⭕ 野郎同士でショッピング 2
マオ
「 セロ……この中から選ぶのか?
選別するの大変だよ 」
セロフィート
「 マオ,オリバさん、靴底を触ってツルツルしている靴底を退けてください。
先ずは手で触り、ザラザラしている靴底と凸凹している靴底を仕分けてください 」
セロに言われたオレとオリバーは、ただ黙々と靴底を手で触りながら、ツルツルしている靴底を退けて、ザラザラする靴底と凸凹する靴底を仕分ける作業に没頭した。
セロも手伝ってくれているかと言えばNOだった。
セロはオーナーとブーツに使う素材や生地について話をしているみたいだ。
話なんて後で良いだろぉ!!
今は靴底の作業を手伝えよぉ!!
マオ
「 ──セロ、終わったぞ! 」
セロフィート
「 有り難う、マオ,オリバさん 」
マオ
「 ──でぇ?
次は何をするんだよ? 」
セロフィート
「 店員さん、ツルツルの靴底は使わないので下げてください。
ザラザラしている靴底を見て、ギザギザが付いていない靴底を退けてください 」
マオ
「 また選別かよ~~! 」
セロフィート
「 大事な作業です。
文句を言うより手を動かしてください 」
マオ
「 分かったよ…… 」
セロに言われたオレは、オリバーと一緒にザラザラしている靴底を手で触りながら、ギザギザが付いている靴底を探した。
オリバー・デグンス
「 セロフィート師匠、終わりました! 」
セロフィート
「 宜しい。
オーダーメイドのブーツに求めるのは、安定性,安全性,耐久性,防水性,快適さの5つです。
この5つを確保したブーツを作ってもらいます。
靴底は滑りづらい物を選びます。
ギザギザが付いている靴底,溝が太くて深い凸凹している靴底は滑りづらさに長けています。
凸凹している靴底は、土や泥を詰まり難くしています。
滑り防止と転倒防止に優れています 」
マオ
「 ギザギザしてると滑り難いのか。
ギザギザしていて、溝が太くて深い凸凹している靴底を選んだら良さそうだな? 」
セロフィート
「 靴底は硬さも重要です。
靴底が柔らかいと長時間歩くと疲れます。
逆に靴底が硬ければ疲れ難く、快適に歩けます 」
マオ
「 柔らかいと疲れ易いなんて知らなかったよ。
硬いの靴底が良いのか… 」
セロフィート
「 靴底の硬さは、曲がり加減に関わります。
柔らか過ぎないのを選ぶようにしてください 」
オリバー・デグンス
「 次は柔らかい靴底を退けたらいいんですね! 」
セロフィート
「 鋭いですね、オリバさん。
マオもオリバさんと柔らかい靴底を退けてください 」
マオ
「 分かったよ… 」
オレはオリバーと一緒に手で触って、柔らかい靴底を退けていく。
靴底選びって面倒だぁ~~~~!!
オリバー・デグンス
「 セロフィート師匠、終わりました! 」
セロフィート
「 大分数が減りましたね。
この中から悪路でも滑り難く、疲れ難く、安定している快適な靴底を選びます 」
マオ
「 ………………。
見ても全然、分からないんだけど! 」
セロフィート
「 慣れれば分かるようになります。
この中で選ぶならば、コレとコレとコレです 」
マオ
「 3種類も有るのかよ。
何がどう違うのか全く分からないな… 」
セロフィート
「 靴底の硬さは同じです。
違いはギザギザの種類と凸凹の太さ,深さです。
良く見てください 」
マオ
「 う~~~ん…………あっ!
確かに太さと深さが違う!
分かり難いなぁ~~~。
この3つの中から選ぶのか? 」
セロフィート
「 そうです。
マオとオリバさんに問題です。
この3つの靴底から何れを選ぶべきでしょう 」
オリバー・デグンス
「 悪路でも滑り難く、疲れ難く、安定している快適な靴底ですよね?
3つの中で正解は1つ……。
何れが正解なのかな……?? 」
マオ
「 う~~~ん……。
オレは──、コレかなぁ? 」
どの靴底が正解なのか分からないから、オレは適当に正解っぽそうな靴底を選んだ。
セロフィート
「 爪先,踵が柔らかいとぶつけて怪我をするリスクがあります。
爪先,踵を痛めない為にも硬い靴底が理想的ですよ 」
オリバー・デグンス
「 じゃあ、僕はコレにします!
1番溝が太くて深いのです!
爪先と踵も硬そうです 」
セロフィート
「 オリバさん、正解です。
この中で選ぶなら、1番溝が太くて深い靴底が、悪路でも滑り難く、疲れ難く、安定している快適な靴底になります。
爪先,踵の怪我も軽減させる事が出来ます 」
マオ
「 外れたぁ~~!!
セロ──、オリバにだけヒントを与えるなんて狡いぞ!!
次は2択にしてくれよ! 」
セロフィート
「 はいはい。
靴底は決まりました。
次は素材を選びます 」
マオ
「 素材ぃ?? 」
セロフィート
「 ブーツに使う素材選びも大事です。
耐久性の高い丈夫な素材,防水性の高い丈夫な素材を決めて、オーナーへ渡しました 」
マオ
「 素材は選ばなくて良いんだな~~ 」
セロフィート
「 次は足首を怪我から守る為に保護してくれるカットの高さを決めます 」
オリバー・デグンス
「 セロフィート師匠、カットって何ですか? 」
セロフィート
「 履き口の高さです。
足首を保護して安全性を高めます。
カットにはローカット,ミドルカット,ハイカットの3種類あります。
ブーツはロングカットになります 」
マオ
「 決めないのかよ… 」
セロフィート
「 踝を固定する事で、足を挫いて捻挫をしてもダメージを軽減させる事が出来ます。
更に捻れ難い構造を重視すれば、足首を捻り捻挫するリスクを減らせます 」
マオ
「 これで安定性,安全性,耐久性,防水性,快適さは揃ったかな? 」
セロフィート
「 そうですね。
オーナーに渡した素材とオリバさんが決めた靴底を使い、オーダーメイドのブーツを作ってもらいます。
ブーツはプロに任せましょう 」
オリバー・デグンス
「 はい!
ブーツの出来上がりが楽しみです!! 」
セロフィート
「 次は靴下をオーダーメイドで作ります。
靴下屋へ行きましょう 」
マオ
「 えぇ?!
未だ行くのか?
靴下屋って…… 」
セロが靴屋を出るから、セロの後を追って靴屋を出る。
靴屋のオーナーも店員さん達も深々と頭を下げて見送ってくれた。
オーダーメイドのブーツの値段って幾らするんだよ!!




