリアを。
私は冬の暗い夜の空港で、福岡便に乗るリンダに叫んだ。
『ど~ん、リンダ!・・・I Love Rinda』
リンダは最高楽園笑顔で振返り、サインを出した。
【了解】【戻ります】と出して両手を振った。
私も両手を振った、雨季が到来した楽園ブルーを見ながら・・・。