表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/9

試合を見る

雑談しつつジュースを飲んで喉を潤しているとネットプレーやサーブアンドボレーの練習も終わり水分補給も終わったところで試合形式の練習が始まろうとしていた。


「おねえちゃん、しあいをやるけどシングルスとダブルスのどっちをいまはやるの?」

「そうねえ、今のクラスは10人いるからダブルスでやるんじゃないかな?日によって違うからあれだけど今日は、試合の時間が長くとられてるからダブルスやってからシングルスかしらね。1ゲーム先取で負けた方が交代勝ったら2回まではそのままで2回目は勝っても負けても交代」

「そうなんだ。いっしょにやるひとはどうきめるの?やっぱりジョウズなひとどうし?」

「まあ上手い人と下手な人を組み合わせて総合的に同じ様な強さになるように調整はするわ。だけどダブルスは上手いのも大事だけど相性というか協力できるかが大事だからシングルスみたいに上手い人が勝つわけじゃないのが面白いと思うわよ」



 「ペアも決まったみたいね、そろそろ始まるけどどのチームが勝つと思う?」

「あのレッドがアオイふくのにいちゃんといっしょのチームになっちゃたから、こまりおねえちゃんとピンクのカミがながいこのチームじゃないかな」

「みっくんはこまりと天使さんか。じゃあ私は、水色の服の吉田ちゃんと白い服の富田くんのペアが勝つんじゃないかなって予想するよ」



 1試合目 レッドこと赤井君&青兄ちゃんこと青山君ペア VS 白地ペアの澤田君と田代君ペア


「今回は、チャレンジャーサイドにいるのが澤田君と田代君の白い方のペアだから白チームがサーブを打って始まるよ。1点ごとにサーブを打つ人が交代するからね」


澤田くんと呼ばれるがっしりした子がサーブを打つが速さは青山にいちゃんよりも遅いが、パンといい音がしてライトサービスコートのサイドラインとサービスラインが交わる手前に落ちた後にバウンドした打球はサイドラインの方に曲がっていく。しかしそんなことを気にせず青山くんはクロス方向のネット際にボールをぽとんと落とす。これには田代くんという少年が反応して体を伸ばすが届かず、澤田くんもサーブを打った体勢を整えきる前に戻ってきたボールへの反応が遅れて追いかけることを諦めていた。

『0-15』とコールがかかる。


「やっぱりアオニイチャンはじょうずだね!ギューンってまがったボールもかんたんにうっちゃうし、そのあともシロチームがボールをうてないところにかえしちゃうもん」

「そうねー、やっぱり青山君は上手いわ。まあ次のリターンは赤井君だから白チームの方が点を取りそうだけどね」


2点目は田代くんがセンターラインぎりぎりのところに鋭くサーブを打ったがレッドは反応したものの中途半端なロブとなりチャンスボールとなった球を澤田くんが体勢を崩したレッドのボディからバックの方へスマッシュを強打しそれに対応できずに白チームのポイントとなる。



15-15となった3点目は先ほどと同じく澤田くんがサーブだが今度はサーブ位置が変わり左サイドからとなった。2点目と同じくセンターに打球が入るが青山にいちゃんがボールを左サイドライン近くに反して5球ぐらい打ち合いになったが青山にいちゃんからの意表を突いたロブが右サイドのベースラインぎりぎりに落ちたのを澤田くんがダウンザラインへと何とかスライスで返すがそれを読んでいたかのように構えていたレッドがクロス方向にボレーを鋭く返して15-30とした。


「おーレッドがカッコよくきめた!その前はカッコわるかったけど」

「確かに今の赤井君は良かったね。いつもあれぐらい積極的に打ってたらミスも減りそうなんだけど」


4点目の田代くんのサーブは速さは澤田くんほどではないが、レッドの方へまっすぐ飛び高く弾んだのをフォワへ回り込んでボールを返したのがダウンザラインとなるも澤田くんがボレーで返すもネットにあたり15-40となり青山にいちゃんのリターンになるのでこの勝負はほぼ赤青ペアの勝ちが決まった。


「今の赤井君はさっきのプレーで調子が良いのかな?良い動きができてたわ」


「あっ!アオイニイチャンのリターンエースだ!けっこうハヤクおわちゃったね」

「そうね。今回は早く終わったわね。まあ白チームが青山君に委縮してたのが正解ね」


2試合目は 赤青ペア VS 紺色の服を着た佐々木、薄紫色の服を着た篠山ささやまの“ささ”ペア


「今度のチャレンジャーは暗い青い服の方が佐々木君。このクラスじゃ背が一番高くてサーブが速いのよ。紫の方は篠山ちゃん足が速いからどんなボールにも追いついちゃうような子ね」

「じゃあささチームのほうがかちそう?」

「やっぱり赤井君次第ね」

「おーレッド、ガンバレー!」


1点目はその佐々木くんからのサーブで始まり、センターに鋭いサーブが決まり青山にいちゃんですらラケットに届かずエースとなった。2点目はバックハンドのクロスの打ち合いとなりレッドがオーバーを打ち30-0となった。


3点目は佐々木くんは青山にいちゃんへのボディを狙ったのが打ちやすいコースへといったのを鋭くボディへ返したがそれをドロップで返されレッドと篠山ちゃんのボレー合戦となるがドライブボレーで体勢を崩してドロップで仕留めた篠山ちゃんに軍配が上がった。


「さいごのギュインってシタにおちるボレーはどうやったかおねえちゃんわかる?」

「まあドライブっていう、ただ回転を多くかければいいんだけど、そうねえ分かりやすく説明しようか。ちょっと私の手を見ててね。左手をボールで右手をラケットだと思ってね」と拳をつくり右手をそこに添える。


「こう横から押すとそのままボールは飛ぶでしょ?だけどラケットの面を斜めにして横に押していくとボールは回転するの。」と上向きに回転させるのと下向きに回転させる両方を実演する。


「でドライブっていうのは、さっきラケットの面を下向きにしてたのをもっと凄くする為に、ボールにラケットが当たる時にラケットをボールにこするようにグイッと上に持ち上げるのよ。そうなると、ズドンって下にボールが落ちるのよ」と微かに褒めてといった顔つきで胸を張っている姿が可愛いので褒めることに。


「おー、カイテンだけでボールがまがるなんてすごいんな!それをしってるこのみおねえちゃんもスゴイ!」


「そんなに褒められると照れるからやめてー」と顔を真っ赤にさせるまで褒めすぎてたらいつの間にかサービスエース(ダブルフォルトと打ち合いで実際は50-30)でささペアが勝利して赤青ペアの方に、こまりちゃんペアが登場していた。


「あっこまりちゃんのペアがでてるよ!オウエンしなくちゃ!」

「あれっいつの間にこまりたちの番に?まあ姉としてしっかり見てあげましょう」

「なんかアクヤクっぽいセリフだけどいいの?」

「そこは忘れて。ほら試合始まったよ!」


1点目は佐々木くんからの強烈なスピードのサーブがワイドに入るがそれを天使さんがバックで返したのが名状し難いテニスマンガのようなものみたいにポールの横からアレーコートに突き刺さり0-15となった。

「あれ、いまのネットのよこだったけどあれもいいんだ」

「めったにないけどポール回しっていって得点になるわよ。普通は、コントロールできないことが多いけど天使ちゃんは流石ね」


2点目は篠山さんが1球目をフォルトし2球目をワイドにスライスサーブで曲げるもこまりちゃんがしっかりクロスに返したボールを篠山さんがセンターラインの方に甘く返したボールを天使さんがドロップショットを篠山さんの前に落として0-30とした。


3点目は1球目がネットで2球目がワイドへのフォルト、3球目がセンターへセカンドにしては早いボールが来るが天使さんがフォワでクロスのアレーコートへ打ち込んだのを篠山さんがボレーで拾うもこまりちゃんがさらにエアケイで篠山さんの逆に返して0-40。


4点目は佐々木君がエースで奪い15-40とするも5点目は篠山さんのセンターへのサーブをロブで返したのを佐々木君がオープンスタンスで返したボールがラインオーバーで15-50でこまりちゃんペアの勝利となった。


こまりちゃんペアが次に戦う相手は、このみおねえちゃんが応援しているよしとみペアだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ