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最強魔王の背後霊  作者: のぞぞ
本戦編
62/63


朝起きて、ご飯を食べていると、冬華が起きてきた。


「おはよう、弘くん!今日はお互いに頑張ろうね!」


冬華が弘太に話しかける。


丁度、ご飯を口に運んだところだった弘太は味噌汁でご飯を流し込んだ。


「おはよう、冬姉。今日は負けないからね。」


弘太は闘志あふれる表情で冬華に言った。


「私たちも最後だしね!負けるわけにはいかないわよ。」


そう言いながら、弘太に微笑みかける。



「最後だからこそ、僕らが勝つんだよ!」

弘太はそういうと、そのままご飯を食べて、部屋へと帰って行った。


(冬姉だけじゃない、瞬の兄にも、義経先輩にも勝つんだ!)

弘太は、立ち去るときに一瞬だけ冬華の方を見た。


(弘くんもどんどん成長しているのね。)

そんな冬華は、弟のここ最近の成長を感じて嬉しく思っていた。



弘太が学校に向かっていると、いろんな生徒から応援の言葉をかけられた。


「おーい!」


そんな中、聞き覚えのある声がこちらに向かってきた。


「決勝進出おめでとうございます!昨日言いたかったんですけど言えなくて・・・。」

そこには、息を切らした風馬の姿があった。


「おはよう、風馬。」

弘太は風馬に微笑みかける。


「ずっと、応援ありがとうな。まぁ、今日勝ってそれも終わりだけどね。」

弘太は無邪気に笑いながら言った。


「弘太さん、緊張とかないんですか?」

風馬は驚いたように弘太に問いかけた。


「あぁ、自分でも不思議なくらい体や心のコンディションがいいんだ。これも、風馬たちの応援のおかげかもね。」



「そ、そんな僕たちの応援なんて!でも、そう言ってもらえて嬉しいです!絶対に勝ってくださいよ!」

風馬は、弘太の言葉に照れながら、弘太がとてもいい状態であるということを知って喜んだ。



二人で話しこんでいるうちに気が付いたら学校についていた。


「それじゃあ、今日も精いっぱい応援してるんで、頑張ってくださいね!」

風馬は精いっぱいの大声で叫んだ。


「ありがとう!」

それに対し、弘太は左手をつきあげてそれに答えた。






弘太が控室に入ると、そこにはすでに2人の姿があった。


「おはよう、弘太君!今日は頑張ろうね!」

康太が元気いっぱいに話しかけてきた。


「あぁ、おはよう。今回は緊張してないんだな。」

弘太は初日の康太の緊張していた姿を思い出し尋ねた。


「牛神先輩と試合をしてからなんだか体が軽いんだ。そのおかげで気持ちにも余裕ができて、早く試合がしたいくらいだよ!」

康太が笑顔で答える。


「なんだか、気持ち悪いわよね。悪いことじゃないんだろうけど。」

春が、弘太の様子を見ながらがっかりした表情を浮かべていた。


「まぁ、なんでもいいさ。試合が終われば僕らが学校ナンバー1だ!」

弘太の言葉に、やたら元気な康太も、がっかりした顔をしていた春もうなずいた。


「それじゃあ、行くか!」

そう言いながら、3人は観衆が待つスタジアムへと向かった。


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