伝説VS呪い
「さあ!今大会の二日目に突入だ!」
昨日に引き続き、響先生が実況をしている。
観客席には、武光たちやマッスルパーティー、響先輩の姿はあったが、犬神たちは来ていないようだった。
「二日目最初の試合は、いきなりの登場!チームレジェンズVSチームサンクチュアリだ!!最強のチームにサンクチュアリはどのように挑んでいくにか!」
会場は、昨日のチームレジェンズの圧倒的な戦いと、サンクチュアリの不気味な戦いを思い出してか、あまり盛り上がりがない。
そして、闘技場の上の両チームもお互いに目線は交わすが、睨み付けたり、話しかけることはない。
「それでは、両者構えて。」
「初め!」
< 無色魔法 聖域作成 >
サンクチュアリの三好と倉田が発動する。
「これで終わりですね。」
それだけ言うと、佐合がゆっくりと犬神戒のもとへと向かい、手で首筋に触れた。
触られた犬神は、生気が抜けてまるで抜け殻のような表情になっていた。
その様子に、会場は騒めくが、佐合はそのままゆっくりと織田冬華のもとへ向かう。
「僕はずっと、あなたのことが好きでした。やっと、チャンスがきた。目の前に大好きな女性が動けないでいる。こんな最高の状況他にあるでしょうか!」
冬華は、黙ってゴミを見る目で佐合のことを見ていた。
「そんな目で見ないでください。最高じゃないですか!」
佐合はどんどん興奮していってる。
バチッ バチッ
突然、佐合の体から電気がではじめた。
そして、佐合はしゃべらなくなった。
「おまえ、やりすぎなんだよ。」
力の抜けていた犬神が突然、話はじめた。
次の瞬間、佐合の体から数十匹の狐たちが現れた。
佐合は耐えられずそのまま気を失ってしまっていた。
そしてその狐たちは、サンクチュアリの残り二人にも襲い掛かり、気絶させた。
「しょ、勝者チームレジェンズ!」
ほんの一瞬で、圧倒的優位だったサンクチュアリが倒れ、身動きが取れなくなっていたレジェンズが勝利したことに観客の思考は追いついていないのか、場内はシーンとしていた。
そのまま、歓声が始まる前に、レジェンズの3人は控室へと帰って行った。
そして、少し遅れてから観客たちは状況を理解し、歓声が沸き起こった。
誤字を直しました。




