✒ 森の中はデンジャラス 3
──*──*──*── 森の最深部
マオ
「 …………セロ、あれは何かな? 」
セロフィート
「 見た目は宝石ですね。
但し、石鉄隕石に含まれる結晶です 」
マオ
「 石鉄隕石ぃ??
隕石なんて何時落ちて来たんだよ?
森に隕石が落ちたなんて話は聞いた事ないけど? 」
セロフィート
「 最近の事ではなく、 ≪ 町 ≫が出来る遥か昔の事でしょうね。
この石鉄隕石が地上に落下してから長い年月が経っています 」
マオ
「 マジかよ…… 」
セロフィート
「 本来、宝石は原石や結晶を研磨する事で美しく輝きます。
結晶が此処まで研磨されるには相当な時間を要します。
この宝石は普通の宝石とは異なります 」
マオ
「 普通の宝石と何が違うんだよ? 」
セロフィート
「 森の生態系を狂わせる程の力を秘めている──という事です 」
マオ
「 この綺麗な宝石に、そんな物騒な力があるのかよ? 」
セロフィート
「 他の≪ 大陸 ≫では “ 隕石宝石 ” と呼ばれています。
宇宙から落下した流れ星の欠片── “ 奇跡の結晶 ” とも言われています。
この隕石宝石は違うようです 」
マオ
「 信じられないけどなぁ…… 」
セロフィート
「 隕石宝石は珍しい物です。
回収しましょう 」
マオ
「 回収したら生態系は元に戻るのか? 」
セロフィート
「 そう簡単には戻りません。
生態系が狂った原因は間違いなく、この隕石です。
この隕石は徐々に森の磁場,地磁気を狂わせ、生態系に悪影響を与えました。
狂った磁場,地磁気が元通りになるには時間が掛かります 」
マオ
「 磁場とか地磁気って何だよ? 」
セロフィート
「 磁場,地磁気は〈 テフ 〉と同様、目に見えなくても存在しています。
生物の心理,生理,精神,身体
どんな生物の脳内にも極めて微小な磁性体があります 」
マオ
「 磁性体ぃ?? 」
セロフィート
「 〈 久
その為、磁場,地磁気が狂っても悪影響を受ける事はないです 」
マオ
「 そ、そうなんだ…。
セロとオレは安全なんだな 」
セロフィート
「 地磁気が不足したり、過剰な場所では脳は異常な状態となります。
脳に入る情報が狂い、身体
樹木が枯れてしまったり、植物が育たない土地は磁場の弱い土地となります。
土地の地磁気が悪ければ、生物だけではなく植物にも悪影響を及ぼし、生命力も低下してしまいます。
地磁気が乱れていたり、磁場が狂っている土地に長く居
マオ
「 へ、へぇ……。
じゃあ、この隕石
セロフィート
「 その反対です 」
マオ
「 はぁ?
反対って……磁場が弱くなってるんじゃないのか? 」
セロフィート
「 何
マオ
「 た、確
じゃあ、何
セロフィート
「 磁場が正常で安定していれば、生物に良
血行が良
マオ
「 だけどさ、この森の磁場は正常じゃないんだろ? 」
セロフィート
「 そうです。
何
隕石
磁場は弱過ぎても強過ぎても自然界に悪影響を及ぼします。
磁場が強い土地に変化した事で、一部の生物に対して異常な成長を促
マオ
「 そう、なんだ……。
地磁気や磁場をセロの古代
セロフィート
「 出来る事ならと
地磁気も磁場も自然に弱まるのを待つしかないのが現状です 」
マオ
「 マジかよ…… 」
セロフィート
「 稀少な隕石
マオ
「 お、おぅ……。
冒険者ギルドには何
セロフィート
「 “ 森の最新部に怪物
“ 怪物
“ 怪物
地磁気,磁場の悪影響を受けないよう、森の奥へ入り過ぎないように冒険者ギルドへ注意を促
マオ
「 それは良
セロフィート
「 〈 テ
マオ
「 暗黒龍の抜け殻ぁ?
暗黒龍って全身真っ黒な鱗で覆われてて、真っ黒い翼を生やした蛇みたいに体の長いドラゴンだったよな? 」
セロフィート
「 誰も見た事のない怪物
森の奥へ冒険者が入れないよう、怪物
マオ
「 行方不明の冒険者達の成の果て──肉の塊
セロフィート
「 ワタシは要
マオ
「 ………………セロに任せるよ… 」
セロと一緒に森の最深部から離れるとオリバーとテス




