転生もの漫画二作
『ありふれた職業で世界最強』 クラスごと転生させられた主人公は、『錬成』というあまり攻撃に向かない魔法しか使えない錬成士だった。が、クラスの危機を救ったダンジョンで地中深く落ちてしまう。そこで生き延びるために、主人公は魔物を喰って、自然に沸いているヒーリングの泉の水を飲んで、特殊能力を身につけながら強くなる。
この主役は最初、気弱な優しい少年なんだけど、なんか取り残されて魔物を喰う生活に入ると闇落ちするんだよね。そこで一回止めようかなとも思ったんだけど、けて読むとそれほど気にならなくなった。片目、片腕を失って、髪も白髪になって、凄い外見が変わり、性格もワイルドになった。
この作品がいいのは、主人公が錬成で武器になる銃とか大型バイクという、本来、そのファンタジー世界にないアイテムを作りだして駆使するところだね。ビジュアル的にカッコいい。それと、封印されてたヴァンパイアの少女を救ってから、お話が読みやすくなった。このヒロインもいいですな。
そこにもう一人、ウサギ娘が加わるんだけど、急激に騒がしくなる。まあ、二人の過去が暗すぎるので、ちょっと明るいくらいでいいかも。この主人公が「元の世界に還る」ために頑張ってるのも、転生ものとしては珍しいけど、僕としては好感もてる。だって、そりゃそう思うよ。異世界にすんなり適応して、ハーレムでウハウハ、還る気ゼロ、とかいうより説得力ある。
『異世界転生で賢者になって冒険者生活』 これは転生ものなんだけど、ちょっと変わってる。転生前の世界が、いわゆる僕たちの現実ではなくて、魔法はあるんだけど工学化されていて、攻撃魔法は使われてない、というような世界だというのだ。恐らくなんだけど未来っぽい世界から過去に転生してる感じ。
で、この主人公は未来的な魔法知識を駆使して、この時代の非合理的で無駄の多い魔法から、魔法陣を書き換えてあまり特別意識なく強大な魔法を駆使する。この「改良魔法」ってところが、この作品のオリジナリティか。
ヒロインは二人で、体力系と魔法系。今のところ、どっちもそんなに目立った特徴はない。ちょっとキャラの個性と可愛さが足らんかも。今のところ、恋愛要素はないか? さて、この先どうなるのか?