表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
59/200

59話「ナッセとタッドの無駄な張り合い!」

 ついに第三階層!!


 まるでSF(エスエフ)世界へ迷い込んだかのような、未来都市が広大な空洞に広がっていた。

 地表にも天井にもびっしりと都市が覆い尽くし、柱のように上下を繋ぐ高層ビルがいくつも並んでいる。加えて大気が濁っているのか霧みたいなのが薄ら。

 飛来している粒々は鳥……? 羽ばたいてない?? 妙だ???


 そして『魔境』の特徴である赤い結晶群晶があちこちで怪しく輝いていた。



「また会ったっすね!」


 苦手意識が蘇ってきて振り向けば、数十メートル先の第二階層出口に、“魔戦卿”シルビュードとその勢力たちに加え、あの“魔迅の鬼神”タッドがいた。うげー!

 こっちはテンションがた落ちと肩を落とす。

 タッドは逆に嬉しそうで対抗意識メラメラ燃やしてるのが分かる。


「……会いたくなかったぞ」

「ボクに勝てないからと逃げてたっすね!」

「それでいーや……。アンタの勝ちで」


 力なく手を振って、そっぽを向く。


「っすあああー!! それひどっ! それって眼中なしっすかぁ!!」

「ごめん、関わりたくねぇし……」


 ボソッと返しても聞こえてたようで「その言い草ひどいっす!! こうなったら今ここでッ」と憤慨してくる時に、ミサイルが数発飛んできてあちこち大規模爆発して轟音を響かせた。

 なんと鷹を模した尖った形状の戦闘機が複数、猛スピードで飛んでくる。


 羽ばたかない妙な鳥……、コイツか!


 今度は機関銃でパパパパパと撃ち込んできて、弾痕穿たれた地面が一直線と飛沫を吹き上げていく。

 それも知っている機関銃の比ではない。


「うわわっ!! それどころじゃねーぞッ!」

「片付けましょう!」


【ホークシューティング】(人族)

 威力値:60800

 鷹を模した戦闘機。文明機器に頼って身体能力が低下した人族が搭乗する戦闘兵器。マッハで飛び殺傷能力の高いミサイルや機関銃で攻撃する。群れて襲ってくる為、手強い。上級中位種。



「フォールッ!!」


 横に飛びながら、身を翻しつつ光の剣を振り下ろすと上空から軌跡が降ってきて戦闘機を真っ二つにして爆砕。惰性で黒煙を吹きながら地上へ落下してボガーン爆発。


「行くぞッ!!」


 気を引き締めてジャオガさんたちと一緒に臨戦態勢に入って、駆け出す。

 同時にタッドも駆け出して魔剣を手に対抗意識を燃やす。


 数十機もの戦闘機を相手に、オレもクックさんもヤマミも一斉に遠距離攻撃で波状攻撃を仕掛け、次々と墜落させて爆発の連鎖を轟かせた。

 ジャオガさんは空へ飛び立ち、戦闘機を拳で打ち貫いて次々と爆破させていく。


「これで競えるっすね!!」


 こちらが剣や弓などで奮戦していると、いつの間にか近付いていたタッドが魔剣を振るって幾重の黒閃を放って戦闘機を斬り裂くと、得意げにドヤ顔を向ける。

 思わず嫌そうな顔で眉を引きつらせた。わざわざこっちに来んなよ……。


「どうでもいーだろ! ってかシルビュードさんどうすんだよ?」

「オーケーもらってるっす! さあ撃破数で勝負っす!!」

「あんたの勝ちでいいだろ!」

「まだそんな事言うっすかぁ!! 逃げ腰で情けないっす!」


 空一面を覆うほどの大群の戦闘機が飛んできている。ヤベー数だなぞ。


「大体さぁ……勝負にならねぇだろ。こっち妖精王だし」

「はぁ!?」


 足元に花畑を広げ、ズオッと荒ぶるフォースを噴き上げながら花吹雪が舞う。背中から花が咲き、その花弁が四つ浮いて拡大化して翼のように背中で滞空する。

 うしろ髪を伸ばし風に揺れる。目の虹彩に星マークが浮かぶ。そして凄まじい威圧で大地が震え上がり、神々しい姿を見せつけた。


「サンライト・スラッシュ!!」


 花吹雪を収束させて生成した太陽の剣(サンライトセイバー)を横に薙ぐと、空一面の数百機もの戦闘機が球状の爆発を連ねて爆破されていった。

 同時に上下を繋いでいた高層ビルが裂かれて、連鎖的に瓦解していって二次被害が地表の都市に広がっていった。ボカンボカン爆発して火の手が上がっていく。


「撃破数で勝負って?」


 話にならないとばかりに冷めた目をタッドに向ける。

 シルビュードたちは目を丸くして唖然。しかしタッドは逆に燃え上がっていた。


「そうこなくちゃ話にならないっす!」


 なんと逆立っている髪の毛に生える二本のツノが引っ込んでいって、頭上真ん中から輝くような一本のツノが生えてくる。輝きが収まっていくと、その立派なツノには先端を覆うトゲと柄のような起伏模様を外殻として、隙間となる内側は赤く染まっている。

 同時に全身からフォースを噴き上げて、大地を揺るがしていく。


「これが鬼神化っすよ! そして更に!」

「まだあるのか……?」


 なんとドンッと破裂音と共に全身から赤いスパークが迸って、肌が褐色に染まり血管が所々浮かぶ。茶髪の毛の色彩が薄くなっていってベージュになっていく。ツノも三叉に分岐して肥大化。


「大鬼神タッドっす!!」


 魔剣を振るうと数百数千もの黒閃が、大地から飛沫を噴き上げると共に縦横無尽と荒れ狂って都市を徹底的に破壊しつくしていった。

 進撃してたであろう大軍の戦車隊や巨大ロボットも為すすべなく吹き飛ばされていった。


「撃破数で勝てると思ったら大間違いっす! それに更なる切り札だってあるっすよ!」


 得意げなタッドの顔がムカつくぞ。

 オレは太陽の剣(サンライトセイバー)に雫を集めていって螺旋状の装飾を備えた一本の長く伸びた白刃の銀河の剣(ギャラクシィセイバー)を振り回し、扇状に破壊を撒き散らして都市を広範囲に壊滅させていく。


「で?」


 こっちには奥義があるもんね! と言わんばかりに冷めた目で見やる。

 タッドは負けまいと熱くなっていく。きたきた!


「っすあああああああああっ!!!」


 なんと大地を大きく揺るがして、更なる変貌を遂げていく!


 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…………ッ!!!


 全身から赤黒いスパークが爆ぜるように迸っていく。

 白く染まった髪の毛がタテガミのようにボリュームを増して首周りに伸ばし、そのギザギザ髪の中心部に黒が沿う異質な毛色へと変わり、褐色の肌が黒光りに染まって、筋肉質に膨れ上がって、ツノがバガーンと破裂したと思ったら光り輝く流動的なツノが噴き上げ、常駐的に稲光を散らし続ける。

 まるで頭から光の剣が生えたかのような感じだ。ツノセイバー??


「ツノセイバーモフモフ形態??」

「違あぁぁぁっす!! 切り札である超鬼神っすよおおぉぉぉぉッ!!!」


 やっぱ挑発に乗ってきた! コイツ後先考えずムキになるタイプだ────!

 竜の知性持ってるだけマイシの方がまだマシか。


天地崩壊(てんちほうかい)大魔迅閃(だいまじんせん)ッ!!」


 ドガガガガド────────ンッッ!!!


 こうしてムキになったタッドが全力で螺旋状の台風みたいな黒閃を数十キロ範囲に撒き散らして、都市を全て粉微塵に消し飛ばし────、地響きと共に巨大なキノコ雲を立ち上らせていく!

 既にその攻撃力は核爆発以上ッッ!!? すげー!!



「あぅぅ────────…………!」


 タッドはヘナヘナと脱力してフラフラした後にグデーンと横たわった。僅か数十秒で勝手に力尽きたみてーだ。何なんだよコイツ……。

 オレもヤマミもその他も呆れるしかなかった。

 妖精王に張り合えるほどの力もだが、バカも最強級だなぞ…………。


「うん。お前の勝ちだぞ」

「へ、へへ……やったっす!」


 名も知らぬシルビュードの配下に背中抱っこされてもらい、勝ち誇った笑みでガッツポーズを取っていた。

 オレは内心「負けず嫌いにゃ勝てねーよ……」と思い肩を竦めて首を振った。

 改めて先走る事のバカさ加減を再認識した。


 実は第三階層に広がる都市は途方もなく広大で、タッドが壊滅させた所はほんの百分の一だったようだ。

 四日間かけてフロアボスまで過酷な冒険を強いられている最中、タッドは終始くたびれてて足手まといだったぞ。

 ジャオガさんからも「あんまり挑発してやるな」と窘めてきたぞ。



【機動要塞王ガノタリオン】(人族)

 威力値:310830

 普段は要塞だが、変形して六本足駆動の下半身に、人型の上半身のものすごーくデカいロボット。ミサイルや機関銃、主砲などあらゆる殺戮兵器を備える。更に数々の戦闘機などを搭載していて、戦闘時に出撃させる事も可能。

 中でも超主砲は核爆発級の破壊力を持つ。半透明のバリアも張られていて突破も容易ではない。超級上位種。



 全てを震わせるほど轟音を響かせて極太の光線が放たれ、大地を抉り続けながら超高速で軌跡を描く!

 それに対してオレはゆっくり掌をかざし────!


「デコレーションフィールド! 攻撃無効化!!」


 途端に未曾有の大規模大爆発が全てを赤々と染まらせて凶悪な破壊をまき散らしながら、灼熱に輝くキノコ雲が立ち上っていく!!

 しかし、たちまち内部から白く美しい侵食が広がっていって白いハトの群れに姿を変えて四方八方へと羽ばたき去った────────!


「そんなもの効か────ん!」


 オレは掌を向けたまま胸を張って勝ち誇ってみせる。

 機動要塞王は「ウオォォ……ッ」と戸惑いの唸りを上げて仰け反っていく。


 例え、星を砕くほどの超破壊力であっても物理現象である限り完全に無効化できる。つまり物理に対して無敵なのだ。

 無効化への抵抗が生じるのは、同じ精神が作用する魔法攻撃ぐらいだ。



 オレはヤマミと手を叩き合い、ジャオガさんたちと一斉に機動要塞王へと総攻撃を仕掛けていく。

 敵さんも四方八方と執拗な弾幕をばら撒いたり、ミサイルの連続爆撃で周囲に爆炎を轟かしたりしても、オレたちは「おおおおおおおおッ!!!」と気迫で凌ぎきって奮戦だ!


「ギャラクシィ・シャインスパークッ!!」


 銀河を模した巨大な大剣を振るって、広大な空間を切り裂くような剣閃が機動要塞王を吹き飛ばす!

 爆ぜるように四方八方と大量に破片を散らしながら、遥か遠くの天井まで激突し、ゆっくりと破片と共に落下していって重量感たっぷりに地面へ沈み沈黙……。


 ドガアアアアアアン!!


 機動要塞王は大爆発して散った────!

 配下の背でタッドは何もできず「ぐぬぬー」と顔真っ赤っかで憤慨して悔しんだ。


 てなワケで力の差を思い知らせて、第三階層踏破だ────────ッ!!!

あとがき雑談w


ヤマミ「ねぇ『サンライト・スラッシュ』って新技??」

ナッセ「今更な技かなと思うけど、ただの基礎技『閃月』にオレ流の技名をつけただけ」

ヤマミ「あー……(納得)」


『サンライト・スラッシュ』

 既存の技である、斬り下ろしの『フォール』と斬り上げる『ライズ』と炸裂(バースト)二段構えによる最強最速の『スパーク』に新たに加わった基本技。

 横薙ぎ一線の斬撃を拡大して斬り払う技。要するに閃月。

 ちなみに『閃月』はオーラを剣に乗せて斬撃を拡大する基本技だが、ナッセの場合は光魔法(レヴ系)も加えて射程距離が恐ろしく広くなってる。


クックさん「ウニメイス・スラッシュー!!」


 横一線に振るったウニメイスの打撃が遠くの大岩をバゴーン!


ナッセ「言うほど難しい技じゃないから誰でもできるんだよな」

ヤマミ「雷魔法(デンガ系)を加えると?」

ナッセ「ギガスラッ○ュー!!(まんまw)」


 ノリノリなナッセとヤマミにタッドプルプル……。


タッド「リア充見せ付けてくれるっすね! ぐぬぬ!!」



 次話『ナッセの妖精王も進化を……!? 覚醒! 妖精王2だ!!』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ