恋愛ロワイヤル
恋。そのことについて、俺こと秀刀悠斗は理解ができていない。
恋とはなんだ?人を好きになるってなんなんだ。分からない。
誰かを好きになった事がない、初恋もまだだと言ったら、俺は笑われてしまいそう。
それもそうだ、高校生にもなって初恋がまだだとか。ちゃんと俺に、思春期は来ているのだろうか。
それすらも分からない。結局、自分の気持ちなんてものは、自分が一番理解していなくて。
人にああだよ、こうだよって言われて初めて俺は自分の気持ちに気がつく。
そう考えれば、もしかしたら俺の初恋はすでに始まっているのかもしれないし、終わっているのかもしれない。
初恋というものは、切ないものだと聞いた事がある。
もし、俺が初めての恋をしたとき、それは切ないものになるのだろうか。
いや、ならない気がする。なぜか分からないけど。なんの確信もないけど。
そんな気がする。
* * * * * *
桜が舞い散る青空の下。四月も終わりを迎えようとしている中、五人の恋する乙女が動き出す。
それぞれの想いを胸に秘め、彼女らは一人の男を奪い合う。
時には、誰かを蹴落とす必要もある。これは、サバイバルだ。
最後に勝つのは一人のみ。みんなが笑顔になれる終わり。そんなものがあるわけがない。
そんな事が許されるほど、甘い世界ではない。
先輩、後輩、幼馴染み、親友、妹。
負けたら終わりのサバイバル。
全ては、最後にあなたの隣にいるために。
青春とは切ないほどに、夢のような時間だ。
短くてすみません。これで、プロローグは終わりです。次から第一章、ゴールデンウィーク編が始まります。
明日の深夜ごろ投稿予定です。