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61話「第四階層はまさしくSFの世界ッ!?」

 なんというか勇者セロスと敵対してしまうリアルっぽい夢を見てしまった。


 確かによくよく考えてみれば魔王さんと仲良くしちまってるし、これバレたらいろいろ面倒な事になって、勇者さんグレかねねーな……。

 あっち人生懸けて悪の魔族滅ぼしてやるーってメラメラしてるもんなぁ。


「大丈夫かは分からないけど、これ」


 ヤマミが半透明のディスクみたいなものを掌の上で具現化させていた。


「……ディスク??」

「世界大戦前に見せてくれたアメリカの『森羅万象の円盤(アカシックレコード)』をヒントに創ってみたの」


 滞空しているディスクがブーンと回りだすと上へライトアップされて立体映像が映し出される。なんと魔界に来てから起きた事が音声も含め全部記録されていた。

 ポカンとしてしまったぞ……。


「本当は罠だった時の為にね。敵の情報をできるだけ調べて持ち帰ろうと思ってた。でも魔王さんの懇意だったから杞憂に終わってたけど……」

「すっげぇな! でもよう勇者コレ見て納得するんかな?」

「難しいわね」

「やっぱかぁ……」


 魔族が実は悪くないヤツで「なぁんだ! そうだったのか!」で人間が納得してくれるなんて都合よくいかねーもんな……。

 それに魔族だって、敵対する事で人族が増え過ぎないように調整してるトコもあるしな。

 変にそのバランスを崩したら悪化しかねない。


「でも考えすぎない方がいいわよ?」


 するとドアがバタンと開いたクックさんが「ごーはーんー!!」と叫んできて、気が抜けちまった。

 ヤマミに「そうだな」と歩き出した。




 朝飯とかいろいろ準備を済ませて、次の階層へレッツゴーだ!

 魔王ジャオガとシルビュード卿の混合勢力で第四階層への巨大な扉を開いていく。ゴゴン、と開ききったら宇宙空間が視界に入った!?


「なに……これ……!?」


 星々煌く真紅の螺旋状のガス星雲……。バラ星雲とそっくりだ。

 道は近代化されていてアスファルトっぽい道路には車線が引かれており、左右の歩道には等間隔で街灯が並び、標識まで立ってある。そして遠近感で奥行きまで段々細くなっていく。それは糸のように入り乱れる細い道であちこち宇宙都市(コロニー)と繋がっていた。宇宙都市(コロニー)は物語でよく見る筒状ではなく、一枚の長方形パネルに都市が建っている感じだ。

 やはり前の魔境と同様、スケールがでかすぎる空間だ。


「まるでSF(エスエフ)の世界へ迷い込んだみてぇだ……!」

「第三階層よりも数倍広いわね」

「うっわー宇宙空間ー?? なんか赤いバラみたいなのきれーい!!」


《エスエフとは何だ?》


 ジャオガさんの思念通話(テレパシー)がかかってきた。


SF(エスエフ)は空想の世界の一つで、まぁ第三階層(あっち)第四階層(こっち)で起きてるのがそうだよ》

《見た事もない都市とリビングアーマーかが?》

《ああ……。そんで今は宇宙の世界だから、これも含めるぞ。まさか現実で見れるとは思わなかったけど》

《元々現実にないものなのか?》

《少なくともオレは本物を見た事がない。宇宙のうーんと遠くにあるのかもしんねぇけど》

《そうか……》


 何かビュンと横を通り過ぎたと思ったらタッドが道路を全力疾走していた。やる気満々で目をギラギラさせているぞ。


「先にフロアボスを倒した方が勝ちっす!! 早い者勝ちっすよ!!」


 しかしオレたちは呆然と立ったまま……。

 遠くでタッドは「えぇ?? 誰もついてこないっす!?」と驚く。

 ほどなくクモみたいな球状のロボットがタッドに群がって爆撃! チュドーン!

 シルビュード卿とその配下たちは額に手を当ててアチャーとしていた。


「あいつバカだろ……」

「同感ね」

「鬼さん、だいっじょうぶかなー!?」


 オレの裾をクイクイ引っ張ってくるクックさんに「大丈夫だろ」と淡白に返す。

 すると「タッドーがんっばれー!!」と明るく手を振って応援した。


「あああ!! 助けて欲しいっす!!」




 宇宙都市(コロニー)へたどり着くまでに徒歩だと五、六時間を要するほどの距離感か。遠いな。

 軽く走れば数十分で済むので、駆け足だ。

 その途中で幾度もなく戦闘が繰り返されたぞ。


【スパイダーポッド】(人族)

 威力値:70900

 三本の足に三関節の両腕を備える球体のロボット。主にメンテナンスや修理など作業をするが、戦闘もできるように武装を備える。下部に二発のミサイルを、丈夫に機関銃を備える。数で群れて襲いかかってくるので侮れないぞ。上級上位種。


【デプリイナゴ】(機械族)

 威力値:34060

 宇宙を数百数千と飛び交う小型のロボット。細かい作業の為に自動行動する。全長三センチだが、口のノズルから超高熱のアークを照射してくる。敵の全身にまとわりついて高熱溶解してくるのでヤバい。上級下位種。


【カブトム】(人族)

 威力値:150040

 カブトムシを人型にした巨大ロボット。頭の立派なツノが特徴。光の剣のレーザーセイバーと半透明シールドを発生するバックラーを装備する戦闘用ロボット。図体の割に最小の回避や的確射撃ができる個体も存在する。茶色の悪魔と恐れられている。超級中位種。


【クワガー】(人族)

 威力値:160600

 クワガタを人型にした巨大ロボット。頭上の二又のツノが特徴。レーザーセイバーとライフルを備える。幼虫を模したビットを射出して、遠隔操作して攻撃もできる。たまに赤い個体が存在していて三倍の性能を持つ。赤い悪魔。上級上位種。


【キングヤンマース】(人族)

 威力値:200030

 二対の光の羽を備えるオニヤンマみたいな戦艦。通常は光弾の機関銃とレーザー戦艦主砲で迎撃するが、羽は照射ブレードになっていて迎撃にも使える。数機のロボットを収納と射出する。硬いので撃墜は困難を極める。上級上位種。



 光の羽を羽ばたく超巨大なオニヤンマみたいな戦艦と周囲のロボットたちがヤマミへ弾幕で覆い尽くそうとする。


 杖の先っぽに浮く黒玉の輪郭を橙が包み、更に周囲に降着円盤を伴っている形状……。これこそヤマミの『賢者の秘法(アルス・マグナ)』で作り出された『黒天の杖(ブラックホールワンド)』だ!

 ギギギギと不気味に唸りを上げる。


「ブラックホール・ダークリベンジャ──ッ!!」


 ヤマミが振るった杖によって、漆黒の螺旋が大仰に吹き荒れていって弾幕もろとも巨大戦艦を呑み込むと極微小にまで極限圧縮され、カッと十字の閃光からビッグバンのような大爆発に広がっていって全てを震撼させていった。

 その際に広範囲に渡って周囲のモンスターも巻き込まれて全滅していったぞ。

 オレの奥義に勝るとも劣らぬ威力にはいつもビックリさせられる。


「ヤッマー! すっごー、つよーおおおお!!!」


 クックさんは元気そうにはしゃぐ。いちいち可愛い。


「ぐぬぬ! ナッセの彼女さんも奥義っすか! ならばボクも超鬼神にっ!!」

「アホ! また前みたいになるだろうがっ!」


 なんとシルビュード卿の配下がタッドをポカリとゲンコツした。

 いつものの事のようにやってるから、普段そんなんかな?

 魔王の血筋を引いた子孫でかなりの実力者だと思ってたけど、今やアホっ子に見える気がする。




 ────九日間かけて、いくつかの宇宙都市(コロニー)を越えていってボスのいる所へ目指していく!


 前の魔境での経験もあってか、オレたちはたくましく苛烈な環境をくぐり抜けていた。

 オレもヤマミもクックさんも戦闘を重ねる度にレベルアップしていった。

 妖精王(ツー)など無駄な変身に頼らないと決めた時から、底上げの為に厳しい修練を重ねてきたのだ────っ!


 それにシルビュード卿の配下に威力値測れるヤツがいるから指標に助かる。

 カウトってヤツで細長い魔族。髪の毛のない頭上がモミジみたいに五つ分岐している。片メガネを左目に付けている。


「おお! ナッセとヤマミは一四万、クックさんは一〇万……、どんどん上達してますな」


 タッドは「え────!! ボクには測ってくれないっすかぁ!」と不満だ。

 しかし配下が「調子に乗ってロクな事にならんからだっ!」と突っ込む。


 あ、タッドの世話役になってるっぽい魔族は大柄な体格で下半身がタコのような六本足で吸盤が付いている。上半身は肩幅が広く首が見えないほど顔と一体化している。タラコ唇がチャーミング。

 彼はタコヤキンさんだ。何故かたこ焼きを連想しちうまう。

 でも、図体がデカくて柔らかいので物を運ぶのが得意みたい。前にタッドを背負ってたのもコイツ。


「それより、もう他に魔王がいるようですぞ!」


 シルビュード卿の声で、ボスがいるであろう場所へ向く。

 既に戦闘になっていて数百もの魔族たちの猛攻でドカンドカン激しい爆撃の嵐が巻き起こっているのが見える!


「うひゃ~! 他にたどり着いてるヤツいんだな!」

「見て! そろそろ倒しそうだわ!」

「うわお──! 脳ミソ怪人っだ──!!」


 爆煙から抜け出すボスが見えた。デカい脳みそをも覆うムキムキした半透明の体を持った人族……。


大厄災の凶人王カタストロフィー・バッドロードVer3】(人族)

 威力値:580030

 デカい脳みそを覆う半透明の肉体を持つ人族。半透明の肉体はムキムキしてて、神経などの筋が行き渡っているのが見える。脳みその隙間から光線を放つ。一つ一つの光線が大きな城を消し飛ばすほどの威力を秘める。主砲級の極太光線は核爆発にも匹敵する。これ単体でいくつかの国を滅ぼしてしまうほどの恐ろしい力を持つ。魔王級。


 反撃と脳みその筋に走った赤い光がビビビビッと四方八方と照射されて大爆発が連鎖されていくが、鳥みてーな姿の魔族たちは士気高揚と耐えて果敢に攻め続けている。

 例え多くの犠牲を払おうとも凶人王(バッドロード)さえ倒せればという決死の戦法だ。


「これで最後にしろよッ!! クソったれが────ッ!!」


 鳥を模したオジサン風の魔王が豪腕を振るって宇宙都市(コロニー)へ殴り飛ばす!

 凶人王(バッドロード)は「ゲボバッ!!」と白目で血を吐いて、ソニックブームを吹き散らしながら激突して都市が爆ぜて飛沫と共に破片と煙幕を散らす!

 そして数百もの鳥の魔族たちが斉射する魔弾の弾幕によって絨毯爆撃される!!


 ドガガガガガガガガガアアァァァァァァ…………ッ!!


「あ~先を越されたか……!」


 クックさんは「むむー! 先越っされたぁー!」と可愛く悔しがっていた。

 しかしヤマミは神妙な顔だ。

あとがき雑談w


※以下【第一部】に出ていたキャラクターですw


宇宙機獣王メカニワトーリ「我がそのSF(エスエフ)みたいな世界の住民なんだが……?」

鳥型宇宙人A「星間移動してきたガチ宇宙人っすw」

鳥型宇宙人B「久々な登場w」

鳥型宇宙人C「ってか忘れられてて草w」

鳥型宇宙人D「もう俺ら再登場しなさそうだけどさ……w」


118話「追憶! 魔女クッキーとの邂逅!」

『https://ncode.syosetu.com/n7638fr/119/』



白いタコ星人「登場してすぐ爆死したけど、ガチ宇宙人ですw」

緑のバッタ人間「ガチSF(エスエフ)の世界に来てたのに忘れられてて酷いw」

背の低いピンク色のトカゲ人間「多くの宇宙人が地球と交流して、多文化共生になっているガチSF(エスエフ)並行世界(パラレルワールド)ですぞw」


117話「追憶! 究極混沌魔法!」

『https://ncode.syosetu.com/n7638fr/118/』



 次話『ひょえー他の魔王にクリアされちゃった!?』

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