【69話】 続続・パーティ対抗!スタンプラリー・バトル!!
(投稿後再確認時点の僕)
サブタイトルから滲み出るアホさね。
ご め ん な さ い 。
リクト「舐めんなーッ!!!」
はい。スミマセンでした。
(以下、投稿時点からのモノです)
大遅刻。申し訳ない!!
ちなみに僕自身、体調は元気です。体調は。
※心は泣いている(泣いてる理由は後書きにて)
【スタンプラリー:ヒント!】
・訪れる者皆に安らぎを与える地、かの場所に一つ目の宝眠る(クリア!)
・極楽の時を刻み込むものありし塔、かの場所に二つ目の宝眠る(クリア!)
・極楽を守るべく祀られし道神眠る地、かの場所に三つ目の宝眠る(クリアったらクリアだっ!)
・紅に染まりし泉が沸き上がる地、かの場所に四つ目の宝眠る(未クリア………)
・火の国の守護神たる精霊眠りし神聖なる地、かの場所に最後の宝眠る(未クリア………)
さぁ、街に眠る宝は残り二つだ!!!
本編!スタートzoy!!
時刻はam12:30分。突然ですが、俺は今苦しいです。
苦しい苦しい、ちょっと、流石に食べすぎた♨️
俺はため息を吐くと、お盆に乗った蓋の閉められたお茶碗をぼーっと眺めた。
「小さい頃は50杯も無理だったのに、100杯って意外と行けるもんなんだなぁ、、、ゲプッ」
あらやだ恥ずかしい。ゲップが出てもうた(照)
「し、失礼しました……」
「ハハハ、やられてるね。でも気持ちはワカルヨ。同時に、100杯目以降から急に身体に乗し掛かってくる、、、」
口元を右手で隠し、顔を赤らめる俺を見て、ハハハと笑ったライデン。
そういうライデンも結構苦しそうで、お腹をさすっている。
スタンプラリー開始前のカブさんの提案と、先程昼ご飯前の日夏の提案。
それらが謎に合致した事により、お昼に立ち食いわんこそばを注文した"クリエイト"と"ゴブレイダーズ"、"ジェットソーダ"の3パーティ。
そうです。俺達は、先客として既に店にいた"セクトール"の4人と、メイさん、ゼニシアさん、それにアリスさんとユーカさんに見守られながら白熱のわんこそば対決をしていたのだ。
スタンプラリーそっちのけで何してんだって話だが、全力で遠征を満喫してたからヨシッ!問題ナシ、である。
それで、わんこそば対決の結果だが、ヒビキとキリサメが同率150杯で1位タイでフィニッシュ。
次点で3位の日夏の148杯、4位のカキは142杯、5位のラゴン136杯と続く感じだ。
ちなみに、当の俺は109杯でストップした。(10位)
多分、3つ目のスタンプをGETする前に沢山団子を食ってたからなぁ。
そのツケがここに回ってきたのだろう。
・・・ハハハ、くそったれぇ。
(訳:ごめん、滅茶苦茶悔しい)
ちなみに、6位以降の順位だが・・・
6位、135杯ライム。7位、130杯ライデン。
8位、123杯ルナ。9位、119位メロン。
10位、109杯俺。11位、102杯ユキナ。
12位、99杯アオバ。13位、97杯ホノカ。
といった感じだ。
ちなみに、ピノは早々にリタイアして応援側に回っていた。
「はあぁ~キリサメとヒビキ君には勝てなかったけど。ま、陸斗には圧勝できたから!それで良いもんね~♪」
超が付く程上機嫌な日夏さんはにっこにこである。
「圧勝て、39杯差じゃん。そんなに嬉しいんか」
「当然だよ!」
シッシッシと満面の笑みを浮かべる日夏を見て、俺は唖然としながら天を仰いだ。
「あ"ぁ"。おやつ食べて来なきゃよかったなぁ……」
「シッシッシ!勝ちは勝ち、だもんね~」
なんかもぅ、全てにおいて負けた気がする。
「そうですね、俺の負けでいいです(悲)」
「いぇ~い」※死体蹴りなドヤ顔
「もぅ、ヒナツったら。その身体のどこにあの量が入るわけ?」
奇しくも100杯目前の99杯目でリタイアしたアオバは、ため息を混じらせながら日夏にそう問うた。
「ん?さぁ、どこだろうね?」
「ぷっw」
「さぁって何よ、さぁってw」
「ヒナツが知らなきゃ私達はもっと知らないよ」
「ふふっ、確かに」
おどけた日夏を見て吹き出したパイン(122杯)と、ホノカ(97杯)。
そして、苦笑中のアオバ(99杯)とユキナ(102杯)の二人。
あそこは、というか全体的に食事を通してめちゃめちゃ仲良くなった気がする。
「ハァ。駄目だ、ぐるじい。お腹いっぱいだ……」
この店は立ち食い蕎麦の店だ。
なので当然、当然?全卓に椅子は無い。
だが、いつの間にか店の人から椅子を借りて、机に突っ伏し唸り声をあげるライムさん(135杯)。
そんなライムを見て、メロン(119杯)は肩をすくめた。
「あらライムったら。満足に食べれるなんて幸せな事じゃない」
「それは、そうだけどさ。みんな、凄いなぁって思ってね」
どこか、幸せそうにため息を吐いたライム。
「そう悲観しないでくださいよリーダー。
リーダーも皆さんも凄かったじゃないですか!
僕だって、いつ追い付かれるか気がきではなかったんですから」
「そ、そうか?」
「そうです!兎に角。ナイスファイト、ですよっ」
おお、表情の起伏が少ないラゴンが満面の笑みを浮かべているぞ。
いやぁ、食事の席というものは凄いな。(※オッサンかて)
「(ま、給食とか弁当の時間と似たようなものか。にしても凄いよなぁ……)うんうん♪」
「フピピ、リクトってば。リタイア早かった割に何ヘラヘラ笑ってるのよ」
俺の頭に乗っかるや否や、ピノは嘲笑した。
「むっ」
「フピピ。あんた、悔しくないの?」
うるさい。20杯しか食えなくて速攻『盛り上げ隊隊長サマ』に昇格したヤツが何ほざいてんだ。
「やかましいわ。一番最初に20杯で根をあげたヤツにトヤカク言われたく無いね」
「なっ、なんですって!?」
「声デカイぞ、20杯。ここは公共の場だ。そんなデカイ声出したら他のお客さんに迷惑がかかるだろ?
・・・・・20杯w」
「っっ、ピイィィ!!!」
俺だって、たまには意地悪してもいいよね。
そう思いながらピノをからかってやった。
すると、おや・・・?
「・・・・・」
「あれ。いつの間に俺の頭から降りたんだ?」
なんか凄ーく小刻みに震えながら、にっこり笑顔のピノさんが俺の目の前で浮遊している。
「あんた。前にわたしのスキル"炎熱翼"を解析させてあげたわよね。
『浄化の炎』、その効果を覚えてるかしら?」
ピノは怒りで声を震わせながらそう言った。
浄化の炎っていうと、えーっと確か、一部だけ使えるローストさんの能力。
だったような気がするが。
えと。ん!??た、確かその効果って・・・
『浄化の炎』が乗った炎で燃やしきった者を、文字どおり浄化させる、つまりは『二度と生まれ変わる事が出来ない確実なる死』を与えるんだったっけ・・・?
解析やった時になかったっけ?(震え)
輪廻の輪から外すみたいな意味不明な効果がさぁ(焦焦)
※コレ、例えるなら雷○×天バスターが近いかも。
※某相棒とファイトするヤツ、懐かしくて草
(2017年のカードらしいです。時の流れは残酷……)
「ちょ!お前っ!?」
目を見開いた俺は慌てて身構えた。
すると、ピノは悪ど~い笑みを浮かべた。
「フピピ、後で覚えてなさいよね?」
「すみませんでした」
「ふんっ!」
しっかりと深く頭を下げた俺と、プイッとそっぽを向いたピノ。
駄目だ!!ピノを怒らせたら最悪殺されるかもしれねぇ。(恐怖)
これは、ピノに冗談通じない可能性を考慮しなかった俺の自業自得か。
「これは、陸斗が悪いよ。陸斗が」
「そうですねぇ、木ノ下君。しっかり反省してください」
「ハハハ。リクトってば、言われてるねぇ」
「ハイ。ゴメンナサイ……」
呆れ口調の日夏に、苦笑中のユーカさんとルナを見て、『これからは真面目に生きよう♨️』。
そう思った、俺であった。
◇
何やかんや昼食を食べ終えた俺達は、あの後さっさと会計を済ませ、店から出た。
「少年。立ち食い蕎麦、どうだったかな?感想を聞かせてくれ。
もっとも、蕎麦は蕎麦でも立ち食いで、わんこそばだったがな」
開口一番にカブさんはこんなことを聞いてきた。
「店を紹介してくれてありがとうございます。凄く、懐かしい気持ちになりました」
<・・・・・>
「そうか。そうか、それは良かった」
カブさんもカブさんで、春華同様にイカツイ仮面で素顔が覆われてるせいで表情は見えない。
だが、彼はきっと喜んでいるんのだろう。
それも物凄くだ。
俺は、食事中の一瞬だけ見れた彼の素顔を思いだした。
そして、カブさんの背中を見て、そうだったら良いなぁと思った。
「まさか、ワタシの100杯を越すとは。お前も中々やるではないか!どうだ?ワタシ直々に褒めてやろうか?」
「わぁ、ありがとうございます(棒)」
<・・・・・>
わお。驚く程棒読みな声が出てきたぞ。
「棒読み!?ちょ、ちょっと、その反応は傷つくな……」
わお。意外にもマッキーは繊細らしい。
「大丈夫ですよ、リクト君。これはいつものことなので」
「は、はぁ……」
<・・・・・>
「こらホタル!いつものこととか言うなぁ?」
「まぁまぁマッキー。ホラ、これあげるから」
ホタルはマッキーに何か手渡した。
マッキーはそれを頬張ると、目を閉じ、じーんと染み渡るようにこう言った。
「んー甘い!!黒糖がワタシに染みる……」
オーバーリアクションを取ったマッキーを見て、一同爆笑。
その中でも、困ったように頭を抱えたカブさんと、やれやれと肩をすくめたミツバさんはかなり印象に残った。
そうして、散々みんなで笑った後。
ホタルはぐいーっと身体を伸ばすと、大きなリュックを背負い直した。
「さて。カブさん、そろそろ!」
「そうだな。諸君、オレ達"セクトール"はこれにて失礼するぞ。また、旅館で会おう」
「うふふ。またねぇ~」
「そんじゃーね~!」
一足先にスタンプラリーに戻っていった"セクトール"の4人。
俺は手を振りながら、そんな4人の背中を眺めた。
「(何だかんだで"セクトール"とも仲良くなれちゃったなぁ♪
そういや、ホタルとマッキーはもぅタメ語で良いヨーなんて言ってたけど、カブさんとミツバさんだけはなんかさん付けしたくなるんだよなぁ)ふふふ♪」
<・・・・・>
「おや、リクトはん。楽しそうやな」
あらやだ。そんなに顔に出ていたか?
※顔だけじゃないです。
「はい!」
「ふふっ。それはよかったですね~」
メイさんはニコっと微笑んだ。
「そうそう、話は変わるけど。ウチ、初めて見たんだわ。
寡黙で声色変えるのすら珍しいカブはんが、あそこまではしゃいどる所」
「ゼニシアさんもですか?私も、カブさんがあそこまで楽しそうなのは初めてですね」
もぅすっかり街に溶け込んでいる"セクトール"の、というかカブさんの後ろ姿を眺めたゼニシアさんとメイさんは、此方に目線をやると、にこりと微笑んだ。
「ホンマ、えぇもんが見れたわ」
「ですね♪」
「?」
「あ、そうだメイ。貴女達はこの後の予定決めてる?」
アリスさんはふと、こんな質問をメイさんに投げた。
「うーん。どうしよう………」
「(いや、メイはん。そないな目でこっち見られても……)ん~、せやなぁ。強いていうなら時間までテキトーに街をぶらつくとか?」
「それなら!ワターシ、美味しい団子屋知ってます!!」
「おぉ、ホンマかいな?」
「ハイ♪」
ユーカさん、その団子屋ってもしかして。
いや。うん。美味しかったよ?美味しかったけどさw
俺は絶賛キャラ崩壊中のユーカさんを見て笑った。
「さて。アオバ、キリサメ、そろそろワタシ達も4つ目を探しに行こっか」
アオバとキリサメに呼びかけた日夏を見て、俺は今の時間を確認した。
「!そっか、もうじき13:00になるもんな」
<・・・・・>
「リクト、ライム。"ジェットソーダ"は絶対負けないからね」
ファイティングポーズをとりながらそう言ったアオバ。
その負けない宣言はつまり、勝負しようってコトだな?
よーし!!
「おぅ!挑むところだ!」
<・・・・・>
「ッ!お、オレ達も、負けないぞ……!!」
「おぉ!いい返事が聞けて嬉しいな」
とってもご満悦そうに笑うアオバに、俺とユキナ、ライム、パイン、そして日夏は笑った。
「シッシッシ!それじゃ、まったね~」
「皆さん。スタンプラリー頑張ってくださいね~」
「ほな、目一杯楽しんできてな~」
時刻はpm12:57分。店を出た足で俺達は街の南側へ、"ジェットソーダ"は街の北側へそれぞれ歩き出した。
俺達はメイさんとゼニシアさんに見送られながら、"ジェットソーダ"と別れたのだった。
◇
日夏達と別れた後、"クリエイト"と"ゴブレイダーズ"withアリス&ユーカは適当に-ゴクラク-の街を歩いていた。
「3つ目のスタンプ。押すとこの枠組みは2つ目の左隣だったよな。ってことはやっぱり、用紙そのものもヒントになってる説あるよな」
<お主・・・>
俺は用紙をぴらぴらと靡かせながら言った。
その後、俺は用紙をひっくり返し、4つ目と5つ目のヒントを読んだ。
「四つ目のヒントは『紅に染まりし泉が沸き上がる地、かの場所に四つ目の宝眠る』。
五つ目が『火の国の守護神たる精霊眠りし神聖なる地、かの場所に最後の宝眠る』だってさ」
<・・・・・>
「紅に染まりし泉と、火の国の守護神たる精霊眠りし神聖なる地・・・」
「これまた厄介なヒントだこったな」
復唱したパインと顔をしかめたヒビキ。
「泉が沸き上がるだと、温泉ぽいが、この街温泉も多いからな……
そんで、神聖なる地ってなると、今度こそ神社かお寺が候補に上がりそうだが」
<・・・・・>
「如何せん候補が多いと」
腕を組んだヒビキはうーんと唸った。
「・・・・・」
一つ、いいかい?(※なんだい?)
あのさぁ、さっきからなんだ!(※なんだろうね、怖いね)
俺が喋った後に限ってさぁ、耳元からボソボソしたのが聞こえてくるんですけど!!
いや、怖ぇよ!!!(※確かに、怖いね♨️)
「……ん、何だ?」
「リクト?」
「どうかしたの?」
首を傾げるホノカとユキナ。
いや、二人どころか全員がキョトンとしている。
「(ゑ。みんなには聞こえて、ない?!!)」
え、嘘だよね?
あ!!!そうかそうか幻聴か!!
なーんだビックリした……
「ごめん、単に俺の気のせいだったみたい」
<お主……>
【速報】フラグ回収世界記録達成しました♨️
(※嬉しくない)
「あ"ぁ"ぁ"……」
<お主ぃ……>
『『!??』』
ビクリと驚く一同に構うことなく、俺は膝から崩れ落ちた。
あぁ駄目だw。
こりゃ、幻聴じゃなさそうですわ(絶望)
「どうしたの?」
「げ、幻聴じゃなかった……」
<導かれし者よ……>
『『???』』
そんな、揃いも揃って首を傾げないでよ……
「リクト君、どうしたの?」
「何か聞こえるんだよね。さっきからずっとさ」
<導かれし者よ……>
あぁ、うぜぇ~www(※笑うしかない図)
「(あぁ、リクトがヤケになってる……)」
「聞こえるってどんなのが?」
「リクト君。さっきからって具体的にはどこら辺から?」
あぁちょっと。パイン、ユキナ、一斉に質問するな!
「『導かれし者よ』って。丁度さっき、店を出てからかなずっと」
<ワシに導かれし者よ……>
「店出てから?えぇ、なにそれ……」
顔をしかめながらそう言ったパイン。
いや、ソレ俺のセリフ!
あー、駄目だどうしよう。
怖いんですけど!!!
「ハァ、どっと疲れた……」
<ワシに導かれし者よ……>
「どわぁぁ!?」
「ちょ、ちょっと!どうしたのよ!」
目をパチクリして驚くホノカ。
どうしたもこうしたもありません!!
ずっとずっとずーっと変な声が聞こえてくるの!!!
「いやだからさ、さっきから変な声?が聞こえるんよ!なんか、ネットリした声がうざったらしく囁くように、『導かれし者……』とか『ワシに導かれし者よ』とかさ!!ヤダよ!怖いよ!!!」
<導かれし者よ、南へ進め……>
だあぁ!!!
この、ネットリした声が一生耳元で囁かれてる感じ。
嫌な感じーー!!である!
「リクトが壊れた」
「・・・わたし達には一切聞こえないが。どれ、改造イヤホンを使って確かめてみるか」
「頼む、やってみてくれ(涙)」
<南へ、進め……>
カキはポケットから新たに小さなイヤホンを取り出すと、それを装着した。
「カキ、どうですか?」
「・・・むぅ、何も聞こえないな。やはり、リクトの気のせいなのでは?」
カキはイヤホンを取ると、眼鏡を光らせながら言った。
「そうかなぁ……?」
<ほーれほれ。南へ進むが良かろうて♪>
「歌うなっ!!!」
『『!!!』』
あ、急に怒鳴ってごめんよ。
そんな、別にみんなを脅えさせたい意図なんて1ミリも無いから!!
<ほっほっほ~>
俺はまた、ガックリ崩れ落ちた。
『『???』』
「一体リクトに何が聞こえてる訳?」
「さ、さぁ……」
ジト目で此方を睨むルナと、肩をすくめたメロン。
正体不明の謎の声に、俺はだんだん苛々してきた。
「ハァ……」
<そう落胆することなかれ~>
「苛っ」
「ンピャッ!?」
『『『!?』』』
突然、ピノは大きな声をあげて驚いた。
「今度は何!?」
「こっ、この声……!!」
「ピノちゃん?」
「まさか……?」
不思議そうに傾げるアリスさんと、何か察したらしいライデン。
「リクトが言ってた声?わたしにも聞こえた」
「マジか……」
<ほっほっほ~>
「笑うな!」
「笑わないで!」
怒りの声をハモらせた俺とピノ。
駄目だ。声の正体が判明したら一発殴ったろ。(※物騒)
<導かれし者よ。お主らは街の南へ進むのじゃ>
「あ?あんだってぇ?」
<わざとらしい演技はよさんか!>
えぇ(困惑)
向こうがふざけてるからふざけ返しただけだってのに、説教されたんだが。
「納得いかねぇ……」
<・・・・・>
「リクト君、ピノちゃん。翻訳お願い!」
はい。お任せください、アリスさん。
「えと、『導かれし者よ。お主らは街の南へ進むのじゃ』。だそうです」
<うむうむ♪よいぞよいぞ~>
ルミナスさんやキョウさんみたいな、このヤケに耳に残る口調ね。
しかし。そもそも一人称が違うキョウさんはともかく、火の国から遠く離れたソウルフォレストにいるルミナスさんがわざわざ俺とピノにこんな事するか?
というか、ルミナスさんはまだピノと面識無かったハズだよな。
じゃあ、声の主は一体誰だ!!?
「ピエェ……凄く嫌なんですけど………」
「俺も」
<そう落胆することなかれ~♪>
駄目だ。マジで一発お見舞いしてやろう。
「なんて?」
「そう落胆することなかれ~だと」
「あぁ……」
おぉライデン!このウザさを理解ってくれるんだな!?
リクト、感激ぃ!(※テンションおかしくなった)
「まず、南へ進め……?一体木ノ下君とピノちゃんに何をさせるつもり?」
おっと。ここにきて、初めてギルド職員みたいな表情になったユーカさん。(※シンプル失礼)
「ま。お告げの通り南へ進んでみたら?」
ユーカさんとは対称的に、アリスさんは意外と楽観的だった。
「そんな、危険ですよ!」
「彼らなら大丈夫よ。多分」
「多分って……私達はギルド職員なんですよ!?冒険者達を守る立場なんですよ!
もしも冒険者達に何かあったらどうするんですか!?」
ユーカさんの意見は至極もっともだ。だが・・・
今朝、その冒険者達に手を出した貴女がそれを言うか。
そう思ったけど、そう思わなかった事にしておこう。
話がややこしくなるからね。
「最悪の場合は私達が介入しましょう?
ギルド職員No.2の実力をお持ちのユーカさんと、私がついてるんですよ?
大丈夫、何とかなりますって」
「(うわぁどうしよう。今朝の、根に持たれてるなぁ)・・・・・」
あらま。言いくるめられたな、ユーカさん。
なんか、今のユーカさんを見てるとこう思えるわ。
教師相手にバカみたいな屁理屈並べて、レスバ仕掛けるクソガキを相手にした後みたいな疲れ方している。
あれは俺の知ってる水城Tだわ。
とっても馴染みのある、水城Tですわ♨️
「分かりましたよぉ。このワターシ、ミズキユウカは皆さんを守る為、持てる力の全てを振るいますよぉ」
力無く、ため息混じりでそう言ったユーカさん。
「よし☆ユーカさん、ありがとうございます♪」
「全く、アリスさんてば……」
というわけで、俺達一同は謎のお告げ通りに街の南を目指す事になりました。
◇
道中でまた、出店の食べ物やら飲み物やら、それに人力車なんかも満喫しながら南に進むこと約1時間。
時刻はpm13:55分。
とっても長い石の階段と、これまた大きな大きな鳥居を見つけた。
『『え?』』
「あれ、神社?」
「ですね。かなり、いやとても荘厳さを感じますね…!」
でか鳥居を発見して、首を傾げた俺。
ユーカさんはコクリと頷くと、ブルリと身体を震わせた。
「ひの、……?炎之神、神社?」
ライムは鳥居を眺めながらポツリと呟いた。
「ここだけ、他と雰囲気が違うよね」
「あぁ。段違いだ」
ライデンとヒビキは身体をブルリと振るわせた。
一軒すると、何の変哲もない神社のように見える。
だが、鳥居の先から何か、張り詰めたような重々しい空気を感じる。
キョダイな鳥居と最早反りたってるように見える石の階段が醸し出すその仰々しい圧。
それにいつ押し潰されてもおかしくないと思えてしまうのも事実。
ただ鳥居の前に立っただけなのに、がくがくブルブルと足がすくむ異常事態。
そんな、明らかに常軌を逸っしている神社の敷地を前に、ホノカは不安そうに声を震わせた。
「ねぇリクト、ピノ。ここ、なの?ここであってるの?」
「「・・・」」
俺はピノと顔を合わせた。
すると、例の声が聞こえてきた。
<正解正解、大正解じゃ>
「・・・ごめんねホノカ。ここであってるみたいよ」
「そう、ありがと。・・・・・」
「(ハァ。最悪だ……)」
「リクト。嫌そうなのが顔に出てますよ?」
どことなく、ラゴンからの視線は冷たい。
「そうだねリクト。少しはラゴンを見習ったら?」
パインは俺が顔に出まくる事を知り、あえてそう言ったようだ。
「む。見習ってポーカーフェイスが出来るんなら、とっくの昔からやってるっての」
「僕から伝授しましょうか?」
「後日伺いますので今は結構です……」(※ぐったりモード)
<はよ登ってこんか~♪>
はぁい!!!
待たせてすみませんでしたぁ!!(※ヤケ)
「みんな、はよ階段登れってさ。……行こう!」
『『おー!!』』
「おーっ!」
Wow。アリスさんまでノリノリだぁ。
今の掛け声、元気過ぎてユーカさんがたじろいじゃってるぞ!?
「お、おー(凄い。今の掛け声でみんなの怯えを取っ払った。
木ノ下君、やはり貴方ならピノちゃんを……!ですが、しかし、まだ信用仕切れない。
それを悔しいと思えてしまう自分が憎い……)」
一瞬、ほんの一瞬。ユーカさんは何かを否定するかのように首を振った。
だが、俺はそれをあまり気に止めずに炎之神神社へ突入した。
「(ん?火の神。それに一人称がワシ。んん?あれ?なんか既視感凄いぞ?
ロー○トさん・・・?いやいやまさか。
てか、あの人(?)神ぽい見た目だけどモンスターだろ!)」
炎之神神社の敷地に足を踏み入れた一同。
土地そのものから重圧感が伝わってくる。
が、慣れれば案外対したことない。
「ぜぇ、ぜぇ、、、」
「はぁ、、はぁ、、な、長い、、」
だが、急角度かつ相当長めの石階段の参道。
コレに参ってる人達が意外にも多いな。
「ほらみんなー、もう少しだぞー」
「皆さん、後半分ですよ!」
「全く、この程度で情けないわよ?」
俺とユーカさん、アリスさんはみんなを鼓舞した。
「り、リクト君!アリスさん、ユーカさん!ま、待ってよぉ!」
「な、なんで、、リクトは余裕そうなんだ?」
「なんでって、そりゃあクロムさんとキョウさんのお陰だよ。・・・多分」
そう言うと、みんながあぁ……とため息を吐いた。
「あぁ。"ダークストリーム"も、地獄の、ドコンジョウ稽古とか言ってた、、ヤツか、、!」
「それにしても、アリスさんとユーカさんが余裕なのはわかるけど、、、リクトも大概だよね!?」
ライムとメロンは肩で息をしながらそう言った。
「大概て」
「すまない、先行っててくれ」
駄目だ、見るに絶えない。
よぅし"守護者Ω《ガーディアン》"さん、出番ですぞい!
※お久しぶり……
"守護者Ω"「許さん」
僕「スミマセン」(#茶番乙)
「・・・ほい、ヒーリング・エリア。それで多少は楽になるだろ」
「た、助かったぁ……」
「あ、ありがどリクト」
とってもしんどそうに感謝したパインとルナを尻目にそこから約1~2分。
やっとこさ登りきったで、階段を。
『『おぉ……!』』
そこで、俺達が目にしたもの。
それは、二つ目の鳥居をくぐると、狛犬変わりとおぼしき一対のトパレオン像と、立派な拝殿。
狛犬変わりにネコ科のライオンの子かよという突っ込みは面倒なのでやらないことにして。
というかそもそもモンスターであるトパレオンとサンダーレオーネがネコ科なのか甚だ疑問ではあるが。
ま、それも今は置いといて。
鳥居とトパレオン像をくぐると、もっと立派な本殿とデッカイ御神木が俺達を待ち構えるかの如く鎮座していた。
「おやおや。今日は随分お客さんがいらっしゃる日だべな」
「!!」
若干小太り気味の神主さんが現れた。
烏帽子からチラッと見える綺麗に丸められた頭と、真っ白な袴に袖を通した、神主さんは、朗らかなにっこり笑顔を見せると、アリスさんとユーカさんに挨拶をした。
「お久しぶりだべアリスさん、ユーカさん」
「あら、ライオーさん」
「お久しぶりです」
この神主さん、ライオーさんって言うんか。
それに、白紋の入った白い袴。
あれって、確かとても凄いんじゃなかったか?
向こうの2-2には実家が神社の子がいた。
彼女に聞けば大体分かりそうだが、今は聞きに行けないもんなぁ。
ハァ、なんだかなぁ・・・とてもとても複雑だ。
ま。最も、"この世界"がどこまで日本と一緒なのか知らないから、知ったところで何とも言えないけどね♨️
俺は軽く首を振ると、神主さんに素朴な疑問をぶつけた。
「えと、アリスさんとユーカさんと知り合いなんですか?」
「んだんだ。ギルドの遠征が決まった時に世話になっただよ」
ライオーさんはうんうんと頷くと、じっと俺達全員を見た。
「成程。お前たちが"クリエイト"と"ゴブレイダーズ"だな?
初めまして、おらは極精霊族のライオーだべ」
グランド、スピリット?
なにそれ。初めて聞いたな……
「おっと。みんな極精霊族さ初めて聞いたみたいだな。
ま、今の"この世界"さに極精霊族はおら一人しかいないから仕方ないべ。
まあ、一般的な精霊族達と似たようなモノだよ」
かなり強めな東北訛りであははと照れ笑いするライオーさん。
"この世界"の人がこんなに訛ってるとはこれ如何に。
本当に不思議な世界だこった……
※文面なので分かりやすくしてます。そのつもりです。
「まぁ、これでも長年、ここの神主を勤めてる由緒正しき神主なんだぞ?
まぁ、自分で言うなって話だけんども」
・・・なんか、アレだね。この人もはハーデスさんみたく、周囲の時間がゆっくり進んでる人だね。
慈愛のオーラに満ち溢れてる人だ。
「君たちがここに来た理由、おらは何となくわかるだよ?アレだべ、アレ」
ライオーさんは向こうを指差した。
すると、そこにはスタンプ台があった。
『『あ!』』
「5つ目のスタンプさ探しに来たんだべ?」
や、やったー!スタンプ、GETだーっ!
あれ?5つ目!!!?
4つ目は!?4つ目はどうした!!
どうやら俺達は、いつの間にか4つ目を飛ばしてしまっていたらしいです。
い、一体いつから!?
あっ!
うおおおお!!!お前のせいじゃねぇか!!!
※お告げサマね
<ほほほ、バレた☆>
怒った。絶対許さん覚悟しろ。
皆が5つ目を入手し、4つ目を飛ばした事に気づいて混乱してる最中。
俺は密かにお告げサマへの憎悪を燃やすのだった。
※次回開始時点では鎮火してるのでご安心を。
次回、70話(笑) 決着!スタンプラリー・バトル!!
今度こそ、ケッチャコします。
スミマセン。
遅刻した挙げ句、今回で纏めきれませんでした(涙)
もうね、描きたいシーンが多いの!!
沢山いっぱいね、キャラ達が楽しんでる描写を入れたいの!!
そうしたら、わんこそばに"セクトール"との軽いやり取り、お告げサマ出現と闇鍋みたくなってました……
なんでや!とお思いの皆様。スミマセンしたぁ!!!
ちなみに、お告げサマは既存キャラです。
察しのいい読者様なら多分リクトみたくアイツだーってなってる事でしょう。
めちゃくちゃ簡単な問題ですね。
いや、問題にすらなってないか!あっはっはー!!
はい・・・
というわけでですね、次回!!
次回でスタンプラリーは終わります。
笑撃の結末を是非、ご覧くださいまし!
Q.その後はどうなるの
A.教えないッッ!!!
---To be continued---
 




