✒ 男は黙って、迸る●●●●,滾る●●●● 4
──*──*──*── 宿屋街
──*──*──*── 宿屋
宿泊している宿屋へ戻って来た。
オリバーとは別の宿屋に宿泊していたけど、〈 S・G 〉の弟子になった時点でオリバーにはセロとオレが宿泊している宿屋に変更してらった。
オリバーの宿泊室はセロとオレが宿泊している宿泊室の左隣にある。
もしもの時に備えて、左右の宿泊室を行き来が出来るようにとセロが独断で壁にドアを取り付けた。
勿の論、宿屋には内緒でだ。
勝手に取り付けたドアは、古代魔法で元に戻す事が出来るから何の問題もない。
オリバーにはテスと一緒に宿泊室を使ってもらっている。
1階の食堂で夕食を終えた後──、セロとオレの宿泊室へ向かった。
テーブルの上には銭袋が置いてある。
オリバーはセロに教わりながら、今日の稼ぎを帳簿に記入している。
何処の店で、何を販売して、幾らの臨時収入が入ったのか──、そんな所じゃないかな?
オレはマーフィの代わりに家計簿っぽいのを付けていたけど、セロがオリバーに教えているのは本格的な帳簿の付け方みたいだ。
オレが過去に付けていた家計簿みたいな物とは月とスッポン,豚に真珠だろう。
セロフィート
「 今回のロブグルーの身で得られた収入額は●●.●●●.●●●Gです。
この●●.●●●.●●●Gからワタシへの借金●.●●●.●●●Gを差し引きます。
明日は登録した各ギルドへ行き、来月 ~ 1年分の登録料を支払ってしまいます。
なので前以て●●●.●●●Gを差し引きます。
各ギルドで登録料の支払いを終えた後は、野営に必要なキャンプ用品を買いに行きます。
≪ 町 ≫へ戻らず、フィールドで寝泊まりしながら怪物を狩る訓練をする必要もあります。
怪物除けの魔法道具も買う必要があります。
使い捨てではなく、使い回しの怪物除けを買います。
フィールドの状態に合わせてブーツも買います 」
オリバー・デグンス
「 ブーツもですか?
今、履いているブーツじゃ駄目なんですか? 」
セロフィート
「 地形に合ったブーツに履き替える事で、戦闘時に凡ミスの発生を防ぐ事が出来ます。
余裕が有るなら地形に合わせたブーツを買うようにしましょう 」
マオ
「 万能なブーツなんてないもんな。
場所に依っては足を滑らせて転んだり、捻挫をしたり、骨折したりする事があるし、打ち所が悪くて──ってな時も無きしにも非ずだからな~~ 」
セロフィート
「 明日は冒険者用のブーツ取り扱う靴屋にも行くとしましょう 」
マオ
「 依る所、多いな 」
オリバー・デグンス
「 セロフィート師匠、宿屋の代金は支払わなくて良いんですか? 」
セロフィート
「 宿泊代の支払いは〈 S・G 〉でします。
オリバさんは気にしないでください。
明日に備えて今夜は此処迄にしましょう 」
オリバー・デグンス
「 はい!
今日も1日、有り難う御座いました。
セロフィート師匠,マオ師匠──、お休みなさい! 」
オリバーはテスを抱っこすると壁に作ったドアを開けて、左隣の宿泊室へ戻った。
何か起こった時に此方へ避難が出来るように鍵は掛けない。
滅多に何か起きたりはしないと思う。
マオ
「 ん~~~~っ!
じゃあ、オレも寝間着に着替えて寝ようかな? 」
セロフィート
「 マオ、ホットココアを淹れます。
飲んでください 」
マオ
「 は?
ホットココア?
何でホットココアなんだ? 」
セロフィート
「 生クリームを入れたココアと溶かしたマシュマロを入れたココアです。
飲みたいでしょう? 」
マオ
「 …………そのココアは飲まないと駄目なヤツなのか? 」
セロフィート
「 何故、嫌がります? 」
マオ
「 …………何故ってなぁ…。
どうせなら、オリバーが部屋に戻る前に出してやれよ… 」
セロフィート
「 先ずマオに飲んでほしいです 」
マオ
「 ………………怪しい…… 」
セロフィート
「 怪しくないです。
至って普通のホットココアです 」
マオ
「 ………………やっぱり怪しいっ!! 」
寝間着に着替え終えたオレは、結局セロが用意したホットココアを飲まないといけなくなった。
セロが笑顔で用意してくれたホットココアを飲まないわけにはいかない。
怪しいけど、美味しい事には変わりないだろう。
どうせ飲んでも体内に入れば〈 テフ 〉に変換されるんだから、飲んでも問題はないんだ。
覚悟を決めて飲み干そう。
マオ
「 …………いただきます! 」
「 えぇい、ままよっ!! 」って思いながら、オレは覚悟を決めてマグカップを両手で持つと、ホットココアをゴクゴク──と飲んだ!
生クリーム入りのホットココアと、溶けたマシュマロの入ったホットココアを飲んだんだ!!
マオ
「 ──あれ?
此
何
それに……甘い香りがするし…… 」
何
腰から下は生
上を見上げて見ると遠くに輝く星空が見えた。
マオ
「 どゆことだよ! 」
やけに遠くに星空が見える。
オレを囲んでいる周りは石が積み上げられている。
…………もしかして……何
梯子はない。
良
そんな訳で、オレは試しに石を積み上げられて作られた壁を登る事にした。
何
何
因みに落ちた時に気付いたけど、生
白っぽいのは生クリームと溶けたマシュマロだ。
落下する度
然
そう!
オレは何
何
裸
これが現実だったら、オレは一生此
冗談じゃないぞ!!
こんな知らない場所で一生過ごすなんて嫌
何
夢なら夢で早く覚めてほしい。
何
こんな変な夢を見るような事をオレはしたのか??
………………何
雨が降っても雪が降っても雷が鳴っても暴風雨で荒れていても晴れても曇りでも、オレは見える空
ココアの中に落ちながら生クリームとマシュマロまみれになりながらでもだ。
諦めたら終わりだから、絶っっっ対に諦めたないで登り続けるんだ!!
マオ
「 ──はぁ…はぁ…はぁ…………やった…… 」
オレはやっとの事で、外
真
地面が恋しいぃ~~~~(////)
もう──、絶っっっ対に…………ココアなんか、飲まないっ!!!!
マオ
「 …………井戸??
……………………オレは井戸の中に居
マジかよ…… 」
這い上がる事に力を使い果たしたオレは、力尽きて地面の上に仰向けで倒れた。
どうやら今夜は満月らしい。
そろそろ…………夢なら覚めて欲しいんだけどな…………。
疲労がピークを過ぎたのかオレの意識は薄らいでいく中で、身体
誰かに担
助けてもらえたのかな??
なんて思っていたら、全身に風を感じた。
その後
オレは──誰かに井戸の中へ落とされたのか!?
折角、井戸の外




