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親友との約束

新作「青い春は僕を見て笑う」を投稿しました。興味があればそちらも見てくれると嬉しいです。

いわゆるハーレムラブコメです。

 学食で涼香が悠斗に求めた代償は、生姜焼き定食を奢るというものだった。

 正直、悠斗は涼香がなぜ代償を求めるのか分からなかったが、自分の発言で傷ついたということならと謝りながら生姜焼き定食を涼香に買い与える。

 

 そして、悠斗は自分の分の中辛カレーを持ちながら、近くにあった二人用のテーブルに腰をかける。

 毎日のように一緒にご飯を食べる二人。

 お互いに、この人といる時が一番落ち着けるという感情を持っている。

 まあ、涼香の心はたまに落ち着かない時があるが。


「それで、好きって感情がどうとか言ってたけど?」


 まだ、不機嫌は収まっていないものの、しっかりと相談に乗ろうとする涼香。


「いや、まあ、好きってどういう感情なのかと聞いてる」


 恋愛相談なんて初めてのことで、ましてや自分に関わることとなると、悠斗は溢れ出る照れを必死に隠しながら言う。


「それは恋愛的な好き?」


「イエス」


 何故か英語だった。


「んなこと言われてもな。私も恋愛経験なんてゼロに等しいからな」


 それもそうだ、涼香にとって初恋というものは悠斗であって。

 それまでは恋愛とは無縁の人生を送ってきた。

 涼香にとっても、恋愛相談というものは初めてで。

 自分の感情というのは、自分が一番分からないもの。

 故に、涼香にも好きという感情がどんなものなのかよく理解していない。

 

「というか、涼香はこれまで何してたのさ」


 これまでとは、悠斗と涼香が出会う以前。小学生や中学生の時のこと。

 涼香は頭を捻って思い出す。


「特にこれといって何かやってた訳じゃないしな」


「部活とかは?」


「たまにどっかの助っ人に行くくらいで、普段は帰宅部だったな」


「へー。確かに、涼香はスポーツ得意だもんな」


「悠斗には負けるけどな」


「そう? じゃあ今度スポーツできる所に行く?」


「え、良いの?」


 あまりに自然な誘いに、涼香は少し戸惑ってしまう。


「良いよ。そう言えば、パフェも食べに行くって約束してたな。じゃあ、昼にパフェを食べて、その後に公園に行くとか?」


「おお! 良いなそれ!」


 あまりに嬉しすぎる誘いに、涼香は身を乗り出しながら言う。


「じゃあ次の土曜日で良い?」


「ああ良いぜ。楽しみにしてるよ」


 言って涼香は満面の笑みを見せた。

 それに、悠斗は少しドキッとしてしまう。

 

「じゃあ私は食べ終わったから、先に戻ってるよ」


 涼香は食べ終えた皿の乗ったトレイを持って、立ち上がる。

 

「うん。また後でな」


 それを聞くと、涼香は人ごみの奥へと消えていく。

 瞬間だった。

 悠斗のスマホがブーと震える。

 画面を見ると、菜乃葉からメッセージが届いていた。


「兄さん助けて」


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