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The・Create  作者: シュウト!!
第3章 新米冒険者大奮闘
58/98

【52話】 緊急クエスト勃発-メイジビートの変-

 今月は凄い調子いいですね。

毎月これくらい行ければいいんですがねぇ(目ぇ泳ぎまくり)



あ、そうそう。例の魔改造修正も残りEX03~33話の9話となりました!(※思ったより多くて絶望……)

とりあえず、無事6月末までには過去のやり残しやら何やらを終えれそうで安心してます。(※気が早い)


見切り発射で始めたせいで色々大変でしたが、何とか方向性は固まり、ビジョンも完璧ッ!(多分)


ですので、引き続きよろしくお願いします( -д-)


します!しまぁぁぁす!!!!

(※うるせぇはよ始めろ)


はっじまるよー(すみませんでした)↓↓↓

「っ、もう朝……ん、am7:05分、か。ハァ…………」


 寝起き眼の俺は、ベッドの隣にある棚に置いた腕時計の液晶画面を見て、ため息を吐いた。


何故ため息を吐いたのかって?

その理由は至ってシンプル。


俺がこのギルドに来てから、丁度1ヶ月経過していたからだ。

いっ、1ヶ月だとッ!?

そうです、1ヶ月です。


いやぁ、この1ヶ月は色々あったよなぁ(棒)


 色々あったとは言ったものの、その殆どは南の平原(サウスプレイン)の、ササミさんマイさん関連のクエストばかり受ける羽目になっていたけどねぇ。


いやね?何故か偶然たまたま、全部向こうから逆オーダーが入るんだもん!!

(※46話のヒビキのせい。ササミの地獄耳は心音で考えてることまで見通せる。凄い!バケモンだ!)


まぁ、大変だったけど楽しかったからいいや。

大変だったけども!!


何やかんやあってランドさんから3Dメガネ、もとい『みえみえグラス』を貰ったからねぇ!

※スキルの持つ『ぎたい』の権能を貫通する。

→つまりマーブルタイガーもグラチュも普通に見えるようになる。

※グラチュは草原地帯のみ『ぎたい』適応していた。

→敵としては弱すぎて意識外だった。


加えてツノダテさんが俺達用の鞄を作ってくれたお陰で移動時の持ち運びが前の鞄らと比べて楽になった!


まぁ、何となくで"時空間支配(タイムゲイザー)"の空間を操る能力ことスペースコントロールを鞄に使ってみたら、某四次○ポケットみたく全員の鞄が超容量になってしまったというのもあるが♨️

※取り出しも楽チンな使用になってるから特に困らん


それにしても、1ヶ月か。1ヶ月ねぇ……

最早"ダークストリーム"とのいざこざや、G(ジャイアント)G(ギガ)P(ポーク)との激闘が懐かしいぞ。


あ。ちなみに、ため息を吐いた理由はもうひとつある。

それは・・・・・


「おっはよー!!」

「リクト、朝だぞっ」

「(あぁ。来てしまった━(>Д<)━!!)」


 朝一番とは思えないルナのハリキリ声と、ライデンのモーニングコールが俺の鼓膜を突き破って脳に響く。

(※誇張)


いつ頃からかは忘れたが、"クリエイト"のメンバー同士の部屋が近くにあるのを良いことに、ライデン達が朝起こしにやってくるようになったのだ。


【部屋のイメージ】(北)

   ルナ ユキナ ホノカ

(西)   (廊下を挟んで)     (東)

  ライデン ヒビキ (リクト)

         (南)      ここら辺に階段


「リクトっ、おはよ!」

「おーす、入るぜ~」

「リクト君、朝だよ~」


あぁ、全員来た………


「っ……!」

「あ、オイ。布団にくるまるな?」

「嫌!後5分寝たい!!寝させろ!!!」

「「駄々っ子か!!」」


ヒビキとルナの突っ込みが炸裂したが、俺は否が応でも布団から出たくない。


何故なら、全身筋肉痛過ぎて動きたくないからだ。


「なぁ。お前には"守護者Ω(ガーディアン)"があるだろ?なのにまだ治らないのか?その筋肉痛よ」

「治らん…!!」

「お、怒ってる………」

「八つ当たらせろ、アカンのじゃ…!!」


Q.え?何故、筋肉痛なの?

A.キョウさん達と地獄の稽古をやってるからだよ(怒)

Q.え、休みは?

A.ねぇよ!!休み無しで1ヶ月まるまる稽古漬けだよ(泣)

Q.それは……(同情)

A.うおおおおおおお!!!!!(憤怒)


そうなんです。

あれから1ヶ月、毎日休み無しで"ダークストリーム"の四人と稽古しっぱなしなのだ。


毎日毎日ドラゴンコースターに乗ってジャンヌ・ヴァルクの国一周して吐き気催す程ふらふらになって!

ギルドの外周(5km)を10周走って汗グショグショ、息絶え絶えのクッタクタになって!!


そこからようやくキョウさんとクロムさんとの組み手が始まるのよ!!!


わかる!?もぅこの時点でやべぇの!!


 その後の組み手はとんでもないぞ?

まぁ、一口に組み手といってもそのヤバさが伝わらないだろうから、『鬼の100本(ドコンジョウ)組み手』がどんなものか。

今からその実態を教えよう。


さぁみんな、覚悟はいいか?

俺は出来ていない。(※渾身のドヤ顔)


【覚悟できてないけど進みます♨️】

 まず、剣道とかの竹刀によく似た木刀を各々持たされます。

次に、俺達(俺、パーズズ、ペニィ、アルセーヌ、ブブ)は一斉にキョウorクロムに攻撃を仕掛けます。


キョウとクロムは此方の攻撃を捌き、反撃します。


つまりこれは、此方側はいかに向こうからの反撃を掻い潜って、一発でも(・・・・)木刀を当てれるか、という実戦も兼ね備えたものだ。


そして、攻撃を当てたら次のレベルへ挑めるようになるのだ。


なんかね。どことなーくゲームとかにありそうな特訓方法だったのだが、一言いいかね?

文句を言わせてくれ。


最初っから難易度ヤベェんじゃ!!!!!


キョウさん達はレベル1から100までの細か過ぎる難易度を用意していたのだが、そのレベル1ですらクリアに二週間かかる程のえげつなさ。


スキルが一切使えないから俊敏過ぎる動きを捉えれない!

反撃が重すぎて一撃で吹っ飛び、沈む!!

ゾンビ戦法で挑んでも、束で挑んでも、どんなに頑張っても、暴の化身の前にはあっさり消し炭にされる!!!


お陰で俺達は全身アザだらけのぼっこぼこに!!!


稽古終了後に何べんもフル・ヒール使って無理やりアザを治すのが5人共通のナイトルーティーンになる程だった。


 だが、意地になって何度も何度も根気強く粘った結果、俺は一昨日レベル10まで行けた!!イェイ✌️✌️


・・・マジで死を覚悟したよね。

あの、部活の時の苦しかったあの練習は一体何だったんだ。

そう思うぐらいには異次元の難易度だった。


※黒腕輪のせいで五人全員スキルは使用不可。

つまりほぼ(ありのまま)の状態。


そういえば、ブブは昨日レベル10に到達していた。

『っシャア!!!見たかクソジジィ!!ゴミ勇者ァ!!』と、すっごい嬉しそうに叫んでたっけ。


その後すぐコテンパンにされたのは言うまでもない。


パーズズはレベル7、ペニィは9、アルセーヌは6だ。


 そんな、できれば思い出したくない稽古もあってか、パーズズ達との関係が少し変化があった。


いがみ合う()から良い好敵手(ライバル)になりつつあるーー

気がするだけで、まだお互い心に壁があるが……


「はぁ、リクト。今日はキョウさん達との稽古休みなんだろ?」


ため息を吐きつつも、ライデンは布団にくるまる俺を揺さぶった。


「………ウン」

「はぁ……折角の休みなんだからみんなとジャンヌ・ヴァルクのアトラクションで遊ぼう!って、こないだ決めてたじゃん」


ホノカのため息交じりのぼやき。

一軒、何の変哲もない一言に感じるが、その一言で俺の脳は覚醒した。


「あ"」

「もしかして、リクト君……忘れてた?」

「オハヨウゴザイマス」


俺は布団からひょこっと顔を覗かせた。


『『・・・・・ハァ……(呆)』』


 あらまぁ皆さん。お揃いで呆れた顔しちゃって。

冷や汗が止まらないんですけど……


「リクト。3分やるから全速力で仕度しろ」

「ハイッ!只今!」

「仕度終えたらみんなで食堂行こ~」

「ハイッ!勿論デス!」


 斯くして、体バキバキ状態なのに朝のしたくR(リアル)T(タイム)A(アタック)が始まってしまった。





「お、お待たせしまし・・・・・は?」


 身支度を終えた俺が目にした光景。

それは、俺の部屋をあたかも自室のように扱いながら、どんちゃん騒ぎするみんなの姿だった。


「っしゃあ!僕の勝ち!!」

「たぁ~負けた……」

「おっと?負けたからって当たるなよ?これはリクトから貰ったカードだからな?」

「~~~~ッッ!!」


なんだ、ババ抜きしてたんか。

どや顔で勝ち誇るライデンと、悔しそうな声をあげるホノカ。

それを見て爆笑するユキナとヒビキ、ルナがいた。


みんなで遊ぶトランプは楽しいもんな。わかるよ。

それはそうとオイコラ君たち。


散らかし過ぎじゃいあほんだらぁ!!!


「オイこら。騒ぎ過ぎだし散らかし過ぎじゃ…!そんだけ騒いでると怒られるぞ?」


俺が皆に注意した瞬間だった。


「こらー!!貴方達!静かにしなさーい!!」

『『!!!!?』』


アリスが怒号を飛ばしながら俺の部屋にやってきた。


「あーあ。ホレ見たことか……」

「ねぇみんな。今が何時かわかってるの?朝の7:10分よ?

そんな朝っぱらから元気に遊ぶのは結構だけど、どうするみんな?元気いっぱいなら休みを返上してクエストしに行きます?」


ため息を吐いた俺の隣で凍てつくオーラを放つアリス。

これにはみんな横一列に並んで正座してしまった。


なんか、どっかで同じような光景を見た気がする。

(※21話。ルミナスに怒られた時)


「はぁ…私も朝っぱらから怒鳴りたくないんだけど……あら。机の上にあるそれは、何のカード?」


アリスは卓上に散らばるトランプに気付いたらしい。


「あれ、"この世界"にはトランプって無いんですか?」


アリスはテーブルの上からスペードの1を拾うと、それをじーっと見つめた。


「私が知る限りでは無いわね。んー、……輝きの(インペリアル)帝国(・シャイン)なら似たようなものがあったかも?

で、リクト君。この子達はなんであぁも騒いでた訳?」

「っ!リクトが仕度遅いからです……」


オイこらルナ!

人に罪を擦り付けるんじゃない!!


「てか、そうじゃん!元はと言えばお前が起きるのが遅いからだろ!?」


ヒビキまで何を言い出すんだ!!


「は?ちょっと!?」

「お前がもっと早く起きればこうならなかったろ!」

「ちょ、それとこれとは話が違うだろ!!」(※苦しい)

「へぇ~成程成程。………リクト君?」

「は、ハイ!?」


・・・あれ?

なんで俺まで正座させられてるんだ?


「見苦しいわよ、二人とも?しょうもない口論はやめなさい。今は朝よ?何度言ったら解る訳??」

「「ハイ、すみませんでした」」


 こうして俺達は、未だかつてないアホみたいな一日の始まりからスタートダッシュを切ってしまったのだった。




 現在時刻はam7:15分を回った所だ。

何だかんだでアリスも合流し、7人になった"クリエイト"はゼニシアのいる食堂へ足を運び、朝食を取った。


俺はなんとな~くハムエッグ(120c(コインの))を注文した。

その隣ではライデンはたこ焼きを、ホノカはアップルパイを。ユキナとヒビキ、ルナは揃って和食セットを平らげ、アリスはピザを食べていた。


「(本当、この食堂は何でもあるな。何故だ?)っと。ご馳走様でしたっと」

「まいど~。それにしてもホーント、あんさん達はよく食べるなぁ」


割烹着姿のゼニシアは厨房から顔を覗かせると、にんまり笑いながらそう言った。

それを受けて、ホノカとユキナ、ルナは顔を赤くした。


「っ!」

「///」

「………」

「おっと、あんさん達。そう照れなくてもええんやで?いっぱい食って大きくなりなさいな」

「「「はいっ!!」」」


声を揃えて返事をした三人を見て、ゼニシアは満面の笑みを浮かべた。


「さて、と。みんな、食べ終えたね?今日は冒険者の休日を満喫するわよー!」

『『おー!!』』

「今日は平日、月曜日や。せやけど、ここは冒険者の都、ジャンヌ・ヴァルク。

各国から来る観光客やら冒険者やらでものものこっつ込み合うねんな。あんさん達ぃ?浮かれて盗難に合う、だなんてアホ臭い事には十分気ぃつけてな~」

「(盗難か。俺は別に"創造の手(クリエイター)"で管理できるからいいけど、みんなからしたら怖いだろうな……自動解析のスイッチはONにしておこう)」


ゼニシアからの注意も聞き入れ、俺達は食堂を後にした。


「おや、朝から揃い組だね」


 食堂を出ると、勇者クロムと鉢合わせた。


『『おはようございまーす』』

「うん!おはよー」

「あら。クロムは今から朝食?」

「そうだよ。今日は何を食べようかな~」


お腹を鳴らしながら楽しそうに鼻唄を歌うクロム。

とても日付が変わる辺りまで共に地獄の稽古をしていたとは思えない程元気そうだった。

(※それはそう)


「君達は……ほぅ、遊園地エリアやアドベンチャーエリアで休みを満喫すると見たよ!」


クロムは俺達の今日の予定を言い当てた。

アリスは驚いたような素振りを見せた。


「あら、正解よ。どうしてわかったnーー」


アリスが理由を訪ねようとした、その時だった。

クロムのズボンポケットから着信音が鳴った。


「電話みたいだね。もしもsーー」


クロムはポケットから水晶級を取り出した。

すると、悲鳴染みた叫び声が聞こえた。


「助けて!!!」

『『!!?』』

「この声は、ネクロ?」


ネクロ!?

ネクロといえば、死霊使いでお馴染みのネクロマンサーか!?


待ってそれって大丈夫なヤツ!?


と一瞬焦ったが、水晶球の通話から聞こえてくる声は幼い女の子みたいなものであり、話し方や声の雰囲気からは、よく創作とかに出てくるような邪悪な感じはしなかった。


「そうだよ!アタシだよアタシ!助けて欲しいのだぁ!!」

「助けてって、そっちで何が起きてるんだ?説明してくれないか」


流石、クロムさん(勇者)ディミオスさん(魔王)が仲良いだけあるよな。


「くっ、クロム!!トニカク今すぐ助けに来て欲しいのだぁぁ!!!!!???」


俺は呑気に、"この世界"の素晴らしさに浸っていたら、肝心の通話はそこで途絶えた。


「(やべ、途中聞いてなかった……)」

『『・・・・・』』

「ねぇ、クロム。今のって?」


アリスは顔をしかめた。


「うん。緊急クエストの依頼だね」


緊急クエスト!?

え、てことはもしかして……!?


「(え、これって……?)」


俺は皆の顔をみた。


「(みたいだね……)」

「(嘘でしょう!?)」

「(嘘じゃないよ……)」

「(はぁ…冒険者だもんな、仕方ないさ)」

「(そんなぁ…、!うち、めちゃめちゃ楽しみにしてたのにぃ……)」


あら、みんな同じ事を懸念しているみたいだ。


「っっ、"クリエイト"諸君!折角の休みを潰すようで本ッ当に申し訳ないけど、今すぐメイジビートの森へ急行してくれ!!

メイジビートの森の管理者、ジャック・オ・ネクロの住まう死妖の村(ゴースト・ビレッジ)への移動手段は此方で手配するから、ね?」


案の定、俺達の嫌な予感は的中してしまった。

休みが、休み(砂漠のオアシス)潰れ(きえ)ちもうた……


「この埋め合わせは必ずするから、ね?ごめんね、お願い!!!」


クロムは手を合わせてそう言った。

勇者でもありギルドマスターでもあるクロムからの頼み。


『『・・・・・』』


俺達新米冒険者がそれを断れる訳もなく、無事にメイジビートの森へ行く事になりました♨️




 ジャンヌ・ヴァルクから出発してから約2時間が立った。(※ジャンヌ→王都→南の平原(いまココ)→メイジビート)

突然の出動に、移動中の高速馬車内は荒れに荒れた。


「なんで!!?なんであのタイミングで!?あり得ないでしょ!!」


俺達の中で一番楽しみにしていたルナは、怒りのままに叫んだ。

だが、これも何回目だか忘れた。


「暴れんな暴れんな!まぁ、気持ちは分かるけどよ。

てかこのやり取り8回目だぞ!?いい加減落ち着けよ」

「ガルルルルルル!!!」


犬か!狂暴な犬か!!

※これも8回目(多分)


「ルナちゃん、本当ごめんね?」


アリスはルナの頭を撫でると、ため息を吐いた。


「はぁ……クロムのヤツ、帰ったらどうしてやろうかしら。

私だって、みんなと遊ぶの楽しみにしてたのに………」

「あはは。っ!と、ところでみんな。

さ、さっきから薄暗くなってきた気がするんだけど。これ、大丈夫だよねぇ?」


ユキナは言いながら震えだした。

確かに、言われてみれば薄暗いような……


「あー、お客さんお客さん。つい先程ですが、南の平原(サウスプレイン)を抜けてメイジビートの森に入りましたよぉ~」


 馭者のおじさんはワンテンポ遅れてそう言った。

今回の馭者はシンボリィさんではない。

ということはクイックホースもくくちゃんではない。


なーんかやる気無さそうな人なんだよな……

馭者さんにも色々あるんだな。

※馬の方は元気ハツラツ。


 メイジビートの森はソウルフォレストと同じ森でも、幻想的で摩訶不思議という言葉が似合うソウルフォレスト(向こう)とは全く違う雰囲気を放っていた。


あちらは様々な大きさの淡く光るキノコや異様に細い木々が特に目立っていたが、此方はもぅTHE・森!


木々の高さは割りととまちまちだが、それは当然の話。

我々が一般的に想像するような、幹のしっかりした木々がズラッと並んでいる。


それに、管理者の名前がネクロだからなのかは不明だが、さっきから悪寒がする気が。

(※気のせい)


メイジビートの森の第一印象は『非常に()気味の()悪い()場所』だ。


うわ!

よーく見たらムカデにトンボ、それにザリガニみたいなモンスターがそこら辺にいるんだけども!


ん?よく見たらみんな外見はキモいけど顔は可愛い……

凄く脱力しきった無い顔のトンボに、クネクネしながらアピールするムカデからは何故か愛嬌を感じた。


いや。ムカデなのに顔が可愛いとはこれ如何に。

※1(後書きにて)


っ!待て!それだけじゃない。

木に擬態して此方の様子を伺っているヤツもいた。

アイツは、シンプルに気味悪いな……


それはそうと、俺は気付いた。

森なのに、ヤツら(・・)が沢山いそうなのに、一匹たりともいない事に。(※本当に生息してないの)


お?まじ?いいの!?

やっ、やったぁぁぁぁ!!!!!


あぁ良かった、クモ(俺の天敵)がいなくてよかった。


窓の外を眺めながらそう安堵していると、暗い所が苦手なホノカとユキナは早速涙目になっていたらしい。


「……なぁ、お前ら大丈夫か?」

「ウウン、ダイジョバナイ……」


ヒビキの質問に何故かカタコトで返した涙目のホノカと、首を横にブンブン振るユキナ。


余りにもブンブン振るもんだから、ユキナが被る帽子の先端に着いた星の飾りが大層荒ぶっている。

危なっ!ライデンに当たりかけたぞ……


「ん?うわっ!??おいユキナ。帽子の先に着いた飾りが凶器になりそうだから止まってくれ」

「へ?あっ///ご、ごめんね……?」

「全く、相変わらずなんだから……」

「ふふふっ。・・・・・」


 あれ?今になって気付いたが、アリスさんもホノカ達程ではないけど震えているような……?


「あの。アリスさん、震えてます?」

「っ!?リクト君、何のことかしら?」


あ(察)

マジか。アリスさんも暗いor不気味な所駄目なんだ……


「お客さん~、もうじき死妖の村(ゴースト・ビレッチ)に到着しますぅ。アリスさん、お客さん方は初めてなんですよね?」

「そっ、そうよ」

「一応言っておきますが、覚悟しておいてくださいね~死妖の村の方々は殆どが死妖族(ゴースト)腐体族(アンデッド)です。

ビジュアル的なインパクトがデカイですので慣れるまで我慢ですよぉ~」


馭者さんは欠伸をしながらそう言った。


危ないなぁと思いつつ、俺の中の不安は大きくなっていく。


「ホノカ、ユキナ。二人は暗い所が駄目だったけどさ、そういう系、大丈夫?」


ホノカとユキナは両手を前に出して首を横に振る。


「リクト。僕達だけで頑張ろう……」

「ちょッ!ら、ライデン!!」

「それは酷いよ!!」

「おぉ凄い凄い。大口を叩くのなら、村の人達に失礼のないようにするんだぞ。な?」

「「っ!!ぐぅ………」」


流石幼馴染みというか何というか。

ライデンは二人に対して当たりが強い。


「うわぁ。凄い皮肉るな……」

「これくらい、二人なら平気さ。昔に比べれば、ね」

「昔?あぁ、パーズズ達の……」

「そうか。もぅリクトも知ってるのか」


ヒビキはそう、ポツリと呟いたが、正直俺も完璧には知らないぞ?

この前(39話)"ダークストリーム"と戦った時にブブやペニィが言った事を思い出しただけである。


「ん~、ッッ!!?止まれクイック!!」

「ヒヒィィィン!!!」


 突如として、馭者さんは高速馬車を引っ張るクイックホースを止めさせた。

荷台はぐわんぐわんと大きく揺れた。


「ちょ、いきなり何です!?どうしたんです!」

「あ、アリスさん……あ、アレ!!アレ!!」


最初に会った時からずーっと寝ぼけ眼みたいにうっすらとしか目を開けていなかった馭者さんが目をかっ開いている。


そして。

俺達は皆、その目と震える人差し指の指す方向を向き、戦慄した。


「まてまてまてまてまてまて!!!!!」

「はぁ!?」

「ちょ、嘘でしょ……」

「えぇぇ!!?」

「なんじゃこりゃあ!!」

「そ、空が真っ赤……」

「な、何故、灼熱の(ダイナマイト)砂漠(・デザート)にのみ生息するメテオエンジェルがこんなに沢山!?」


 俺達が見た衝撃の光景。


それは、天使のわっかとハネを着けた真っ赤なてるてる坊主のようなモンスターが、はるか上空を完全におおいつくし、目的地の村とおぼしき場所を攻撃しつくす様だった。


目算約50匹以上。

これは一体、何が、何がどうなってるんだ!!



次回、53話 大パニック!!メテオエンジェル大乱闘

クロムさんは元から別格として(※勇者)、全盛期を過ぎたとはいえキョウさんが何故強いのか。


アレです。36話で出てきた役職:リベロに原因があります。(※勿論それだけではない)

行動(攻撃)する度にその行動(攻撃)の属性に自動で切り替わっているからですね。


ポ○モンとかにあるタイプ一致の概念がどういうワケか、"この世界"にも存在するせいです。


意訳:ミュウ(エスパータイプ)かえんほうしゃ(ほのおわざ)よりリザードン(ほのおタイプ)かえんほうしゃ(ほのおわざ)の方が威力が出るよ、みたいな感じです。

※種族値や努力値、レベル差を一切考慮しないものとする



 この作品は基本的に僕が『こうだったらいいなぁ』とか『あぁだったらいいな~』という理想という理想が闇鍋の如くぶち込まれております。

故に、随所によう解らん程にネタを入れています。

※正しくは入ってしまっている。意図的ではない!断じてっ!

何故かこうなっちゃうだけなんです(涙)

※クセ凄


Q.1話(始め)からそうだったクセに今更何をほざいて。

A.仰る通りでございます。


♨️(温泉マークさん)とかみたく準レギュラーになってきたQ.&A.(きゅーえー)セットさん。

本日もお疲れ様でございます………


♨️「全くだ…」

Q.A.「「そうだそうだー」」



待って。なんだこのカオスな空間は。




5/28追記(※1のヤツについて)

今回出てきた新しいモンスター達。

諸事情により、今回はまだ自動解析(オートアナライズ)のモンスター図鑑には出しません。

名前と種族、危険度のみで勘弁してください。


まず、木のヤツはダークウッド。(木人族(トレント)のD+(ランク))

トンボの奴はミズヤンマ。(虫族(インセクト)のC-(ランク))

ムカデはカオスムカデ。(虫族(インセクト)のC-(ランク))

改めて、ダークウッド、ミズヤンマ、カオスムカデと申します。

彼らは南の平原(サウスプレイン)のモンスター達と比べると一回り強い部類になります。

まぁ、モンスター全体からしたら弱い部類ですけども。


あ、そうそう。

作中でムカデなのに顔が可愛いとはこれ如何に。

と出てきましたが、これはアレです。

キャライラストとして僕が見た時に絶叫しないようにしてる為です。


要は、元ネタなりモチーフなりがあり得んキモいヤツ。

色々あるじゃないですか。


そ奴らをなんかこう、良い感じにデフォルメしてあげる。

それによってキャラ絵を確認した際に僕が叫ばなくなると。


ただそれだけの為ですね。

まぁ、見ただけで寒気が止まらなくなる怪物達もいずれ出てくるのですが。

これはまた別の話ということで。


以上!!



---To be(こんかいは) continued(ここで閉店)---

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