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女体化したら最強(凶)!?  作者: イリュウザ


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第83話 死霊術師

本作品は、カクヨムにて同名で先行公開しています。


カクヨムでは週2回(月木朝7時)に先行連載中です!先を読みたい方はこちら

https://kakuyomu.jp/users/Iryuza01

 日が昇り辺りが明るくなってきたので、ゾンビが来た方角を探索する。

 森に入り、ゾンビが通った痕跡を探して辿って行くと、木々が無い広場に出た。広場でゾンビが通った痕跡が3方向に分かれていたので、2人1組で分岐先を1本ずつ担当して痕跡を辿る。


 私は、霜月さんと一緒に痕跡と辿ると、再び3方向に別れていた。

 私達は、左から順番に辿る事にした。

 1本目の分岐先を辿ると、縦横3m位の岩が在り岩陰に半地下の洞が発見された。

 洞の入り口は、扉と思われる石の板が横にずらされている、足元は少し盛り上がっていて、雨水が入り込まない様になっている。

 洞の中は、2m四方以上の広さが有ってゾンビの物と思われる遺留品が数点と大量の足跡のみだった。

 現場の写真を撮って、遺留品を回収して周辺を調べるが何も無かった。


 しかし、私はこの岩から嫌な感じがして気になって仕方なかったので、色々な場所を調べていると、変な模様を見つけた。

 子供の落書きの様な模様で、何を指すのか分からないが、明らかに人工物だったので、霜月さんにも見て貰ったが何を指しているのかは分からなかった。

 写真を撮ってから、岩と洞に浄化を行った。

 すると、岩の模様と嫌な感じも消えた。


 地図に洞の場所を書き込んでから、分岐ポイントまで戻り、隣の痕跡を辿ると同じ様な岩が在り、洞の中には遺留品と足跡のみだった。

 岩を調べると、一箇所目と違う模様が描かれていた。

 この模様も浄化を使うと消えた。


 3箇所目も全く同じだった。


 ちなみに、浄化に洗浄効果は無い。

 以前、洗い物に浄化を掛けたらどうなるかを実験した事があるが、汚れが落ちやすくなるだけだった。

 衣類のシミに浄化を掛けてから、手で揉み洗いするとシミが薄くなった程度位の効果しか無い。

 能力が上がれば、また違った結果になるのかもしれない。


 12時に昨日野営を行った広場に集合する事になっているので広場に戻る。

 広場に戻ると、私達が最後だった。


 状況確認すると、他の人達も痕跡を辿ると岩と洞があって、岩に謎の模様が有ったそうだ。


 ただ、太和さん達の所は、2度目の分岐は2つしか無かったそうだ。


 太和さんと戸神さんは、痕跡を辿った最後の岩と洞から直接集合場所を目指して最短ルートで移動している途中で、2箇所の岩と洞を発見したが、集合場所に近い方の岩には謎の模様は無かったそうだ。

 あと、この場所に居たゾンビは、集合場所の裏側に周る様に動いていたようで、途中に遺留品が落ちていたそうだ。


 私達は、集合場所と反対側になるので、特に何かを見つけていない。


 地図に岩と洞が在った場所を書き込むと、円形で均等な間隔にならんだ12個の点になった。


「これは、恐らく魔法陣なんだろうな」

 と太和さんが首を捻りながら言うと

「そのようですね?」

 と戸神さんも、首を捻りながら同意する。


「黒崎、これは何の魔法陣か分かるか?」

 と言う霜月さんの問いに

「12芒星を表していると思う。

 全く思い当たる物はない」

 と返した。


「複合魔法陣の可能性は?」

 と言う山奈さんの問いに

「その可能性はある。

 だが、刻まれていた模様の意味が不明」

 と返した。


「しかし、我々が突入しても何も反応しませんでしたね」

 と戸神さんが言うと

「魔法陣が不完全だった。

 もしくは、発動条件を満たさなかった。

 と思う」

 と黒崎さんが答えた。


「機能不全になった可能性が高いな」

 と霜月さんがポツリと言った。


「機能不全?」

 と黒崎さんが聞き返すと

「ああ、この模様は浄化の能力《アビリティ》で消える。

 昨夜の襲撃の際に、優ちゃんが浄化を広範囲にバラ撒いていたから。

 この場所に近かった岩の模様が消えた為に作動出来なくなったと思う。

 あと、私達が調べた対岸の岩3箇所にも浄化を掛けて模様を消しているから、他の条件が必要でも動かないと思われる」


「他の岩の模様も消しますか?」

 と山奈さんが提案すると

「いや、先に死霊術師《ネクロマンサー》を討伐する方が良いだろう。

 時間をかけると、逃げるか別の手を打ってくる」

 と太和さんが答えた。


「死霊術師《ネクロマンサー》は、どこに居るのかな?

 魔法陣の中心付近には、何もなかった。

 残る手掛かりも謎の魔法陣だけだし」

 と山奈さんが言うと

「それは、俺にも分からん。

 そもそも、どこから指示したのかが分からん」

 と太和さんが言った。


「指示した場所が重要なんですか?」

 と聞くと

「死霊術師《ネクロマンサー》が、ゾンビ等を使役する場合。

 ゾンビに臨機応変な対応を望むのは不可能なので、術者が何らかの方法で適時指示をだす必要があるんですよ。

 だから、どこからか見ていたはずなんですよ」

 と戸神さんが説明してくれた。


「現場が見えていれば、遠くても大丈夫なの?」

 と聞くと

「呪術核による使役なので、術者の能力次第ですが。

 ある程度距離が離れていても可能です」

 と言われ

「例えば、あの辺の山腹当たりからでも?

 山腹の岩場当たりからは?」

 集合場所から見渡せる山腹にある岩場を指さした。


「距離は、かなり離れていますね。

 あれだけの数のゾンビを使役した実力を考えれば可能です」

 と戸神さんが答えると、太和さんは頭を掻きながら

「じゃあ、取り敢えず飯を食ってから、あの岩場に行くか」

 と言った。


「手掛かりがない以上、行ってみるしかないな」

 と霜月さんも同意する。


 思いつきで言った事なのに、行く事になったので

「え?、なんで?」

 と尋ねると、太和さんが

「ん? 

 あそこが気になるんだろ。

 だったら確認するだけだ」

 と当たり前の様に答えた。


 山奈さんが、苦笑いを浮かべながら

「太和さん、それだと分かりませんよ。

 霜月さんが言った通り、現状手掛かりがありません。

 死霊術師《ネクロマンサー》が何らかの方法で、こちらを監視しているのは間違いないのですが、方法は分かりません。

 近くに監視している使い魔や能力《アビリティ》の痕跡もない。


 神城さんが言った山腹の岩場からなら、視力強化を使えば十分監視できる。

 黒崎さんや神城さんの探知範囲外からの監視の可能性も考慮すると、調査するには十分な理由です。

 例え何も発見できなくても、山腹の岩場からは監視していないという結果を得るだけ。


 それに、一般的な死霊術師《ネクロマンサー》のゾンビ使役は、10体前後で制御可能距離も十数メートルが良いところです。

 その為、我々は無意識に遠距離監視の可能性を切り捨てていました。

 神城さんの指摘で、遠距離監視を考慮すると、あの岩場の位置が最適です。


 以上の事により、調査しない理由は無いのですよ」

 と言うと太和さんは

「そう言うこった。

 まずは飯にしよう」

 と言った。


 各人が携帯食を取り出し、ご飯を食べるのだった。

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