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パオーンじゃないよ魔王だよ  作者: なんだかなぁ
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演技

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 だが、まさか、まさかだが、非常に考えにくい事だが。

 可能性として、無いとは言えない、もう一つの説が。

 今浮かんだ。

 それは、本当に考えにくい事だから、考えなかったのだが。

 

 それは、あれさえも演技、エステカ族の女性だ、あれぐらい演技でするかもしれない。

 単に顔が赤くなって、動かなくなるなら。

 だが、よく考えれば、そういう事ではない。

 それにみんなが合わせられるかだ、そっちが重要だ。

 誰かが失敗すれば、違和感が残る。

 そうなると一番不安が残る、モーサラマンダーさんが、あまり動かないのは、納得がいくきもする。

 母親なのに反応が少なかったのだ。

 

 だが、その場合は、問題は何が目的か。

 まさか、危険な対象として判断されたのか。

 モーパンダさんに、聞いて。

 こちらの実力を、はかる為。

 無理やり、戦いの方に誘導された。

 そうだ、戦いはダメなはずだ、だがこれで、戦う事になる。

 理由ができた。

 敵としてなら。

 戦うしかない。

 

 どうもただの商売をやりたい人間と思えないと思われたか。

 たしかに、そう判断されてもしかたない。

 いきなり、あれを、見て、正解してしまったのだ。

 敵と思われてるのか。

 ここは、敵が多いみたいだから。

 考えられる。

 

 やらかしてしまったが。

 いいところを見せようとした。

 しかたないじゃないか、男ってそうなんだから。

 そんな男心をわかってくれよ。

 いかん冷静にならないと。

 しかし、なら、どう対応するべきか。

 そんな事を、考えていると。

 

 モータイガ「安心しろ」

 

 何を安心したら、いいのか。

 よくわからないの。

 バカな事を考えてしまった。

 だが本当にわからない。

 聞いてみる事に。

 

 パオーン「何を安心するんですか」

 

 いまさらなんて、いまさら。

 と思ったが。

 

 モータイガ「今回のドライガ―は練習用だ、私なら、殺すかも知れないが、モーサラマンダーなら、打ち身ぐらいで終わるだろう」

 パオーン「打ち身ですか」

 

 思った事は、一つだ。

 痛いのは、嫌なの。

 本当に嫌なの。

 打ち身もただの打ち身とは思えない。

 

 モータイガ「殺したら、つまらないからな、おまえには、たっぷり拷問して、知ってる事を、洗いざらいはいてもらわないとな、心配するな、私は、拷問が大好きだからな、ちゃんと手加減してやるぞ」


 全然、ほんと、まったく、どう考えても、安心できないんですけど。

 拷問大好き。

 なんですかそれ。

 俺は嫌いですよ。

 そんな情報はいらないんですけど。

 怖いんですけど。

 それに魔王を叩いても、何も出てきませんよ、今はパオーンですが。

 

 パオーン「で、どうするんですか」

 モータイガ「さっき、モードラゴンに何を言ったか、そこから、言ってもらえるか、私は聞いてなかったが、モーサラマンダーは聞いていたからな」

 

 なるほど、近づくなって事ですか、何かすると思ってるのだろうか。

 何もできないのに。

 

 パオーン「それは」

 モータイガ「ああ、わざとだ、私は無関心になって、油断させて、何かするか、モーサラマンダーに見させてたんだ、ふりなら、かからないやつもいるからな、だから、まったく聞いていない」

 

 また罠ですか。

 もー、どんだけ、罠があるんですか。

 無関心、嘘だーって言いたかったが。

 完璧だ。

 ここまでやるとは。

 早く誤解をとかないと、大変な事に。

 だが、あれを、2回も言う事になるとは。

 恥ずかしい、とても恥ずかしい。

 恥ずかしすぎる。

 だが、やらないと。

 

 パオーン「では、やります」

 

 思わず手を上げてしまった。

 これでは、何かの訓練だ。

 パオーン行きますとは言わなかったが。

 

 モータイガ「モーサラマンダー、違う事を、言ったら攻撃していいからな」

 

 モーサラマンダーさんはうなずいた。

 

 頑張ってやらないと。

 頑張ってやらないと。

 頑張ってやらないと。

 逃げたらダメだ、逃げたらダメだ。

 あれ、あれ、あれ、やばい、忘れたよ。

 だいたい、よく考えたら、言った事なんていちいち覚えてないよ。

 やばい、やばすぎる。

 女神のように美しい、モードラゴンさんにすがってしまった。

 ああ、モードラゴンさん助けてください。

 俺は何を、考えているんだ。

 だが、そうだ、モードラゴンさんがいると思って考えたらいいんだ。

 俺の頭の中のモードラゴンさんがほほ笑んでいた。

 それで、いいのよと。

 たしかこんな事だった。

 よしいける。

 パオーンいきます。

 

 パオーン「これは、あなたのような美しい人にこそ必要なものですね、私も、これを、使って、さらに美しくなったあなたに興味があるので、これを、あなたに、プ、プ、プ、プ、プー」

 

 だが、俺は、やってしまった。

 かんだ、かんだ、かみまくった。

 セリフを、かんだのだ。

 そしてちゃんと言えなかった、後少しなのに。

 最後は時報みたいになってしまった。

 ああ。

 そして、もう始まっていた。

 すごい速さだ。


 「ヒューン、ヒューン、ヒューン、ヒューン」


 モータイガ「まて」

 

 止めてくれたが遅かった。

 

 「ダダダダダダダダダダ」

 「ドカッ」

 「ドン、ドン、ドン、ドン、ドン」

 「バタッ」

 

 「カンカンカンカンカン、ゲームオーバー」

 

 モーサラマンダ―さんが、稲妻のような速さで攻撃してきた。

 距離があったが、一瞬だ。

 3メートルぐらい、吹き飛んだかも。

 あれ、もっとか。

 その後、地面をバウンドした。

 ああ、俺飛んでるよ。

 鳥みたいだ。

 その後は。

 ああ、俺、はずんでるよ。

 ボールみたいだ。

 声が聞こえた。

 ボールは友達。

 いや、ボールみたいで、ボールじゃないのよ、それ大事よ。

 そんな事が起こっていた。

 

 モータイガさんが、慌ててるのが見えた。

 まさか、セリフをかむとは、思ってないし、かんで、攻撃をするとも思ってなかったみたいだ。

 いや、かんで、最後がまともに言えなかったのだが。

 年頃の娘さんは、これだから、恐ろしい。

 融通が利かないのだ。

 

 流石に、モータイガさんが、急いでやってきた。

 モータイガさんが言った。

 

 モータイガ「大丈夫か、傷は、浅いぞ」

 

 いや、それはね、決めるのは、あんたじゃないからね。

 普通の人なら死んでるからね。

 普通の人ならだけど。

 モーサラマンダーさんの力量を軽くみてたみたいだ。

 ダウトじゃなくて、アウトですよそれ、しっかりしてもらわないと監督失格ですよ。

 おかげで大変なめにあった。

 モータイガさんが叫んだ。

 

 モータイガ「何」

 

 騒がしい人だな、今度はなんなんですか。

 こっちは、大変なのに。

 

 モータイガ「おまえ、なんともないのか」

 

 どうやら間に合ったのだ。

 一時はどうなるかと思ったが。

 

 モータイガ「どうなってるんだ、おまえの体は」

 

 そんな事言われても、よくわからないのとは言わないが。

 わからないからしかたがない。

 自分の体でも魔王の体だ。

 言える事と、言えない事がある。

 

 パオーン「いや、今回はかなり危なかったんですが、間に合いました」

 

 これを言うのがせいいっぱいだ。

 

 モータイガ「間に合った、あれで、受け身をとったのか、どうみても、そうは見えなかったが、あれでか、だが、それだけじゃ無理だ、あれは」

 

 申し訳なさそうに言った。

 

 パオーン「すいません、それ以上は言えないんです、こちらにも色々事情が」

 

 それを、聞いて、モータイガさんが。

 きがついたのか、笑った。

 スイッチが入ったみたいだ。

 

 モータイガ「そうか、確かにそうだな、格闘をやってるものが、技の内容を聞くなんて、我ながらバカな事をしようとしたものだ戦う者が、教えるはずがない、自分の技を」

 

 戦う者、あれこれって出たらまずいんじゃ、NGワードじゃ。

 今だに、次はどうするか、迷ってる、モーサラマンダーさんがいた。

 危ない。

 年頃の娘さんは、行動が大胆だ。

 早く止めてよ。

 早く、早く。

 お姉ちゃん、早く止めてよ状態だった。

 俺では、止められない、お座りって言って、止まったらいいのだが。

 

 モータイガ「モーサラマンダー待てだ」

 

 これを、聞いて、やっと娘さんは、落ち着いたみたいだ。

 やれやれだ。

 単に商売の話をしに来ただけなのに。

 どうしてこうなったんだ。

 商売バトル、なんだそれは。

 考えると、結構な事をしてる気もする。

 何をやってるんだか。

 だが、心配な事が。

 

 ここに、モーエレファントさんがいない。

 いないのだ。

 何か、起こらなければいいが。

 いたら、いたらいたで、何か起こったかもしれないが。

 そこにも、何かあるような気もする。

 モーエレファントさんが戻ってきたら、またメンドウな事が起こりそうな気がした。

 しかし考えた事が、本番では成功したが、さっきのやつが本番なら、どうなっていたのか。

 そして俺はどうなっていたか。

 セリフをかんだら、赤くはならないと思うが、印象は最悪だ。

 運命とは、わからない。

 どっちに転んでもアウトな気がするんだが。

 しかし、今は、喋るだけで、まともに動けないのだ。

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