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勝利予想はどちらの手に?

誤字修正や読み辛いなどの感想があれば修正していくかもしれないので読んでくださった方は一言でも感想あると嬉しいです

 勝利予想で僕は、このみお姉ちゃんの妹がいて、すごい上手い女性選手である天使さんと組むこまりチームを勝つと予想した。それに対してこのみお姉ちゃんは、練習中はこれといった目立った動きもなくスピードもパワーもあるように見えなかったペアを選んだ。だけど僕は、おじいちゃんの口癖である、能ある鷹は爪を隠すという諺を知っているから何か裏があるのかと思ってしまう。


「おねえちゃんがカツっていってたペアだけど、アオのにいちゃんやアマツカさんみたいにスゴクもなければあのセのタカいサワダくんほどサーブがハヤいわけでもないけど、どこがつよいの?」


「まあ、あの子たちはシングルスだったら青山君や天使さんどころか澤田君にも負けるわね。だけどダブルスだと勝てる時が多いのよ。二人は3歳からここで一緒に練習してたから仲が良くてお互いの動きに無駄がなくて、今までのペアが間を抜かれていたみたいなミスが少ないの。」


「それに加えて、二人とも頭が良いから出来るんだけど、データテニスっていう、どこにボールを打つかというのを天気予報みたいに分かっちゃうのよ。 まあシングルスだとコートが広いからパワーやテクニックで追いつけないからあんまり活かせないんだけど、ダブルスは1人の負担が少ないから出来るのよ」


「これは練習からだと分からないことだからしょうがないんだけどね」


「そっかシングルスとダブルスはカチカタがちがうのか。まだまだわからないことがたくさんあるね」

「そりゃあ今日初めてテニスを知ったのに、全部わかっちゃったらおねえちゃんがテニスを教える立場がなくなっちゃうしね」


 そんな雑談が盛り上がる中、ゲームが始まった。


今回のチャレンジャーサイドは吉田&富田ペアで1点目は富田くんからのサーブで始まった。1球目はセンターへのサーブだったがレフトサービスコートだったのでスライスサーブをチョイスしたが回転がかかりすぎてライトサービスコートへと外れフォルトとなった。


2球目も同じくスライスサーブだったが今度はワイドにゆっくりだけど弾むボールで入れてきた。それをシングルスサイドラインの深い位置で天使さんが返球するが打点が高いから返すのが精いっぱいでクロスに返す。それをさらにスライスでクロスに返したと思ったらその瞬間に富田くんもネット前へ詰めてきて2人前に出てくる形となった。それに対して天使さんは富田君へ低く弾まないボールを返しそのボールをうまく返しきれなかった富田くんはネットに引っかけて0-15となった。


「今のは富田君があせっちゃったね。こまり相手ならあんなに足元に狙えないから有効だけど天使さんには簡単なスライスだったから対処されてたね。もうすこしスライスかトップスピンか打つ時まで分からないようにしておけば天使さんでも厳しかったと思うけど。」

「あの前に2人出るのもあるんだ」

「ダブルポーチね上手くいけばプロもたくさん使うぐらい強いわよ。今みたいな足元に打たれるのと間と高いボールへの対処が必要になるけど」


2点目は吉田さんからのサーブでボディにスピンサーブが来たのをフォワに回り込んでダウンザラインを狙うもネットで15-15となる。


「おー、こまりもいい処狙うようになったなー。だけどあそこはダブルスなんだから流石に強引すぎるわ。しかも相手は年上の男子だぞ。自信過剰すぎるというか脳筋というかもう少し考えてプレーしないとだめだと後で言わないとな」


「えーでも今のよかったよ。とみたくんさっきのミスでひくいボールをいやがってたもん。ネットでほっとしてるカオだったよ」


「ありゃ、私がこまりを理解できてなかったとは。私ももっと立派な姉にならないとね」


3点目は富田くんはセンターへのスピンサーブで1stサーブを入れるもまさかのダウンザラインへのロブで相手陣地を崩したところへダブルポーチへ間を狙ったボールが行くが、それをこまりちゃんが冷静に対処し15-30。


4点目は今度はクロスの打ち合いかと思ったところに天使さんが飛び出しポーチで点を取ったことで15-40。


5点目は富田くんが1stサーブをフォルトしたがセカンドも同じコースにスピンサーブを続けてサービスエースとし30-40。


6点目のサーブが始まる前に吉田さんが動きを変える。

「あれ、あのおねえちゃん、さっきとたつばしょかわったね!」

「Iフォーメーションっていって前衛の吉田ちゃんがどっちに動くか分からないようにさせるっていう高等戦術だよ。まあ普通と違ってダウンザラインをあえて狙わせてこまりにミスさせようとしてるわね」


実際にワイドへの逃げるサーブをこまりちゃんはダウンザラインへ返すのをしっかり前に出ていた吉田さんがドロップショットで沈め40-40(デュース)。


7点目は普通の立ち位置に戻り試合が再開したがさっきのお返しとばかりにこまりちゃんがドロップで崩れてできたオープンスペースへと的確にジャックナイフ(ジャンプでバックハンドを打つ技)を叩き込んでAdアドバンテージを得る。


8点目は再びIフォーメーションとなり再びダウンザラインを狙う。今度はフォアのダウンザラインの応酬となるが吉田くんが打ったボールがネットに当たりコートの外へボールア出たことでゲーム終了でこまりちゃんチームの勝ちとなった。


「こまりちゃんたちはミスがすくないからつよいね」

「そうね。予想以上にこまりが強くなってたから驚いちゃった。今のところ2勝してるのはこまり達だけだからこのままいくとこまり達が今日はダブルスチャンピオンね。そうなったらお姉ちゃんがお菓子買ってあげようか?」

「本当?ありがとう。もしあたったらチョコがいいな」

「じゃあこまりたちには頑張ってもらわないとね」


そうやって試合の解説をしてもらいつつ雑談もしつつ試合を眺めているとこまりちゃんペアとよしとみペアは結局1敗で同率1位。澤田・田代ペアにささペアが2敗でレッド青にいちゃんのカラーペアは3敗で終わった。


「おねえちゃんのいってたペアもつよかったね。あのアトはこまりちゃんのペアとはたたかわなかったけどまさかアオにいちゃんのサーブでもかっちゃうんだもん」

「そうね同率1位だから二人とも1位だったから後でこまり達にもお菓子買ってみんなで食べようか」

「そのほうがたのしいね!いまからたのしみ」


「じゃあ休憩中に下に行って今度のシングルスはネット越しに見ようか」

「うんハヤクいこう!」


こうして買ってもらったボトルを手に下へと移動した。


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