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⭕ フィールドで昼食


──*──*──*── 昼食


 セロが出してくれたレジャーシートを地面に敷く。

 レジャーシートを敷く前に生えている草を丁寧に刈り取ったのはオレだ。

 予想どおりセロはなにもしてくれないし、オリバーは疲労でバテているのか全く使い物にならない。

 テキパキ動けるのはオレだけだ。






マオ

「 セロ──。

  準備、出来たぞ! 」 


 草を刈った上にレジャーシートを敷いて、レジャーシートの上に折り畳み式のテーブルと座布団を置いた。

 テーブルの上にランチョンマットを敷いてから4段重ねの重箱を2つ置いて並べた。


セロフィート

がとう、マオ。

  オリバさんも座ってください。

  お弁当を食べましょう 」


オリバー・デグンス

「 はい……。

  マオ師匠……あれだけ動いたのにだ動けるなんて……元気ですね…… 」


マオ

「 鍛えられ方が違うからな。

  昼食ランチはコポルトを狩るから、しっかり食べろよ! 」


オリバー・デグンス

「 はい…… 」


 疲れ過ぎてるのか食事に気が進まなそうなオリバーをなんとか座布団の上に座らせて、重箱を手前に置いてやる。

 オレは自分の前に置いてある重箱のうわぶたを開けた。

 重箱の中にはしそうな御馳走が敷き詰められている。

 セロの手作りかな?


マオ

「 いただきます! 」


セロフィート

「 どうぞ、召し上がれ。

  オリバさん、残さず食べてください 」


オリバー・デグンス

「 はい…… 」


 浮かない顔をしていたオリバーも重箱の御馳走を一口食べると、元気が出たみたいでしそうにセロが用意してくれた弁当を食べている。


セロフィート

「 オリバさん、急いで食べなくても無くなりません。

  く噛んで、ゆっくり食べてください。

  慌てて食べると、お腹が吃驚しますよ 」


オリバー・デグンス

「 あ──はい…(////)」


マオ

「 オリバ、一口入れたら最低でも30回は噛むんだぞ。

  身体からだが栄養を吸収し易いように50回は噛んだ方がいんだ。

  く噛んで食べると顎が鍛えられるし、お腹も壊しにくくなるんだ 」


オリバー・デグンス

「 はあ……そうなんですか? 」


セロフィート

しっかり噛む事で空腹感も満たされます。

  少量でも満足出来るようになります。

  習慣付けておくといです 」


オリバー・デグンス

「 分かりました!

  しっかり噛んで食べるようにします!!

  えぇと──、セロフィート師匠は食べないんですか? 」


セロフィート

「 食べていますよ 」


オリバー・デグンス

「 でも……さっきから飲んでばかりですよ 」


セロフィート

「 ワタシの事はいです。

  残さず完食する事を考えて食べてください 」


オリバー・デグンス

「 はい… 」


 オリバーはセロの正体が〈 (霊妙な能き)(の主宰者)(、諸天善)(神諸菩薩) 〉から作られた〈 ゴデ()ッセ(にん)ルロド(ぎょう)ール(さま) 〉だって事もほんは “ 飲食する必要は無い ” って事を知らないもんな。

 セロを人間だと思ってるから──、さっきから紅茶しか飲んでないセロを心配してくれてるんだよな。


マオ

「 セロも食べろよ。

  傍観してただけでも腹はくだろ? 」


セロフィート

「 傍観ではなく応援してました。

  間違えないでください 」


マオ

「 言葉を変えただけで、やってる事は同じだろ~~~~ 」


セロフィート

「 全然違います 」


オリバー・デグンス

「( 師匠達は仲が良いんだな~~。

   誰が見てもセロフィート師匠はマオ師匠の保護者なんだよな?

   なんでマオ師匠は保護者のセロフィート師匠をうやまわないんだろう??

   セロフィート師匠もマオ師匠の生意気で失礼な発言を笑顔で許しまくってるし……。

   たしかにマオ師匠は強いし凄い人ではあるけど、セロフィート師匠にしてみれば子供なのかもな。

   セロフィート師匠も見た目に反して中身が意外にも鬼畜なのが残念過ぎる……。

   歌はいから間違いなく吟遊詩人なんだろうけど──、吟遊詩人って楽器を装備してなかったな??

   セロフィート師匠が装備してるのは楽器じゃなくて年期が入ってそうな長い杖だし……。

   アカペラで歌う吟遊詩人なんて初めて見たかもな。

   怪物モンスターを呼び集める歌ってヤバいじゃんかよ!!

   普通は怪物モンスターとの遭遇率を下げるしいを歌うもんだよな?? )」


 オリバー・デグンスはセロフィートに噛み付くように話すマオと明らかにマオを面白がって話しているセロフィートを見ながら、出されている弁当を食べ続けるのだった。






セロフィート

「 ──さて、昼食ランチも済みましたし、オリバさんの使い魔となるスライムを捕獲するとしましょう 」


マオ

「 それ──、オレ達が戦ってるあいだに済ませとけよ… 」


セロフィート

「 どうやってスライムを捕獲して使い魔にするのか見たいと思って♪ 」


マオ

へんはコブリンの縄張り(テリトリー)だろ?

  スライムは出現しないだろ? 」


セロフィート

「 コポルトの生息地へ向かう道中で捕獲は出来ます。

  マオ、片付けをお願いします 」


マオ

「 またオレかよ…。

  オリバ、片付けは手伝えよ!

  テーブルの脚を折り畳んで重ねるのと座布団を重ねるぐらい出来るだろ? 」


オリバー・デグンス

「 はい…… 」


 オリバーは気が進まなそうな顔をしながらも片付けを手伝ってくれた。

 全く……いや(いや)じゃなくて、笑顔で「 喜んで! 」って言いながら手伝ってほしいもんだ。

 あっ、オレもか──。

 偉そうにオリバーの事を言えないな~~~~ 。






セロフィート

がとう、マオ,オリバさん。

  刈り取った草は元に戻します 」


マオ

「 そだな 」


オリバー・デグンス

「 元に戻す?

  一体なにをするんですか?? 」


マオ

魔法マジックで刈る前の状態に戻すんだ 」


オリバー・デグンス

魔法マジックで??

  それも吟遊詩人の力ですか? 」


セロフィート

「 特殊な魔法マジックですけど、吟遊詩人とは無関係です 」


 まぁどうせ、もの古代エンシェント魔法マジックだよな。

 オレがわざ(わざ)刈り取った草を刈り取る前の状態に戻すなんて事が出来るのは、古代エンシェント魔法マジックだけだろう。 

 セロが古代エンシェント魔法マジックを発動すると、刈り取られていた場所が草の生えた状態に戻った。


セロフィート

怪物モンスターの生息地を荒らしたままはくないです。

  オリバさんも覚えておいてください。

  怪物モンスターの生息地,縄張り,領域テリトリーは可能な限り荒さいように心掛けてください。

  怪物モンスターを必要以上に刺激,興奮させない為です 」


オリバー・デグンス

「 分かりました!

  覚えておきます、セロフィート師匠 」


セロフィート

「 コポルトの生息地へ向かいましょう 」


マオ

「 生息地ってさ、季節に依って変わるんだよな? 」


セロフィート

「 そうです。

  去年と今年,今年と来年の生息地が必ず同じ場所になるとは限りません。

  注意してください 」


オリバー・デグンス

「 そうなんですね。

  生息地が去年と違っているって、探すの大変じゃないですか?

  今年のにはコブリンじゃなくて別の怪物モンスターの生息地に変わってる可能性があるって事ですよね?

  怪物モンスター探し、大変になるんじゃないですか? 」


セロフィート

怪物モンスターにも仲間がて、家族がます。

  同じ場所に生息していては冒険者達に狩り尽くされ、絶滅してしまいます。

  怪物モンスターは人間からすれば脅威の存在です。

  人間に人間の社会,生活が有るように、怪物モンスターにも怪物モンスターの社会,生活が有ります。

  姿は違えど人間となん変わりません。

  怪物モンスターは人間に狩られる為に存在している訳ではないのです 」


オリバー・デグンス

「 じゃあ、冒険者が怪物モンスターを狩るのはですか? 」


セロフィート

「 人間社会,生活を脅かす怪物モンスターからまもる為です。

  人間の身勝手極まりない都合で怪物モンスターは狩られているのですよ。

  人間にとって都合の悪い存在は全て “ 悪 ” と認識するのが人間です。

  オリバさん、重要な事です。

  けっして忘れないでください 」


オリバー・デグンス

……ですか……?? 」

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