表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強魔王の背後霊  作者: のぞぞ
背後霊、宿主と共に
7/63

魔王、妥協させる。

魔法を使えるようになったと思っていたが、いざ使おうとすると使えなかった。それを踏まえて、また特訓をすることになる。

< 暗黒魔法 孤独牢 >


僕は再び、この真っ暗な空間に戻ってきた。


「この孤独牢の本当の使い方を教えてやろう。ここではあくまで、我らは精神体であり、我の力により、時間を圧縮すれば、数時間で何ヵ月分もの練習を行うことができるのだ。」


「ほんとうですか!?それなら、今日中に魔法反応をマスターすることもできるんですね!」

ルシ様からの言葉に、興奮を隠しきれなくなり、息遣いも荒くなっている。


「あぁ、しかし、その間、精神への疲労は蓄積されるからな。弘太の精神力次第では限界を迎える場合もあるから、そこは気合だぞ。」


ルシ様からのそのアドバイスに改めて、気合を入れ直した。





数か月後


< 炎魔法 操炎竜 >


「できた!やっとマスターできました!!」


「まだマスターしたというにはほど遠いがな、よくやったな。」


「やった・・・。」

やり切った気持ちで、ずっと続けていた集中が切れ、僕は意識を手放した。


「そろそろ限界かな。」

魔王は、倒れる弘太を支えると、そのまま魔法を解除した。


< 暗黒魔法 孤独牢 解 >





翌日、自分の体を重たく感じながら、教室に入ると、心配そうな顔で瞬が話しかけてきた。


「おはよう、弘太!なんか疲れてるみたいだけど、眠れなかったの?」


「おはよう瞬、ちゃんと眠れたよ!」


「それならいいけどさ・・・。あんまり無理はするなよ!」


「ありがとう、今日の魔法実習も頑張ろう!」

(あんまり、心配かけるわけにもいかないな。)






昨日と同じように、先生が実演するようで、僕たちは先生の魔法を見るように言われた。


「それでは今日の、魔法実習では、青魔法を行う。青の変化で一般的なのはこれだな。」


< 青魔法 水槍 >

先生の魔法により、あたりに水の槍が刺さり、あたりのものを濡らした。

< 青魔法変化式 氷化 >

その瞬間、水は当然のこと、水に触れていたものまでも凍らせていた。


「青魔法はこのように、魔法で範囲を広げ、変化式で真実の攻撃をする。というのがやりやすい属性になっている。さらに、変化式を使う前提で行う場合、魔法の威力を弱めて、スピード重視で行き確実に当てるように知るなど、様々な応用方法もあるから、覚えておくように。」


「それでは、昨日みたいにみんなそれぞれ、青魔法を使ってくれ。」


< 青魔法 水球 >


< 青魔法 水刃 >


「それじゃあ、次は、伊達剛紀、青魔法だ。」


< 青魔法 蒼拳 >


「青魔法も装備できるのか。もしかして、他の属性も?」

先生のその言葉に、一瞬、瞬のほうを見てから勝ち誇った顔で答えた。


「はい、赤青黄緑茶は、使うことができます。」


「5属性もか!すごいな、変化式を覚えれば、それらのもさらにバリエーションが増えるからな、がんばれよ。」


「はい、ありがとうございます。」



「じゃあ次は、犬神瞬、やってくれ。」


「いきますよ。」


< 青魔法 氷狐 >

瞬の前には、いまにも溶けそうな儚さと、氷の力強さを持った、中型の狐が現れた。


< 青魔法変化式 氷狐 魔装>」


瞬の目の前にいた氷の狐は瞬の体にすり寄り、装備された。


「これが僕の青魔法です。」

そういう、瞬の体は、狐を装備したことにより、全身から魔力があふれていた。


「流石だな。まさか、変化式で魔装までできるとは・・・。すでに国内でも相当なレベルにいると思うぞ。」


「ありがとうございます。昨日の伊達君の魔法を纏うのをイメージして、やりました。」


それを聞くと、伊達は悔しそうな顔をして瞬を睨んでいた。



「その向上心は素晴らしいな、それじゃ、最後に織田弘太、できるか?」

昨日にこともあり、先生は心配そうな顔でこちらを見ていた。


(どうしよう、炎系統は使えるようになったけど、青に属する水や氷は全然使えないし・・・)


<できないなら、できないといえばいいだろう、余計な見栄は、成功にはつながらないぞ。>


(そうですよね・・・今日の夜も、修行をつけてくれますか?)


<もちろんだ、むしろ、弘太の精神が持つ限りはいくらでも鍛錬に付き合ってやる。>


「・・・。すみません、使えません。」


それを聞くと、先生はどうしようかと少し考えてから、提案をした。

「わかった。その代わり、放課後に職員室に来てくれ。魔法の使い方について、根本から教えてやるから。」


<我の使う魔法と、現在の魔法の違いを知るためにはちょうどいい機会だろう。>


魔王のその言葉に、早く鍛錬したい気持ちを抑え、先生の話を聞くことに決めた。

「わかりました。ありがとうございます、よろしくお願いします。」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ