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✒ 皆が羨む億万長者だぉ★ 5


マオ

「 ──セロ?

  急にどうしたんだよ? 」


セロフィート

「 マオ──。

  アンシェリーさんは融通の聞かない人のようです 」


マオ

「 そうだろうよ。

  一体なにを言って取り乱れさせたんだよ? 」


セロフィート

「 ワタシは事実しか言ってません 」


マオ

「 事実って? 」


セロフィート

「 最近、()や金銭を狙い、強奪する冒険者パーティが増加してます。

  アンシェリーさんが依頼書をギルドに提出する事を頑なに拒み、ギルド承認のスタンプを押してもらわない理由,アンシェリーさんが強奪事件を起こすパーティに所属している事,オリバさんをターゲットにしている事を── 」


マオ

「 あぁ~~うん……大体かった…。

  とどのつまり、見抜きとおしのセロに悪事をバラされて、取り乱しちゃった訳だな?

  やっぱり不正ズッコしてんじゃんかよ! 」


セロフィート

「 オリバさんは〈 サムシンググレート 〉の庇護る事を教えても聞く耳を持ってくれません。

  ギルド承認のスタンプが押されていない依頼を受ける事はしないと話しても聞き入れてくれません 」


マオ

「 オレも同じ事を言ったけど、右から左だったよ 」


セロフィート

「 森で行方不明になっていた冒険者達の遺品を発見しましたね 」


マオ

「 あぁ……たしかにな。

  マイバイ証も見付かって、死亡扱いになった冒険者が結構出たんだよな。

  それがどうした? 」


セロフィート

「 アンシェリーさんの依頼書に書かれている冒険者の名前が──、死亡者リストに書かれている事を教えました。

  親切に教えたワタシに対して── 」


マオ

「 えっ!?

  じゃあ、やっぱり??

  男4名と女3名って……。

 { オレ達のテントを荒らすだけ荒らしてよごしまくった不届きな彼奴アイツの事だったのかよ!?

   彼奴アイツは肉のかたまりにはなってなかったじゃないか } 」


セロフィート

「{ カレから回収したマイバイ証と装備品は、先に回収した遺品に混ぜて提出しました。

   ですから、カレの名前もしっかり死亡者リストに書かれてます }」


マオ

「{ どさくさにまぎれてなにしてんだよ! }」


セロフィート

「{ 〈 うつわ()にん(ニン)ぎょう() 〉達に埋めさせたカレは生きてません。

   死に方は違いますけど、既に死んでますから遺品に混ぜても問題ないです }」


マオ

「{ とどのつまりだ、アンシェリーは仲間の7名が森の中で生き埋めの状態で死んでる事を知らないままで──、依頼書を出してるって事かよ? }」


セロフィート

「{ そうなります。

   アンシェリーさんを〈 (原質)(みなもと) 〉へ変換します? }」


マオ

「{ いや、駄目だろ!

   捜索願いを出してる仲間達が既に死んでて、この世にないって事をアンシェリーは知れたわけから、依頼書を取り下げさせればいだけじゃないのか? }」


セロフィート

「{ そう思ってワタシも提案しました。

   そうしたら急に悲鳴を上げて叫び出したんです。

   煩いですし、〈 (原質)(みなもと) 〉へ変換── }」


マオ

「{ すんな!! }」


セロフィート

「{ さいわはギルド内です。

   丸投げしてしまいましょう }」


マオ

「{ そだな。

   それが手っ取りばやいよな?

   オレはオリバに知らせるよ }」


セロフィート

「{ ワタシは受付嬢さんに事の事情を伝えます }」


 とまぁ、そんなわけでオリバーの知り合いでもあるアンシェリーの事は解決しそうだ。

 かった、かった!






マオ

「 ──ふぅ。

  アンシェリーの事は片付いたな~~ 」


オリバー・デグンス

「 マオ師匠、アンシェリーはどうなるんですか? 」


マオ

()を奪ったり、金銭を奪ったりしていた悪徳冒険者の一味として悪事を働いてたみたいだし、どうなるかはオレにも分からないよ。

  ギルドマスターが決めるんじゃないかな? 」


オリバー・デグンス

「 アンシェリーがほんに冒険者達から()や金銭を奪っていたなんて……。

  だ信じられません… 」


マオ

「 オリバ、女ってのはだよ。

  簡単に信じると痛い目に遭うんだぞ 」


オリバー・デグンス

「 アンシェリーは…どうして不正ズッコなんて……。

  悪徳冒険者のパーティなんかに…… 」


マオ

へんの事情はアンシェリーにしか分からないだろ?

  アンシェリー自身が決めた人生なんだ。

  結果はどうあれアンシェリーの自業自得だし、自己責任だよ。

  オリバが気にする事ないよ 」


オリバー・デグンス

「 …………はい… 」


マオ

「 オリバに出来る事は、アンシェリーみたいな冒険者にならないように、アンシェリーを反面教師にしてな冒険者であり続ける事だよ。

  今回の件は教訓にして忘れないようにするんだ 」


オリバー・デグンス

「 そう…ですね…… 」






セロフィート

「 ──アンシェリーさんをギルドマスターへ引き渡してました。

  今回の騒ぎはほかの悪徳冒険者達への牽制にもなったでしょう 」


マオ

「 でもさ、こんなの氷山の一角だろ。

  ギルドに禁止されてないから悪徳冒険者は減らないだろうな~~ 」


セロフィート

「 〈 サムシンググレート 〉から金銭や()を奪おうなんて考える冒険者はません。

  そんなやから怪物モンスターの餌にすればいです 」


マオ

「 そうだな。

  狙う相手を見極められない奴は途中で勝手に死ぬだろうしな~~ 」


セロフィート

「 マオ、ワタシ以外に謝罪をしたそうですね 」


マオ

「 へ?

  な…なんの事かな?? 」


セロフィート

とぼけなくていです。

  ワタシに隠し事は出来ない事を忘れました?

  マオにプライバシーはないです 」


マオ

「 ………………そうだっけかな?? 」


セロフィート

「 アンシェリーさんを生かしたのは、オリバさんがトレーニングを頑張った御褒美です。

  今回は見逃しましょう。

  2度目はないです 」


マオ

「 …………うん… 」


セロフィート

「 マオは “ ワタシだけのマオである ” 事を自覚してください。

  かる(がる)しく謝罪をしないように。

  いです? 」


マオ

「 分かってるよ…。

  気を付ける… 」


オリバー・デグンス

「 セロフィート師匠…… 」


セロフィート

「 アンシェリーさんが冒険者を剥奪される事はないです。

  アンシェリーさんとアンシェリーさんが所属していた冒険者パーティが奪った()は、奪われた持ち主へ返される事になります。

  アンシェリーさんは見習い冒険者からの再スタートになります 」


オリバー・デグンス

「 そう…ですか…… 」


セロフィート

「 オリバさんがアンシェリーさんとパーティを組みたいなら好きになさい。

  アンシェリーさんの謹慎がけたら、声を掛けてみてはどうです? 」


オリバー・デグンス

「 セロフィート師匠、いんですか?!

  がとう御座います!

  じゃあ、アンシェリーも一緒に弟子として── 」


セロフィート

「 弟子にはしません。

  ワタシはミグリさんの育成に集中したいですし 」


オリバー・デグンス

「 あ……はい… 」


マオ

「 弟子には出来ないけど、オリバとパーティを組めば無条件で〈 サムシンググレート 〉に同行は出来るし、アンシェリー自身のLVを上げる事は出来るよ。

  ()は自力で集めさせたらいよ 」


オリバー・デグンス

「 はい…。

  …………そうですよね?

  天下の〈 サムシンググレート 〉に同行が出来るだけでも凄い事ですもんね!!

  アンシェリーに僕とパーティを組まないか聞いてみます! 」


マオ

「 断られないように、冒険者ランクと冒険者レベルをしっかり上げないとだな! 」


オリバー・デグンス

「 はい!

  頑張りますっ!! 」


 オリバーに笑顔が戻って安心した。

 オリバーは剣士だから、パーティに魔法使いがると戦闘も多少はラクになるだろう。

 それにしても「 アンシェリーとパーティを組んでもい 」なんて、セロはなにを考えてるんだろうな?

 まぁ、オリバーが喜んでるからいんだけどさ……。

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