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ー第5話新乃助バズる
咲子は、東京ドーム公演にゲストとして呼ばれ、Aimer氏と一曲歌った。
その帰り道。
「凄いよな。あのセッティング、めっちゃ勉強になった」
咲子は頬を膨らませて怒って見せる。
「私は?」
「さすが。三上さんと香澄さんの娘だ。素敵だったよ」
咲子は涙ぐんだ。
「なんで泣くんですか?」
「うれしい。うれしいの。一番褒めて欲しい人に褒められたっ」
バシッ
ビンタが来た。
新乃助は、部屋でベッドに横になって、スマホを開いた。自分のチャンネルを開く。チャンネル登録者は31人。再生回数は登録者数の31を超えればバズった事にしている。
登録者数を二度見した。
「えっ?31。万?再生数72、万」
バンッ
扉が叩き開けられた。
「新乃助チャンネル、バズった!」
咲子が抱き付いて来た。