さらば会社よ!俺は自由だ!!
初めて自分でオリジナルの物語を書くという事で緊張しています。
拙い文章ですがよろしくお願いします。
俺の名前は相馬武(24)3流商社に務める会社員だ。
今日も仕事を終えて、スーパーで買った惣菜を食べつつタバコを吹かした。灰皿には今までの吸い殻がこぼれんばかりに詰まっている。あぁ〜次の休みの日にでも1回灰皿の中身を捨てなきゃな、なんて考えながら明日も朝早い事だしそろそろ寝なきゃな、そう考えて眠りについたはずだった。……はずだったんだ
ここは何処だよ。速く着替えなければ電車に間に合わないじゃないか。しかも、俺の体を優しく包んでいてくれた毛布ちゃんの姿は何処にも見受けられない。
どうしたものかと考えに耽っていると、目の前に死に損ないの様な老人が姿を表し、間髪を入れずに謝ってきた。
「お主には申し訳ないことをしてしまった。どうか許してほしい。」
いきなり謝られても困るんだよな。
「そんな事は、良いですから頭を上げてください。気にしませんから」
急に現れた老人が敵か味方かもわからないので、俺は貴方は悪くないですよと、反射的に肯定してしまった。此処で又やってしまったと少し自己嫌悪に入ってしまった。俺は基本面倒くさいのが嫌いな性で、話をよく聞かず適当に返事してしまうのが癖になっていた。この癖のせいで会社では上司の話をよく聞きもせず頷いていた。そうしたら俺の案件が知らぬ間に増えていた。しかも面倒臭いものばかり。そんな思考の波から俺が浮かび上がると老人は驚いた顔で此方を見てきた。
「お主はワシのせいで死んでしまったのだぞ?何故簡単に許せるのだ。お主らしくもない」
その言葉に俺は何でこの老人が俺を知っている風な口を聞いてくるのも気にせず老人に詰め寄り問いただした。
話を纏めるとこの老人は隠居した神だそうだ。
この老人は、隠居して暇だったので目についた人間の一生を見て暇をつぶしていたらしい。俺の一生を見てこの腐った性根は何だ!!と憤慨したらしく、ワシが現役だったらすぐさま呼び出してその性根叩きなおしてやろうと考えたらしい。そう思った時、なけなしの神の奇跡が発動して俺を殺すというアクシデントを起こしながらここに呼び出してしまったらしい。このアクシデントは既に神の力を後任の奴に譲渡して力が足りない事と、この神の思う力が強すぎた為起きてしまったらしい。………失礼な話だ。
俺の性根は確かに綺麗とは言えないだろうが腐ってるというほどではない。強いて挙げれば人を騙す事とイタズラと嫌がらせが好きな所を言っているのだろうが他の人間だって皆表向きに出来ない趣味くらいあるもんだ。……有るよね?
外の世界の俺はタバコの不始末という事で死んだ事になっているらしい。何とも偽装がうまいことで。
「ワシも、罪悪感は感じておる。
じゃからお主に選択肢を与えようと思う。」
1つはこの神が、俺を殺したことを隠すため普通に閻魔のもとに行くというもの。この場合の俺の利点はこの神が閻魔に口添えして天国で自由に暮らせというもの。欠点としてこの神が罪を完全に隠蔽できるというものが挙げられる。
2つめはこの神の少ない力で異世界へ行くというもの。
利点として、神もリスクを犯してくれるという事だ。自分だけお咎め無しで生きていこうなんて何とも羨ま……ケシカラン。それと、向こうの世界で役立つスキルが貰えるしい。だが、このスキルは俺の性質を反映して作るらしく選べないとの事だ。この転生というやつは個々の神の裁量で行って良いらしく有耶無耶にするのに丁度良いらしい。だが、勿論他の神から言及されるとの事だ。ソレでも俺を殺したことの方が罪が重いため、転生で有耶無耶にしたほうがマシという事らしい。
欠点として、力が少ないためか向こうの世界の住人の生命力を少し使い俺の体を作るらしい。この事を言った時の神の顔はとても苦しそうな顔をしていた。
その顔を見て俺の心は決まった。
「異世界に転生させてくれ。」
その言葉を聞いて、困惑した表情を見せた。
「良いのかお主?他人の生命力を使うと言うことは間接的ではあるが命を奪うということじゃぞ。」
そんな事今はどうでも良い。重要なのは此処で異世界に行くと言う事で目の前の神がとても嫌がるということだ。その顔は人が嫌がらせを受けた時の顔と変わらず見ていてとても気持ちが良かった。
「構わないから速く転生させてくれ。」
そう言うと神はトンデモない奴だなと言いたげな表情をしていた。その顔を最後に俺の目の前は暗くなっていく。どうやら転生が始まるようだ。向こうの世界でも人はいるのだろうか。俺が嫌がらせをした時、騙した時、驚いた表情や困惑した顔を見せてくれるのだろうか。そんな考えが俺の頭をよぎった。
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