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女体化したら最強(凶)!?  作者: イリュウザ


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第92話 資源ダンジョン(3)

本作品は、カクヨムにて同名で先行公開しています。


カクヨムでは週2回(月木朝7時)に先行連載中です!先を読みたい方はこちら

https://kakuyomu.jp/users/Iryuza01

 1層目を探索する、

 幅10m、高さ5m位の洞窟状になっており、凸凹《でこぼこ》も多数あって死角もも多い。

 小動物みたいなモノは発見出来たが、魔物も資源も発見する事無く、2層目に突入する。

 しかし、1層目と2層目の境に明確な坂道が存在するとは思わなかった。

 こちらは、少し小さく、幅5m、高さ5m位の大きさだった。


 周囲を見渡した霜月さんが

「1層目に魔物が出ないとは、確かに異常事態だ」

 と言うと

「ええ、おかしいですね」

 と戸神さんも同意する。


「そうなんですか?」

 と問うと

「1層目は、スモールレッサータラテクトやキラーラットが出る。

 普段は、そいつらが散発的に襲ってくる」

 と黒崎さん説明してくれた。


 2層目と思える広い空間が見えてきた。

「この先の空間に、小型犬位の大きさの蜘蛛型魔物が多数の地面の起伏に潜伏しています。

 天井付近に大型犬位の大きさの蜘蛛型魔物が27匹居ます」

 と報告すると

「地面に潜伏しているのは、スモールレッサータラテクト。

 天井に居るのはレッサータラテクト」

 と黒崎さんが補足する。


「このまま、広間に入るぞ。

 広間に入ると、一斉に襲ってくるから各個撃破だ」

 と太和さんが号令を掛ける。


『了解』

 と了承後、広間に突入する。


「ひぃぃぃーーー。キモい」

 ガザガザと蠢くように、襲ってくる蜘蛛の集団に、泣き言を言いながら、近づいて来る蜘蛛を、風の刃で切り裂き、氷弾で撃ち抜き、接近した蜘蛛を戦闘用ナイフで切り捨てまくった。


 戦闘は10分程で終了した。

 蜘蛛の魔物の死体を解体して、魔石を取出して回収する。

 正直、気持ち悪いし触りたくないけど仕方がない。


 放置しているとダンジョンに吸収されてしまうから、手早くやらないと。

 最後の1匹の解体が終わるまでに30分も掛かった。


 回収した魔石をバックパックに入れて先に進む。

 2層の探索が終了するまでに、計5回の戦闘が行われた。

 5回目の戦闘では、タラテクトが10匹出てきたけど、普通乗用車サイズの体に足が付いている、最悪のビジュアルだった。


 あれがガサゴソと高速に足を動かして襲ってくる様子は、鳥肌が立った。

 しかもあいつら、ジャンプするし、下顎の牙がガチガチと打ち合わせながら襲ってくる。

 動きも速いし硬いし、頭を潰しても暫く動き続けるんだ。

 本当にキモい。


「やはり、おかしい」

 と太和さんが呟くと

「ああ。

 タラテクトが集団で襲ってくるなんて初めてだ。

 上位の魔物が、誕生したのかもしれん」

 と霜月さんが返す。


「その可能性が高いな」

 と太和さんが言うと戸神さんが

「これでは、一般隊員に対処させるのは無理ですね」

 と言って、ため息をついた。


「取り敢えず、タラテクトを解体してから戻ろう」

 と太和さんが宣言する。


 大急ぎで、タラテクトから魔石を回収して、甲殻を剥ぎ取りバックパックに入れる。

 大和さんは、タラテクトの足をバックパックに入れている。

 なんでもタラテクトの足の肉は、絶品らしい。


 地上に戻りながら

「普段のタラテクトの行動と違うのですか?」

 と聞くと

「レッサーやスモールレッサーは、たまに集団化する事は有る。

 基本的にタラテクト系は、単独行動。

 タラテクトが集団で襲って来たのは、初めて」

 と黒崎さんが説明してくれた。


「タラテクトを相手にしても、私達は直ぐに倒せるから良いけど。

 一般隊員では相当苦労する相手だよ。

 それが集団で襲ってきたんだ。

 一般隊員では、対応できなかったんだろう」

 と山奈さんと言った。


 霜月さんが

「蜘蛛型の魔物は、大きく分けてタラテクト系とスパイダー系と軍隊《アーミー》系に分かれる。

 タラテクト系は、基本単独行動かつ近接戦闘を主体にする大型蜘蛛の魔物だ。

 スパイダー系は、基本単独行動かつ罠や遠距離攻撃を主体とする小型蜘蛛の魔物だ。

 軍隊《アーミー》系は、集団かつ分業制の蜘蛛の魔物だ。

 軍隊《アーミー》系を除けば、蜘蛛系魔物は、単独行動を行い、自分の縄張りに他の蜘蛛系魔物が入り込むと、目の前に私達がいても、縄張り争いを優先する魔物なんだ。

 だから、集団で襲ってくるという事は、通常は無い

 それが、集団で襲ってきたという事は、タラテクトより上位の魔物が現れて、上層に逃げてきたと考えられる。

 通常、5層に居るタラテクトが2層に来た事により、ダンジョンの生態バランスが狂い、1層の魔物が駆逐されたのかもしれん」

 と補足を入れてくれた。


 出口が近づくと

「明日は、一気に7層を目指す。

 泊まり込みの調査になるから、物資の補給と英気を養っておくように」

 太和さんが言った。


 地上に戻ると、空は茜色に染まっていた。

 資材庫で、今日の戦果を預けて、携帯食を3日分貰う。

 太和さんが持ってきたタラテクトの足は、そのまま食堂に運ばれていった。

 その後、太和さんは部隊長の元に向い、私達は備品庫で装備の手入れをしてから、寄宿舎に向かった。


 寄宿舎で夕食を食べ、お風呂に入ってから割り当てられた部屋(4人部屋)で寛《くつろ》いでいた。


「神城さんは、タラテクトの鑑定は出来た?」

 と山奈さんに聞かれ

「一応、確認しました。

 事前に確認した内容と同じでした。

 多少違いが有ったのは、個体差だと思います」

 と答えると

「タラテクトのランクはどうだった?」

 と聞かれ

「スモールレッサータラテクトが、F3~F6

 レッサータラテクトが、E3~E7

 タラテクトがD4~D8

 でした」

 と答えると

「戦闘毎なら?」

 と聞かれ

「1戦目が、D3

 2戦目が、D5

 3戦目が、D4

 4戦目が、D3

 5戦目が、C5

 位ですか?」

 と答える。


「正解。

 ここの資源調整部隊のチームは3チーム。

 ランクDの6人パーティーが2個

 ランクCの4人パーティーが1個

 パーティーランクが、D5、D7、C4だ。


 安全に討伐出来る目安は、2ランク下とされているから、此処の連中では上層階でも対応が出来ない」

 と黒崎さんが言った。


 霜月さんは、微苦笑を浮かべながら

「厳しい言い方だが事実だな。

 ここのダンジョンは、最高位がタラテクトだったんだが、上層階に出てきた事を考えると、上位の魔物が居ると考えた方が良いだろう。


 タラテクトの上位なら、グレートタラテクトかアークタラテクト当たりと思う。

 コイツラが下層を支配したから、上層に逃げた可能性と、軍隊《アーミー》系が誕生した可能性がある。


 帰りに説明しなかった軍隊《アーミー》系は、蜘蛛系の魔物の中から極稀に支配階級に進化する個体を中心に形成される。

 タラテクト系から出ると、軍隊《アーミー》タラテクト。

 スパイダー系から出ると、軍隊《アーミー》スパイダーとなる。


 軍隊《アーミー》系の支配階級は、女王《クイーン》、将軍《ジェネラル》、宰相《チャンセラー》の3種だ。

 その下に、騎士《ナイト》、兵士《ポーン》、工兵《エンジニア》、兵站《ロジスティック》の4部隊に分類される。

 そして、そこに組み込まれなかったモノは、食料になるか逃げるかしか無い。

 既にいるモノが組み込まれるのは、兵士《ポーン》か兵站《ロジスティック》だ。

 軍隊《アーミー》タラテクトが誕生していると仮定した場合、私達が倒したタラテクトは、兵士《ポーン》か兵站《ロジスティック》と思ったほうが良い。

 そして、1層で魔物が居なかった事と2層でレッサーとスモールレッサーの大群に出くわしたのは、軍隊《アーミー》タラテクトに狩られているからかも知れない。


 むしろ、この仮説の方が正しい気がしてきた。

 まあ、下層に行けばハッキリと分かる事だが、全員気を引き締めて欲しい。


 将軍《ジェネラル》か宰相《チャンセラー》の1体なら、私、太和、戸神の3人掛かりで、何とかなるかもしれないが、女王《グイーン》には歯が立たない。

 我々の中で、支配階級を単独討伐できるのは優ちゃんだけだ。


 非常に不本意ながら、支配階級が出てきた場合は討伐を頼む。

 当然、我々も出来る限りのサポートは行う。


 本来、軍隊《アーミー》系が誕生している可能性が出た時点で、機動戦略隊を呼ぶ案件だが、優ちゃんが此処に居る以上、我々で討伐しなければならないだろう」

 と言った。


「分かりました。

 がんばります」

 と答えた。

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