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読む順番は、『隣人の死体 前編』→『隣人の死体 後編』→『隣人の金庫 1、2』 でお願いします。
⭐︎この小説のポイント⭐︎
なんといっても、この小説の四つの部分で、完全な「起承転結」が成立しているということ。
「起承転結」反対主義者の私であるので、この「起承転結」狙ったものではない。
ということは、狙ってないということは、これまでの創作活動の結果、体質として、何かが形成された結果とみる?
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このオペラ、『パンドラの匣』から着想を得て、つくられたという話、今知った。
なんだか誇らしい!
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オペラ『ルル』の本を読んだ。『ルル』の副題に、「パンドラの箱」が出てきた、はっきり書かれている。
ルルという女性が、関わる人たち、関係者が、次々に死んで行って、最後は。。。という話なので、ルルという女性が、『パンドラの匣』の「パンドラ」という女性と、パンドラの箱の二役を担っているということ。たぶん。
(手前味噌、自画自賛)『ルル』というオペラ、見方によっては、オラの小説によく似ているwww
ついでに言うと、『ルル』というオペラ、完結していない、草稿どまりのオペラと思っていたが、未完結でも、けっこう独り歩きできるオペラではあり、未完でもベルクの最重要作品。
ということは、「起承転結」の構成が頻繁に、これ以降の作品に登場すると思うが、それは、決して狙ったものではない。
というのも、わたしは、基本的に「起承転結」を忌み嫌う人間であるからである!
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平賀源内が考えたとされる「起承転結」の例文サンプル
「京都三条糸屋の娘 姉は十八妹は十五 諸国大名弓矢で殺す 糸屋の娘は目で殺す」
遥か昔の、その昔、そして、遠い、遠い世界の、とある伝説に語られたその名も「荒川商業連合」という国が存在していた。
遥か遠くの、遥か彼方、「荒川商業連合」という、今では昔過ぎて、覚えているものなど一人もいない国なのだが、その「荒川商業連合」という国には、『叡智の匣』と呼ばれる伝説の金庫が存在していた。
われわれは、「荒川商業連合」なる国家の名前を、今やほとんど忘れ去ろうとしているが、その一方で、われわれが勉強する神話の授業の中で、多くの事件や、戦争の原因となった『叡智の匣』なる金庫の名前は、今日のわれわれの時代においても、この金庫の名前は、今日の、われわれの世界のもっとも隅々の人々にまで知れ渡っている。




