第24話
*カチャリ*
「ただいま~」
あれあやちゃんソファーで寝てるな、これどうしよ無理に運んだら怒られそうだしこんなにぐっすり寝てたら起こしたくないな、そういえばこのソファー確かベットになるはず!ベットにして今日はそっとしとくか。
それから僕は極力起こさないよう音を立てずにソファーをベット状にした。
「じゃあねあやちゃん、おやすみ」
なんでこんなこと言ったんだろ、返事なんて帰ってくるわけがないのに…
それから僕も寝るまでのことを済ませベットに横たわる。
それにしてもなんで天川さんあんな…こ…と…
僕は薄れゆく意識の中天川さんのことを考えていた、そのくらい僕の記憶に強烈に刻まれたのだろう。だがまだ僕の一日は終わらない。
*ガチャリ*
「やっと会えた、おにいちゃん…」
あやちゃんはゆっくりと僕が横たわっているベッドの中に入ってくる。そして体が触れ合ったとき僕の意識は覚醒し始めた。
「…あやちゃん?何してるの?」
だめだ、僕の思考が追い付かない。寝かけてたからか?いやそれもあるけどこのあり得ない現状に驚いて思考が止まってるんだ――ってこんな冷静に考え込んでる場合じゃない!!
「あやちゃん、さっき明らかにソファーで寝てたよね?」
「それはその…」
「なんで目をそらすのかな?」
明らかに目そらしてるし肩も少し震えてる。絶対何か隠してるよこの子。
「もしかして起きてた?」
「う…うん」
「なんで寝たふりなんてしたの?」
「だって寝てたらおにいちゃん襲ってくれるかなって思って…」
急に何言ってるんだこの子。
「襲うってそもそも僕たち従妹だろ?血も半分はつながってるはずだし」
「確かに従妹だけどお兄ちゃんが好きなの!それに血は少しもつながってないし」
あやちゃんは告白をした反動で、僕は情報量の多さにお互い黙ってしまい少しの間沈黙が流れる。
え…ちょっと好きって今言ったこの子?それに今最後にめちゃくちゃ重要なこと言ってません?
「血がつながってないっていうのはどういう…」
「だって私養子だもん!!」
そこ胸張るところじゃないと思うんですが。っていうか真美さん聞いてませんよ!!
「ちょっとそこ詳しく聞いてもいい?」
「うん、私が中一になった時に聞いたんだけど、私は家の前に捨てられてたらしいの、それをうちのお母さんが見つけて見捨てておけなかったから育てることにしたんだって」
それを語るときの彼女の顔色はいい状態とは言えなかった、きっとみんなと違うことに悩んだ時期があったのだろう。
「でもそれを聞いたときにね、悲しかったのと同時に嬉しかったの!!」
「それはどうして?」
「だって罪悪感なくお兄ちゃんと結婚できるってことでしょ!!」
だめだこの子、完全に目がハートになっちゃってるよ…
「そもそもなんで僕のことそんな好きなのさ、僕はそんなにすごいできた人間じゃないし顔も悪いしいいとこなんてないはずだよ。」
吐き捨てるように僕は自分を卑下する、でもほんとのことなんだ、僕はクズなのだから。
「そんなこと言っちゃだめだよ!!そんなことしたらおにいちゃんと一緒にいてくれる人も否定することになるんだよ!」
僕にその言葉は響かない、でもいつものような仮面で取り繕う。でもこれが正解だ。
「そうだね、もうやめるよ、卑下するのは!」
「うん!」
「そういえばおにいちゃん、菅野下さんって誰?それにあの天川さんって人とはどうやっていりあってなんであんな親しげなの?昔のお兄ちゃんからしたらあんな美人さんと一緒にいるなんて想像できないし」
「それはまた今度にしない?」
「ダメ、今日話してもらうんだから!!」
ああ、明日学校なのに、僕の睡眠時間さらば。




