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今夜は失恋ソングを歌う日  作者: まるみ
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Sさん 34歳 婚活中

私は、自分の名前が嫌い。

妹も自分の名前が嫌いで、両親に文句を言っていた。

私は遠慮して、妹のように両親に対し、文句を言えなかった。

それが全ての始まりで、妹と私の分かれ道だったのかも知れない。


妹は今年32歳、厄年がどうのこうのと騒いでいる。

私は二個年上の34歳、目の前に終わりかけの厄年がちらついているのにも関わらす、もうすでにまた新たな厄年を目の前にして、色々と焦っている。

なんとか次の37歳の厄年、いや、35歳までには結婚したい。

是非とも次の神社に厄年のお祓いへ行くまでには、結婚して夫の苗字になってから行きたい。


今回の33歳の大厄のお祓いは、結婚して苗字が変わっていた同級生の女に会った。


新年、1月1日の神社での厄年のお祓いで、全くめでたくないお正月だった。


しかも、あまり久しい間柄じゃないし、そいつも私も、お互いにお互いを苗字で呼んでいた。学校通ってた時は、地味で大人しく、人見知りだった子で自分より格下だと思ってた女。


よりによって、地元を出てから知り合ったらしい。

地元で実家暮らしの私に当て付けのようだった。


お腹に赤ちゃんがいるからという会話は、私の地獄耳で聞いた情報だ。


妹は、私より先に結婚して、子供は二人。

その女は、神社で久しぶりに会った時、妹を私と間違えた。

そりゃ、妹の旧姓で呼べば妹だって振り向くわよ!


もう、全てが許せなかった。

あなたも、結婚して子供もいるのね、確かにあなたなら、おかしくないわね、だってさー!

あなたが話をしてるの妹ですがー?と、大声で叫びたかった。

さすがに、叫びはしないけど。


私は確かに、学校通ってた時は、あなたより上に立ってたけど!

成績も容姿も、友達の数も!あなたより上だったのは、間違いないけど!


まだ、未婚の私に、婚活中の私に!ケンカうってるのかしら?


はぁ、全て口に出せたら良いのに。

私はやっぱり口に出せない。


29歳という年齢で、結婚したいねと、話していた男と別れた。

「なんか、結婚したい、結婚したいって、うるさいから嫌になった」と言われた。

そんなつもり無かったのに。


しかも、男はその後、私より綺麗でスタイル良い女とアッサリ結婚してどっか行った。


都会での仕事が決まったと、風の噂で聞いた。

女は同じ会社のキャリアウーマンで、結婚より仕事がしたい。って、言ってたらしい。

どこからか聞いた。


ふざけんな!って、言いたい。


あぁ、私も早く結婚したい。

専業主婦とか、年収高いとか、イケメンで背が高いとかじゃなくていい、普通で良いから、結婚したい。

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