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⭕ ギルドマスターからの依頼 3


──*──*──*── 西の森


──*──*──*── 古い遺跡


 セロの転移魔法で遺跡のそとへ戻ってると、森の雰囲気も微妙に変わっているように感じた。


マオ

「 …………なんだろうな?

  遺跡に入る前となんか違う?? 」


ミグリ

「 ──マオちゃん!

  遺跡が変わってる! 」


オリバー・デグンス

「 あっ──ほんだ!

  地下にりる前は遺跡でしたよね?

  遺跡が……消えた?? 」


ミグリ

「 見た事のない建物……。

  綺麗…… 」


マオ

「 遺跡が変わった?

  なんでだ?

  それに……この外観はまるで── 」


セロフィート

「 あるべき場所に大剣を戻した事で、本来の姿に戻ったのでしょう。

  古い遺跡は神聖な神殿に戻り、森から怪物モンスターの気配が消えました。

  西の森は怪物モンスターが踏み込めない聖域──聖なる地へと戻ったのでしょう 」


オリバー・デグンス

「 うわぁ~~。

  それってなんか、おとぎばなしみたいですね!

  “ いままわしいしきのろいがけた! ” って感じですか? 」


セロフィート

「 そんな感じでしょうね。

  かの鹿さんが神殿の地下広間にある台座に突き刺されていた大剣を抜いたのでしょう。

  大剣を失った神殿は古びた遺跡と化し、地下はダンジョン化し、怪物モンスターの巣窟となり果て、神聖だった西の森は発生したけがれにより神聖さを失い、怪物モンスターはびる森に変わった──というところでしょうか 」


マオ

かの馬鹿の所為で……。

  なら、あの大剣を持ってる奴が犯人って事か… 」


オリバー・デグンス

「 人から人に渡ってるかも知れませんよ。

  あの大剣、欲しいなぁ~~ 」


マオ

「 オリバは大剣使いじゃないから装備は出来ないだろ。

  仮に装備が出来ても重たくて扱えないよ。

  諦めとけ 」


オリバー・デグンス

「 えぇ~~~。

  カッコイイ大剣だったのにな~~ 」


セロフィート

「 あの大剣はドワーフ製です。

  高ランク怪物モンスターの素材とレアアイテムを使い腕のい鍛冶職人のドワーフに作られた大剣ですから、わざを持っていましたね 」


オリバー・デグンス

「 えぇ~~?!

  ほんですか!

  うわっ、勿体無い事したぁーーー!! 」


マオ

「 だから、オリバには扱えないだろが! 」


セロフィート

「 あの大剣と同じ物なら出せますし、オリバさんが扱える剣に変えれます。

  わざが使えると戦闘がラクになるのはたしかです。

  単体攻撃しか出来なかったオリバさんも、けんを使える事で、複数攻撃,全体攻撃を出来るようになります。

  わざを使い熟練度を上げ、LVを上げなければ威力は強くなりませんし、攻撃範囲も増えません。

  ひたすらわざを使い、熟練度を上げましょう 」


オリバー・デグンス

「 セロフィート師匠~~!

  がとう御座いますぅ!! 」


セロフィート

「 出世払いにしときますね 」


オリバー・デグンス

「 お…お金取るんですか? 」


セロフィート

「 オリバさんにしか扱えないオーダーメイドの剣に変えるのですよ。

  無料な筈ないでしょう。

  諦めます? 」


オリバー・デグンス

「 ………………欲しい……ですっ!

  お願いしますっ!! 」


セロフィート

「 オリバさんはい買い物をしましたよ 」


 セロは笑顔で遺跡の地下で出した大剣を〈 (原質)(みなもと) 〉で構成した。

 構成された大剣が魔法マジカルサークルの中央をとおって行く。

 大剣はオリバーにも扱える剣に姿を変えた。


セロフィート

「 出来ました。

  オリバさん以外には重たくて持てないようにしてます。

  防犯魔法も掛けてます。

  普段は魔法マジックの鞄(バック)の中へ入れておくといです 」


オリバー・デグンス

がとう御座いますぅ!!

  フィールドに出たら剣を変えるようにします! 」


 オリバーは嬉しそうに新しい剣をセロから受け取る。


オリバー・デグンス

「 うわぁ……羽根みたいに軽いですね!

  振り回し易いですよ! 」


セロフィート

「 大事にしてください。

  怪物モンスターが出現しませんから、安心してキャンプが出来ます。

  マオ,オリバさん、テントを張ってください 」


マオ

「 容赦なくコキ使うなぁ~~ 」


オリバー・デグンス

「 セロフィート師匠、ミグリには手伝わせないんですか? 」


セロフィート

「 ミグリさんは10歳ですよ。

  起きているのものミグリさんに鞭は打てません 」


オリバー・デグンス

「 僕達には打つんですか…。

  ミグリだって成人してるのにぃ!! 」


マオ

()捏ねてないでテントを張るぞ。

  手伝え! 」


オリバー・デグンス

「 はぁ~~~~い… 」


マオ

「 テントを張れたらぐ寝てもいから、れ! 」


オリバー・デグンス

「 はいっ、りますっ! 」


 オリバーにテントの張り方を教えながら、一緒にテントを張り終える。

 テントの大きさは1人用と小さいけれど、中に入れば10人の大人が入っても窮屈じゃない広さになっている。

 セロの古代エンシェント魔法マジックの力でだ!

 小さなテントは持ち運びがラクだし、畳んで丸めてもコンパクトで助かる。

 テントの中はひろ(びろ)としているから、必要な物を置く事も出来る。

 テントの中にクローゼットやベッド,机,テーブル,椅子…などの重くて丈夫な物を置いていても、古代エンシェント魔法マジックの力でテントを簡単に畳んで丸める事が出来るんだ!


 このテントの中にはベッドは無いけど、3人分の枕と毛皮の寝袋が置いてある。

 折り畳み式キャンプテーブル,折り畳み式キャンプチェアもある。

 今は滅んでしまった≪ 国 ≫に存在していた画期的で便利なアウトドア用品やキャンプ用品が使いたい放題なんだ。 

 張り終わったテントも滅んでしまった≪ 国 ≫で使われていたテントの中から選んだんだよな~~。


 テント中は当然、土足禁止だ。

 履き物を脱いでからテントの中へ入る。

 段差があって履き物を脱いで置く場所は低くなっているんだ。

 オリバーはブーツを脱ぐとテントの中へ上がって、5本指の靴下ソックスを脱ぐ。

 使用済みの靴下ソックスは専用の籠に入れるようになっている。

 オリバーは眠いのか、装備品をはずすと速攻で毛布寝袋の中へ入って眠りにいた。


マオ

「 ミグリも早く寝ろよ 」


ミグリ

「 うん…。

  マオちゃんは寝ないの? 」


マオ

「 オレはセロと話があるから遅くなるかな。

  怪物モンスターが出なくなったみたいだし、怖くないだろ 」


ミグリ

「 …………うん… 」


 ミグリもブーツを脱ぐとテントの中に入る。

 装備品をはずして、毛布寝袋の中へ入ると眠りにいたみたいだ。


 オレはテントのそとでセロと話す為に、セロが出してくれた椅子に腰を下ろして座った。

 テーブルの上にはマグカップが置かれていて、マグカップの中にはあつ(あつ)のミルクティーが入っている。


マオ

がとな、セロ 」


セロフィート

「 どう致しまして。

  マオは寝ません? 」


マオ

「 セロと話がしたいんだよ。

  なか(なか)2人きりになれないだろ 」


セロフィート

「 そうでしたね。

  オリバさんとミグリさんが眠ったあとしか2人で話せる時間はないですね 」


マオ

「 セロと一緒に寝る事も出来ないしな~~ 」


セロフィート

「 ふふふ…。

  ミグリさんを故郷に返せたら、また2人きりになれます 」


マオ

「 そうだけど…(////)」


セロフィート

「 ワタシとなにを話したいです? 」


マオ

「 ドワーフの事だな。

  昨日きのう夕食ディナーで話してくれただろ。

  ドワーフの鍛冶職人じゃないとわざを持ってる武器は作れないって。

  なんでなんだ? 」


セロフィート

「 ドワーフの鍛冶職人にもランクがあるからです。

  同じ高ランク怪物モンスターの素材,レアアイテムを使い武器を作っても、低ランクの鍛冶職人にはわざを持つ武器は作れません。

  低ランクの鍛冶職人でも人間の鍛冶職人より素晴らしい武器を作ります。

  人間の鍛冶職人が作る最高峰の武器を1.000ゴルとすれば、低ランクのドワーフ鍛冶職人が作る低レベルな武器ですら100.000ゴルの価値があります。

  それだけドワーフの作る武器は稀少で高額です 」


マオ

「 そんなに差があるのかよ。

  凄いんだな、ドワーフが作る武器ってのは… 」


セロフィート

「 ドワーフも人間にを奪われた種族です。

  ドワーフは人間ぎらいで有名な種族でもあります。

  ドワーフが人間の為に武器を作る事は無いでしょう 」


マオ

「 えっ……そんな事、昨日きのうは言わなかったじゃないかよ! 」


セロフィート

「 人間がドワーフのへ辿り着く事は不可能ですからね。

  わざ(わざ)言う必要も無いでしょう 」


マオ

「 それはそうかもだけど……。

  じゃあさ、ドワーフが人間の為に武器を作るとしたら、どんな時なんだ? 」


セロフィート

「 ドワーフの為に貢献した時です。

  ただ貢献すればいわけではないです。

  ドワーフが恩義をいだく程の貢献をする必要があります 」


マオ

「 それはむずかしそうだな… 」


セロフィート

「 ドワーフが作った武器を人間が手に入れるのはむずかしいです。

  オリバさんは運がかったです 」


マオ

「 だけどさ、なんでドワーフの剣が神殿の地下にあるんだ? 」


セロフィート

「 ドワーフの中にも変わり者はます。

  人間の為に武器を作るドワーフも稀にる──という事です。

  ドワーフの作った武器なら、〈 (原質)(みなもと) 〉でいくらでも構成出来ます。

  ミグリさんに渡した弓矢もドワーフ製です 」


マオ

「 そうなのか!?

  全然分からなかったよ… 」


セロフィート

わざを持ってませんけど、高ランクの鍛冶職人が作った弓矢です 」


マオ

「 高ランクの鍛冶職人が作ってもわざを持たないのか? 」


セロフィート

「 武器がわざを持つのは稀です。

  そうそうわざ持ちの武器は出来ません 」


マオ

「 じゃあ、オリバは幸運だったんだな。

  で貴重な運を使い果たしたりしてないよな? 」


セロフィート

「 さて、それはどうでしょう。

  流石にワタシにも人の運までは分かりません 」


マオ

「 ミグリの弓矢もわざ持ちのにしてやれるだろ? 」


セロフィート

「 残念ですけど、わざ持ちの弓矢は過去にも現在にも存在してません。

  マイナーな武器ですからね、作る鍛冶職人自体が少ないのでしょう 」


マオ

「 そっか……。

  存在しないなら〈 (原質)(みなもと) 〉で構成は出来ないよな…。

  ドワーフの≪ 国 ≫に行ってみたいもんだな 」


セロフィート

「 ミグリさんを故郷へ帰す前に寄ってみましょう。

  人間ではないので歓迎してもらえる筈です 」


マオ

「 だったらいんだけどな~~ 」


セロフィート

「 ワタシがますし、大丈夫です。

  楽しみですね♪ 」


マオ

「 だな!

  その前にオリバを一人前の冒険者にしないとな! 」






 セロと話し込んだあと、オレもブーツを脱いでからテントに入った。

 5本指の靴下ソックスを脱いで籠の中へ入れたら、装備品を外して、毛布寝袋の中へ身体からだを入れる。

 毛布寝袋の中はモフモフしていて気持ちがくて、足先が冷えたりしないで眠る事が出来るんだ!

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