心に溜まった悪い心がこの国を支配する!
この国では、悪い事を考える者が後を絶ちません。
次から次へと、人は人の心を無くし悪い事がエスカレートしていきます。
全ては、この国が 【貧困】だからです。
お金がない、生活が出来ない、人のモノを奪う。
毎日のように、暴力がこの国では蔓延っています。
子供や女性は、恐怖に怯えています。
幼い子供から、大切な親を奪わないでください。
愛する男性を、殺さないでください。
どうして、力で支配しようと思うのでしょうか?
この国は、“心に溜まった悪い心がこの国を支配する”からです。
幼いダミーは、両親を殺されました。
夜、家で寝ている時に強盗に入られたのです。
貧しいダミーの家に、お金になるモノなどありません。
それでも、強盗に入られました。
強盗は3人いて、父親と母親の寝室に入り眠っている二人に
銃で撃ち殺したのです。
僕は銃声の音で飛び起きて、直ぐにベットの下に隠れました。
その後、強盗の1人が僕の部屋に入ってきましたが。
誰もいなかったので、直ぐに出ていきました。
強盗たちは、家のモノを何も奪わず出ていきました。
唯一、僕から強盗たちが奪ったのは、、、?
“僕の両親の命”でした。
僕は、両親の死んでる姿を見て涙が止まりません。
昨日の夜までは、あんなに笑い合って楽しい話で盛り上がって
いたのに、、、僕はパパもママも大好きでした。
僕たち家族は、お金はありませんでしたが仲の良い家族でした。
それを一瞬で、あの強盗たちは僕の両親を僕から奪いました。
泣いても、パパもママも返ってきません。
それは、僕が一番分かっています。
それでも、泣かないと僕の気持ちがおさまらなかったのです。
僕は、警察官が来る前にこの家を出ました。
警察も、この国のギャング達にお金で買収されています。
僕の両親が、亡くなっているというのに1時間もかかって
パトカーが僕の家に到着しました。
2人の警察官が、車から出てきて家の中をちょっと見たら?
1人の警察官が何処かに電話をして直ぐにパトカーに乗り込み
何処かに行ってしまったのです。
しばらくすると、遺体処理部隊という人達が現れて。
僕のパパとママの遺体を乱暴に扱って車の中に押し込み。
また、何処かに去っていきました。
人が死ぬ事は、日常茶飯事の事で! 大きな事件になる事もなく
この事は、何事もなく片付けられました。
警察は、僕の存在も調べずこの事件を終わらせたのです。
僕のパパもママも、僕の所には二度と返ってきてくれません。
僕は、一人ぼっちになってしまいました。
僕には、友達のスファンという男の子がいました。
彼も、僕のように両親や妹を殺された子供です。
僕は、彼を探すことにしました。
彼のような親が居なくなった子供たちが集まって暮らしてる
場所があるそうです。
それは、下水道の下にあると聞いていました。
僕は、よくスファンがいる場所に1人で行ってみました。
そこには、スファンともう1人の男の子がいました。
僕は、スファンに駆け寄り話しかけました。
『ねえねえ、スファン?』
『どうしたんだよ、ダミー! こんな時間に小さな子供が1人でいると
危ないよ!』
『・・・あぁ、あのね? 僕のパパとママが、』
僕はそれ以上、話す事が出来ませんでした。
涙が出てきて、上手く言葉にできません。
そんな僕を見たスファンは、僕が何も言わなくても理解してくれました。
『さあ! 僕たちの家族にダミーを紹介してあげるよ! 着いておいで!』
『うん!』
まだ、夜中だというのに、、、。
下水道の中は、明るく暖かで賑やかでした。
子供たちみんなで、楽しそうな話をしています。
『今日から、僕たちの家族になる! ダミーだよ! よろしくな!』
『・・・よろしく、』
『ダミーって言うの? 今日からよろしくね!』
『みんな! ダミーの家族よ!』
『あなたを歓迎するわ~』
僕は、小さな幸せを手に入れました。
パパとママが亡くなった時、僕も死のうと考えました。
生きる希望を無くしたからです。
でも、ここにきて少しの希望が生まれました。
僕の新しい家族ができたからです。
この国は、変わらないと思います。
暴力で支配しようと思う人達がこの国を支配しているからです。
それでも、僕はこの国で生きていきます。
例え、両親を殺されても僕は一人じゃありません。
新しい家族と一緒だからです。
また“生きたい”と心の底から思えたからです。
最後までお読みいただきありがとうございます。




