1日目 行き
今日もいつも通り6時48分の電車に乗る。そして、いつも通りの席に着く。4両編成の普通電車の先頭車両1番人が来にくく席が空いてる車両だ。
「おはよ、唯。」
「おす。」
今日も椿と同じ挨拶をする。他にバリエーションがないのかとつくづく思う。
「なぁ椿、お前中学の時は学級委員してたやん。高校はやらんの?」
「あ〜やるわけねぇだろ。しかも中学1年の前期だろそれ。あれは、初対面なら行けるかなってやったら立候補したらたまたま出来たってだけやん。」
「確かにな、お前学級長って人柄やないもんな。」
「正解!」
「ってことはお前は高校ではなんかしらの役職にはつかんの?」
「わかんねぇその時の気分。」
「確かにね、俺もそんなもんかも。」
高校に行くというのはすごくわくわくした。中学を卒業して高校に入学するまでの間にどんな生活をするかよく想像したものだ。生徒会長になったり、学校で成績一番になったり、部活で全国大会にいったり
彼女が出来たりと、いろんな”妄想“をした。その中からその間に行動に移したのは勉強だけだ。何も考えず数学のスカイチャートを買った。
「そーいや椿、前一緒に買った参考書どこまでやった?」
「あー、そーいや買ったね。あんときは勉強のやる気はあったけど、家に帰ったらやる気なくなって最初の方しかやってねえや。」
「まぁそーよな。言ったら俺もそーなんよな。せっかくチャートかったんに適当にやって終わる前にやめた。てか、高校入ったときに青チャート貰ったからいらんくなっただけやけど。」
「それでも唯は青チャートも手つけてないやろ。」
「あはは。大せ〜か〜い。」
こんなやる気がすぐになくなり三日坊主になりやすい性格同士だからこそ親友になれた気がする。それでも、中学ではそこそこの学力があったからこそこんな感じなんだろう。でも、三日坊主なのは勉強だけだと思っている。
さぁ今日も楽しい1日が2人を待ってる。
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1本目完成しました。帰りの電車の10分程度で少しずつ書き上げているため1本1本は短いですが、楽しく呼んでもらえたらなと思います。読んでくださりありがとうござました。