【65話】 遠征に行こうin火の国(その③)
「さて、説明してもらいましょうかね。"クリエイト"のリーダー、キノシタリクトさん。
何故、冒険者ギルド-アマテラス-に、この場所にメテオエンジェルがいるザマスか、その理由を聞かせて貰うザマス!!」
眼鏡のレンズをギランと光らせ、かなり興奮気味に俺に問うた水城T、もといユーカさん。
「まさか、大切なパーティメンバーだから。だなんて安直なコト、言いませんよねぇ?」
「っ!?」
まじすか。
先手を打たれた。
「(困った…)」
「・・・・・」
「(ヒイッ!?)」
とても、俺の知ってる水城T本人とは思えない。
それ程までに、深淵の底みたいな真っ黒な軽蔑の瞳で。
かつ、血が滲んだような赤褐色よりも汚い赤と黒の、侮蔑的で憎悪の籠った言葉。
それを全身で浴びた俺は、全身がブルリと震えた後、喉元まで出掛けていた言葉を無理やり飲み込んだ。
というよりは、言葉そのものが喉元から、全力で逃げだした感じだ。
「おや、返答無しですか?」
あの、眼鏡越しに見えるユーカさんの瞳。
あの頃のキラキラと輝かせていた水城Tのソレとは違う、まるでブラックホールみたく全部を飲み込んでしまいそうな瞳。
俺の全身が言ってる。
やべぇ!って言ってる!!やっべぇ!って叫んでる!!
「ハァ……ワターシは失望しました」
「っ、は?」
「1ヶ月前の"ダークストリーム"との戦闘時やギルマスやキョウさんとの『鬼の100本組み手』等、貴方のギルド内外での生活を踏まえて、私は貴方の事を『仲間を侮辱されると形振り構わず真正面から噛みついてくる。良くも悪くも真っ直ぐ過ぎるオヒトヨシな子』、そう、捉えていたのですが」
ユーカさんは右手で眼鏡をクイッと上げると、人を馬鹿にしたような口調で言った。
「………ワターシは、貴方の事を買い被り過ぎていたのかもしれませんザマス。
ま、冒険者レベル32ぽっちじゃあ、55のワターシの威圧ごときにたじろいでも無理はありませんわね」
「(苛っ)」
「おっと?怒りで言葉を失いましたかぁ?」
腹立ってきた。
「ピイィ………」
「っ!!(落ち着け餅つけペッタンペッタン……ふぅ……)ピノ。背中から離れるな……」
「!あ、ありがとう……」
小声でピノにそう言うと、ピノは俺の背中にしがみつくように密着した。
「(木ノ下君、ピノちゃんさん、嫌な思いをさせてごめんなさい。でも、私は"この世界"のモンスターが嫌い。心の底から憎い!!!
だから、そんな私を納得させるような言葉をください。たとえそれが、どんなに根拠がなくてもいい。どんなに荒唐無稽なものでもいい。木ノ下君、貴方の口から聞かせてください。自信を持って、貴方の言葉で、私に聞かせてください……!)」
ギルドのエントランスに一瞬の静寂が訪れる。
此方の様子をハラハラ伺う野次馬達も、俺の後ろにいる遠征組みの冒険者達も、みんなみんな言葉を出せない異常な空間。
ヒリツク無言の空間を最初に破ったのは、ユーカさんだった。
「さぁて、ギルマス?」
「………何かな?」
「この場にそぐわないこのモンスター、殺処分してもよろしくて?」
俺含めたこの場の一同全員が目を見開いて驚愕した。
『『『!!!?』』』
「ンピェ!!?」
オイ待て待て待て!!
この人、なんちゅー事を言い出すんだ!!
「ユーカ?一旦落ち着こう!一旦落ち着こ、ね?」
「ギルマス、ワターシは冷静です。ですが、彼からの返答が来ないんですもの。もぅ、殺しちゃってもいいでしょう?」
「ねぇクロム!止めなくていいの!?ねぇってば!!」
アポロンさんまで大慌て!
もしやこの場で一番パニックになっているのでは?
「っっ、ユーカ。君がモンスターを嫌うのは、ぼくも十分知ってるつもりだよ。でも、ピノちゃんを殺すのは駄目。ぼくは絶対、許可しないよ」
クロムさん!!(涙出そう)
「っ、ギルマス!貴方まで……!しかし、ギルマスが止めた所で、ワターシは貴方から理由を聞けていませんザマス!」
ユーカは俺を指差した。
「(で、ですよね……)」
「貴方の口からこのモンスターがここにいる理由を聞かせてください。ワターシが納得しなければ、その時こそその子の死です」
「ンピャアァァ!!!!」
「おわわっ!?ピノ!落ち着け!暴れるな!!」
「ピェ!?っっ、ごめん。取り乱したわ……」
危ねぇ。何とかピノは落ち着いたっぽいが。
これはセーフか?
「ちょ、ちょっとリクト、大丈夫!?責任重大だよ!!?」
「そうだよリクト!ピノを守って!!」
パニック状態のホノカとルナが駆け寄ってきた。
俺だって胃がやべぇよ!!
これ以上プレッシャーかけないでよ!
「っ、私が、私が守る…!!ピノは殺させません!!絶対!!」
「あ、あの子………っ!!」
「フユ!?」
「ちょっと!!?」
フユさんはモミさんとスーノさんの制止を振りほどき、ユキナの隣に、俺とホノカ、ルナの前に立った。
「ユキナ!?は?ふ、フユさん!?」
「お、お姉ちゃん、なんで?」
「あんたの姉だからに決まってるでしょ!!」
待て待て!!
気持ちは嬉しいけど、今のユーカさんを刺激させたら……!!
「煩いです。虹なき拘束!」
「っ!!?」
「ひゃっ!?」
「わあっ!?」
「っぐ!?」
「・・・は!?」
「ホノカ!ユキナ!ルナ!ンピェェ、あの女、よくもわたしの仲間を!友達を!」
「すみませんね。少しの間、お・し・ず・か・に、お願いします」
ちょ、ユーカさん!
なにホノカとユキナ、ルナ、フユさんまで拘束してるんで、すか・・・・・
「・・・は!?」
後ろを振り返った俺は、目を疑った。
「で、出れない………」
「クソッ、、硬い、、、!!」
「なんでボクチン達もぉぉぉ!!!」
「あり、得ないん、、、ですけど、、!」
「取れろ!っ!?呪言が、効かない!?」
「クソったれ、、!!我の、全ての力を以てしても、抜けられねぇ、、飛べ、ねぇ、、」
冒険者達全員の腹部と膝元。
その2ヶ所にドス黒いわっかが装着され、みんなは抜け出そうともがいていた。
「ユーカ!ライン越えだよ!」
「ユーカさん!貴女何を!!」
クロムさんとアリスさんは形相を変えてユーカさんを止めようとした。
だが・・・
「ギルマス、皆さん。手荒な真似、どうかお許しを。私はもぅ、形振り構っていられません。少し、ほんの少しでいい。彼との時間をくださいッ!!」
「っ!!(わお、ぼく相手に真正面から仕掛けるなんて。・・・!!へぇ。そっか、成程。仕方ないなぁ、受けてあげよう)・・・」
「なっ!?うっ嘘でしょう……?」
俺とアポロンさん、それと縛られた皆と野次馬達以外の全員が!(は?)
失礼。ユーカさんは色のない結界でクロムさんとギルド職員4人を結界に閉じ込めてしまった。
「へぇぇ!!?ユーカさん!!!?」
「メイさん、怪我はありませんか?」
「へ?は、はい。それは、大丈夫ですけど……」
「良かった。手荒な真似をすみません」
ユーカさんの謎の配慮にきょとんとするメイさん。
いや、俺達の頭の上にも3~4つほどハテナが出ておりますが。
「ちょっと、クロム!なんでかわさなかったの!?」
「しっ!」
「っ!」
クロムさんは口元に手を当て、アポロンさんを黙らせた。
「(………わかったわよ。考えてがあるから避けなかったのね?)んむぅ……」
「(ふふっ、理解が早くて助かるよ)・・・」
「ふぉっふぉっふぉ。こりゃたまげた」
キョウさん、何ゲラゲラ笑ってるんですか!
「キョウはん!あんた、笑とる場合ちゃうで!!」
ゼニシアさん、ナイスツッコミ!!
「おっと、こりゃ失礼失礼」
「ったく、強者の余裕っちゅうヤツなんか?全く、時と場合っちゅうモンを考えてくれや………
それにしても、アホか!ユーカはん!
終わらなき絶望を冠する「虹」なんてもんを使いよってからに……!」
呆れというか、面倒というか、ゼニシアさんは顔を歪ませた。
「正解です。威力:絶大よりも弱い威力のダメージを全て、無きものにする防御結界です。
ゼニシアさんやキョウさん、貴方達とて、多少は本気を出さないと突破は困難でしょう」
淡々と、機械のように話すユーカ。
「(威力:絶大!?確か、グランド魔法は強大で統一されてたから、グランド魔法なんかよりもヤバイ火力が必要なんか!!)」
グランド魔法は強大な威力を誇るクソデカ範囲魔法だ。
使いどころが限られる分、滅茶苦茶な威力を持ってる訳だが。
威力:絶大ってたら、強大+、絶大-の次の威力だぞ!?
強大の三つ先だぞ!!?
(※要はバケモン→超バケモン→超絶バケモン→理不尽)
確か、俺のよく使うライトウォールは『強大+までなら絶対に防げて』、ワイドプロテクションは『広い分強大-までしか完全防御できない』、だった。
まぁ、オートヒーラー使って体力魔力のズルを使えば、例外的にもっと防げるようにはなるが……
それにしても、絶大より弱いのは無効化だってさ。クソ結界じゃん。
「ユーカはん!あんた、自分が何しでかしとるかわかっとんか!?ウチらを閉じ込めたコト、冒険者達に手を出したコト!!!その意味を自分は、わかっとるんか!!!」
「勿論、理解ってますとも。何か?」
「っ!?(ただ開き直っただけじゃない。まるで呪いとも呼べるような、凄まじい覚悟をひしひしと感じる………)」
あの人、マジで凄いな。
声を荒らげるゼニシアさんに全く動じないなんて。
「(全く。あんさんは相変わらず、不器用やな……)わかりましたよ。ほなら、はよこのウザったい結界を解いてや」
少しだけ、ゼニシアさんの声色が優しく変わったような。
なんでだろう?
「すみません、それは難しい質問ですね」
「はぁ?(はは、やっぱりね。知っとるわ!)」
「ですが、彼がワターシの質問に答えたら、解いて差し上げましょう」
「んなっ……(結局、リクトはんに委ねる形になるんか……)」
「すみません。ですから少し、貴女方皆さんの時間を彼と私にください」
「・・・・・」
ペコリと頭を下げたユーカに言葉を失ったゼニシア。
外堀の埋め方、強引過ぎやしませんかね。
「~~ッ、あんさん!頼んだでぇ!!」
「そうだ陸斗!頑張れ陸斗!!この場でただ一人、お前だけがユーカさんを説得できるんだ!!」
ゼニシアさん、柊さん、プレッシャーかけないでよ。
「だから、早く頼む!ちょっと、この拘束が、絞まるのキツ過ぎて………」
「あぁ、すみません!少し緩めます!!」
え・・・?なにこれ。
「あ。どうも……」
「り、陸斗!ファイト!!」
「君の想いを、君だけの言葉に乗せて、ユーカさんにぶつけるんだ!!」
「(驚いた。シュウやヒナツだけでなく、ハルカまでもが
こんなに気を許すなんて……
キノシタリクト、か。遠征中に話せる機会があればいいな……)」
とてつもなく視線が集中している。
俺の豆腐がブルンブルンに揺れている。
音を立ててグシャーと崩れそうだ……(※弱すぎる)
「(胃が、爆発しそうだ……)」
幸い、俺の胃と腸はまだ大丈夫だ。
少しホッとした俺は、服の裾をぎゅっと握った。
「(成程。木ノ下君は、"この世界"でも色んな方と親しくしているのですね?良いことです。
それに、"クリエイト"。拘束状態でも木ノ下君を守ろうと前に出ようともがいて……良き仲間とも巡り会えたようで何よりです……)」
「リクト!君の側には僕達がついてるんだ。だから大丈夫だ!」
「お前がピンチの時は、尚更側にいてやるからよ。な?」
「勿論!」
「当然だよっ」
「へへっ、喜んでいいんだよ?」
「わっ、わたしもいるんだからね!!」
アカン。嬉しすぎて一瞬泣きそうになった。
「さて、話を続けましょうかね、"クリエイト"のリーダー。キノシタリクトさん」
ユーカは再度、眼鏡をクイッと上げた。
「どうして、人魔に仇なす存在がここにいるのですか?
『ゼロ対戦』以降も"この世界"に永遠に残る災厄の禍根として残り続け、ギルマスが、アポロン様が、ジーク様が、勇魔六英雄の全員が命懸けで平和を勝ち取った世界……!!それを嘲笑うゴミ…!
数多の災害をもたらしてきた存在が、滅ぶべき存在を、忌むべき存在を、どうして連れているのザマス」
よし。スイッチ入った。
絶対ユーカさんの首を縦に振らせてやる。
「(ゴミ……)ユーカさん」
「(っ!木ノ下君、とっても怒ってる!?)何でしょう」
「後でピノやみんなに謝ってくださいね」
「勿論です!」
早!!※1秒で返答来た
素直か!!
「まず、貴女が最初に言った通り、ピノはモンスターだけど、俺達の大切な仲間です。大事な、大切な、"クリエイト"のメンバーです。
決して"この世界"を嘲笑うゴミではありません!!」
「……ハイ!」
「それで、ピノがうちに加入してくれたのは、勿論ピノの意思もあってですが・・・」
「あんたが、すっごく危なっかしいから……」
「「「ぷふっ」」」
こら?真面目な話してるんだから茶化すな?
そしてホノカさん、ユキナさん、ルナさん。
貴女達ねぇ、、、WARAUNA!!!!!
「(まさか、本当の本当に貴女の意思なのですね……)」
「ピノの意思もそうなんですが、ローストさんから、ピノの親みたいな立場の灼熱様から直接託されたんです」
「灼熱様?あぁ、灼熱の砂漠、ボルシャン湖のダンジョンボスですか。
ダンジョンボスから託された?何を言うのかと思ったら……世迷い言を」
世迷い言、ねぇ。
正直、そう思うのは当然だ。
だって、俺も夢を見たんだと思ってるもん。(※失礼)
「嘘みたいな話ですよね。ですが、本当です。それに、死妖の村に証人もいますよ」
「証人?誰のことです?」
「ネクロとボンさんです」
「( )」
ユーカさんは唖然としてしまった。
※正しいリアクションで草
「えと、ピノはローストさんに、俺らと世界を巡って、その思い込みの酷い癖を直してこいーって送り出されたんですよね」
「ンピ!ちょ、ちょっと///」
「(ネクロって、え、ジャック・オ・ネクロ!?メイジビートの森を治める死の女王!?
それに、ボンさんってボンジール=ボンジョルス様の事だよね?
え??何それ。・・・私が思うのもなんだけど、木ノ下君の人脈、どうなってるの?)」
恥ずかしそうに悶える声を出したピノ。
ユーカさんは、無言真顔で真剣に聞いてくれている。
「ピノはビビりで泣き虫な所がありますが、ボルシャン湖にいた頃からローストさんの教えを守って暮らしていたそうなんです。
同じ種族の仲間だけでなく、メテオデビルやメテオフェアリー達と一緒に、まるで人魔みたく支え合って生きていたと」
「・・・」
ユーカさんは眼鏡をギランと光らせる。
どうやら、無理矢理にでも否定したいみたいだ。
まぁ、気持ちは、とてもわかる。
「それに、俺。思ったんですよね。実は人と魔物はモンスターとも共存ってできるんじゃないか?って」
「はぁ?」
「実際、南の平原にクエストに行った時、グラチュやリトルジラフと遊んでいた子ども達を見てきましたし……」
「ほ、本当ですか!?」
あれ、驚いた?
ユーカさんは南の平原の北と南の村、見てないのかな?
「確かに、ササミさんが子ども達をあしらう為に、頭に乗せてたグラチュを子ども達と遊ばせていたなぁ」
「本当、ですか……」
ヒビキ、ナイスアシスト!
「あぁそれと、昨日絶島で魔王ジーク・カイザーさんと会ったんですがーー」
「まっ、魔王ジーク・カイザー!?じっ、ジーク様と、会った!?」
露骨に狼狽えたユーカさん。
それに、ざわつきだす後ろの人達。
この話題、出しちゃ駄目だったかな……
「ギルマス!木ノ下君の話、本当ですか!?」
「(口調!!ユーカ、素が出てるよ……)本当だよ。昨日ジークは色々とやってくれたんだよねぇ」
「それ、あたしも昨日の夕方に聞いたけど。結局なんだったの?」
「さぁ。ジークはとてもリクトくんに会いたがってたから、こっそり城を抜け出したんじゃない?」
苦笑するクロムさんにえぇ……と呆れるアポロンさん。
「信じられません…!!嘘よ、嘘に決まってる!ジーク様と対面して尚、あの子、ピノちゃんさんが始末されてないなんて!!」
ユーカさんは激しく狼狽えた。
すると、もの鬱気な表情をしたペルセポネさんがどこからかやってきた。
「あらあら、随分と荒れてますね。"クリエイト"と"ダークストリーム"が暫く遠征でいなくなると聞き、見送りに来たのですが……」
「あれ?ペルセポネさん!久しぶりー」
「あら!アポロンちゃん!此方こそ、お久し振りですっ!」
ペルセポネさん、アポロンさんとも面識あるんだ……
「!!?」
「皆さん、おはようございまぁす」
「失礼する。クロム殿・・・・・もしや、取り込み中であったか?」
アスタロトさんは結界に閉じ込め中のクロムさんを見て何かを察したらしい。
「・・・そんな所かな」
「そうか、それは失礼した。貴殿も大変なのだな……」
「そうだね。うん、そうだね……」
何故だか哀愁漂うクロムさんとアスタロトさんの二人。
なにしてんだろ。
「あ。名乗りが遅れて申し訳ありません。此方、我らが冥界の女王、ペルセポネ様にあらせられます」
「!!?」
ハーデスさんの話を聞いて、ユーカさんはフリーズしてしまった。
「うむっ。余はディアナ=Q=ペルセポネである!そなた、名前は何と申すのですか?」
「(冥界の女王!?何で突然この場所に!?)わ、私はユーカ。水城由花です」
「何と!貴女もリクト君と同郷の者だったのですね?」
『『『え!?』』』
「(ばらされた!?いや、何でバレたの!?)」
「あ……」
口を大きく開いて自らの過ちに気がついたペルセポネさんと、頭を抱えてしゃがみこんだユーカさん。
ユーカさん、みんなには日本から来たって言ってなかったんだ。
ってか、やっぱり水城Tご本人じゃねぇか!!
「すみません、ユーカ殿!すみません!!うちの女王様がすみません!!」
「ユーカ殿!どうか、お許しください!女王様に悪気はないのです!!どうか、お許しを!!」
あらぁ。アスタロトさんもハーデスさんも大変そうだなぁ……
「あの、その、すみません……」
「なぁんでぇ!!?何でバレたのぉ!?」
シリアスが粉々に砕け散ったんですけど・・・
こうして、俺含めた冒険者は、暫くの間エントランスで足止めを食らうハメになったのだった。
◇
数分後。時刻はam9:30を回ってしまった。
未だ、俺達遠征組みはギルドの中だ。
※ユーカさんの出した結界は既に解除されてる。
「成程。それで、この場が荒れていたと」
「はい!木ノ下君は絶島にジーク様が現れた、と言っていましたが。本当なんですか?」
なんか、ペルセポネさんとユーカさん。
めちゃくちゃ仲良くなってない?
「はい。ジーク君は絶島に来ました」
「本当ですか!?」
「はい♪」
「・・・」
二人とも、打ち解けるの早過ぎて草。
「成程……木ノ下君、ギルマス、疑ってすみませんでした」
「あ、はい……(この人、木ノ下君呼びになっちゃってるし)」
「うん……(なんか吹っ切れたっぽいね……なんか、ごめんね)」
「時に木ノ下君。ジーク様はピノちゃんさんに何を言っていました?」
ピノちゃんさん!!
勝ち確ルートが勝手にやってきたんだが……
「ジークさん?えと、『人魔とモンスターとの架け橋になって欲しい。そう願ってる』と言って、ピノを撫でてくれました」
「貴女、ジーク様に撫でられたのですか!?」
ユーカさんはズイッとピノに詰め寄った。
だが、先程までの真っ黒なオーラは消えていた。
「ピェ!?は、はい……」
「感触は?」
「ンピャ!?大きな手だなぁと」
「嬉しかったですか!?」
「え、えぇ。嬉し、かったわ……」
「・・・ありがとうございます」
???
「良いでしょう。ワターシは貴女を"クリエイト"のメンバーであると認めましょう」
「ピ!?」
『『え?』』
「えええええ!????」
認められちゃった……
「ただし!遠征中は貴女を監視させてください。朝、起きた時からお昼ご飯を食べる時、それに夜のお風呂も私と一緒です!!それが貴女を認める条件です!」
俺は言葉を失った。
「ユーカさん。それはつまり、"クリエイト"と同行するってことであってます?」
「その通りですっ」
恐る恐る質問したアリスに対し、鼻息を荒らげて回答したユーカ。
「ということで"クリエイト"の皆さん。火の国遠征中はよろしくお願いします♪
あっ。よろしく頼むザマス…!」
この人、口調がもぅぐちゃぐちゃじゃん。
ホノカとルナから相当引かれてますけど。
「あはは。まぁピノに危害を与えないなら」
「だな。此方こそ、よろしくお願いします」
Oh!以外にもユキナとヒビキは印象丸いんだ。
「僕も異論は無しで。リクトと同郷というのも興味あるし」
「そっ、そこには触れないでください!!」
「わっ!?す、すみませんでした」
なーんか。周囲から生暖かい視線を感じるんだけど。
兎に角、丸くおさまって良かった……
「皆さん。最後に一つ、私からいいですか?」
ふと、ユーカは言った。
「まだ、気に触らない事があるのかい?」
「えぇ。これだけは皆さんに伝えないといけないことが……」
ユーカさんは意味ありげに俯きながら、そう言った。
「そう。アポロン、もう少し待ってね?」
「はーい、しょうがないなぁ……」
「感謝します」
ユーカはアポロンとクロムへ感謝を伝えると、勢いよく頭を下げた。
「皆さん!先程は無礼の数々、すみませんでした!!」
しょ、初手謝罪!?
「ワターシ、いえ。私は少し、気にくわないものがあったらねちねちしつこく問い詰める節があります。"この世界"に来てから染み付いた、本当、良くない癖です。
ですが、皆さんを想っての言葉です。なかなか素直になれない私からの、教師としての言葉です。
ですから、お小言が多いとヘイトを買い、皆さんから嫌われていると思います」
ユーカは少し間を取ると、続けた。
「ですが、私は皆さんと遠征を通して楽しい思い出を作りたい。だから、こんなふつつか者の私ですが、受け入れてはくれませんか?」
ユーカは再度、頭を下げた。
俺は、痛々しいとも言えるその姿に、何も言えなくなった。
そんな中、この雰囲気を文字通り破壊した者が現れた。
「オイオメェら!この中に、ユーカさんを嫌ってるヤツ、いる?」
「っ、ジン君……」
返事は、無し……
※ユーカさん、よかったね…!
「ギルド最強と呼ばれるに至るまで、オレ達"グローリー"を育ててくれた。それだけじゃねぇ!
自分は仕事で忙しいってのに、"シノビ"、"セクトール"、"マジカウインガー"、加えて、"レッドブロッサム"、"ジェットソーダ"、"メイプルソルジャー"、"フローズン"を育ててくれた!
そんな大恩のあるユーカさんを嫌ってるヤツ、いる?
そんなヤカラ、いねぇよなぁ!!!」
戦国時代の武士のような鎧を装着した赤髪の竜族の男、ジンが叫んだ。
ジンの質問に、答える者は・・・無し。
ユーカは呆気にとられた。
「へ?」
「ガッハッハ!!そうだよなぁ、いるわけがねぇんだ!!」
「ジン、ギルドには客人もいるんだ。少しだけ声のボリュームを抑えよう」
「おっと失礼失礼」
赤髪の竜族、ジンにお口にチャックのジェスチャーをした男性。
現代の冒険王として"この世界"中に名を轟かせるクロノスさんご本人だった。
彼はゆっくりと歩きだすと、ユーカさんの側、俺の隣まで来た。
「(うわぁすげぇ!ホンモノだ……!!)」
「ユーカさん。先程ジンが聞いた通り、この中に貴女を拒む者はいません。それに、嫌う者もいません」
「なんで、なんでですか?」
「強いて言うなら、頻繁に素の貴女を見せてくれるから、ですかね?」
「///」
ボンっと顔を真っ赤に染めたユーカ。
「わわっ、気に触りましたらすみません。ですが僕は、「鋼鉄の女帝」と揶揄される貴女が、僕達に気を許してくれているんだと感じています。
ですから、今更謝らないでください。水臭いじゃないですか」
ユーカさんは涙をポロポロと溢し出した。
「す、すみません!まさか、泣かせるだなんて」
「あーあクロノス、ユーカさんを泣かせた」
「ちょっと!」
ジンさんにからかわれてめちゃめちゃに焦るクロノスさん。
すると、春華の鎧に負けず劣らずのガチガチの装甲をしたカブトムシみたいな角の男が前に出てきた。
「・・・クロノス殿の言う通り。この場には、貴女を慕う者は居れど、拒む者、嫌う者は存在しません。
ですから、自分を責めるのはもぅやめましょう?」
「ぅぅぅ~~~!!」
ユーカは大粒の涙を溢しながら崩れた。
ビックリした俺は周囲を見渡した。
「(………わぁ、凄ぇ!)」
全員暖かい目で水城Tを、ユーカを見つめていた。
どうやら、心に壁を作っていたのはユーカさんだけだったようだ。
みんな、最初から彼女の居場所だったのだ。
クロノスさんは泣き崩れたユーカさんに手を差しのべた。
「ほら、立ってくださいユーカさん。遠征、みんなで楽しみましょ?」
「は"い"ぃ"、ありがとうごじゃいますぅ!!」
イイハナシダナー。
兎に角、ユーカさんが救われた?みたいでよかった。
「ハンカチ、いります?」
「ずみまぜん……」
「よろしければティッシュも」
「ありがとうございます……」
クロノスさん、すげぇ女子力だ。
「そうだ、少年。お前は確か、リクトと言ったかな?
問おう。お前は自分の仲間が好きか?」
!!?
唖然としながらクロノスさんとユーカさんのやり取りをみていると、カブトムシ装甲の男から突拍子もない事を聞かれた。
「はい。当たり前じゃないですか、そんなの」
「当たり前、か(それに、『そんなの』と一蹴するのか……
やはり、面白い少年だ)」
「???」
カブトムシ装甲の男はふっと笑うと、俺の頭を撫でた。
ちょっと、みんなが見てる前で恥ずかしいんですけど。
「オレはカブ。"セクトール"リーダーのカブだ。"クリエイト"のリーダー、キノシタリクト。
お前には、うちのパーティメンバーとも親しくしてほしい」
カブさんから右手を差し出された。
思考がついていけてない俺は、混乱しながらも右手を出した。
「はい。ヨロシクオネガイシマス?」
「ふふっ。ついでにだが、オレとも仲良くしてくれると嬉しい。とても助かる」
カブさんはすこーし照れながら言った。
仮面で素顔が見えないが、俺は絶対照れてると踏んだ!
「こら?カブ君、抜け駆けは良くないぞ?」
「すまないな、クロノス殿。オレは1ヶ月前から目を着けていたのだ」
「リクト君。君さえよければ僕ら"グローリー"とも良い関係を築いて欲しい!」
「(わぁ…!)ハイ、コチラコソ…!」
や、やったー(?)
なんか知らんけど"グローリー"と"セクトール"のリーダーと握手できちゃいました☆
「ううぅ、嬉しいですぅ!木ノ下君と、貴方達が、仲良くしているの、と"っ"て"も"嬉しい、です"ぅ!!」
「ユーカさん!?」
「な、何を!?」
「?????」
どわぁ!偉いこっちゃ。
大号泣のユーカさんは困惑するクロノスさんとカブさん、そして俺を抱きしめた。
「ひゅークロノス、モテモテだな」
「冗談にならないから止してくれよルーラ!!」
「うふふ❤️カブ君があそこまで気に入るなんて、嫉妬しちゃうな?」
「よさんかミツバ……」
「クロノスさんもカブさんもズルいっす!!"クリエイト"は俺達"シノビ"が狙ってたんすから!!」
クロノス相手ににやつきながらからかう二本のアホ毛と二つの銃が付いたゴツイベルトを軍服に見える服に回す女性。
カブに色目を向けた、まるで女王鉢のようなデカイ針を尻に着けた鉢コスチュームの女性。
それに、ズルいズルいーと地団駄を踏む、頭にカッコいいゴーグルを着けた橙色の髪の少年。
「ん?今の声、どこかで?」
「あれ、どうかしたっすか?」
思い出したー!!
G・G・Pとの戦闘から離脱して、避難した沼地に現れたハットリを名乗る商人!!
うわぁwおんなじ声だー!!!
「あー、思い出した!空虚の沼地で会った商人!!」
「おー正解っ!よく気がついたっすねぇ」
いや、普通は気付くだろ。
「改めまして、俺はハンゾウっす」
本名がハンゾウだから偽名がハットリってか?
・・・・・草。
「俺、こう見えて"シノビ"のリーダーやってるっすよ。
こっちはツキカゲで、こっちはキリュウっす!リクトさーん、俺達とも仲良くしてくれると嬉しいっす」
「お初、ではないよね。キミが"ダークストリーム"と戦った翌日。フユちゃんに引っ張られながらアタイらの目の前を突っ切ってたもんね」
あ!あの時の!!
やっぱりそうだったか・・・
忍者姿の鬼二人とゴーグルの少年。
「リクト殿、改めて自己紹介を。拙者はキリュウ。メイジビートの森の忍の里出身故、こないだの『メイジビートの変』にて森の管理者のネクロ様を助けたと聞いた際から拙者は是が非でも貴殿に会いたかったのだ。
リクト殿、"クリエイト"諸君、ネクロ様の窮地を救ってくれて感謝する!ありがとう!!」
「お、おぉ……」
青髪で二本の黒い角を生やした青忍者のキリュウに出会い頭に感謝されたった。
「アタイはツキカゲだよ。ふーん。キミ、面白い子だねぇ。今、君がフリーなら、狙っちゃおうかなー」
白い角を一本生やした黒髪ポニテの赤忍者のツキカゲは心にもない事を言いおった。
「からかわないでくださいよ」
「あら?からかってるように見えた?」
「やーめーてーくーだーさーいー!」
ため息を混じらせ、そう言った瞬間だった。
「駄目!リクトは絶対渡さない!!」
「駄目です!!周りが許しても私が許しません!!」
とんでもねぇデカイ声で俺とツキカゲの間に割って入ってきた少女二人が現れまして。
「(>〰️<)」
もぅやだ。恥ずか死しそうだ……
「冗談だよ。ジョーダン。ま、アタイ達と仲良くしてほしいのは本心さ。遠征中、よろしく頼むよ」
ツキカゲはあっけらかんとした表情でキリュウとハンゾウを連れて去っていった。
「リクト君も隅に置けないなぁ♪」
「く、クロウさん!?やめてください!」
「お?珍しくさん付けだぁ?ふふふ、照れ照れですなぁ!」
ツンツンと脇腹をつつくクロウ。
誰かこの長女を止めてくれ。
「すみませんすみません!毎度毎度、うちの姉がすみません!!」
救世主キタ━(゜∀゜)━!!!!!
パーラはペコペコと頭を下げる。
そして、その間にウルがクロウを回収していった。
「ほら、クーちゃん。戻るよ」
「ちぇ~。ま、また後でね~」
「(ハハハ、切り替え早!!)」
「あの。アポロン様、これは一体?」
「あぁ~気にしなくていいよ?というか気にするだけ無駄だと思うな……」
「は、はぁ……」
おや。あの金髪の少年?はいつ頃からいたのだろう。
アポロン様ってことは、アポロンさんの配下の人とかかな?
でも、魔王の配下なのにあんなイベントスタッフみたいな格好するか?(※失礼)
「さてみんな!静粛にっ」
流石はギルマス!
クロムさんの鶴の一声で一同は静まり返った。
「アポロン配下、爆炎の一番隊隊長にして筆頭のミクセル君が来てくれたよ」
やはりアポロンさんの配下の人だったか。
「どうも皆さん、おはようございます。アポロン様の配下、爆炎の筆頭をさせてもらってます、ミクセルと申します。
本日より一週間、-アマテラス-の皆さんの案内役を勤めさせて貰います。よろしくお願いしますっ!」
ミクセルさん、童顔の可愛い系なのに超爽やか……!!
『『『よろしくお願いしますっ!!』』』
おぉ。流石は成績上位組み。
ぶっつけ本番だというのに挨拶がピッチリ揃っとる!
なんか、気持ちがいいよね。
「はい、よろしくお願いします!」
「それじゃあミクセル、水晶球を繋いで頂戴?」
「はい。あ、クロム殿、皆さんを一列に変えてください」
「了解カイ!みんな~一列に並んで~ダッシュ!!」
クロムさんがパチンと手を叩くと、俺達は列を組んだ。
流石に一列だと長すぎるので、アリスさん、メイさん、ゼニシアさん、ユーカさんを筆頭に五つの列が出来た。
特に、ユーカさん。流石は俺のクラスの担任!!
バラバラな状態からパーティごとの綺麗な状態に素早く並ばせた。
「ふぃ~流石はユーカはん、助かったで?」
「ユーカさん、ありがとうございますっ」
「っっ///」
「(あら!普段なら眼鏡を光らせて威圧するのに。ユーカさん、素直になると可愛いわね)」
「ふぉっふぉっふぉ。素直っていいのぅ!!」
「キョウさん……」
あぁ。俺の知ってる水城Tだぁ。
「はい、ありがとうございます。それでは-アマテラス-の皆さん。此方の水晶球が向こうと繋がりましたので、今から移動となります!
『一人一人』、『順番に』、『押さないで』。以上の三つを守りながらこの魔方陣に足を踏み入れてください」
ミクセルさんがそう、言い終わると、クロムさんは魔方陣の前に立った。
「ぼくは先に向こうに行ってるよ。みんな!一応言っておくけど、遠征先の方々に迷惑をかけちゃいけないからね?」
『『『はい』』』
俺達冒険者一同の元気な返事を聞いて、クロムさんは満足そうに頷いた。
「ならよし。それじゃ、あっちで待ってるよ」
クロムさんは一足先に火の国へと向かった。
すると、ペルセポネさんは手をメガホンのようにして、ノリノリで叫んだ。
「皆さーん!いってらっしゃーい!!」
「精一杯楽しんでくるのだぞ!」
「お土産話、是非ともわたくし達にもお聞かせくださいねぇ~」
ペルセポネさんだけでなく、アスタロトさんとハーデスさんもノリノリで、そう見送りの言葉をくれた。
「えぇ、勿論です!いってきます…!」
最初に魔方陣に向かうのはクロノスさんだ。
クロノスさんははにかんだ笑顔を見せ、右手を振りながら、魔方陣に乗った。
そこからは数分待った。
何てったって、最後尾ですから。俺が。
※正確にはギルド職員5人が残ってるが。
チョー暇!!
だが、割りとすぐに最後尾まで回ってきた。
「さて、次の方どうぞ!」
「さ、リクト君の番ですね」
「お?リクト殿、楽しそうだな」
「当然ですよ!目一杯楽しんできます!」
「うむうむ、その意気だ!」
アスタロトさんはニカッと笑い、俺の背中を叩いた。
かなり痛かった……
「ですが、ハメを外してはいけませんよ?」
「忠告、ありがとうございます」
「ふふっ、楽しんできてくださいね?」
ハーデスさんは微笑むと、親指を立てた。
俺は親指を立て返すと、三人に手を振った。
「いってきます!」
「「「いってらっしゃーい!」」」
冥界の女王様と大公爵二人に見送られるという世にも奇妙な見送りとなったが、とりあえず、無事にワープ完了っ!!
見たことない、聞いたことない新天地に期待を寄せて!
と、思っていたのだが……
「・・・???」
なんだこのすんげぇ和風チックな旅館は。
なんた?この和風木造建築の町並みは。
な、石畳、行灯、ちょ、提灯!!?
え!?鳥居!!?なんで!!?
「は?え?わふ、和風!!!」
困惑MAXな俺の元に、同じく困惑120%の柊が来た。
「おぉ、来たか陸斗。お前も驚くか。そうよな、そうだよな、そうだよね!どう見てもおかしいよね!
ここ、異世界なのにどうしてこうも日本の要素が多いんだろうな!ハハッおれがおかしいのかな?」
あらまぁ。柊はすんげぇ混乱しちゃってる。
「まさか、ここまでクオリティが高いとは……」
「ねー。不思議だよねー」
甲のせいで声がくもって面白い春華と、ハイテンション日夏。
兎に角、これから7日間はこの【白炎亭極楽】と看板に書かれた旅館にお世話になるのだろう。
とりあえず、ハメを外さないように気を付けよう!!!
(※不安しかねぇ)
次回、66話 遠征1日目 -ゴクラク-の街を観光しよう!!
はい。これから楽しいイベントが始まるのでね、じめじめしたものはここで終わらせましょ!
リクト「まさか、そんな雑な理由で今回こうなったの?珍しく前書きなかったし……」
僕「ちゃうちゃう。雑ちゃう!!前書きは面倒ちゃう!!」
リクト「・・・面倒、だったんだな」
僕「ちゃうちゃう!!」
※元ネタ知ってる方募集(さぁ集え!!)
※僕は元ネタ知ってますがね
ユーカ「木ノ下君、ピノちゃんさん、改めてすみませんでした!」
ピノ「(ピノちゃんさん……慣れないわね)わ、わたしはもういいわよ!」
リクト「俺も、もぅ大丈夫ですよ」
ユーカ「あ"ぁ"、よ"か"っ"た"ぁ"!!」
Wow、ユーカさん大号泣!!?
ユーカ「わーん!嬉しいよぉ!!」
アリス「ほらほら、ユーカさん!ハンカチです」
ユーカ「アリスちゃん、ありがとうございますぅ!」
アリス「(この人素だとこんな感じなんだ……可愛いかも)」
とりあえず、水城Tが救われてよかたね!
ペルセポネ「殆どわたしのおかげですがね!」
僕「そうですねー。でもあなたはもっと自重してください」
ペルセポネ「はい。すみませんでした……」
で、ユーカさんのモンスターに黒い感情抱いてた理由とかはまた後日にします。
リクト「気になる……!」
柊「おれもおれも!」
春華「確かに。水城先生がああなった理由、知りたいかも」
リクト「あれ?春華って元の世界でも水城Tと認識あったっけ?」
ユーカ「!!」
春華「あぁ、うん」
日夏「何その微妙な顔」
春華「なんで!?鎧着てるのに!?」
リクト&柊「「わかるよ。めっちゃわかる」」
春華「ガーン!!」
日夏「アッハハハ!!」
ユーカ「兎に角、みんなが元気そうで良かったです」
ユーカさんから締めの言葉を貰ったのでね、今回はここで閉じましょう。
ユーカ「あ、アレ。締めで良かったんだ……」
お疲れ様でスター!!
リクト「?」
春華「?」
日夏「?」
柊「?」
ユーカ「・・・?」
アリス「???」
ペルセポネ「何ですか?それ」
伝わってない!?何故、こいつら半分以上は日本人のハズじゃ……
ハッ!!
そっか!忘れてた!
この日と達、2022年の日本で暮らしてた人達や!!
※6/13だとポケモンSV未発売♨️
(2022 11/18発売)
チキショー!!!!!!
---To be continued---
ユーカ「あ!コ○メ太夫とジ○○ョのネタですね?」
リクト「草」
あ。それは、伝わるんだ……
完!!




