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第一章 五

 学校から出ると細い桜並木がずっと続いてる。4月の初旬とあってか、満開の桜がヒラヒラ舞っている。そういやぁ、さくらんぼって桜からなるのかなぁ?

 それにしても綺麗だ。こんなとこ彼女と歩けたら最高なんだろうな。でも、今日はオレ含めて四人で帰ってる…まぁ、三國と一緒に帰れるだけでもいいか。

「なぁ、君は名前なんて言うんだい?」

 会話をまず切り出したのは安達だった。まさに切り込み隊長。こんな性格だから人にも好かれるだろうし、友達も多いんだろうな。

「オレ〜?オレはな菊池裕太ってぇの。皆よろしくなぁ。」

 こいつ菊池って言うのか。それにしてもおっとりした話し方だなぁ。本当に大丈夫なのか?

 菊池は訳もなくニコニコしてる。もはやサーカスのピエロと変わらない。いつも笑ってる、そんな感じだ。

 皆一通り自己紹介をすませた。結構色んなことがわかってきた。

 菊池が意外にもしっかりした奴でテニスが強いということ。オレもテニスをやってたから一緒に高校でもやろうって誘われた。

 安達は三國と小学校から一緒で四人姉弟の長女であること。どうりで面倒見がいい感じがすると思ったよ。

 そして三國。三國ん家はお父さんが医者らしい。なんとなくお嬢様っていうか、そんな品格があるもんなぁ。

 それからなんと三國もテニスをやってたらしい…というかよく話し聞くとこの四人全員がテニス経験者。オレらはテニス部に入ろうってことで全員が一致した。

 学校からの帰り道、何気ない会話から始まったオレら四人の関係。今じゃもうずっと前からの知り合いみたいに感じるよ。オレは…こいつらとなら上手くやっていけるって思ったんだ。

 どこかで子供達の笑い声がする。いつの間にか夕日で赤く染まった空がオレら四人を祝福してるみたいだった。そう、これから高校生活を送っていくオレ達四人のことを…

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