98話「銀河大爆発!! 億を越えた死闘!!」
未だ爆発の余韻で吹き荒ぶ煙幕を、渦を巻かせて撥ね退けた。
そして白い両翼を羽ばたかせて地球の星獣が抜け出した。地球の地表のような柄の巨大な猫の風貌。膜のように白い雲が斑と覆っている。
その上でオレとヤマミが乗っていた。
「ふぃー! ってかまさかガチで星が花火になるなんてな……」
「間一髪だったわね」
「ああ……。威力値1008万によって究極完全体となった星獣でなければ、オレたちも消し飛んでいたぞ」
そこらじゅう岩盤の破片が漂っている。向こうで恒星の輝き一つと、星々の煌きが数多と広がっている宇宙空間……。
後ろへ振り返る。球状のバリアで覆った巨神像が漂っていた。
多分、セロスたちビックリしてるかもしんない。
《まさか生き残るとはな……! よほど地獄を味わいたいらしいな!》
ズズズズズズズズズ……!
オレたちは絶句した────!!
セロスたちも口を開けて、目の前に光景に絶句せざるを得ない!
なんと、目の前に赤紫に燃え盛る不死鳥が更に巨大になって見下ろしているではないか!
荘厳とする巨体にあちこち紅い結晶が装甲のように張り付いていて、巨大な両腕と鳥足は結晶そのもの! そして胸元には傲岸不遜な表情で笑んでいる!
《大厄災の不死鳥改め、大厄災の惑星不死鳥デマイズとでも言うべきか……!》
まさか、ロープスレイ星を取り込みちまうなんてッ!!
《この惑星不死鳥の威力値は1億2000万級!!!》
そう感じさせるだけの圧倒的すぎる威圧がズシリと響いてくる!
絶望的なまでに叩きつけてくる力の差!
これまでの戦いが児戯だと思い知らされてしまう!
セロスもラルゴも絶句したまま、どうしようもない状況に諦めざるを得ない。
元から無理ゲーだったのだとウォタレンもバベナスも心を折って、両膝を床に付かせる。これ以上は誰も抗えないと……。
幻獣界の妖精王が言っていた通り、ロープスレイは消滅る定めだったのだ。
「だから……詰んでいる!?」
《その通りだ! この力でもって貴様らを捻り潰した後、他の星も食らってやろうぞ!!》
だが、何故かな? オレ、笑ってる!
《何が可笑しい? 気でも触れたか?》
「へへ! そっちがロープスレイ星なら、こっちも究極完全体の地球さんがいらぁ!! こっちだって1億2000万と1008万と+αだぞッ!!」
《なに屁理屈を……!? α? なんだそれはッ!?》
「それは『星の心』だぁ────────ッ!!」
恐怖を振り払うように叫んだオレは、威風堂々と太陽の剣を携えて向き合う。
《星の心……だと…………!? 何を世迷いごとをッ!》
「おめーはさ……星にも感情や心があるって知らねーだろ」
《フッ! 下らぬ! 星など所詮ただの物質の塊よ! それ以外に何もあるものか!》
「それが致命的な敗因だって事を、今から教えてやるぜ!!」
オレは鼻で笑ってみせる。それを聞いて地球の星獣も快く笑う。
そして惑星不死鳥の心臓辺りからドクンドクンと星の鼓動で悲鳴が聴こえてくるようだ……。
「あっちは逆に奴隷どころか道具ってワケね……。星が泣いているわ」
ヤマミも憤る顔をしている。
あっちの星はムリヤリ血肉にさせられて悲痛な声が漏れている。嫌だって心が泣いている。助けてくれって訴えてる。
でも惑星不死鳥は聞こえもしないし、聞こうともしない。
《戯言は終いだ! 惨たらしく散れいッ!!》
赤紫の両翼が激しく燃え盛り、惑星不死鳥の鳥頭が《ウオオオオオオオン》と咆哮を上げた!
すると周囲の漂っていた隕石が赤紫に燃え盛るフォースを纏ってこちらへビュンビュン降り注いできた!!
「ヤマミ──────ッ!!」「ナッセェ──────ッ!!」
オレたちは手を繋ぎ合い、輝かせた! 瞬時に『偶像化』が巨体を成して包み込んでいく!
サンライトイエローの長マフラーとギザギザの裾の長い黒マント、背中には白光と漆黒の妖精の翼がそれぞれ四対、本来持つ水晶杖の代わりに巨大な太陽の剣が握られていた。
顔面はオレ! 視覚とリンクし惑星不死鳥を見据える!
悪魔の教皇戦でも見せた、星獣に乗った漆黒と純白混じりの妖精剣士!
「これがオレたちの最強形態『光闇の妖精聖騎士』だぁ────!!」
そして更に『太陽の剣 S・S』もそれに伴って極大化!!
すぐさま衛星が縦横無尽に飛び交って、襲い来る隕石をことごとく斬り裂いていった!
絶え間なく降り注いでくるも粘る根性で全て迎撃しまくる!!
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガッ!!!
「地球さん! たぶん苦しい戦いになる! 一緒に戦ってくれッ!!」
《ああ! お前は我のダチだ! 言われずともやるわい!》
その甲斐があって、ことごとく隕石群を全て叩き落としたぞッ!!
《面白い! ではこれはどうかな!?》
今度は月サイズの轟々燃え盛る隕石群ッ!!
容赦なく押し潰さんと急降下!! しかしオレたちは「おおおおおああああああ!!!」と気合いを叫び、衛星がそれぞれ切っ先で太陽型風車を高速回転させて発生した鋭利な光輪が旋風を巻く!
「待ってろ!! ロープスレイ! 惑星不死鳥を粉砕してやっからなー!!」
三大奥義が一つ『無限なる回転』を衛星でぶっぱなし、月サイズの隕石群をことごとく細切れに斬り裂き、大爆破の連鎖を重ねていく!
そんな意外な迎撃に惑星不死鳥は見開いていく……!
圧倒的力の差のはずが、切迫したかのような戦力差! そして爆風の余韻を抜け出して妖精聖騎士が襲いかかってくる事に畏怖さえ抱いた!
《覆せるはずがないッ! 余は1億2000万なんだぞ──────ッ!!》
「覆せるとも! こっちは1億3008万+αだぁ────────ッ!!」
鳥頭から太陽のような超高熱プラズマ球を膨らましていく!!
ゴゴゴゴゴ、と震撼を周囲に伝達させながら更に極大化していく!
オレたちは荒々しく気合を漲らせて手を繋いだまま! 妖精聖騎士は銀河の剣を振りかざしていた! 切っ先に光子が収束! 更に周囲の衛星も寄り添って光子を更に集めていく!!
妖精聖騎士は巨大な銀河の剣を振り下ろし、宇宙を裂くほど極大な奔流を放った!!
「ギャラクシィ・シャイン・ス──パ──ノヴァ────ッッ!!」
《周辺の星もろとも消し飛べいッ!! 超絶極大プラズマ砲ッ!!》
同時に惑星不死鳥も超絶極大プラズマによる極太の奔流を放つ!!
二つの巨大な光線が激しく激突!! 恒星が如しの眩い閃光が溢れる!
ズオガッ!!
両者の極大な光線の衝突が激しくスパークする!
それはなんと互角に一進一退と押し返しの応酬を繰り返していった! しかもどちらも持久力で負けておらず、激突領域からバチバチッと放射状に電撃を散らし続けていた!!
《こしゃくなッ!! ならばッ!!》
惑星不死鳥は胸元の顔面から吐き出した第二の光線も混ぜて倍加ッ!!
《それはこちらも同じ事!!》
「ああ! 地球さん一発頼むぜッ!!」
《おう!!》
なんと地球の星獣も口から光線を放って、オレたちの光線を倍加ッ!!
それでも拮抗し続けて、やがて臨界を迎えた途端に超新星爆発レベルの天文学的な規模の大爆発が巻き起こって、広大な宇宙に輝きを灯した!!
ロープスレイの恒星系はおろか、周辺の恒星系は惑星ごと煽りを受けて粉々に押し流されていく!
周辺の恒星系がメチャクチャに破壊されるほどに天文学的な爆風と衝撃波が荒れ狂っていく!
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!!
それは銀河系に穴を開けるほどッ!!
それでも、その爆発の余韻で広がった星雲の最中で、妖精聖騎士と惑星不死鳥はフォースを纏って、互い激突するべき特攻をかけていた!!
もはやこの戦いに優劣などない! 全力を尽くさねば勝てぬ事を互いに察している! だから全身全霊でもって粉砕しきらねばならない!!
惑星不死鳥は巨大な手に燃え滾る赤紫いフォースを凝縮させ、オレたち妖精聖騎士は銀河の剣を構えてシャイニングロードを発動!!
一気に刹那の世界へ突入ッ!!
《ぬおああああああああああああああああッ!!》
「おおおおおおおおおあああああああああッ!!」
互い戦意漲らせて吠えた!! そして互い全身全霊で勝負だッ!!
惑星不死鳥は両手から鋭く長く伸ばした赤紫い結晶爪で振るい、幾重の軌跡を描いて、八つ裂きにせんと猛威を振るう!!
オレたちは妖精聖騎士で銀河の剣を一太刀と振るう!!
ガッッ!!
砕けたのは────────!!?
なんと惑星不死鳥の巨大な爪!! 破片を四散させて木っ端微塵!!
絶句する惑星不死鳥!!
オレたちの振り下ろした銀河の剣の切っ先には超巨大な『ギャラクシィ・シャイン・インフィニティドッキング∞』が付加されていたのだ!!
そう、三大奥義の二つを合体させて繰り出したぞッ!!
そのまま「おおおおおおおおおおッ!!!」と惑星不死鳥の両手の爪を全て細切れにし、遮ってくる片腕を削り散らしながら本体へ迫る!!
《があああああああああああ────ッッ!!》
恐怖を感じた惑星不死鳥は自爆覚悟でゼロ距離の超高熱プラズマ球をぶっぱなす!!
ヤバいと感じながらもオレたちはそれでも攻め手を緩めないッ!!
ドゴガァァァアンッ!!
間近で天文学的な大爆発が炸裂し、凄まじい爆風が吹き荒れた!!
さしものインフィニティドッキング∞も銀河の剣も砕け散った! そして無防備になった妖精聖騎士を、惑星不死鳥は無事な方の片腕で振るって硬い拳でグシャアと殴り飛ばした!!
木っ端微塵に『偶像化』が砕け散り、星獣もボンと四方に霧散──!
惑星不死鳥は《勝った!!!!》と激しく確信した!!
が、ヤマミ一人だけ吹っ飛んでいるのを見て、目ン玉をひん剥いた!!
《なにッッ!!?》
気付けばナッセが鈴を引っさげて上から急降下しているのが視界に入った! まさか!!
「これで詰み! こうなると思って、ナッセだけ空間転移させたのよ……」
セロスは力の限り「行け────ッ!!」と拳を突き出して叫ぶ!!
オレは惑星不死鳥の愕然とした顔面へ向かって、全身全霊込めた渾身の鈴を振るった!!
「ロープスレイ星の心に響け────────ッ!!
ファンタスティックヘブン! 極楽の鈴────ッ!!」
キィ─────────ンッ!!!
炸裂した眩い音色の輝きが放射状に爆ぜ、光飛礫を舞い踊らせながら光輪が煌びやかに広がっていった!!!
あとがき雑談w
マシュ「完全に勢い任せで相対性理論とか無視してますね……」
作者「オレの作品の宇宙はそういうもんッ!!」 ド ン!
ティオス先輩「開き直るなよ……(ジト目)」
宇宙で平然してる ←ナッセたちは妖精王だから有り得ない話ではない。
宇宙で会話できる ←思念通話できるし、まぁ納得。
威力値1億越え ←ちょっと待って! ハイパーインフレしすぎ!
銀河系に穴が開く ←は?
矛盾してるの分かってるけど、勢い任せで書き殴りましたw
ごめん許してw
次話『ナッセの鈴、決まったのか────!?』




